資生堂は12月8日、長年の化粧トレンド研究の成果を活かして予測した、2020年の未来のメーキャップを発表した。まずは、1920年から現在に至るまでの化粧の変遷を1名のモデルで再現。西洋文化・銀幕女優への憧憬が見られた1920年~1950年代、西洋人顔への憧憬と模倣の1960年代~1970年代前期、日本美の再認識・女性の社会進出の1970年代後期~1990年代初期、空前の美容ブーム到来・日本独自のトレンド形成・進化の1990年代後期~現在を表した。資生堂ビューティートレンド研究の中心メンバーであるシニアヘア&メーキャップアーティスト鈴木節子氏によると、「過去の社会・景気動向と化粧の関係を見ると、景気が良くなると明るい色の口紅や太眉が主流となり、凛とした元気なメーキャップが流行する傾向があります。逆に景気が悪くなると、眉が細くなるなど、頼りなげな冷めた表情のメーキャップが流行します」とのこと。「その他、天災や情勢不安があると、メーキャップがナチュラル回帰するなどの傾向がみられます。最近では、口もとに色が戻り、太眉の傾向が続いていることより、景気の上向き傾向や好景気への期待が化粧に表れていると捉えることもできます。これは、女性の化粧が世の中の雰囲気=世相を反映しており、女性の顔が社会背景や経済動向などを含む時代の空気と共に変化しているともいえます」。同社では、東京オリンピックが開催される2020年未来予測として、「ジャパンカラー」と「スポーティーポップ」の 2つのメーキャップを提案している(解説は鈴木氏)。(I)ジャパンカラー「日本古来の化粧の三原色である「赤」「白」「黒」を基調としたメーキャップを提案します。透明感のある肌や目頭の輝きを表現する白、目のフレームを際立てる黒いアイラインと赤い口紅など、和装メークで施す目の縁にさす紅を、黒いアイラインの縁にもさします。和の化粧を現代風にアレンジし、日本女性の凛とした美しさを表現しました」(II)スポーティーポップ「近年アイラインのメークアレンジが多様に表現されるようになったことも受け、明るいカラー、ブルーを使用したダブルラインのポップなメークを提案します。肌はツヤのある健康的な肌に、口もとはオレンジリップで、軽快でスポーティーな印象に仕上げます。全体的に軽やかで颯爽とした美しさを表現しました」
2014年12月08日ヤフーは12月5日、12月14日に投開票が行われる衆院選において、ビッグデータ分析を活用した議席数予測を発表した。議席数予測は、2013年の第23回参院選に続いて2回目。参院選の予測は、投票結果の92%が的中したという。今回の予測方法は、参院選と同じ「Yahoo!検索」のデータを基にした「投影モデル」。投影モデルは、過去の選挙事例をベースとし、公示日前後の検索量の変化を増加率としてスコア化し、公示前の検索数を用いて得票数を推定する。11月20日~12月1日までのデータを用いた。投票率が得票数に大きく影響することを受け、投票率が50%台前半と60%前後の2パターンで予測した。まずは比例区の予測結果だ。比例区の定数は180議席。投票率が50%台前半の場合、自民54、公明39、民主37、共産23、維新18、その他9、60%前後の場合、自民50、公明38、民主40、共産25、維新14、その他13という結果となった。どちらの投票率でも、公明、民主、共産が議席数を増加する一方で、自民と維新は議席を減らした。公明党の躍進により、与党の議席数は解散前よりも増やした。続いて小選挙区の予測結果を見てみよう。小選挙区の議席は全295。投票率が50%前半の場合、自民246、公明9、民主32、維新2、その他6、60%前後の場合、自民261、公明9、民主21、維新0、その他4となった。全国的に自民が圧勝して多くの議席を獲得する。ただし、投票率が下がるにつれ、北海道、北陸、信越、東海などで議席を減らし、民主が議席を伸ばすことがわかった。比例区と小選挙区の合計は、50%台前半の場合は自民300、公明48、民主69、共産23、維新20、その他15、60%の場合は自民311、公明47、民主61、共産25、維新14、その他17となった。自民党は、どちらの結果でも単独で300議席に乗り、公明を含めた与党の合計は少なくても348議席と、解散前より与党の割合が増すようだ。野党では、民主党が議席数を伸ばし、共産党も解散前の2倍以上の議席を獲得した一方で、維新は半分近くまで議席を減らす予測となった。なお、ヤフーは最新データを用いた最終予測を追加で公開するとしている(日時は未定)。
2014年12月06日半導体メーカー53社で構成される市場統計機関「WSTS(世界半導体市場統計)」は、11月18日に秋季の半導体市場予測会議を開催し、その結果を12月2日に公表した。世界の半導体市場は2014年に9.0%成長し、市場規模は3332億ドルに達する見込みである。過去最高を記録した2013年の3056億ドルに続き、2年連続で過去最高の市場規模を更新することがほぼ確実となった。WSTSは毎年、5月と11月に半導体市場の予測会議を開催し、それぞれ「春季予測」、「秋季予測」として最新の実績と今後2年~3年程度の予測を発表してきた。今回公表された秋季予測の予測値は当年の1月~9月における実績値を含んでおり、予測値は10月~12月の3カ月間だけになる。このため、当年の予測値は実績値とのずれが少なく、精度が高い。2014年の市場規模を地域別にみると、米州(ほぼ米国)が6.9%成長の658億ドル、欧州が8.7%成長の379億ドル、日本が1.3%成長の352億ドル、アジア太平洋(日本を含まない)が11.4%成長の1942億ドルとなる。製品分野別では、アナログが10.2%成長の442億ドル、マイクロ(7割をマイクロプロセッサが占める、そのほかはマイクロコントローラとDSP)が6.0%成長の622億ドル、ロジック(特定用途向け半導体やカスタム半導体など)が4.2%成長の895億ドル、メモリが17.3%成長の786億ドル、オプト(LEDとイメージセンサで8割を占める)が7.0%成長の295億ドル、ディスクリートが12.3%成長の204億ドルとなる見込み。需要動向としてはパソコン向け半導体が好調だった。Windows OSがWindows XPのサポートが終了しWindows 7に切り換わったことで、パソコンのリプレース需要が高まり、半導体の需要が拡大した。一方でスマートフォン向け半導体とメディアタブレット向け半導体は、成長が減速した。