ついにApple Musicがスタートした。日本では数百万と少ないものの、世界では3,000万以上もの楽曲を定額で聴き放題というサービスは、Apple自身が運営するサービスとあって後発ながらも注目度は高い。利用にはiOS 8.4以降が必要となるため、すでにアップデートを済ませたユーザも多いのではないだろうか。そのApple Music、個人契約は月額980円、最大6メンバーのファミリー契約は月額1,480円という契約を済ませると、すべての曲が聴き放題になる。フォーマットはAAC 256kbpsとiTunes Storeでダウンロード販売しているものと同品質、ストリーミングサービスだからといって低クオリティというわけではない。しかも、音楽の聴き方はストリーミングだけではない。iPhone/iPadに楽曲データをダウンロードしておき、それを聴くこともできるのだ。当然、ダウンロードした楽曲数が増えるにつれ内蔵ストレージの消費量も増えるが、聴きたい曲のダウンロードをあらかじめ済ませておけば、移動中にパケット通信が発生することを予防できる。手当たり次第に曲を聴いていれば、キャリアの通信制限が始まる7GBなどあっという間だからだ。手順はかんたん。まずは『ミュージック』の検索機能で目的のアルバムを探し、そのアルバムの画面を表示してみよう。アートワーク横に並ぶボタン群の右端に見える「…」をタップ、現れたメニューで「オフラインで再生可能にする」を選択すればいい。これだけで、『ミュージック』のみで再生可能な(DRMで保護された)曲として内蔵ストレージに保存される。ダウンロード完了までの時間はネットワーク品質次第だが、お勧め曲/アーティストがピックアップされる「For You」で進行状況を確認することができる。画面上部に「○曲をダウンロードしています」と表示されるので、それをタップすればOK。ダウンロード処理を中断することもできるので、覚えておきたいテクニックだ。
2015年07月07日米Appleは30日(現地時間)、iOSデバイス向けのアップデート「iOS 8.4」の提供を開始した。iBooksの機能改善やその他のバグ修正に加え、「ミュージック」アプリが音楽ストリーミングサービス「Apple Music」に対応している。iOS 8.4へのアップデートは、「設定>一般>ソフトウェアアップデート」より行う。Apple Musicは6月開催の開発者向けイベント「WWDC」において同月末からのサービス開始が発表されていた。iOS 8.4では「ミュージック」アプリからApple Musicのメンバーシップを開始することで、ローカルに保存されたライブラリに加え、Apple Music上にある数百万曲の楽曲を定額制で利用することができる。メンバーシップの料金は、個人プランが月額980円、最大6人で利用できるファミリープランが月額1,480円となっている。現在はトライアル期間として3カ月間無料で利用が可能だ。「iBooks」では、オーディオブックのダウンロードに対応し、再生の操作性を強化。写真やビデオを利用したマルチタッチ対応の「Made for iBooks」ブックが、iPadだけでなくiPhoneでも閲覧可能になるなどの改善が加えられている。この他、下記のような問題の修正が行われている。購入した項目を隠す機能が動作しないことがある問題iCloudからブックをダウンロードできないことがある問題特定の系列のUnicode文字を受信するとデバイスが再起動する問題GPSアクセサリから位置情報データが提供されない問題削除したApple Watch Appが再インストールされることがある問題
2015年07月01日米Appleは6月30日(現地時間)、iOS 8のアップデート「iOS 8.4」を公開した。同日より日本を含む100カ国以上で提供開始になったApple提供の定額制音楽サービス「Apple Music」をサポート、またiBooksの機能追加と修正が行われている。Apple Musicは豊富な音楽ライブラリから自由に音楽を楽しめる音楽ストリーミングサービスを中心に、ラジオ、ファンとアーティストを結ぶソーシャル機能などを備える。日本での料金は個人メンバーシップが980円/月、ファミリーメンバーシップが1,480円/月。iOSのミュージック・アプリから利用する。最新のiBooksでは、iPhoneでも「Made for iBooks」ブックが読めるようになり、iBooks内でオーディオブックのブラウズと再生が可能になった。また自動夜間テーマのオン/オフを切り替えられる設定がブック内に追加された。これらのほか、iOS 8.4では以下のような問題の修正が行われている。iBooksで購入した項目を隠す機能が動作しないことがある問題iBooksでiCloudからブックをダウンロードできなくなることがある問題GPSアクセサリから位置情報データが提供されないことがある問題削除したApple Watchアプリが再インストールされることがある問題
2015年07月01日PayPal Pte.Ltd.(ペイパル)は、Appleの指紋認証テクノロジ「Touch ID」がPayPalアプリで利用可能となったと発表した。これにより、Touch ID対応のiPhoneおよびiPad上、IDやパスワードを入力せず、指先一つでペイパルアプリへのログインが可能になった。PayPalアプリでTouch IDを利用するには、一度PayPalアプリにログインし、簡単なセットアップを行う必要があるが、次回からは指先ひとつでログインでき、パスワード入力なしで利用できる。また、アプリを利用すると、ユーザーは支払い履歴などの閲覧だけでなく、メールを使ってカード決済を請求したり、ペイパルIDを使ってリアル店舗での支払いを行う「ペイパルチェックイン支払い」が可能となる。
2015年06月29日Bluetooth Special Interest Group(Bluetooth SIG)は6月23日(米国時間)、AppleがBluetooth SIGのプロモーターメンバーに加わると発表した。Bluetooth SIGは10社の理事会メンバー、2万6000社を超えるメンバー企業、専門家スタッフで構成され、互いの協力体制の下、次世代のBluetooth技術の開発に取り組んでいる団体。そのプロモーターメンバーとは、Bluetooth SIGにおける運営事案について唯一投票権のある、Bluetooth SIG理事会に常任の議席を有するメンバーシップクラス。現プロモーターメンバーの、Ericsson、Intel、Lenovo、Microsoft、Nokia、東芝は、満場一致でAppleをBluetooth SIGで最高レベルであるメンバーシップに迎え入れることを決定した。Bluetooth SIG理事会 会長のトビー・ニクソン氏は、「Appleは、Bluetoothのエコシステムにおいて重要な役割を果たしている。2011年以降はアソシエイトメンバーとして、Bluetooth SIGにおいて指導的な役割を果たすとともに、知識や経験等の情報提供をしているAppleをプロモーターメンバーとして迎えることになり、Bluetooth SIGと理事会における新たな役割に大きな期待を寄せている」と述べている。
