ビッグローブ(BIGLOBE)は、法人を対象とする「M2M向けモバイル通信サービス」で、9月15日より新たに「上り高速プラン」と「帯域契約プラン」の提供を開始すると発表した。M2M(Machine to machine)は、機器同士のデータ通信を必要な時に必要なだけ行えるため、通信コストの抑制に効果的がある。これまでは、少量データのモバイル通信を中心に使われていたが、大容量データを扱えるM2Mサービスのニーズも高まっていることから新プランの提供に至ったという。「上り高速プラン」は、防犯カメラの映像データなどの大容量データのアップロードが中心となり、新たなM2Mモバイル通信ニーズに対応する。上り通信は最大50Mbpsの高速通信を実現しながら、下りを最大256kbpsに制限することで、月間10GBまでのデータ通信を1500円で提供する。月間のデータ通信容量ごとに、10GB(1500円)、20GB(2200円)、30GB(2750円)、40GB(3250円)の4つのコースが用意されている(金額は1回線当たりの月額料金)。一方「帯域契約プラン」は、POSデータ管理や、位置情報データの集計などの少量データを多数の機器から集計している企業に対して専用帯域としてM2M用の回線を提供。上りは1Mbps単位、下りは256kbps単位で契約するものとなる。他の利用者の回線利用状況に左右されずに通信できるため、利用状況に応じたフレキシブルな運用が可能となる。同社は、防犯対策や災害監視強化をすすめている自治体を中心に、2016年度末までに20万回線の受注を目指す。
2015年09月17日パナソニックは、「ハッキング」や「なりすまし」などの「サイバー攻撃」から低リソース環境のIoT/M2Mデバイスを守るため、従来実装が困難とされてきたパソコン並のセキュリティを実現できる暗号・認証モジュールを開発したと発表した。開発した暗号・認証モジュールは、同社のAVCネットワークス社が開発したもので、同モジュールには決済端末などで実績のある同社独自の暗号実装技術を組み入れ、CPUやROM RAMなどのリソースに使用制約があるIoT/M2Mデバイスでも軽量・高速に動作することを可能としたという。また今回同時に、各種セキュリティ対策のサービス基盤を構築し、2015年10月より順次提供する予定だという。サービス基盤としては、IoT/M2Mデバイスへのなりすまし行為を防止する「端末証明書発行」、未知なるサイバー攻撃を防止する「サイバー攻撃検知・分析」、そしてログ収集や攻撃対策を行う「リモートメンテナンス」を準備する予定。なお、「端末証明書発行」はシマンテックと、「サイバー攻撃検知・分析」に関してはシマンテックなどセキュリティベンダー各社との協業により展開する予定で、同社製品では、"IP-PBX"や"監視カメラ"から展開を図り、将来的には、ネットワークへの接続が増大することが予想される、自動車産業、物理セキュリティ業界、エネルギーマネジメント業界、医療業界等の各種機器に対しても積極的に展開していくという。
2015年09月14日ビッグローブ(BIGLOBE)は9月10日、法人向けに提供している「M2M向けモバイル通信サービス」において、新たに「上り高速プラン」ならびに「帯域契約プラン」を9月15日より提供すると発表した。上り高速プランは大容量データのアップロードをM2Mで行いたい、というニーズに対応することを目指したもので、上りの通信速度が最大50Mbpsとなる(下りは最大256kbps)。費用は月間10GBまでのデータ通信で1500円(回線あたり)。20GB、30GB、40GBのプランも用意されており、いずれも通信容量が基準値を超えると、送受信最大200kbpsに制限される。一方の帯域契約プランは、POSデータ管理や、位置情報データの集計など、少量データを多数の機器から集計したいというニーズに対し、M2M用の回線を専用帯域として提供するというもの。上りは1Mbps単位、下りは256kbps単位で契約可能で、他の利用者の回線利用状況に左右されず、契約帯域で自由に通信ができるため、利用状況に応じたフレキシブルな運用が可能。月額料金はSIM1枚あたり200円、帯域としては上り1Mbps、下り256kbpsの契約の場合で25万円としている。なお、同社では今後、M2Mの利用シーンが広がっていくとしており、防犯対策や災害監視強化などを進めている自治体を中心に2016年度末までに20万回線の受注を目指すとしている。