また2015年の世界半導体市場は3.4%成長の3445億ドル、2016年の世界半導体市場は3.1%成長の3553億ドルになると予測した。日本市場はドルベースでは2014年に1.3%成長と低い成長率になると予測したが、為替交換比率の変動(円安)による影響が大きい。円ベースでは、日本市場は2014年に7.1%成長する見込み。市場規模は3兆6363億円である。自動車用半導体と産業機器向け半導体が好調で、市場規模の拡大に寄与した。用途別でみると、2013年に日本の半導体市場の16%を自動車用が占めたという。2013年の日本の半導体市場規模は3兆3964億円だったので、単純計算すると自動車用半導体の市場規模は5434億円になる。なお自動車用半導体が日本の半導体市場に占める比率は、2009年には10%だったという。2009年の日本の半導体市場は3兆5786億円だったので、単純計算では自動車用半導体の市場規模は3579億円になる。2009年と2013年で比較すると、日本の半導体市場全体は5.1%減少したのに対し、日本の自動車用半導体市場は51.8%増と大幅に増えた。日本では自動車用半導体が、重要な成長市場であることがうかがえる。
2014年12月04日IDC Japanは12月3日、国内データセンターの電力消費の予測を発表した。これによると2013年から2018年にかけての5年間で年間消費電力量は減少するが、事業者データセンターでは消費電力量が増加する見込み。同社によると、2013年の国内データセンターにおける年間消費電力量は、122億5,000万キロワット時で、2013年に国内大手電力会社10社が販売した年間総電力量の約1.4%に相当するという。2018年の年間消費電力量の予測値は117億キロワット時で、2013年から年間平均変化率マイナス0.9%で減少すると予測されている。減少の要因としては、データセンター内に設置されるサーバ台数が減少すること、サーバ自体の省電力性能が向上することが挙げられている。クラウドサービスやシステムアウトソーシングの拠点となる「事業者データセンター」の年間消費電力量は2013年から2018年にかけて増加する見込みである一方、企業内データセンターでは減少傾向となると、同社では見ている。その理由として、クラウドサービスとアウトソーシングの利用が拡大しており、企業のサーバが企業内データセンターから事業者データセンターへ移設される傾向が強まっていることが指摘されている。なお、国内では電気料金は値上がり傾向にあるため、今回の調査で明らかになった消費電力量の減少率(年平均0.9%)を考慮しても、データセンターで消費する電力のコストは増加する可能性が高いという。ITサービス リサーチマネージャーの伊藤未明氏は、「「IT機器の省電力性能の向上のほか、データセンター内のレイアウトや運用方法を工夫することで、さらなる省電力が可能。今後は、データセンターの省電力コンサルティングや運用管理手法の革新が重要になる」とコメントしている。
2014年12月03日近年、ビジネス業界で「予測分析」というワードが注目を集めている。これは、施策投入のテスト結果から将来を予測し、効果的に意思決定へと結び付けるもの。12月9日(火)に開催されるイベント「マイナビニュース フォーラム 2014 Winter for データ活用」では、予測分析の概要や現状などについて、クラウドベースの予測分析ソフトウェア「Test&Learn」を提供する、アプライド・プレディクティブ・テクノロジーズ シニアバイスプレジデントの及川直彦氏が登壇する。本稿では、このイベントに先立ちTest&Learnの概要や当日講演される内容のポイントを絞って紹介する。○企業の意思決定に幅広く活用できる「予測分析」企業では売上の向上を図るべくさまざまな施策を投入するが、その効果を見極める上で重要な役割を果たすのが「予測分析」だ。この予測分析とは、意思決定時に施策の効果を高い統計的な信頼度で見極めることである。「テスト店舗で売上の向上効果が見られた際、偶然ではなく統計的に確度の高い"統計的有意"な状況を示していれば、他店舗にも投入する意義が出てきます。これはロイヤリティプログラムなどのマーケティング分野だけでなく、店舗における商品の陳列方法から改装サイクルをはじめとした設備投資関連、経験年数によるオペレーションの影響、法人営業のトレーニング効果検証など、企業の意思決定に関わるさまざまな部分で活用できます」と、及川氏は予測分析について語る。予測分析は従来、データサイエンティストなどが分析を行っていたが、複雑に絡み合う要因から人間が施策の効果だけを抽出するのには限界がある。店舗の売上は短期・長期のサイクルで常に変動しているため、施策の投入で売上が向上しても、実は偶然だったというケースは多いものだ。施策の効果とは関係がない外部的要因(ノイズ)の影響により、予測分析の結論が真逆になってしまうことすらある。こうした背景から生まれたのが、施策を実施するテスト店舗と、指標となるコントロール店舗の財務パターンを比較する方法だ。ここで重要なのは、テスト店舗の財務パターンに極めて近いコントロール店舗を選出すること。しかしこの方法でも、人間が地域や売上から似ているコントロール店舗を選んでいたのではノイズの影響が色濃く残ってしまう。さらに及川氏は「人間には見えない要因が多い中で、偶然一致した補正をできたように見えたとしても、それはテストデータに適合できない"モデルの過学習"という現象にすぎないことも多いのです」と語る。○高速かつ高精度なパターンマッチングを実現する「Test&Learn」アプライド・プレディクティブ・テクノロジーズが提供する「Test&Learn」は、こうしたノイズや過学習の問題を解消しながら、施策投入のテスト結果を効果的に意思決定へと結び付けるもの。世界26ヶ国でのワールドワイドな実績を誇り、米国では小売業界大手100社のうち42社、外食業界大手25社のうち10社が導入している。Test&Learnではまず、テスト店舗と過去52週間分の売上パターンが似ている店舗をパターンマッチングにより高い精度で抽出する。抽出した複数店舗でテスト群とコントロール群を形成すれば、たとえ数店舗にイレギュラーな要素が発生しても平均ではノイズが入らない結果が得られるわけだ。Test&Learnは、こうした仕組みをソフトウェア化することで高精度なパターンマッチングを実現。