2015年06月29日米Appleの「Apple Music」シニアディレクターであるIan Rogers氏は27日、Apple Musicを30日よりサービス開始し、それに伴いFacebook上にイベントページを開設したと自身のブログに投稿した。同ブログによると、30日よりiOSの次期OSとなる「8.4」がリリースされ、アップデートすることでiOS端末からApple Musicへアクセスできるようになるという。また、Apple Music内のラジオサービス「Beats 1」も30日より開始することが明かされている。開設されたFacebookページでも同様に、最新のiOSにアップデートすることでApple Musicが利用できると紹介している。Apple Musicは、「Music」、「Radio」、「Connect」の3つのサービスから構成されるサブスクリプション型の音楽サービス。提供地域は100カ国以上としており、日本のAppleのサイトにもApple Musicの専用ページがオープンしている。なお、30日より日本でもサービス開始されるかどうかはアナウンスされていない。
2015年06月29日Appleは19日、27インチのiMacに搭載されている一部の3TB HDDが、特定の状況下で故障する可能性があるとし、対象機種のHDDを無償で交換するプログラムを開始した。対象となる機種は、2012年12月から2013年9月までの間に販売された27インチiMacのシステム。対象製品を購入、および製品登録を済ませているユーザーであれば、登録したメールアドレスに今回のプログラムの案内が送付される。製品登録を済ませていない場合は、同社サイトにてiMacのシリアル番号を入力することで、該当機種かどうかを判別できる。交換手続きの申し込み方法は、AppleStore直営店にて予約、Apple正規サービスプロバイダで申し込み、Appleテクニカルサポートへ連絡するかの3通り。なお、HDD交換となるため、ユーザー側でOSとアプリケーションの再インストール、バックアップデータのリストアといった作業が必要となる点に注意。すでにHDDの交換や修理を有償で行っている場合、返金対応が可能な場合があるとのこと。
2015年06月22日シマンテックは6月18日、同社の公式ブログにおいて、Apple OSの脆弱性に関する記事を公開した。記事によると、AppleのオペレーティングシステムMac OS XとiOSに影響する脆弱性が発見されており、攻撃者がその悪用に成功すると、パスワードなどの情報が盗み出される可能性があるという。インディアナ大学を中心とする研究チームによって発見された脆弱性は4種類あり、悪質なアプリがセキュリティ制御をすり抜けて他のアプリから重要なデータを盗み出せることが明らかになった。これらの脆弱性は2014年10月にAppleに報告済みだが、Appleは修正パッチの公開に6カ月かかるとし、対処された一部の問題以外のほとんどの脆弱性は今もパッチのない状態のままだという。Mac App StoreとiOS用のApp Storeからインストールするアプリはいずれも、コンピュータ上ではサンドボックスという安全なコンテナ内に隔離されており、許可される権限は限定され、コンテナ外のリソースにアクセスする必要がある場合は、ユーザーに許可の付与を求める。今回発見されたのは、不正なアクセスの付与を許す脆弱性4種類で、研究者はこれを「クロスアプリリソースアクセス(XARA)攻撃」と命名した。1番目の脆弱性は、各種のアプリやオンラインサービスのパスワードを保存し取り出す、Apple OSの「キーチェーン」と呼ばれるパスワード管理機能において、悪質なアプリが別のアプリのキーチェーンエントリを作成できるというもの。標的となるアプリがコンピュータ上に存在せず、後からインストールされた場合、その資格情報は悪質なアプリが作成したキーチェーンエントリに保存される。標的となるアプリがすでにインストールされている場合は、悪質なアプリは既存のキーチェーンエントリを削除して新しいエントリを作成するため、次にアプリにアクセスするとき、ユーザーは資格情報を再入力することになる。2番目は、悪質なアプリがアプリに属する安全なコンテナにアクセスしデータを盗み出すという脆弱性。各アプリのコンテナには、バンドルID(BID)という重複のないIDが与えられており、Mac App Storeに登録するアプリは、他のアプリに割り当てられているBIDを使うことはできないが、サブターゲットに問題があったという。サブターゲットとは、拡張機能、フレームワーク、ヘルパープログラムのように他のアプリに埋め込まれて機能するアプリのこと。Mac App Storeは、サブターゲットのBIDが他のアプリやそのサブターゲットのBIDと重複するかどうかを検証しないので、他のアプリやそのサブターゲットと同じBIDを持つサブターゲットを埋め込んだ悪質なアプリケーションは、他のアプリのコンテナに完全にアクセス可能となる。3番目の脆弱性は、WebSocketなどの、Mac OS X上と他のプラットフォーム上におけるアプリケーション間のプロセス間通信(IPC)チャネルにおける、重要な情報を漏えいさせる欠陥。WebSocketはサーバとクライアントの間で接続を確立するために使われるものだが、悪質なアプリは、正規のアプリケーションが使っているポートを占有して、そこに送信されたデータを傍受し、パスワードなどの重要情報を入手できるという。4番目は、データを他のアプリに渡すときに使われるURLスキームアプリに関連する脆弱性。例えば、mailtoで始まるURLは、データをメールアプリに送るが、この脆弱性を悪用すると、そのスキームを乗っ取ることができるため、標的となったアプリに送信されたデータは悪質なアプリで受信されることになり、アクセストークンや他の情報が盗み出される可能性がある。これらの脆弱性が実際に悪用された事例はまだ報告されていないが、その存在が知られるようになれば、攻撃者はそれを悪用し始めるようになるとシマンテックでは指摘している。これらの脆弱性に対する対処方法として、同社は、Mac OSXやiOS利用者は、Appleからセキュリティ更新が公開され次第、速やかに更新を適用すること、新しいソフトウェアをインストールする時は注意を払い、疑わしい場合は信頼できるベンダーの製品だけを選ぶことを挙げている。また、セキュリティソフトウェアを最新の状態に保っていれば、コンピュータにマルウェアを寄せつける可能性は低くなるという。
2015年06月22日米Appleが発表した音楽配信サービス「Apple Music」は、3,000万以上の楽曲で構成されるとしていたが、日本国内で提供される同サービスでは、数百万曲程度になることが、同社公式サイトの記述で明らかになった。同社の「Apple Music」専用ページには、「数百万の曲にアクセスできるようにして、あなたにこれまで以上に多くの曲を届けます」と記載されており、日本での提供開始時点では、数百万曲程度になることが明記されている。「Apple Music」は、米Appleが8日(米国時間)開発者向けカンファレンス「WWDC15」の基調講演で発表した定額制の音楽配信サービス。30日より世界100カ国以上で提供される。発表時点では、「3,000万曲以上で構成される」としていた。対応デバイスは、iOS 8.4を搭載したiPhone、iPad、iPod touch、最新のiTunesをインストールしたMac、Windows PCのほか、Android端末向けにも今秋より提供する。利用料金は、個人向けが月額9.99ドル、最大6人で共有できる家族向けが月額14.99ドル。