2015年09月10日ボーダフォン・グローバル・エンタープライズ・ジャパンとシステムインテグレーターのクオリカは、ボーダフォンのM2Mプラットフォームとクオリカの産業機器向け遠隔監視・予防保全システム「CareQube」などのM2Mソリューションを統合することを可能とするテクノロジーパートナーシップを締結したと9月2日に発表したが、9月8日、両社は会見を開き、なぜ提携に至ったのかの説明を行った。CareQubeは2011年に発売を開始。その最大の特徴を、同社の執行役員 テクノロジーインサイド事業部長 兼 テクノロジーインサイド事業部 事業開発室長である宮下孝夫氏は、「M2Mに必要な"通信端末(プローブ)"、"携帯電話網"、"サーバシステム"をワンストップで提供できる点」とする。ロボットや自動車などとつながったプローブがセンサなどから得た各種データを3G通信を経由し、データセンターに送信。そうして得られたビッグデータを解析することで、情報へと変換し、それを関連するステークホルダーに提供するのが一連のサービスとなる。今回、クオリカがボーダフォンと提携した背景には、「自動車メーカーや産業機器メーカーなどの多くが輸出に注力しているが、海外ではサポートが難しいなどの問題があり、予防保全をいかに実現するか、といったニーズが高かった」(同)とのことで、ボーダフォンと提携することで、クオリカの顧客がグローバルにビジネスを展開していく中で、そうしたニーズに応えるために必要となる通信サービスを提供することが可能となるという狙いがあるとする。また、「ボーダフォンそのものも、ブランド力や技術力、サポート力は言うまでもないが、同社がM2Mの知見を有していること、ならびに将来に対して有望な技術を有していることなども材料になった」(同)とする。今後については、自社の専用端末に加え、ボーダフォンの提供する端末もソリューションとして提供できるようになるほか、自動車、特にブルドーザーやショベルカーといったいわゆる働くクルマでのCANデータの取得なども重視されるようになってきており、そうした分野を含めて、BI(Business Intelligence)やBA(Business Analytics)との連携を図っていくことで、グローバル展開を目指す日本企業のビジネスを後押ししていければ、としている。
2015年09月08日ボーダフォン・グローバル・エンタープライズ・ジャパンは9月8日、2015年度版の「M2M普及状況調査レポート」を発表した。これは同社がM2M市場の啓蒙を目的に行っているもので、今回で3回目の実施となる。ボーダフォンというと、世界的な携帯電話の通信キャリアとして有名だが、M2Mに関するビジネスは同社の中でも独立して活動しており、全世界で1400名以上のスタッフが専任チームとして活躍しているという。また、同社が管理するネットワーク上には2290万のM2M通信機器が、500以上の一般的な3Gや4G/LTE網とは独立したM2M専用のネットワークに接続されているとする。さらに、自社ネットワークは26カ国で提供しているほか、パートナーおよび提携プログラムを55カ国以上で実施しており、自動車をはじめとするさまざまな分野でM2Mサービスの提供を行っている。今回のレポートでは、前回(2014年度)に比べて、調査範囲を2カ国増となる16カ国(アジア太平洋は日本のほか、オーストラリア、インド、韓国、中国、ニュージーランドの6カ国)としたほか、対象企業も100名規模の中小企業から10万人規模の大企業まで全659社とし、その事業分野は「自動車」「家電」「エネルギー」「ヘルスケア」「製造」「小売」「運輸」の7つとなっている。調査の結果、グローバルのM2M普及度合いは北中南米地域で17%、欧州で31%、AMEAP(アジア・中東・アフリカ・太平洋地域)で35%となっており、AMEAPが高い値を示す一方で、北米が低く、これについて同社のM2Mジャパン カントリーマネージャーである阿久津茂郎氏は、「北米地域として新たにカナダを加えたこと、ならびにスマートメーターの普及率が鈍化傾向にある」といった背景から、低い値にとどまっているとの見方を示す。また、業界別で見た場合、エネルギーおよびユーティリティ、自動車、小売が30%を超したほか、家電やヘルスケアおよび製薬でも30%近くの普及度を示している。特に小売の伸びが高く、「サプライチェーンの効率化を図るアセットトラックメントやデジタルサイネージ、エネルギーマネジメントなどが数字としてけん引したことが背景となっている」(同)とする。日本地域個別の値は公表されていないが、「世界の流れをほぼ似たような値」(同)とのこと。