高速なビッグデータ分析により、従来と比べて一定期間内でのテスト回数を増やしたり、より詳細なテストを実施したりと、企業の意思決定に大きく貢献してくれる。「施策投入の見極めにおいては、条件が異なる回帰分析を行っても信頼性は高まりません。そこで、さまざまなビジネスアイデアを実際に試してみようというのが弊社のソリューションです」と及川氏。近年注目を集めるビッグデータは新しいビジネスアイデアの創出に大きな役割を果たすが、仮説が増えすぎると逆に絞込みが難しくなる。Test&Learnは、これを見極めるためにビッグデータを使うという新たなアプローチを採用したわけだ。予測分析およびTest&Learnの詳細については、及川氏が登壇するイベント「マイナビニュース フォーラム 2014 Winter for データ活用」(開催日: 2014年12月9日(火) / 会場: UDXギャラリーネクスト(秋葉原) / 開場: 9:30)にて語られる予定。さらには、ユーザーに身近な大手ファストフードチェーン店やコンビニエンスストアなど、多数の導入事例も紹介される予定だ。施策投入の効果測定や予測分析に興味がある企業の担当者は、ぜひ会場に足をお運びいただきたい。
2014年11月26日IDC Japanは11月18日、2013年から2020年の世界IoT(Internet of Things)市場予測を発表した。これによると、世界IoT市場は、2013年の1兆3千億ドルから、2020年には3兆400億ドルに拡大し、2013年から2020年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は13%になると予測している。IDCではIoTを「IP接続による通信を、人の介在なしにローカルまたはグローバルに行うことができる識別可能なインテリジェントシステム/エッジデバイスからなる、ネットワークを束ねるネットワーク」と定義。IoT市場のエコシステムの構成要素には、インテリジェントシステム/エッジデバイス、コネクティビティ、プラットフォーム、アナリティクス、アプリケーションがあり、さらに、それらに付随する専門サービス、セキュリティサービスも含まれる。なお、上記の「インテリジェントシステム」についてIDCでは、「高度なオペレーティングシステムを有し、自動的にインターネットに接続され、ネイティブアプリケーション/クラウドアプリケーションを実行し、センサーなどが収集した情報を分析する機能を持つ安全に管理された電子システム」としている。数百億台の接続デバイスを通じて数兆ドルもの収益をもたらすと予測されるIoT市場に対し、さまざまな事業者が取り組みを活発化していることから、IoTは既に単なるバズワードではなくベンダーの将来的な成長を支える上での重要な実ビジネスになりつつあるという。今後も顧客ニーズを満たすべく、この新しい市場機会に焦点を合わせてさまざまな戦略がベンダーによって打ち出されると見込まれる。米IDC バーノン・ターナー氏は「注力するビジネスの規模や種類に関わらず、世界中のあらゆるベンダーがIoTのもたらす市場機会に注目している。成熟度の観点からは未だ初期段階ではあるものの、IoTは政府、消費者、エンタープライズ分野における、またとないビジネスチャンスとなるであろう」と述べている。また、調査から「IoT市場において、一連のベンダー、サービスプロバイダー、システムインテグレーターが成功を収めるには、共存し、製品やソリューションを統合」する必要があることや「IoT向けインテリジェントシステム/エッジデバイスの接続数は2020年に約300億台に達する」こと、「新興ベンダーはIoT市場に攻勢をかけるべく、戦略的に事業を切り出すことで取り組みを加速させており、それによって大手ベンダーのイノベーションが創出される」点が明らかになったとしている。
2014年11月19日2012年にトニー賞8部門を受賞したブロードウェイミュージカル『Once ダブリンの街角で』が間もなく日本初上陸する。舞台の基となっているのは、口コミで大ヒットした同題映画。物語は、名もないストリートミュージシャンの男とチェコ移民の若い女がアイルランドはダブリンの街角で出会い、音楽を通して心を通わせていくさまを名曲の数々で紡いでいく感動のラブ・ストーリー。映画の主演はアイルランドの人気バンド“ザ・フレイムス”のフロントマン、グレン・ハンサードとチェコのシンガーソング ライター、マルケタ・イルグロヴァで、彼らが本作のために楽曲を書き下ろしている。ミュージカル『Once ダブリンの街角で』チケット情報舞台では、アカデミー賞歌曲賞に輝いた「Falling Slowly」をはじめ、映画の挿入歌の数々が出演者によって生演奏される。ギター、ピアノ、フィドル、アコーディオン、ドラムなど30楽器を使用。アイリッシュバーの舞台セットで展開されるセッションや弾き語りなどの音楽がブロードウェイで大絶賛され、舞台版のCDがグラミー賞2013年ベスト・ミュージカル・シアター・アルバムに輝くなど、音楽ファンにも高く評価されている作品だ。開演前には、舞台上のアイリッシュバーで観客はお酒を買うことができるなど、劇場に踏み入れた瞬間からアイルランドの世界観を体感できるところも、舞台ならではの魅力。今回の日本公演のために、アイルランドのバーを見立てた舞台セットを日本公演用に製作し、バーのランプや椅子、机、またグラスやお酒のボトルなど小道具はロンドンから買い付けているというのだから、舞台セットにも期待が高まる。本来ならば、ツアーで使用している舞台セットや機材などをそのまま日本に持ってくるのが通例だが、今回ここまでこだわるのには理由がある。それは、なんと日本人による日本語プロダクションの『Once ダブリンの街角で』公演が今後予定されており、そちらでも使用できるようにするためなのだ。更に、現在舞台のオフィシャルHPでは動画コンテストを開催中。劇中歌「Falling Slowly」を歌った動画を投稿すると特賞には豪華なプレゼントが用意されている。締め切りは11月21日(金)18:00まで。詳細はオフィシャルHPにて。ブロードウェイで最高の評価を獲得し、世界中で各国のプロダクションにて上演されているブロードウェイミュージカル『Once ダブリンの街角で』は間もなく開幕。是非、劇場に足を運んで欲しい。■ブロードウェイミュージカル「Once ダブリンの街角で」2014年11月27日(木)~12月14日(日)全24回公演会場: EX THEATER ROPPONGI料金:全席指定 13,000円チケット発売中。