2015年06月15日Appleが同社の開発者向けカンファレンス「WWDC」において、プログラミング言語「Swift」をオープンソース・ソフトウェアとして公開すると発表したことを複数のメディアが伝えた。例えば、BetaNewsは6月8日(米国時間)に掲載した記事「Apple Swift 2.0 will be open source」において、Appleの発表として「今年の後半にはSwiftをオープンソースにするつもり。詳細は近いうちに発表する」といった発言を取り上げている。BetaNewsの記事はほかにも、Swiftのオープンソース化に関してAppleが提供した情報として以下を紹介している。SwiftのソースコードはOSIがパーミッシブライセンスと認めているライセンスの下で公開する公開するソースコードにはコンパイラのソースコードと標準ライブラリのソースコードが含まれるプラットフォームとしてはMac OS X、iOS、Linuxを検討しているコミュニティからのコントリビューションはマージできるし、むしろそうあることが望まれるSwiftは既存のUNIX系の技術と相性がよく、上記のプラットフォームのみならず他のプラットフォームに関しても移植が進むと見られる。このところ、Microsoftが.NETプラットフォームのオープンソース化と移植するプラットフォームを増やす取り組みを続けているが、Swiftのオープンソース化にも同様の狙いがあると考えられる。
2015年06月10日Appleは9日、AndroidデバイスからiOSデバイスへのスムーズな移行を支援するアプリ「Move to iOS」アプリの提供を発表した。具体的な提供時期については明らかにされていないが、iOS 9と合わせて2015年秋のリリースとみられる。「Move to iOS」アプリでは、Androidデバイスで利用していた連絡先やメッセージの履歴、写真、動画といったデータに加えて、ブラウザのブックマーク、メールアカウント、カレンダー、壁紙、DRMフリーの楽曲と書籍をワイヤレスでiOSデバイスに転送する。また、利用していたアプリについて、FacebookやTwitterといったiOS向けにも提供されている無料アプリの場合は、App Storeからのダウンロードが勧められ、有料アプリの場合は、iTunesのウィッシュリストに追加されるとしている。
2015年06月09日米Appleは8日(現地時間)、サンフランシスコで開催された「WWDC 2015」にて、Apple Watch向けOSの新バージョンである「watchOS 2」を発表した。開発者向けベータ版の配布は同日から開始したが、一般ユーザー向けの提供は2015年秋になる予定だ。今回発表された「watchOS 2」の主な新機能は、時計の文字盤や表示に関する機能や、通知に関する機能、充電時にアラームクロックとして使用できる機能など。また、コミュニケーションに関する機能の強化も行われた。時計の文字盤に関する新機能では、自分が撮影した写真や好きな画像を使用できるようになった。新しい写真およびフォトアルバム文字盤を選択すると、手首を上げるたびに、フォトアルバム内の写真を表示させることができる。また、プリセットで入っている、ニューヨーク、ロンドン、上海などで撮影されたタイムラプス動画を文字盤に選択できるようになった。「コンプリケーション」と呼ばれる通知機能も拡張され、文字盤にサードパーティのアプリの情報も表示できるようになった。現在よりも文字盤に多くの情報を表示できるようになる。新機能の「タイムトラベル」も搭載された。これは、デジタルクラウンを回すことで、過去に表示された通知の再確認や、今後予定されている未来の予定、気温、フライト情報などを確認できる機能だ。さらに充電時の機能として、ナイトスタンドモードが追加された。現バージョンでは、充電マーク表示のみになるのに対して、新バージョンでは、時刻を表示してくれるようになる。また、アラーム設定時は、デジタルクラウンがアラームのスヌーズボタン、サイドボタンがアラームオフボタンとして機能する。コミュニケーションに関する機能も強化された。Apple Watchから音声文字入力、定型文、絵文字を選択して直接メールへ返信が可能になった。また、Siriも強化され、特定のワークアウトの開始、グランスの起動、メールへの返信の指示が行えるようになった。コミュニケーションに関する機能強化として、最大12人の友達を登録できる「友達」ページを、複数作成できるようになった。それと同時に、iPhoneを経由せずに、直接Apple Watchから新しい友達を追加できるようになった。また、デジタルタッチでは、1つのキャンバスに1色しか選べなかったのが、複数色を使用してスケッチできるようになった。開発者向けには、新「WatchKit」SDKが提供され、Apple Watch側で直接動作するネイティブアプリの開発ができるようになった。このネイティブアプリでは、マイクやデジタルクラウン、加速度計などの機能が使用できるように拡張されている。
2015年06月09日米Appleは8日(現地時間)、サンフランシスコで開催されたWWDC基調講演において、Apple Watch向けの初のメジャーソフトウェアアップデートとなるwatchOS 2の機能を発表した。Apple Watchの販売が開始されてからわずか6週間でのアナウンスとなる。開発者向けに提供されるwatchOS 2用WatchKitにおいては、これまでiPhoneに依存していたアプリ開発がネイティブで可能になり、Apple Watch単体で稼働するアプリが実現できる。新たにデジタルクラウンやTaptic Engine、心拍センサー、加速度センサー、マイクなどのハードウェアへのアクセスも可能となっている。また、ソフト面ではオーディオや動画の再生とアニメーションが可能。ClockKitフレームワークによって文字盤上のコンプリケーション(文字盤で使用するウィジェット)にデータを提供することもできる。OSの新機能としては、文字盤にユーザーが写真を設定したり、手首を上げる度に指定したフォトアルバムから写真を表示することができる。また、Appleが用意したニューヨーク、ロンドン、上海などの24時間を記録したタイムプラス動画を文字盤に設定し、実際の時刻とシンクロさせて見ることができる。「タイムトラベル」機能では、デジタルクラウンを回すことで時刻表示に合わせて過去・現在・未来のスケジュールやイベント、天気を見たり、またフライト情報などサードパーティーからの情報も確認が可能。「メール」にはリプライ機能が追加され、音声テキスト入力絵文字などで返信が可能に。FaceTimeオーディオでの通話にも対応。「友達」では複数のグループ作成機能が追加され、また手描きでスケッチを送信できるDigital Touchは複数カラーの使用が可能になる。この他、充電中に横置き表示に対応する「ナイトスタンドモード」や、Siriを使ったワークアウトの開始・グランスの起動・メール返信といった新機能を追加。iOS 9の新機能に合わせ、Walletと連携したポイントサービスやカードの利用、マップと連携した乗り換え案内や交通機関の詳細情報の確認にも対応する。セキュリティ面でApple IDでApple Watchを保護し、紛失・盗難時にワイプやアクティベーションを防ぐ「アクティベーションロック」機能が搭載される。watchOS 2用のWatchKitを含むiOS 9 SDKベータは、iOSデベロッパプログラムメンバー向けに即日提供開始。watchOS 2は今秋提供開始予定となっている。なお、一部の機能は地域や言語を限定して提供される可能性がある。