ただし、「世界的な導入に向けたスピード感と比べて、時間差が存在しており、グローバルで競争力を高めていくためには、そうした点を解消していく必要がある」(同)ともしている。また、日本企業が一番関心が高い点がROI(Return On Investment)であるとのことで、この点に関しては、「導入済みのうち83%の企業が競争優位を獲得できたほか、59%が高いROIを獲得、そして54%が12カ月以内にROIを確保できた」(同)としている。ちなみに日本地域でのIoTやM2Mへの注目度は確実に高まりを見せてきており、すでに導入済みの企業でもその展開範囲や展開数を増加させる傾向にあること、ならびにこれまで検討中であった企業が、実際の評価や小規模導入フェーズに移行していることも強調された。「日本の企業に対して申し上げたいのは、組織横断的にM2Mプロジェクトを進めるためには、役員レベルの現場へのコミットメントが重要。担当する役員の方々にはプロジェクトを引っ張っていくリーダーシップや将来像を示してもらいたい」と阿久津氏は、M2Mに興味を持つ日本企業にエールを送る一方、ボーダフォンでも90日間の評価プロフラムなどを提供していることに触れ、世界各国の電波認証を取得済みの接続端末などを活用して、低コストでの実証を実施してもらうことで、日本企業が持つ力強さをグローバルに向けて発揮していってもらえれば、とし、日本市場に強くコミットしていくとした。
2015年09月08日デジタルセキュリティのジェムアルトは9月1日、LTEカテゴリー1(Cat 1)無線モジュールを発表した。Cinterion(シンテリオン)M2M(Machine to Machine:機器間通信)モジュール製品であるCinterion ELS31は、M2M向けに最適化されたLTE製品シリーズの第一弾となる。長寿命設計で、帯域幅と電力効率性を大幅に向上するとともに、動作温度範囲を-40度から85度までに拡張するなど、産業機器のIoTソリューション特有のニーズに対応する機能を搭載している。さらに、この新モジュールの実装面積は既存のCinterion産業用製品群と同じなので、2G/3G対応端末からLTEへの移行が容易だという。このLTEカテゴリー1モジュールは、高速の4G帯域幅を必要としない産業用M2MやIoTなどの多くの産業用アプリケーションに最適な性能と機能を提供。シングルモードLTEを求める市場の需要に応える製品で、LTEの長寿命化や高信頼性が要求される、メーター、追跡、車両管理、モバイルヘルスなどのIoTアプリケーション向けに理想的なソリューションだという。なお、全Cinterionモジュールは、FTA(Full Type Approval)や現地通信事業者による認証を受けている。
2015年09月07日2015年7月より放送開始となったTVアニメ『がっこうぐらし!』より、第8話「しょうらい」のアフレコ終了後に行われた若狭悠里(りーさん)役のM・A・Oと直樹美紀(みーくん)役の高橋李依へのキャストインタビューが届いたので紹介しよう。○TVアニメ『がっこうぐらし!』、第8話アフレコ終了後のキャストインタビュー――第8話は、なにか大きな事件があるというより、じっくりと4人の姿が描かれたエピソードになりましたM・A・O「嵐の前の静けさ、という気がしました」高橋李依「ああ、確かに! 今回は全体を通して、すごく静かでした」M・A・O「今回、りーさんとみーくんがしっかり会話を交わすシーンがあったんですが……」――2人きりで正面から話し合うのは……M・A・O「これだけじっくりと会話をしたのは、たぶん初めてです。しかも2人とも、それほどはしゃぐタイプではないと思うので、すごくしっとりとマジメな感じになりました」高橋「やっぱり、空気が静かになりました(笑)。まさかあれだけしっとりと、2人での掛け合いが続くとは思っていなかったので、台本を読んだときはびっくりしました。あと実際に演じてみると、意外とりーさんはみーくんに不安に思っていることだったり、自分の過去を話してくれるんだな、と思いました。なんというか、みーくん自身は後から(学園生活部に)入ってきた『後輩』というポジションなんですけど、そこからひとつ壁を乗り越えたのかな? と。『この子になら話してもいい』という信頼関係が、2人の間には築かれていたのかな、と思いましたね」M・A・O「あと印象的だったのは、みーくんが学校の設備について話す場面ですね。あまりに設備が整いすぎていて『これは……』と悩んでいると、りーさんが『自分もそう思っていた』と話す。