2014年11月13日情報通信研究機構(NICT)は11月11日、他者の動作を予測することと、自分の動作を行うことには共通した脳内プロセスが関与していると発表した。同成果は、NICTの脳情報通信融合研究センターと、フランス国立科学研究センターの共同研究によるもので、11月11日付け(現地時間)の国際科学誌「Scientific Reports」に掲載された。脳がどのようにして他者の動作を理解し、予測しているかについては、今まで、ほとんど解明されておらず、「他者の動作を予測する場合には、自分が同じ動作を行う場合と同じ共通した脳内プロセスが使われる」とする仮説が有力視されるに留まっていた。同研究グループはこの仮説を検証するために、ダーツのエキスパートに対し、エキスパートが素人のダーツ結果を予測する予測課題とエキスパートがダーツボードの中心を狙ってダーツを投げる運動課題を実施。エキスパートの(素人のダーツ動作に対する)予測能力が変化する場合(実験1)と変化しない場合(実験2)で、エキスパート自身のダーツパフォーマンスにどのような影響が出るかを調べたという。その結果、予測課題では、エキスパートは、最初は、正確に予測することはできなかったが、徐々に、素人の動作を観察するだけで、ダーツの命中場所を予測できるようになった。これは、予測課題の学習を通じて、他者動作の予測に関わるエキスパートの脳内プロセスに変化が生じたことを意味する。もし、この脳内プロセスが、自分が運動を行う場合にも関与していれば、このエキスパートの運動にもその影響が現れると考えられる。実際に、この予測課題の前後にエキスパートに運動課題を行ってもらうと、予測能力向上後は、予測能力向上前に比べて、エキスパートのダーツパフォーマンスが悪化するという結果が得られた。一方、実験2では、エキスパートの予測能力はほとんど向上せず、この予測課題の前後におけるダーツパフォーマンスにも変化は見られなかった。このように、他者動作の予測能力の変化が、因果的に自己の運動能力に対して影響を与えるということは、他者動作の予測と自己動作の生成の基盤となる共通した脳内過程の存在を反映していると考えられる。同研究チームは「今後、他者動作に対する予測能力を改善させることによって自分の運動を改善させる、あるいはその逆の改善的変化を誘導するような、他者動作の予測と自己運動の間の相互作用を生かしたリハビリテーション法や認知・運動トレーニング法の開発を目指してく」とコメントしている。
2014年11月12日Trend Microは11月10日、「潜在する脅威の顕在化-2015年以降の脅威を予測|トレンドマイクロ セキュリティ ブログ (ウイルス解析担当者による Trend Micro Security Blog)」において、2015年以降に登場するであろうセキュリティ脅威の予測について伝えた。同社は2015年以降に登場すると思われる脅威として、以下を列挙している。ダークネットや会員制フォーラムにおける取引の増加ハッキングツールや攻撃の進化や拡大モバイル端末における不正アプリ感染の増加標的型サイバー攻撃の多様化新しいモバイル決済システムに関する新しい脅威の登場OSSのバグ脆弱性への攻撃の増加IoE/IoTにおけるデータの危険性インターネットバンキングなどの脅威の深刻化同社は2015年以降の予測に加え、2014年における動向として日本国内でインターネットバンキングユーザーを対象としたサイバー犯罪が定着したことも指摘。サイバー攻撃や内部犯による脅威がとどまるところを知らないと説明している。2014年はOpenSSLの脆弱性(通称:Heartbleed)やbashの脆弱性(通称:Shellshock)ほか、POS端末を狙った脅威が猛威を振るうなど、多方面にわたって深刻な脆弱性の報告が続いた。こうした脆弱性は現在も悪用されており、今後も継続して情報収集やモニタリング、アップデートなどを実施していくことが推奨される。
2014年11月12日日経トレンディが選出する「今年のヒット人」に俳優のムロツヨシ、“天使すぎるアイドル”と人気の橋本環奈(Rev.from DVL)が選ばれたほか、来年「2015年の顔」は女優の杉咲花に決定。11月3日(祝・月)に開催された、日経トレンディによる「2014年ヒット商品ベスト30」発表会で明かされ、3人も出席した。ムロさんは『薔薇色のブー子』『女子ーズ』『小野寺の弟・小野寺の姉』の3本の映画出演に加え、NHKの朝ドラ「ごちそうさん」にレギュラー出演。さらに異色の歴史ドラマ「新解釈・日本史」では主演を務めるなど幅広い活躍を見せた。「日経トレンディ」の伊藤健編集長は、ムロさんの選出を「満場一致」と説明。ムロさんは「まさか自分でそんな風には思ってなかった」と“ヒット”という評価に驚きを見せつつ「役者を目指して18~19年。今年が一番、人前に立ち、セリフを言わせていただくことも多かった」と述懐。自身が立つ会見場の足元を指さし「18年前はバイトでこれ(足場)を組むのをやってたんですよ」とそうした場所に自分がいま立っていることへの感慨を口にする。「まだ、自分ではポテンヒットと思ってるんで、どの打席に立ってもヒットを打てるようになりたい」と来年に向けての意気込みを語った。橋本さんはネットに出回ったパフォーマンス中の1枚の写真をきっかけに人気が急上昇するというシンデレラストーリーを歩んだが、「初めての経験をたくさんさせていただきました。あの1枚で始まり、1年がすごく早かった。より一層努力して、飛躍、成長できるようにしたい」と笑顔で語った。そして、来年のブレイクが期待される「2015年の顔」に選出されたのは杉咲さん。「Cook Do」のCMで話題を呼び、現在放送中の「KDDI au」のCMでも存在感を放ち、ドラマ「MOZU」への出演、『思い出のマーニー』での声優挑戦など注目と期待を集める17歳だが、伊藤編集長は「大人しそうな姿から想像できませんが、ドラマになるとすごい!」とブレイクを確信しているよう。杉咲さんはやや緊張した面持ちで「ここに立って、身が引き締まる思いです。私の名を挙げていただき光栄です」と語った。来年に向けては「『頑張る』に尽きます。これから情報解禁され、公開が控える作品がいくつかあり、みなさんにお届けできると思います。一番光った状態でお届けできるようにしたいです。ラジオとか、いろんなことにも挑戦したいです」と抱負を語った。「2014年ヒット商品ベスト30」を掲載した「日経トレンディ12月号」は11月4日(火)より発売。(text:cinemacafe.net)
