企画展「はいからモダン袴スタイル展 ― 『女袴』の近代、そして現代 ―」が、東京・竹久夢二美術館にて、2020年1月7日(火)から3月29日(日)まで開催される。「女袴」の歴史をたどる今や女子大学生の卒業式の定番スタイルとして定着している、女性の袴姿。もとは宮中の装束であった袴は、明治から昭和初期に「女袴」へと形を変えて、当時の女学生を象徴する風俗として注目を集めた。同時に、明治初期に開業した富岡製糸場の工女が袴を身につけるなど、「働く女性」の装いでもあった。「はいからモダン袴スタイル展 ― 『女袴』の近代、そして現代 ―」は、そうした「女袴」の歴史に光を当てる展覧会だ。日本画や挿絵原画、雑誌など約200点から、和装から洋装へ移りゆく短い期間に花開き、今もなお人びとを捉える「女袴」の魅力へと迫る。竹久夢二や高畠華宵の作品多数本展では、明治30年代以降に描かれた女学生の袴姿を多数展示。梶田半古による『魔風恋風 前編』口絵や大正時代に活躍した画家・竹久夢二の挿絵のほか、高畠華宵によるモダンでファッショナブルな挿絵を楽しむことができる。袴や着物の実物展示もまた会場には、当時の女学生が着用していた袴や着物、徽章の実物などの資料も。さらに、大正時代から続く宝塚の「緑の袴」や、『はいからさんが通る』や『ちはやふる』といった漫画作品の複製原画も併せて展示し、現代でも色褪せぬ女袴の魅力を紹介する。展覧会概要はいからモダン袴スタイル展 ― 「女袴」の近代、そして現代 ―会期:2020年1月7日(火)~3月29日(日)会場: 竹久夢二美術館住所:東京都文京区弥生2-4-2時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜(ただし1月13日(月・祝)、2月24日(月・祝)は開館)、1月14日(火)、2月25日(火)入館料:一般 900円、大・高生 800円、中・小生 400円※弥生美術館と2館併せて観覧可※20名以上の団体は100円割引【問い合わせ先】竹久夢二美術館TEL:03-5689-0462
2019年12月26日展覧会「もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世」が、2020年1月7日(火)から3月29日(日)まで、弥生美術館にて開催される。“もうひとつの歌川派”に着目「もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世」では、歌川国芳や月岡芳年から、右田年英、鰭崎英朋、神保朋世へと受け継がれていった系譜を辿る。歌川豊春から始まる浮世絵界最大の派閥「歌川派」の中に埋もれた、“もうひとつの歌川派”に着目する展覧会だ。会場には、浮世絵、原画、関連資料など合計約300点が集結。最も多くの門人を抱えていたと言われている歌川国芳の浮世絵や、激動の時代を生き抜いた月岡芳年の作品をはじめ、明治・大正・昭和の時代にそれぞれ活躍した年英・英朋・朋世の貴重な作品を多数展示する。生誕140年を迎える英朋の幻の日本画「焼あと」も初公開される。浮世絵の衰退期から挿絵興隆期の狭間を、群を抜く画家としての力量とともに駆け抜けた年英、「鏑木清方と双璧」と称され、挿絵黄金期を牽引した英朋、歌川派の系譜を引いた「最後の浮世絵師」の名にふさわしい、シャープで美しい挿絵を数多く描いた朋世と、それぞれの時代背景に思いを馳せながら観賞するのも面白い。【詳細】もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世~浮世絵から挿絵へ……歌川派を継承した誇り高き絵師たち会期:2020年1月7日(火)~3月29日(日)※作品保護のため、会期中一部展示替えあり。会場:弥生美術館住所:東京都文京区弥生2-4-3TEL:03-3812-0012休館日:月曜日(ただし、1月13日・2月24日(月祝)開館、1月14日・2月25日(火)休館)開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)入館料:一般 900円/大・高生 800円/中・小生 400円※団体20名以上の場合、1人100円引き※併設の竹久夢二美術館も併せて観覧可能。※高畠華宵の常設ルームも観覧可能。