2015年06月09日米Appleは、Androidデバイス利用者向けに、iOSへのスムーズな移行を可能にする「Move to iOS」アプリを提供する。提供時期については明らかにされていないが、iOS 9のプレビューサイトに概要が掲載されており、iOS 9がリリースされる今秋になるとみられる。Move to iOSアプリを利用することで、Androidデバイスで利用していた連絡先、メッセージの履歴、写真、動画、ウェブサイトのブックマーク、メールアカウント、カレンダー、壁紙、DRMフリーの楽曲と書籍をワイヤレスで容易にiOSデバイスに移すことができる。Androidデバイスで利用していたTwitterやFacebookといった無料アプリの移行もサポートされる。有料アプリについては、iTunesのウィッシュリストに追加される。
2015年06月09日米Appleは8日(現地時間)、モバイル決済サービス「Apple Pay」に関し、ポイント還元プログラム(ポイントサービス)、小売店発行クレジットカード、およびデビットカードのサポートを加えると発表した。また、英国で2015年7月にサービスを開始することも明かした。今回、小売店のポイントカード、会員カードのサポートをApple Payに追加することで、ユーザーはより多くの支払い方法を選択できる。合わせて今秋提供のiOS 9ではPassbookアプリの名称をWalletアプリへ変更し、ポイントの追加/支払いがシームレスに行えるようになった。また、米国で今秋にDiscoverカードのサポートも開始する予定で、これにより、7月には米国内100万店以上の小売店でApple Payが利用できるようになる。このほか、クレジットカード決済デバイス「Square」との提携も発表。Apple Payをサポートした「Square Reader」を今秋から提供開始する予定だ。
2015年06月09日米Appleは6月8日(現地時間)、同社が米国サンフランシスコで開催中の開発者向けカンファレンス「WWDC2015」の基調講演において、新音楽サービス「Apple Music」を発表した。Apple Musicはストリーミング再生サービスの「Apple Music」、24時間ライブ放送される世界規模のインターネットラジオ局「Beats 1」、アーティストとファンの交流機能「Connect」の3つのサービスで構成される。Apple Musicではユーザーのライブラリの曲がiCloudにアップロードされ、Appleが持つ3,000万局以上のカタログと合わせて自由にストリーミング再生できるようになる。また、ユーザーの設定に合わせてアップルのエキスパートがプレイリストを作成するキュレーションサービス「For You」も定供される。Siriも統合され、「1994年のベストソングは?」「2011年2月のトップソングは?」といった質問からの再生も可能になる。機械による選択ではなく、人間の手による選択がポイントとなる。Beats 1はニューヨーク、ロサンジェルス、ロンドンからそれぞれ著名なDJが24時間規模で放送するインターネットラジオで、音楽や音楽文化について100カ国以上で全リスナーが同時に同じ番組を聞くことになる。アップル自身のミュージックラジオも、著名なDJによって幅広いジャンルの音楽から選択された曲が放送される。有料メンバーの場合は、曲を自由にスキップできるようになる。Connectはアーティストとファンをつなぐ場として機能する、一種のSNSやミニブログといったサービス。アーティストは歌詞や写真、ビデオなどを自身のiPhoneなどから直接アップロードでき、ファンはそれらにコメントできるほか、FacebookやTwitterなどで共有もできる。Apple Musicは月額9.99ドル(約1,250円)の有料サービスで、最初の3カ月は無料で提供される。また月額14.99ドル(約1,800円)で家族6人までが利用できるファミリープランも提供される。利用できる環境はiPhone、iPad、iPod touchと新しいバージョンのiTunesをインストールしたMacおよびWindows。今秋からはApple TVとAndroidでも利用できるようになる。
2015年06月09日米Appleは8日(現地時間)、同社の開発者向けカンファレンス「WWDC 2015」にて、定額制の音楽ストリーミングサービス「Apple Music」を発表した。サービスは6月30日から世界100カ国で開始される。月額使用料は個人メンバーシップで9.99ドル、最大6人で共有できるファミリーメンバーシップで14.99ドル。サービス開始から3カ月は無料で試用できる。Apple Musicは、約3,000万曲を自由にストリーミング再生できる定額制の音楽配信サービス。ユーザーに適した音楽を提供するキュレーション機能「For You」が大きな特徴で、音楽のプロが作成したプレイリストをユーザーの趣向に関する情報と組み合わせ、それぞれのユーザーにおすすめの音楽を紹介する。また、Apple Musicのライブラリには、ユーザーが保有しているiTunesライブラリの曲も登録できる。毎日24時間・世界100カ国以上に向けて配信される「Radio」では、ロサンゼルスのZane Lowe氏、ニューヨークのEbro Darden氏、ロンドンのJulie Adenuga氏など著名なDJのプログラムを楽しめる。Radioは音楽ジャンル別にチャンネルを持ち、ユーザーが好きな曲、アルバム、アーティストを選択すると、ユーザーの趣向に合ったおすすめ番組リストを提示する。このほか、ミュージシャンとファンの交流の場となる「Connect」機能を発表。ユーザーは、ミュージシャンがアップロードする写真、動画、メッセージなどを閲覧できる。ユーザーとミュージシャンは直接コメントを投稿しあえる。iOS版の場合はSiriで操作可能。曲送りや再生といった基本操作のほか、「1982年のトップソングを再生して」など、幅広い音声検索ワードに対応する。Apple Musicが提供される「世界100カ国」の内容は明らかになっていないが、Appleの日本サイトにはすでにApple Musicのページが開設されている。対応デバイスは、iPhone、iPad、iPod touch、Mac、iTunesをインストールしたWindows PCなど。Apple TVとAndroidでも今年の秋から利用可能になる。
2015年06月09日米Appleは現地8日、開発者会議「WWDC15」で、モバイル決済サービスの「Apple Pay」の対応クレジットカード、サービスを拡充すると発表した。今秋より、小売店のポイント還元プログラムに対応し、小売店発行のクレジットカードも利用可能になる。また、今年7月から英国でもApple Payが使えるようになる。日本での対応時期は依然として未定。Apple PayはiPhoneやApple Watchを使って、実際の店舗やアプリ内での支払いが行える決済サービス。今秋より、クレジットカードサービスを提供するDiscoverをサポートし、大手銀行が発行した主要カードネットワークのすべてで利用可能なクレジットカード、デビットカードが使えるようになる。これは米国内でのクレジットカードによる取引の98%に相当するという。また、今秋提供のiOS 9から小売店発行のクレジットカードの利用も可能になり、小売店のポイント還元プログラムにも対応する。一連の対応に伴い、従来、クーポン、ギフト券、搭乗券などを保管してきた「Passbook」アプリは、「Wallet」に名称を変更する。ユーザーが保有する小売店のポイントと小売店発行のカードは「Wallet」アプリに登録しておき、支払い時にシームレスに使用できるとしている。Apple Payを使ったポイント還元プログラムは、Walgreens Balance Rewardsプログラムのユーザーが利用ができるようになる。今後はCoca-Cola、Dunkin’ Donutsなどが対応していく。なお、Apple Payの対応店舗も拡大しており、サービスを開始した昨年10月には20万カ所だったが、7月には100万カ所以上に増えるとしている。今年新たに対応した店舗として、Baskin Robbins、Best Buy、Forever 21、Levi’sなど数多くの店舗を同社は挙げている。Apple Payで決済可能なアプリには、Best Buy、Delta Air Lines’、Dunkin’Donuts、Gilt、Kickstarterなどを挙げている。