2014年11月04日日本気象協会はこのほど、全国・都道府県別の2015年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第1報)を発表した。2015年春のスギおよびヒノキ花粉(北海度はシラカバ)の総飛散数は、九州と中国・四国のほとんどの地域では例年を下回ることが予想され、近畿から北海道にかけては例年並みの所が多い見込みとなっている。前年(2014年)の飛散数と比較すると、九州と中国・四国は少ない所がほとんどであるという。しかし、近畿から東北にかけては前年より多く、特に関東や東北では非常に多くなる所があることが見込まれるとのこと。北海道は、前年並みの飛散数になると予想している。花粉の飛散数は夏の気象条件が大きく影響する。一般には、「気温が高い」「日照時間が多い」「雨が少ない」と花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散数が多くなるとされている。2014年の夏は、太平洋高気圧の西への張り出しが弱く「平成26年8月豪雨」の影響を受けたことにより「北暑西冷」となった。気温は北海道から中国・四国にかけては平年並みか高く、四国や九州では低め。日照時間は、北海道から関東では平年並みが多く、東海から西は少ない傾向が見られた。降水量は、平年を上回った所が多く、特に北海道や西日本の太平洋側では顕著となった。また、花粉の飛散数の多い年と少ない年は、交互に現れる傾向がある。2014年は、西日本の一部を除き全国的に花粉の飛散数は例年並みか例年より少なかったが、高温・多照・少雨などの花芽が多く形成される夏の気象条件がそろった所も少なかった。そのため、特に九州や中国、四国は花芽の形成にとっては悪条件となり、例年を大幅に上回ることはない見込みだという。ただし、東京では2倍以上、大阪は、およそ1.5倍になると予想している。
2014年10月14日IDC Japanは10月1日、国内データセンター(DC)サービス市場の予測を発表した。同発表によると、2014年の国内DCサービス市場は前年比8.2%増の9682億円となる見込みで、2013~2018年の年間平均成長率は6.6%になると予測している。自社サーバルームから事業者DCへシステム移設する事例や、既存DCから耐震性能の高いDCへのマイグレーション事例が増えたことが主な要因とする。またオンラインゲーム、映像配信、SNS、ネット通販などの「ネットビジネス」市場成長に合わせてサーバ能力が増強されていることも、DCサービス市場の拡大に寄与しているという。DCサービスをサーバ設置スペースを顧客に貸し出す「コロケーション」と、DC事業者が所有するサーバを顧客に貸し出す「ホスティング」の2種類に分けた場合、成長率が高いのはホスティング。ホスティングには、近年急速に利用が拡大しているクラウドサービスの一部が含まれており、特に業務システムのサーバで利用されるケースが増えている。なお2014年の国内市場シェア内訳を見ると、SI事業者/ITベンダーのシェアが64.7%、通信事業者のシェアが20.8%、DC専業事業者のシェアが14.5%。このうち2014年に売上拡大が最も顕著なのは、クラウドIaaSビジネスの急成長が特に著しいDC専業事業者で、IDC Japanは2014年の前年比成長率が13.7%になると予測している。2012年から2013年にかけて国内で大規模なDC新設/増設が相次いだため、DCサービス市場では競争が激化。サービス価格や設備仕様/サービス品質に関する顧客企業の要求は厳しくなる傾向にあるという。同時に建設コストの上昇や電気料金の上昇により、DCの設備投資や運用コストの金額が膨らんでいる。IDC Japan ITサービス リサーチマネジャーの伊藤未明氏は「競争激化と事業コスト上昇によって、DC事業者はこれまで以上にサービス差別化と価格競争力強化が求められる」と分析している。
2014年10月01日IDC Japanは10日、国内ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場をについて、2013年の市場の推定と2014年~2018年の市場予測を発表した。それによると、2013年の市場規模推定は320億7,800万円、また同市場は2018年には588億4,500万円になると予測されている。同社では、「データ活用型マーケティング(Data Driven Marketing)」に必要なテクノロジーの中から、ソーシャルマーケティングに関連したテクノロジーを抽出し、「ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場」として定義。これをさらにフロントエンドアプリケーションソフトウェア」「バックエンドアプリケーションソフトウェア」「バックエンドミドルウェア」「インフラストラクチャソフトウェア」および「分析ソフトウェア」の5市場に再分類して分析を行った。これらのテクノロジーを利用する企業については、今年6月に行われた「マーケティングITに関する企業ユーザー調査」から、企業のマーケティングIT予算額/予算支出元/要求機能などの主要なマーケティングIT市場要素は、ユーザー企業の従業員規模と強く相関していることが分かっている。また一方で、マーケティングITとERM(Enterprise Relationship Management)/SCM(Supply Chain Management)/コンテンツアプリケーションなどの企業バックエンドシステムとの連携が取られている企業は少数であることが判明している。この結果と同社の持つ国内ソフトウェア市場に関するリソースを基に、同社では2013年の国内ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場規模は、320億7,800万円であったと推定。2014年以降はECの刷新やデジタルマーケティング需要の増加、企業バックエンドシステム連携の増加などが見込まれることから、2018年には588億4,500万円に成長すると予測している。同社ソフトウェア&セキュリティ グループマネージャーの眞鍋敬は、ベンダーおよびシステムインテグレーターに対し「顧客バリューチェーン強化策としてのソーシャルマーケティング訴求を行うべきである」と指摘している。今回の調査については、同社発行のレポート「2014年 国内ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場展望:第3のプラットフォームが革新するマーケティング/アナリティクス」に詳細が報告されている。