2019年12月23日展覧会「ニッポン制服百年史」が、東京・弥生美術館で2019年6月30日(日)まで開催される。「ニッポン制服百年史」では、大正・昭和・平成時代の、多種多様な制服デザインと着こなし方を実物資料とイラストレーションで紹介。今から100年前に欧米から伝わった洋装女学生服が日本の学生文化に定着し、どのような変遷を経てきたかを、実物の制服とともに辿ることができる展覧会だ。例えば、1980年代には長いスカートが主流だったが、1980年代半ばにミニスカートが登場し、一気にミニスカート化。ルーズソックスが象徴的なコギャルスタイルや、男子校のバッグのステイタス化、腰パン男子など、着崩しの制服文化が流行した。様々なトレンドを経て、現代の多種多様な制服の誕生に至った、その歴史を追うとともに、制服に付随して語ることのできる「ツッパリ・スケバン」や「アイドル衣装」など、時代性を反映したトピックスを紹介する。また、制服姿を描いた、珠玉のイラストレーションや漫画作品も展示。渋谷のコギャルを描いた藤井みほなの漫画『GALS!』をはじめ、江口寿史、森伸之、今日マチ子、和遥キナ、かとうれいなどの作品が集結。中には、描き下ろし作品や貴重な原画も登場する。【詳細】ニッポン制服百年史 ―女学生服がポップカルチャーになった!会期:2019年4月4日(木)~6月30日(日)開館時間:10:00~17:00 ※入館は16:30まで休館日:毎週月曜日会場:弥生美術館 1階~2階会場住所:東京都文京区弥生2-4-3TEL:03-3812-0012同時開催:弥生美術館3階会場 「高畠華宵展」/竹久夢二美術館「竹久夢二という生き方 明治・大正・昭和を駆け抜けたロマンチスト」入館料:一般 900円(800円)、大高生 800円(700円)、中小生 400円(300円)※竹久夢二美術館と併せての料金。( )内は20名様以上の団体割引料金協力:菅公学生服株式会社、株式会社ハルタ 撮影:大橋 愛 監修:森 伸之
2019年05月28日神戸ファッション美術館では、特別展「大正ロマン昭和モダン―竹久夢二・高畠華宵とその時代―」を2018年4月21日(土)から7月1日(日)まで開催する。「大正ロマン昭和モダン―竹久夢二・高畠華宵とその時代―」では、竹久夢二・高畠華宵を中心に、蕗谷虹児、岩田専太郎、中原淳一といった、大正から昭和にかけて活躍した画家たちの日本画、版画、挿絵原画、絵葉書など約200点を一挙に展示。「大正ロマン」「昭和モダン」と称される文化の潮流の一端を紹介する。西洋文化を取り入れ、日本の文化に融合させていった大正時代から昭和初期は、現代の大衆文化の源流ともいえる表現活動が盛んに行われていた時代。竹久夢二が描く叙情的な女性の絵画や、高畠華宵、蕗谷虹児による甘美な少年・少女像は、その独自の世界観が新たな時代を象徴するかのごとく、世間から支持を集めた。また、昭和の挿絵画家である岩田専太郎や中原淳一も新たな表現を切り拓き、活躍した芸術家。それぞれの時代性を色濃く反映した、表情豊かな作品の数々が勢揃いする。【詳細】大正ロマン昭和モダン―竹久夢二・高畠華宵とその時代―会期:2018年4月21日(土)~7月1日(日)会場:神戸ファッション美術館住所:神戸市東灘区向洋町中2-9-1開館時間:10:00~18:00 (入館は17:30まで)休館日:月曜日(ただし4月30日は開館し、翌5月1日が休館)入館料:一般 500(400)円、大学・65歳以上 250(200)円、高校生以下無料※()内は30名以上の団体料金■関連イベント・講演会「大正ロマンの画家たち―夢二や華宵など―」日時:4月29日(日) 14:00~15:30会場:4階 第1セミナー室定員:90名程度(参加無料、要申込・先着順)・ワークショップ「筆で描き、彩り、楽しむ夢のデザイン」2018年5月13日(日) 14:00~16:00会場:4階 第1セミナー室定員:20名(要申込·先着順)※講演会、ワークショップいずれも電話(078-858-0050)か、イベント名、名前、電話番号、年齢を明記の上ファクス(078-858-0058)で申込。【問い合わせ先】神戸ファッション美術館TEL:078-858-0050