2015年06月09日米Appleは現地8日、米・サンフランシスコで開催中の開発者向けカンファレンス「WWDC2015」の基調講演において、同社のスマートウォッチ「Apple Watch」向けOSの最初のメジャーアップデート「watchOS 2」を発表した。同OSではネイティブアプリの開発が可能となる。watchOS 2では、開発者向けに新しい「WatchKit」SDKが提供され、アプリの実行部分がiPhone上ではなくApple Watch上に置かれ、いわゆる「ネイティブアプリ」が開発できる。ネイティブアプリでは現在のApple Watch用アプリよりも高速で、デジタルクラウンやタプティックエンジン、心拍センサー、加速度計といった各種ハードウェアにアクセスできる多機能なアプリの開発が可能になる。また、文字盤のデザインが増え、写真などをユーザーが配置できるようになるほか、文字盤に各種情報を配置できる「コンプリケーション」をサードパーティが開発できるようになる。デジタルクラウンを回して時間を一時的に前後させ、その時の通知やコンプリケーションの様子をシミュレートする「タイムトラベル」機能も追加される。サイドボタンを押して呼び出すコンタクトリストも拡張され、グループ分けが導入されて12人以上登録できるようになるほか、現在はiOSの「Apple Watch」アプリ上から行っていたコンタクトリストへの追加も、Apple Watch上で直接操作できるようになる。さらにデジタルタッチの「スケッチ」では複数の色が使えるようになったり、メールへの返信をApple Watch上から作成できるようになるなど、コミュニケーション機能も拡張される。Siriの適用範囲も拡張され、単語を辞書で調べる、計算するといったタスクや、ワークアウトの開始、特定のグランスの表示などもSiriから直接呼びだせるようになる。そのほか、充電中に目覚まし時計として機能する「ナイトスタンドモード」や、iOS 9で追加される「Wallet」機能の一部として店舗ごとのポイントカードなどを扱えるようになる新しい「Apple Pay」、Apple IDによりロックをかけることで、Apple Watchを消去してもアクティベーションできなくする「アクティベーションロック」機能などが提供される。watchOS 2は開発者向けに本日より公開され、一般ユーザー向けの正規版は9月に公開される予定で、アップデートはiOSの「Apple Watch」アプリを経由して行われる見込み。
2015年06月09日米Appleは6月8日(現地時間)、米サンフランシスコで開催している同社の開発者カンファレンスWWDC 2015で、新しいサブスクリプション型の音楽サービス「Apple Music」を発表した。6月30日にサービスを開始する。サービス提供地域については「100カ国以上」としているのみで対象国を明らかにしていないが、日本のアップルのサイトにはすでにApple Musicのページが設けられており、日本国内でのサービス提供について正式発表が待たれる。対応デバイスは、iPhone、iPad、iPod touch、Mac、iTunesをインストールしたWindows PCなど。Apple TVとAndroidでも今年の秋から利用可能になる。Apple Musicは「ミュージック」「Radio」「Connect」の3つのサービスで構成される。ミュージックはミュージックコレクションを楽しむ機能だ。Apple Musicの音楽ライブラリには3000万曲を超える音楽が揃っており、それらを自由にストリーミング再生できる。ユーザーがiTunes Storeで購入した曲、CDから取り込んでiTunesライブラリ内にある曲などは「マイミュージック」にまとめられ、ユーザー自身のコレクションとしてアクセスできる。Apple Musicの特長の1つがキュレーションだ。既存の音楽ストリーミングサービスの多くは、ユーザーデータの分析から自動的に作成したプレイリストをおすすめとしている。Appleは音楽の感動を伝えることが音楽のおすすめだと考えており、Apple Musicでは音楽のエキスパートが実際に音楽を聴いてきた経験に基づいてプレイリストを作成し、ユーザーの好みや再生記録をベースにした情報と組み合わせて各ユーザー向けのおすすめ(For You)を提供する。Radioでは、「Beats 1」というインターネットラジオ放送を提供する。従来のインターネットラジオの多くに見られる単なる音楽種類別のプレイリストではない。ロサンゼルスのZane Lowe氏、ニューヨークのEbro Darden氏、ロンドンのJulie Adenuga氏など著名なDJがプログラムを作成し、毎日24時間、世界100カ国以上に向けてオンエアする。従来型のネットラジオステーションにも専門家によるキュレーションが導入され、ユーザーの好みにあった音楽リストが並ぶ。Connectはアーティストとファンを結ぶ場になる。アーティストが写真、動画、詩やメッセージ、デモ曲などを共有し、アーティストの投稿にユーザーはコメントできる。Apple Musicの料金は個人メンバーシップが9.99ドル/月、最大6人で共有できるファミリーメンバーシップが14.99ドル/月。最初の3カ月間は無料で試用可能。なお、Beats 1と、Connectのアーティストのフィード表示およびアーティストのフォローはApple Musicメンバーにならなくても利用できる。
2015年06月09日まもなく開幕するAppleの開発者カンファレンス「Worldwide Developers Conference 2015 (WWDC15)」に向け、会場となるMoscone Westでは、着々と準備が進められている。受付ブースの向かいの壁には、今回のテーマ「The epicenter of change」をモチーフにしたグラフィックが描かれている。6月8日(現地時間)より開幕するWWDC15は「The epicenter of change」というテーマが掲げられ、「デザイン」「アプリケーションフレームワーク」「Apple Watch」「ヘルス&フィットネス」「グラフィックス&ゲーム」「メディア」「Core OS」「ツールと言語 (Swift)」「エンタープライズ」など100以上のテクニカルセッションが実施される。今回はMac OS/iOS/Watch OSの新バージョンに加え、新しい音楽サービスの登場が噂されている。基調講演の模様はライブストリーミングされることになっており、Mac OS X 10.8.5以降、Safari 6.0.5以降を搭載したMac、iOS 6.0以降がインストールされたiOS端末、第2世代以降のApple TVで視聴できる。日本でのスタート時間は9日午前2時となっている。