2014年09月11日ブルース・ウィリス、ベン・アフレック、リヴ・タイラー共演で1998年に公開されたSF超大作『アルマゲドン』。このほどマイケル・ベイ監督が、15年前の大ヒット超大作のできについて後悔しており、謝罪していたことが「The Miami Herald」紙の取材で明らかになった。地球への衝突コースを取る小惑星が発見され、テキサス州の大きさにも匹敵するその小惑星が地球に激突すれば、人類の破滅は免れない状況の中、唯一の解決策は小惑星内部に核爆弾を設置し、内側から破壊するというもの。その任務に選ばれたのは14名の石油採掘スペシャリストたちの奮闘を描く本作。ロック・バンド「エアロスミス」の美しいバラード曲「I Don’t Want To Miss A Thing」と共に世界興行収入5億5,300万ドル(約553億円)を記録した大ヒット作である。それにもかかわらず、今回ベイ監督はこうコメントしている。「あの作品は、製作期間が16週間しかなかったんだ。超大作なのにもかかわらず、それは作品に対して失礼だと思っているんだよ。できることなら最後の3分の1の部分を撮り直ししたいとすら思っている。でも、映画会社が文字通り、私たちから映画を奪い取ってしまったんだ。視覚効果担当の責任者が神経衰弱に陥ってしまい、私が代わりを務めることにもなった。そこで、すぐさまジェームズ・キャメロンに電話をかけて、視覚効果を自分がやるとしたら、どういう風にやるかアドバイスをもらったよ。映画が大成功したのにホッとしたね」。この超タイトな製作スケジュールの原因は、惑星が地球に落ちてくるという同じテーマを持ったスティーヴン・スピルバーグ監督が製作総指揮を務めた『ディープ・インパクト』(’98)と競作のような形になってしまったためのようだ。しかしながら、ブルース・ウィリスが彼の娘の婚約者と人類を救うために自らを犠牲になるというエンディングでは、多くの観客の涙を誘い、ベイ監督作品の中でも代表作の1本となったことは間違いない。(text:Mieko Nakaarai)
2013年04月23日東京都は27日、新たな「東京の液状化予測図」を公開した。東日本大震災を受けて2011年度より見直しを進めてきたもので、改定は17年ぶり。今回の見直しに当たり、従来の約1.5倍となる約2万本の地質データを用いて地下水位や砂層の分布状況などを詳細に把握したほか、東日本大震災において液状化現象が多数発生した地域では、新たに地質調査を行った上でそのデータを基に判定方法を検証した。予測図では、震度6弱の巨大地震を想定し、「液状化の可能性が高い地域」をピンク色、「液状化の可能性がある地域」を黄色、「液状化の可能性が低い地域」を緑色に色分けして表示。このうち、「液状化の可能性が高い地域」は、23区東部や大田区など14区で約68平方キロメートルとなり、従来と比べて約4平方キロメートル広がった。「液状化の可能性がある地域」は、23区7市の約202平方キロメートルとなり、従来より約30平方キロメートル増えた。また、足立区、江戸川区、葛飾区の3区において、「液状化の可能性が高い地域」が区域の3割以上に上ることがわかった。予測図は、東京都土木技術支援・人材育成センターのホームページに掲載。住所による検索が行えるほか、予測に使った地盤の解析データや地形の変遷に関する図面も閲覧できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年03月28日チェックしておきたいベスト10!新年がスタートし、気持ちも新たに、今年こそもっとキレイになりたい!そう願っている人も少なくないだろう。もちろん毎年の美容フリークにとっても、今年何が流行するのかは気にかかるところ。そこで、首都圏に4店舗を展開する流行発信ショップとしておなじみの「ranKing ranQueen」が「2013年“コレクル”ランキング」を発表しているので、チェックしておこう。この「コレクルランキング」は、年間何万点にもおよぶという多数の商品をチェックしている、同店のマーチャンダイザーらが、最新の売れ行き動向と、あらゆる情報筋から収集したデータをもとに、これから来ると予測されるヒット商品をランキング化したものだ。美容アイテムについても、傾向がとらえられているので、参考になるだろう。カギは「お手軽」「自然派」「コミュ」発表された「2013年“コレクル”ランキング」のベスト10は以下の通りだ。1位:アイケア商品(お手軽)2位:炭酸コスメ(お手軽)3位:大容量・個包装パック菓子(コミュニケーション)4位:お手軽ストレッチグッズ(お手軽)5位:SNSキャラクターグッズ(コミュニケーション)6位:おつまみお菓子(コミュニケーション)7位:お手軽ヘアアレンジグッズ(お手軽)8位:輸入健康ドリンク(自然派)9位:インスタント生麺(お手軽)10位:脱・石油系ソープ(自然派)()で示されているように、時代のカギを握るヒットのキーワードは「お手軽」「自然派」「コミュニケーション」にあると予測されている。トップに輝いているのは、お手軽なアイケア商品。とくに注目される魅力の涙袋が簡単に作れる「涙袋美容液」が注目されているという。また、2位には炭酸コスメがランクイン。肌への浸透力の高さ、血流の促進効果などで炭酸美容が話題となったが、今年も豊富になったアイテムラインナップを背景に、ヒットが予測されている。4位にはお手軽ストレッチグッズ。ちょっとした隙間時間やくつろぎタイムで“キレイ”を目指せるアイテムは、今年もバラエティ豊かに注目されそうだ。8位の輸入健康ドリンクもインナービューティーを目指す人には注目。ダイエット中の海外セレブに人気の「ココナツウォーター」もブームの兆しをみせている。10位にランクインした脱・石油系ソープは、ナチュラルブランドのアイテムなどで、ノンシリコンシャンプーに続くブームが期待されている。「ranKing ranQueen」の各店舗では、1月16日までこのランキング特設コーナーを設置し、上位商品の展示販売も行っているそう(一部商品を除く)。いち早いトレンドチェックに、一度立ち寄ってみては。元の記事を読む