2018年04月13日展覧会「セーラー服と女学生 ―イラストと服飾資料で解き明かす、その秘密―」が、東京・弥生美術館にて2018年6月24日(日)まで開催される。「セーラー服と女学生 ―イラストと服飾資料で解き明かす、その秘密―」では、イギリス海軍の水兵服に由来し、マリンルックとして19世紀末から20世紀初頭の欧米で流行したセーラー服を特集。本来は年齢・性別を問わない衣装であるはずのセーラー服が、なぜ日本では女学生の服として定着したのかを、イラストや実物資料から紐解いていく。「京都・平安女学院のセーラー服姿」は、1920年に制定された日本初のセーラー女学生を写真に収めた写真。場内には、当時の平安女学院のセーラー服を複製したものや、1921年制定の福岡女学院のセーラー服を展示する。その他、東洋英和女学院や、女優・薬師丸ひろ子の出身校でもある都立八潮高校など、多数の学校から実物のセーラー服が集結。様々な学校の個性的なセーラー服を一度に見ることができるとともに、その学校に代々伝わる特別なリボン・タイの結び方も紹介する。中原淳一の『ひまわり』の表紙イラストや松本かつぢの作品「君の瞳はつぶらにて」など、レトロで可憐な少女絵から、江津匡士、森伸之、中村佑介といった作家達による、現代の女学生をリアルにとらえたイラストまで、セーラー服姿の女学生を様々な角度から表現した作品を紹介。中でも、中村佑介の原画は20点を一挙に公開。学生時代の作品から最新作に至るまで、多彩な“セーラー服の女の子”を発見できる。また、世界のセーラー服ブームを牽引した人気漫画『美少女戦士セーラームーン』も登場。ファン必見の貴重な原画を特別に公開する。【詳細】セーラー服と女学生 ―イラストと服飾資料で解き明かす、その秘密―会期:2018年3月29日(木)~6月24日(日)会場:弥生美術館 1階~2階会場住所:東京都文京区弥生2-4-3TEL:03-3812-0012開館時間:10:00~17:00(入館は16:30 まで)休館日:毎週月曜日 ただし、GW期間を含む4月24日(火)~5月6日(日)は無休で開館同時開催:弥生美術館3階会場「高畠華宵展」・竹久夢二美術館「竹久夢二 暮らしを彩る小さな美―大正ロマンのかわいいデザインー」入館料:一般 900(800)円 大高生 800(700)円 中小生 400(300)円※竹久夢二美術館と併せての料金。()内は20名様以上の団体割引料金。■武内直子『美少女戦士セーラームーン』中間展示替え第1期:3月29日(木)~4月28日(土) 第2期:4月29日(日)~5月27日(日) 第3期 5月29日(火)~6月24日(日)合計3点の原画作品を順次公開。原画展示を行わない期間は、複製原画を展示。■ギャラリートーク日時:4月21日(土)、5月13日(日)、6月16日(土) 各日14:00~ 約45分間※予約不要・無料(要入館料)
2018年04月10日今年、誕生40周年に当たるオサムグッズ。初の本格的な展覧会となる「オサムグッズの原田治展」が、7月1日から9月25日まで、東京・根津の弥生美術館で開催される。「オサムグッズ」は、イラストレーター原田治のイラストをあしらったファンシーグッズ。文具や陶器、布製品など多種多様なアイテムがあり、1980年代後半には年商20億円、年間販売個数500万個を誇った。とりわけ「スクールバッグ」は当時の女子高生が持っていた“80年代ガールズカルチャー”を象徴するアイテムだ。さらに、原田治のイラストは、1984年から約20年にわたり「ミスタードーナツ」のプレミアムとして起用され、全国的な知名度を獲得。老若男女に愛される存在になった。初公開の資料や原画も多数公開される本展では、約1,000点に及ぶ懐かしのオサムグッズを一挙展示。