2015年06月08日米Appleは4日(米国時間)、Apple Watchの販売国を拡大し、イタリア、メキシコ、シンガポール、韓国、スペイン、スイス、台湾でも26日より発売すると発表した。Apple Store、Apple Online Store、Apple Watch取扱店で購入できる。現在Apple Watchは、日本、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、英国、米国で販売されているが、新たにイタリア、メキシコ、シンガポール、韓国、スペイン、スイス、台湾の7カ国が販売国として追加される。購入は、各国のApple Store、Apple Online Storeで可能なほか、イタリア・ミラノの10 Corso Como、韓国・ソウルのBOONTHESHOP Cheongdam、シンガポールのMalmaison by The Hour GlassでもモデルをセレクトしたApple Watchを取扱う。またAppleは、5月までに注文されたApple Watchが、「Apple Watch 42mm スペースブラックステンレススチールケース スペースブラックリンクブレスレット」を除き、すべて2週間以内にユーザーのもとへ届けられることも合わせて発表している。
2015年06月05日米Appleは4日(米国時間)、6月26日より、イタリア、メキシコ、シンガポール、韓国、スペイン、スイス、台湾の7カ国でApple Watchの販売を開始すると発表した。各国のApple Online Storeと直営店のApple StoreおよびApple Watch取扱販売店で入手が可能となる。今回Apple Watchの販売が始まるのはイタリア、メキシコ、シンガポール、韓国、スペイン、スイス、台湾の7カ国。いずれも6月26日より、Apple Online Storeと直営店のApple Store、Apple Watch取扱販売店で入手が可能となる。オンラインおよび、実店舗でApple Watchを購入したすべてのユーザーはパーソナルセットアップを受けることで、Apple Watchと使用しているiPhoneをペアリングすることができる。ミラノの10 Corso Como、ソウルのBOONTHESHOP Cheongdam、シンガポールのMalmaison by The Hour Glassでは、発売日に特別にセレクトされたApple Watchを購入できるとのことだ。セレクトショップらしいこの販売方法は、日本ではDover Street Market GINZAで取り入れられている。Apple Watchは現在、米国および日本、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、英国で販売が行われている。
2015年06月04日米Appleは音楽ストリーミング市場へと参入し、同分野で圧倒的シェアを獲得しているSpotifyに対抗する。サービスは月額10ドルのサブスクリプション形式で、将来的にAppleが現在提供しているダウンロード型の音楽配信サービスの利益を削ってもなお新サービスのテコ入れを行うつもりのようだ。米Wall Street Journalが6月1日(米国時間)に関係者の話として報じている。WSJによれば、2003年にスタートしたAppleのiTunes Musicサービスは同社躍進の原動力の1つとなり、ダウンロード型音楽配信サービスにおける世界シェアは80~85%に達するという。一方で、現在急速に拡大しつつあるSpotifyは、オンデマンドで楽曲がインターネット配信されてくる、いわゆるストリーミング型音楽配信サービス市場で86%の米国内シェアを獲得しているという。これは(現在サービスインしていない日本などを除いて)世界シェアにおいても同様の傾向にあるといわれ、今後ストリーミング型音楽配信サービスの市場が拡大して従来のダウンロード型の市場を大きく侵食していく可能性を考えれば、Appleにとって憂慮すべき事態がやってくることは想像に難くない。そのため、Appleはストリーミング型音楽配信サービスの提供で自身のiTunes Musicサービスの売上が削られることになっても、新サービスのローンチを推進する意向だと関係者らは語っているという。新サービスの発表は来週米サンフランシスコで行われるAppleの開発者会議「WWDC」で行われると同紙は報じているが、詳細は不明だ。一方でiTunesやiOSデバイスの音楽アプリの更新が必要なこともあり、発表のみ6月で、実際のサービスインは9月以降となる可能性がある。また、ソフトウェアはiOS関連だけでなく、Androidアプリの形態でも提供する計画があるという。その意味で、新サービスはユーザーのMacやiOSデバイスへの囲い込みだけでなく、音楽配信サービスそのもので収益を上げることを念頭に入れている可能性がある。Appleのストリーミング型音楽配信サービス参入はすでに2~3年前から噂が囁かれており、前段のAndroidアプリ提供も昨年2014年春の時点で具体的な話が出てくるなど、計画の概要が比較的広範囲にわたって業界に流れるようになってから、少なくとも1年以上が経過していることがわかる。その後、Beats Electronics買収の話題が出たのが同年5月で、当時は「Beatsのヘッドフォンで30億と高い買い物をした」という意見の反面、「実はストリーミング型音楽配信サービス参入の足掛かりとして(子会社の) Beats Musicを獲得していた」という評価もあり、その動向に注目が集まっていた。とはいえ、Beats Music自身は30万ユーザーを抱えるのみの、音楽市場の規模に対しては依然として弱小サービスに留まっており、早急なテコ入れが必要なことは明白だった。後に英国の音楽トレンド解析の企業を購入しているが、これはBeats Musicテコ入れのための施策の1つだともみられていた。だがWSJでの関係者の話によれば、Appleの新サービスはBeatsとは併存する形で存在し、その後少しずつBeatsの顧客を新サービスへと誘導する方針を採るようだ。これではBeats Music獲得の意味は薄いように思われるが、同社買収によって創業者のJimmy Iovine氏をはじめとする音楽業界のコネクションが拡充され、後述のようなサービスの量から質への転換を図るきっかけにつながっているという話もある。新サービスでは月額10ドルのサブスクリプションに加え、一部楽曲をプロモーション的に期間限定で無償提供したり、著名DJとの契約による一種の音楽ラジオチャンネルのような仕組みを用意したりと、iTunes Radioに近い仕掛けも用意するという。一方でSpotifyやPandoraが提供しているような広告配信を組み合わせた無料サービスは提供しない可能性が高く、このあたりで音楽業界とうまくコラボレーションを推進していく方針なのかもしれない。