アフレコ用のV(ビデオ)チェックでその場面を観ていたとき、ふと、めぐねえがゆきを抱きしめながら『これから学園生活部のみんなで楽しく生活するのよ』と話していた場面が蘇ってきて」――なるほどM・A・O「みーくんに対して、めぐねえのように振る舞えるようになっているというか、少しあの場面がフラッシュバックしたんです」――あと今回は、回想シーンですけど、めぐねえとりーさんの会話がありましたM・A・O「はい。やっとめぐねえと会話ができました(笑)」高橋「あれ? 今まではまったくなかったんでしたっけ?」M・A・O「しっかりめぐねえと2人で話したのは、今回が初めてですね。あの場面を観ていて、相手がめぐねえじゃなければ、りーさんも学園生活部を提案することがなかったんだろうな、と思いました。めぐねえには、周囲を優しく包み込むような雰囲気があって、この2人は波長が合うんだろうな、と思いながら演じさせていただきました」――もう一方のみーくんにとっても、初めてめぐねえの存在に触れ合うことになる。そういうエピソードだったのかな、と思うのですが……高橋「そうですね、ちゃんと触れ合えたというか。『本当にここにいた人なんだな』『自分にも関係していることなんだな』と、初めて実感できた回だったのかな、と思います」M・A・O「りーさんとみーくんはきっと、2人で夜な夜な、自分たちを取り囲んでいる現実について、話していたりするんじゃないかと思っていたんです。それが今回、はっきりシーンとして描いていただけたので『よかった! 間違ってなかった!』と(笑)。やっぱり2人はそういうことなんだよね、と思いました」高橋「やっと言葉に出せた感じがありますね」M・A・O「将来の話をするときも、2人で窓の外を見て『まずはここから出ないといけないよね』と話す。この2人はそういう意思の疎通ができているんだな、と思いましたね」――いよいよ「卒業」というキーワードも出てきましたしM・A・O「出てきましたね」高橋「果たして、本当に『卒業』できるんですかね!?(笑)」――みーくんは過去の経験もあるので、「いつかはここも出て行かなければならない」という思いがありそうですよね高橋「きっとショッピングモールのときに、一度学んだんだろうなと思います。ただ、『卒業』に向けて、学園生活部のみんなの背中を押してくれるのは、きっとゆきちゃんだろうなとも思うんですよ。いくらみーくんが『行く!』と言っても、きっとみんなはついてきてくれないでしょうし――なるほど。劇中では今後の「進路」について頭を悩ませる場面がありましたが、お2人は「進路」で悩んだことはありますか?高橋「ありました。私は今、こうして声優のお仕事をしてるんですけど、きっかけになったオーディションを受けたのが、高校3年生の夏なんです。高校3年の夏というと、進路を決めるタイミングじゃないですか。大学に進むのか、専門学校に行くのか。あとはもう大学に行かずに養成所に通うのか……。学業の道を捨てて、声優一本で行くのか。そこは結構、悩みましたね。しかも通っていたのがちゃんとした進学校だったので、普通に受験勉強もしていたんですよ」――そこで一気に決断しなきゃいけなかったわけですね高橋「そうなんです。すっごく悩みましたけど、思い切りましたね。なんかこう、フラフラするより、一度決めて、ダメだったら戻ろう! というタイプなんです。とりあえずやってみよう! という」M・A・O「かっこいい……」高橋「いやいや!(笑) そんなM・A・Oちゃんはいかがですか?」M・A・O「どちらかというと、ずっとフラフラしていたほうなので(笑)」高橋「ええーっ!(笑)」M・A・O「東京に上京したいという気持ちと、専門学校でなにか免許を取って……という気持ちの間で、すごく揺れていた時期があるんです。とりあえずどちらにも行けるように勉強を頑張って……と思っていたんですが、そのときに母から『専門学校は、入ろうと思えばいつでも入れる。自分のいちばんやりたいことを一度頑張ってみたら?』『東京に行きたいなら行きなさい』と、背中を押してもらったんです」――そんな経験があったんですね! 上京してやりたいことは、もう決まっていたんでしょうか?M・A・O「お芝居をしたいという気持ちがずっとあったので、上京したら、そちらの道に進みたいと思っていました。……でも、いざとなると、今度は『お仕事がきちんと決まるまでは、上京は心配だからダメ』ということになって(笑)」高橋「えーっ! そうだったんだ」――あっ、M・A・Oさんは大阪出身なんですね。でも全然関西弁が出ないですねM・A・O「いえいえ、イントネーションが違うところが、いっぱいあるんです(笑)」高橋「でも、普通に会話してても、大阪出身って全然気づかないですよ。