日本一のオサムグッズ・コレクターで、吉祥寺にある絵本プロダクション「トムズボックス」を主宰する土井章史の秘蔵コレクションも公開される。アメリカン・ポップアートへのオマージュも垣間見られる本展のポスターやチラシ、公式ロゴは、今回の展覧会のために原田治が自らデザインしたものだ。なお、会期中には、会場限定グッズの販売をはじめ、原田治を迎えたサイン会やトムズボックスの土井章史によるギャラリートークなどが開催される。スケジュールやイベントの詳細は、弥生美術館の公式サイトで確認出来る。【イベント情報】「オサムグッズの原田治展」会場:弥生美術館 1階~2階会場住所:東京都文京区弥生2-4-3会期:7月1日~9月25日時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)同時開催:弥生美術館3階会場「高畠華宵展」竹久夢二美術館「竹久夢二とモダン都市東京展 夢二のいた街、描いた街」料金:一般900円、大高生800円、中小生400円休館日:月曜日(7月18日、9月19、20日は開館)、7月19日
2016年06月17日子孫を残すためにも、性欲は大切な欲望のひとつ。それだけに、洋の東西を問わず、性に関する文化は様々存在する。そうした“世界の性資料”を約4万点も集めた神社が愛媛県宇和島市にあり、そこでは貴重な資料も多く見られるという。JR宇和島駅から徒歩10分ほどの里山の麓に立つ「多賀(たが)神社 凸凹(でこぼこ)神堂」。すぐ近くに地元で初詣のメッカとして知られる「和霊神社」があることも手伝ってか、鉄筋コンクリート3階建ての立派な建物であるにも拘わらず、ひっそりと佇(たたず)むように建っている。建物内は見学する順序が定められていて、通路は人がやっとひとり通れるぐらいの広さしかない。その他は性に関係する品が所狭しと置かれていて、初めて訪れた人は好奇心よりもまず、その物量に圧倒されること間違いない。展示されている物が作られた地は、日本をはじめ、韓国や南北アメリカ、ヨーロッパ、インド、新疆(しんきょう)ウイグル自治区、パプアニューギニアなどなど世界各国にわたる。その数は約4万点にものぼるという(展示されているのはその中の約3分の1)。そしてそのほとんどが、神社の宮司自ら世界中から収集してきたというから驚きだ。展示物の中には、伊東晴雨や高畠華宵(たかばたけかしょう)といった、“その道の大家”(ともに、淫びな世界観で知られる画家)の作品をはじめとした浮世絵や洋画などもある。ちなみにそれらをよく見ると、現在、アキバ系の漫画やアニメに登場する、実際にはあり得ないようなプロポーションの女性への憧れは、昔からあったのだということが分かる。こうした好奇心を駆り立てられる資料館もあるが、実は「多賀神社」自体は、イザナギノミコトが主神の神功(じんぐ)皇后が摂政18年(269)に開基したと伝わる地方最古の神社。昔から延命栄寿(えいじゅ)や治病、子授けなどのご利益がある、霊験あらたかな神社として信仰を集めてきた。そんな由緒ある神社に凸凹神堂を造った理由として、パンフレットには「性は宗教なり、哲学なり、性は道徳なり、科学なり、性は生命なり、人生なり(後略)」とある。つまり、生命の起源として崇高な精神で、前代の宮司が立てたということなのだろう。実は、四国の西端に位置していることもあってかあまり知られていないが、「多賀神社 凸凹神堂」がある宇和島市は、伊達政宗の長子秀宗以来9代にわたって伊達氏の居城だった「宇和島城」の天守閣が現存する城下町でもある。また、豊後(ぶんご)水道などにも近いことから、海産物の宝庫でもあるのだ。高知県にも近く、フジテレビで放映中のTVドラマ「遅咲きのヒマワリ~ボクの人生、リニューアル~」の舞台となっている四万十(しまんと)市にも国道1本でつながっているので、車で訪れるのには最適。冬休みなどに、こちらの神社に詣でつつ、宇和島のおいしいものを食べたり、ドラマの舞台にも足を運んだりするプランを立ててはどうだろう?【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月11日