2015年06月04日米Appleは3日(米国時間)、家電コントロールシステム「HomeKit」に関するサポートページを公開した。同ページによると、外出時は「Apple TV」を利用することで宅内の家電の制御ができるという。「HomeKit」は、対応する家電などの機器とiPhoneを連携させ、照明のスイッチやエアコンの温度調節、解錠・施錠などが可能なシステム。iOS 8.1以降を搭載した、iPhone/iPad/iPod touchで利用できる。対応する家電には、「Works with Apple HomeKit」というバッジが貼付されている。実際に利用するには、対応製品の専用アプリをダウンロードし、製品に付属するセットアップコードを入力する必要がある。同サポートページには、対応製品の一覧ページへのリンクも貼られている。また、外出時にiOS端末から宅内の家電を制御する際には、バージョン7.0以降のソフトウェアを搭載した「Apple TV」(第3世代以降)が必要となる。また、iOS端末とApple TVが同一のApple IDでログインしていることも条件になっている。
2015年06月04日米Appleは3日(米国時間)、Bluetoothスピーカー「Beats Pill XL スピーカー」(Beats Electronics製)について、バッテリーが過熱するおそれがあるとし、返金を含む自主回収を行うと発表した。また、利用の停止も呼びかけている。「Beats Pill XL スピーカー」は、2013年11月にBeats by Dreから発売されたBluetoothスピーカー。幅約338mm×高さ約104mmと従来のモデルよりも大型のボディが特徴で、スピーカーグリル上にBeatsの「b」ロゴ、ハンドル上に「beats pill XL」という文字が刻印されている。カラーバリエーションはブラック、メタリックスカイ、ピンク、チタニウム、ホワイトの5色。バッテリーがまれに過熱し、防災安全上の問題が発生するおそれがあるという。返品は、専用ページから申し込むことが可能。製品がAppleに到着ししだい、約3から4週間以内にApple Storeクレジットまたは銀行振込みで返金される。なお、今回の回収についてAppleは、ほかのBeatsまたはAppleの製品に影響を及ぼすものではないとしている。
2015年06月04日IPAとJPCERT/CCは5月20日、Appleから販売されている「Apple Watch」のWatch OSに脆弱性があるとしてアップデートを行うよう注意喚起を行った。脆弱性により、任意のコードを実行できるほか、情報漏えいやサービス運営妨害(DoS)、権限昇格ができる恐れがある。なお、すでにAppleが最新版を提供している。Appleのセキュリティページによると、全14件の修正が行われている。
2015年05月21日米Appleは19日(現地時間)、Apple Watch用OS初のアップデート「Watch OS 1.0.1」をリリースした。今回のアップデートにより、Siri、スタンドアクティビティの測定、室内自転車および室内ローイングワークアウトのカロリー計算、屋外ウォーキングおよび屋外ランニングワークアウトの距離とペース、アクセシビリティ、サードパーティーアプリの機能およびパフォーマンスが向上する。また、新しい絵文字の表示に対応したほか、ポルトガル語(ブラジル)、デンマーク語、オランダ語、スウェーデン語、ロシア語、タイ語、およびトルコ語の言語サポートが追加された。Apple Watch用OSをアップデートするには、Apple Watchのバッテリ残量が50パーセント以上かつ電源に接続されている状態で、Wi-Fiに接続したiPhoneとApple Watchが通信圏内にある必要がある。
2015年05月20日米Appleは5月19日(現地時間)、Apple Watch用OSの初のアップデート「Watch OS 1.0.1」をリリースした。パフォーマンスの向上とバグ修正を目的としたアップデートになっている。Watch OS 1.0.1にアップデートすると、以下のような機能およびアプリのパフォーマンスが向上する。Siriスタンドアクティビティ測定室内自転車および室内ローイングワークアウトのカロリー計算屋外ウォーキングおよび屋外ランニングワークアウトの距離とペースアクセシビリティサードパーティ製アプリまた、表示できる絵文字が増え、ポルトガル語(ブラジル)、デンマーク語、オランダ語、スウェーデン語、ロシア語、タイ語、トルコ語などの言語サポートが追加される。セキュリティアップデートは合計14件。カーネル関連の8件を含む。Watch OSのアップデートは、iPhoneのApple Watchアプリから行う。[マイウォッチ]タブで[一般]、[ソフトウェア・アップデート]に進んで実行する。アップデートするには、Apple WatchがiPhoneの通信圏内にあり、Apple Watchのバッテリー残量が50%を超えているか、または充電器に接続されている必要がある。
2015年05月20日Apple Watchが発売されてはや1カ月、すでにお手元に届いている人も多くいるのではないでしょうか。ご存知のように、Apple WatchはApple社が満を持して発表したウェアラブルデバイスで、発売前の予約数だけで300万台を超えたともいわれており、順調な滑り出しを見せているようです。しかしその一方で「結局Apple Watchは何ができるの? iPhoneじゃダメなの?」ということを聞かれることも多く、話題が先行している割に、その実体が知られていないのが現状のように思います。そこでハードウェアとしてのレビューはほかの記事におまかせして、本連載ではApple Watchアプリ開発のヒントとなるよう、Apple Watchを身に付けることによって得られる体験をはじめ、操作性と現状の問題点、今後どのように進化していくのか、というところを数回に分けてお伝えしていきます。○Apple Watchは腕時計なのか?Apple “Watch”というからには、もちろん時計の機能を持っているのですが、正確な位置づけとしては、「時計型ウェアラブルデバイス」といったところでしょうか。腕時計という誰もが一度は手にしたことがある馴染みのある形を模倣したデジタルデバイスであり、「時計という機能が主軸にある」というよりは、「多機能なウェアラブルデバイスのなかのひとつの機能が時計である」といったほうがよいかもしれません。たとえばApple Watchの特徴の一つといえるデジタルクラウン。これはクラウン(日本語ではリューズ/竜頭)を模倣した入力デバイスですが、そもそも本来のクラウンは、ゼンマイ式時計のゼンマイを巻くためにあるもので、クォーツ式のデジタル時計が主流となっている今では、時刻合わせにしか使われません。そうなると、クラウンは月に1度でも触れればよいという頻度でしか使用されないものであり、日常的に操作する入力デバイスとしてはあまり馴染みのないものといえるでしょう。Appleとしてもそれを意識したうえで、デジタル表示のメリットを活かし、時計を上下逆さまに付けることで、クラウンの向きを逆に持ってくることができるようにしています。これにより、右手に付けてもデジタルクラウンを外側に持ってくることができるため、「つまむ」という操作もしやすくなっています。もちろん既存の“クラウン”という形に拘らなければ、もっと使いやすい操作ができる入力デバイスもできたのかもしれませんが、そこはある種の宝飾品としての意味合いを持たせたいAppleの意図が強く出ているものと考えられます。標準の状態では時計が表示されているので、iPhoneのようなホーム画面は、デジタルクラウンを押さない限り表示されません(設定により変更することも可能です)。これもまた“時計”というこだわりを持たせたいがゆえでしょう。ただし腕時計は、時間を確認するだけのものですので、一瞬チラッと見るだけで、じーっと時計盤を見るような使いかたはあまり想定されていません。しかし、Apple Watchにはさまざまな機能があり、メールやLINEのメッセージも表示させることが可能です。