2013年01月05日1992年のオーストリア・ウィーン初演以来、ドイツ、オランダ、ハンガリーでも上演されるなどドイツ語によるミュージカルとしては史上最大級のヒットとなったミュージカル『エリザベート』。ドイツ語で“死”を表すトートがハプスブルク家最後の皇后エリザベートを愛する物語は、日本でも1999年に宝塚歌劇団で上演されるやブームを巻き起こし、続く2000年からの東宝版も大ヒット。いまや日本ミュージカル界においても欠かせない作品のひとつとなっている。ウィーン初演から20年目にあたる今年、5年前の初来日公演で日本のファンを熱狂させた本家ウィーン版のオリジナルキャストが再来日を果たした。キャストが歌で綴っていくコンサートバージョンではあるが、芝居バージョンに引けをとらないほど迫力は充分。初日を控えた10月25日、東京・東急シアターオーブで公開リハーサルが行われた。『ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサート』チケット情報幕が開くと、舞台中央のオーケストラの前に、登場人物たちが影のように立ちつくしている。エリザベートを殺した暗殺者ルキーニ(ブルーノ・グラッシーニ)が現れ、死後の世界での裁判が始まる。ルキーニは、エリザベート(マヤ・ハクフォート)がトート(マテ・カマラス)、つまり“死”を愛していたから殺したのだと言い、エリザベートとハプスブルク家終焉の物語を語りだす。オーストリア皇帝フランツ(アンドレ・バウアー)との結婚、姑である大公妃ゾフィー(ガブリエレ・ラム)との軋轢、そして息子ルドルフ(ルカス・ペルマン)との悲劇的な別れ。そのどれもが、ひそやかに彼女を見守り、時に情熱的にエリザベートを誘惑するトートとの関係で彩られる。27歳から18年間エリザベートを演じてきたハクフォートは、これが最後のエリザベート役になる予定だ。少女時代では伸びやかさ、結婚して自我に目覚める前半は意思を感じさせる強さ、さらに晩年では威厳に満ちた響きまでと多彩な歌声で魅了する。一方のトート役はハンガリーとウィーンで同役を演じ、今年は日本語で東宝版の舞台に立っているカマラス。ロックスターのようなセクシーさと同時にクールさも併せ持ち、時を越えて存在するウィーン版ならではのトートだ。またルドルフ役のルカス・ペルマンは細身の甘いルックスで、苦悩する皇太子を繊細に演じている。なにより“死”の視点から人間を描いたミヒャエル・クンツェの脚本(作詞も)、さらに荘厳でドラマチックな楽曲の合間にユーモアも垣間見せるシルヴェスター・リーヴァイによる音楽が秀逸。何度観ても、どの世代が観ても、新たな発見がある。本作が愛され続ける理由はそこにあるのだろう。公演は10月31日(水)まで。チケットは発売中。取材・文:佐藤さくら
2012年10月26日前回は「渋滞予報士」をご紹介しましたが、では、渋滞ってどのように予測するのでしょうか?渋滞予報士などが予測する渋滞予測は、過去3年程度の渋滞データを図に表し、過去にどのような箇所、時間帯で渋滞が発生しているのかを確認して実施されています。過去3年間の渋滞を時間、距離のグラフに記入3年間の渋滞を重ね合わせる3年間の渋滞を含む領域が、今年の渋滞予測となる過去のデータから導く方法のほかに、新しい高速道路の開通や料金割引制度の変更などがある場合は、想定される交通量を算出します。道路の交通容量(渋滞せずに通れるクルマの台数)と比較し、オーバーした分を渋滞長に換算することで渋滞予測を実施します。また、高速道路周辺に新しくできた幹線道路や大規模な商業施設の状況、イベントの開催予定など、さまざまな情報を加味したうえで、渋滞予測に反映させています。高速道路の渋滞予測は、ドラとらの渋滞予測カレンダーに随時更新されるので、出かける際はチェックしておくと、混雑ピークを避けて快適なドライブが楽しめるはずです。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月18日2011年の実写映画ナンバー1ヒットを記録した映画『ステキな金縛り』のブルーレイ&DVDが25日(金)にリリースされる前に、三谷幸喜監督が取材に応じた。その他の写真本作は、三流弁護士のエミ(深津絵里)が、殺人容疑をかけられた男の上にのしかかっていた落ち武者(西田敏行)の幽霊を証人に招きいれ、被告が事件の夜“金縛り”にあっていたというアリバイを証明し無罪を立証するべく奔走する法廷コメディだ。映画でも次々とヒット飛ばしている三谷監督だが、本作は監督が10年前から温め続けるも、なかなか実現しなかったという企画だ。「当時は、映画でコメディはあたらない、法廷ものは難しい、幽霊ものもそれほどヒットしないと言われて、『その3つを全部やって、当たる映画を作ります!』って宣言しちゃった手前、これが当たらなかったら次はないな、と。だから公開前は不安でしたね」。しかし、映画は大ヒット。興行収入42.8億円を記録した。もちろん、企画を温め続けた10年の間に大きな出来事もあった。主演女優・深津絵里との出会いだ。「前作(『ザ・マジックアワー』)で初めて深津さんと御一緒して、今回は“深津さんありき”で始まったんです。まず『深津さん主演でコメディをやりたい』と思いましたし、深津さんの魅力をどれだけ映像で残せるかが僕の使命だと思っていました。彼女はお芝居も上手なんだけど、動きが面白いし、動きのキレがいいんですよね。深津さんはそれに加えてどこか“哀感”がある。この人はコメディエンヌに必要なものをすべて持っている人だと思います」。ちなみに三谷監督は続く舞台『ベッジ・パードン』、スペシャルドラマ『ステキな隠し撮り 完全無欠のコンシェルジュ』でも深津に出演を依頼している。自作がヒットし、高評価を集めていることについて「もっと褒めてもらってもいい!」とジョークを飛ばす三谷監督だが、本作ではこれまで多様してきた“長回し”をあえて封印して、短いカットを積み重ねる作劇に挑戦するなど、1作ごとに自らにハードルを設定し、映画を撮り続けている。「映画に関しては明確な目標があって、それは『お熱いのがお好き』(ビリー・ワイルダー監督の傑作コメディ)なんです。あの映画のいいところは“観終わった後に感動が残らないのに満足は残る”こと。そんな映画がつくりたいし、それが僕の映像としてのコメディの目標なんですね。だからそのために今なにをすればいいのか逆算しながら作っています。そこに向けて着実に進んでいる感じです」。『ステキな金縛り』スペシャル・エディション3枚組7140円(税込)発売元:アミューズソフト販売元:東宝『ステキな隠し撮り 完全無欠のコンシェルジュ』3990円(税込)発売元:フジテレビジョン販売元:ポニーキャニオン『 三谷幸喜「short cut」』3990円(税込)発売元:株式会社WOWOW販売元:東宝株式会社すべて発売中