そうなると、必然的に腕を持ち上げたままの格好が続くことになりますので、Apple Watchを手に入れた日は腕が痛くなることでしょう(笑)。腕時計の形をしていますが、その使いかたは腕時計と大きく異なります。しかし、それは腕時計として見てしまうからこその違和感であり、Apple Watchの本質はそこにはありません。多機能型ウェアラブルデバイスを周りからの違和感なく身に付けていられることに本当の価値があります。やはり、Google Glassのようなものを絶えず身に付けるのには多少勇気がいりますよね? そういった違和感なしに、むしろラグジュアリーなアクセサリーとして身に付けられることにApple Watchの意味があるのだと思います。○結局、Apple Watchで何ができるの?これは非常に難しい質問です。iPhoneも登場時には、こういった話が多くありました。とくに、発売されたばかりのApple Watchは、使うユーザーにとっても開発をするデベロッパーにとっても未知の領域であるため、なおさら説明が難しい部分が多くあります。Apple Watchは基本的に、Googleが先行して発売したAndroid Wearと同じように、iPhoneを親機としてそのサブセットのような動き方をします。iPhoneと連携して使うことを大前提として考えられていますので、iPhoneなしではインターネットからの通信を受け取ることもできません。単体で動かせる機能はミュージックプレイヤーなど、ごく一部の機能に限られています。しかし、そもそも腕時計型という形自体、あまり複雑な操作をするのには向いていませんので、多機能すぎても逆に使いにくくなってしまいます。そういった意味では、ポケットやカバンにしまった状態のiPhoneを取り出すのが面倒くさい、というようなシチュエーションに限定した機能を持たせるのが一番わかりやすいでしょう。それを代表するのは、やはり通知機能です。基本的にはiPhoneの通知機能と変わりないのですが、iPhoneの場合、ポケットのなかで震えるだけでは、通知内容の重要度はわかりません。とくに最近は、アプリの通知が非常に多くなってきていますので、とても大事なメールの通知も、通勤時間に楽しんでいるゲームの通知も、区別を付けることはできません。ポケットからiPhoneを取り出して、「なんだこの通知か」と思った体験は、みなさんあるのではないでしょうか。Apple Watchであれば、打ち合わせの最中でもiPhoneを取り出すことなく自然に、その通知の重要度を判断することができます。また、Apple Watchに通知される内容やアプリは取捨選択できますので、筆者はある程度リアルタイム性のあるメールやメッセージ系のものを通知させ、そのほかは空いた時間で閲覧すればよいものに仕分けてiPhoneで確認するようにしています。電話の着信通知も、Apple Watchで確認することができます。仕事中に今でるべき電話なのかどうかといったことがiPhoneを取り出さずに判断できますし、そのままApple Watchで電話に出ることまでも可能です(スピーカーフォンでの通話になってしまうのでシチュエーションはかなり限られそうですが……)。一方でApple Watchは、何らかの操作をすることにはあまり向いていません。デジタルクラウンのおかげで、かなり操作しやすくなってはいますが、それでも腕を持ち上げたまま長時間その体勢を保たなければならないのは、お世辞にも使いやすいとはいえませんし、そこまでするならばiPhoneを取り出したほうが快適でしょう。音声入力なども可能ですが、やはりすべての要求を満たすものにはなりえません。Apple Watchで何ができるのかがわからない、というのはこのように“発信”が苦手であることに起因していると筆者は考えています。すでにある情報を腕で見るだけの“受信”は、ある程度満足が得られているものを補完をする「あると便利」な機能として受け取ってしまいます。ユーザーの「◯◯をしたい」という欲求をかなえるためのものではなく、受け身の機能であるからです。そのため、実際に体験をしてみないと、その満足度がわかりにくいものになってしまうのです。一方、“発信”を進んでできるデバイスは、「これがしたい」というユーザーの欲求に応えることができるので、使い手としては、能動的なアクションを起こす必要があり、体験としても記憶に残りやすいものになります。現在のApple Watchは、まだそのあたりが模索段階にあるのですが、そういった要望に応えられるようになることではじめて、「Apple Watchって便利だね!」と共感を得られるデバイスになるのだと思います。○iPhoneとの親和性が生む体験先に書いたように、Apple Watch単体では、できることが非常に限られています。しかし、そのぶんiPhoneとの連携については非常によく考えられており、その親和性の高さに驚かされることがたくさんあります。たとえば、Apple Watchは時計といえど、iPhoneと同様にたくさんのパーソナルデータが表示されます。メールもそうですし、予定表や連絡先、何よりもApple Payと呼ばれる決済まで(米国のみ、日本国内では未対応)、Apple Watchでは可能です。そうなるとどうしてもセキュリティ的な問題が出てきてしまいます。iPhoneとは違い、身に付ける頻度が非常に高いものではありますが、それでも外したままになっていることも当然あります。そのため、Apple Watchはパスワードをかけることができるのですが、残念ながら画面の大きさの関係で、お世辞にも入力しやすいとはいえません。そこでApple Watchには、iPhoneとの連携を活かし「iPhoneでロックを解除」という機能が付いています。これはApple Watchを装着している状態でiPhoneを操作(ロック解除)をすると、Apple Watchのロックも合わせて解除される機能です。Apple Watchは装着しているかどうかをセンサーで計測しており、一度ロックが解除されるとApple Watchを次に外すまで、ロックは解除されたままになります。この機能のおかげで、筆者はほとんどApple Watchのロックを解除する操作をすることはありませんでした。また、先に書いた各種の通知機能もiPhoneと併用することを前提に考えられているため、Apple Watchを付けているときはApple Watchだけに、付けていないときにはiPhoneだけに通知がくるようになっており、さらにiPhoneの利用中には、Apple Watchを付けていてもiPhoneだけに通知がきます。これにより、Apple Watchで一度見た通知がiPhoneに延々と貯まってしまっていたり、腕とポケットの両方に通知が来てしまったりということがありません。ほかにもiPhoneでお馴染みの機内モードやおやすみモードなどもiPhoneの設定に連動させることができるので、どちらか一方を操作するだけでまるでひとつのデバイスのように設定することが可能です。これらは非常に地味な連携ではありますが、日常的に使うデバイスとしては、ストレスを限りなく減らしてくれる、とても有用な機能といえるでしょう。さて、今回はiPhoneがもたらしてくれる体験についての話題をメインにお届けしました。まだ未成熟なデバイスではありますが、これからが楽しみなものであることも間違いありません。次回は少し深掘りして、Apple Watch自体の操作性とその可能性についてお話できればと思います。
2015年05月19日