2012年05月25日シンクタンクが今後の10年を予測第一生命は14日、自社のシンクタンクである株式会社第一生命経済研究所がまとめたレポート「日本経済の10年予測~民間主導の着実な成長を目指して~」を公表した。レポートによる今後の経済成長の見通しは下記の通り。2011―2015 年度予測 実質+1.2%(名目+1.6%)2016―2020 年度予測 実質+1.6%(名目+1.9%)(予測値はメインシナリオ)※画像はイメージ成長戦略は奏功するか同研究所はレポートの要旨として複数の点を挙げ、説明する。1つ目は現在の日本経済の停滞に関するもので、デフレや少子化、国の借金をその具体例とし、内需主導ではなく、輸出拡大など外需主導に切り替えようとする政権の姿勢を評価。ただし財政難や円高が足枷となる危険も指摘する。2つ目は政府の成長戦略に関するもので、法人税率の引き下げや成長分野の育成などが効果的に実施されれば、長期的な成長率の押し上げに成功する余地はあるものの、消費税増税をはじめとする財政再建とのタイミングが非常に難しいとした。3つ目は同研究所が予測するメインシナリオでは、成長戦略が目標に達しないことを想定。経済の成長率も目覚ましいものとなることは想定できず、基礎的財政収支の黒字化も2020年度の達成は困難とする。レポートは、全体として厳しい見通しが示されたものとなったが、同研究所は下記の点を強調した。デフレ脱却・財政再建の機運を絶やさず、これを本格的な経済成長につなげていくことが何よりも重要である。
2010年12月17日今回は、直前に迫ったアカデミー賞を待ちきれない思いで、大胆に予測してみることにしました。と言っても、予測するのは賞のゆくえではなく、女優たちのファッション。とはいえ、「なーんだ」と侮ることは出来ません。受賞は逃しても、各ファッション誌、エンタメ関連誌が、授賞式後にこぞって行うファッションレビューページで、ベストドレッサー=女王として君臨することは可能です。誰だって、「スクリーンで観るよりリアルの方が美しい」と思われたいはず。酷評されるなんてもってのほか。今頃、かなり躍起になっているのではないでしょうか。本レースに関しては、既に行ってしまった演技への評価ですからいまから努力することは不可能ですが、授賞式当日にどれほど多くの人々を魅了できるかはこれからの努力にかかっています。きっと、前回のコラムでご紹介した根来先生のいるハーバードに駆け込む人も多いのではないでしょうか。さて、熾烈にして華麗な闘いがすでに始まっている“もうひとつのアカデミー賞レース”。今年は誰がどのように輝き、どのように酷評(!)されてしまうのでしょうか。個人的に注目しているのは、『NINEナイン』で助演女優賞にノミネートされたペネロペ・クルス。いつも、フォーマルな席ではエレガントで、ヨーロッパ女性らしい正統派スタイル。スクリーンとはひと味違った女ヂカラを漂わせていますが、先に開催されたゴールデン・グローブ賞授賞式では、珍しくヘアを下ろし、自慢の小麦色の肌が映えるアルマーニのブラック・ドレス姿。キメすぎずリラクシング、でもとびきりゴージャスというムードが、多くの出席者の中でも彼女をひときわ目立たせる結果となりました。髪をアップにしていた例年よりもぐんとグラマラスで、かなりファムファタールっぽいテイストだったのは、ノミネートされた役柄(=とびぬけてセクシーな誘惑者)のイメージに合わせたから?アカデミー賞でも、その方向性でナチュラルな色香をむんむんに漂わせる気配ありです。また、作品、演技ともにすこぶる評判の高い『17歳の肖像』のキャリー・マリガン(主演女優賞ノミネート)は、オードリー・ヘプバーンの再来と言われている若手の注目株。これまで、24歳という年齢に合った初々しい肩出しドレスを手堅く選んでいる彼女。アカデミー賞では、ショートヘア&コケティッシュな雰囲気を生かし、さらにはオードリーの再来という評判を意識して、ヘプバーン風のファッションで決めてくるのではというのが私の予想。『ローマの休日』のアン王女風か、もしくは『麗しのサブリナ』でサブリナが着ていたジバンシィの白いカクテルドレス風か。どんなドレスを選んでくるか楽しみです。このほか、プライベートのファッションにも定評のあるマギー・ギレンホール(『Crazy Heart』助演女優賞ノミネート)も、業界人から一目置かれるそのセンスをどこまで発揮するかが見もの。誰がどんなドレスを着るにしろ、こちらの楽しみのためにも、あまり無難にまとめてほしくはないものですね。決戦の日は、3月7日(現地時間)です。(text:June Makiguchi)© AP/AFLO© A.M.P.A.S.特集:2010アカデミー賞■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASNINEナイン 2010年3月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company. All rights reserved.17歳の肖像 2010年4月17日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開■関連記事:ザックにマイリー、『トワイライト』コンビも!アカデミー賞プレゼンター追加発表本家オスカーを控え激戦、混戦!英国アカデミー賞で『ハート・ロッカー』6冠【ハリウッドより愛をこめて】アカデミー賞の壮大博物館計画が再始動?お味はどれが一番?アカデミー賞ノミネート作品にちなんだメニューの数々を公開早くもブルーレイ&DVD発売決定!『カールじいさん』予告編&特別映像到着
2010年02月24日