私なんかもう、普通に話してても『埼玉でしょ?』と言われるのに(笑)」――あはは(笑)。では最後に、今後の展開について、おふたりが気になるポイントを伺いますね。まずは高橋さんから高橋「やっぱり太郎丸ですね。太郎丸とみーくんの関係が、このまま終わってしまうのはすごくイヤで。まだちゃんと仲直りしていないので、どうにか最終話までに、2人の関係をもう一度、やり直したいなと思います」M・A・O「私はそうですね……。今回の第8話で重大なことがわかってしまったんですけど、わかったからといって何ができるのか……。あとお話が進むにつれて、徐々にりーさんの導火線が短くなっているような印象があるんです(笑)」高橋「わかる! きっとなってそうだなぁー(笑)」M・A・O「とんでもない爆弾を抱えているような気配がありますよね。その爆弾がいつ爆発するのか、ドキドキしながらも少し楽しみにしています」――確かに怒ったら一番怖そうなのは、りーさんですよねM・A・O「今までも冗談っぽく『ダメでしょ?』と怒る場面はあったんですけど、カッと怒るところまでは行ったことがないんです。でも、だんだん沸点が低くなってきているというか(笑)。例えば『どうして覚えてないの?』とか、今までであれば言わなかったであろうセリフが、少しずつこぼれてきているんですよね。そのあたりが、個人的には怖いけど、楽しみにしているところです」高橋「『怖いけど楽しみ』って、すごくわかります。……怖いけど!(笑)」TVアニメ『がっこうぐらし!』は、毎週木曜、TOKYO MXほかにて放送中。なお、2015年9月26日には、Blu-ray/DVDの第1巻がリリースされるので、あわせてチェックしておきたい。(C)Nitroplus/海法紀光・千葉サドル・芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
2015年08月29日『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のレベッカ・ファーガソンが、スリラー『The Girl on the Train』への出演を交渉している。共演はエミリー・ブラント。『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』のテイト・テイラーが監督する。その他の情報離婚をし、心に大きな傷を受けた女性が、通勤の途中に電車の窓から毎日見る家に住む、幸せそうな夫婦を気にとめるようになる。ブラントは離婚をした女性、ファーガソンは、結婚している女性を演じるらしい。ファーガソンは、スウェーデン生まれの31歳。最近は、スティーブン・フリアーズ監督のコメディ『Florence Foster Jenkins』を撮り終わったところだ。共演は、メリル・ストリープとヒュー・グラント。文:猿渡由紀
2015年08月19日ローランドは、コンパクトボディに同社M-5000と同等の機能を搭載したコンパクト・ライブ・ミキシング・コンソール、O.H.R.C.A「M-5000C」を発表した。価格、発売日は現在未発表。同製品は、740mm(幅)×725mm(奥行き)×346mm(高さ)という機動性に優れたコンパクトなボディーに、スクロール/アイソレート自在の16フェーダー、およびアサイナブル4フェーダーを装備。128chの入出力を自由にアサインできる内部構成に加え、チャンネル・ストリップとは別に、最大300入力/288出力(96kHz時。48kHz時は460入力/448出力)のセットアップが可能となっている。また、高音質を支える96kHzのサンプリング・レートや電源二重化への対応、72bitのサミング・バスや、一から見直されたアナログディスクリート回路なども備える。さらに、本体のアナログ入出力16イン/8アウトに加え、REACをはじめ、Dante、MADI、SoundGrid、SDI、SFP、DVIへの対応を可能にしたエキスパンションインタフェースも2枚まで搭載できるということだ。
2015年08月17日2015年7月より放送開始となったTVアニメ『がっこうぐらし!』より、第5話「であい」のアフレコ終了後に行われた若狭悠里(りーさん)役のM・A・Oへのキャストインタビューが届いたので紹介しよう。○TVアニメ『がっこうぐらし!』、第5話アフレコ終了後のキャストインタビュー――第5話では、いよいよみーくんと学園生活部の面々の出会いの場面が描かれましたねM・A・O「そうですね。やっと何があったのかわかったという感じでした(笑)。印象的だったのは、やっぱりショッピングモールのシーンですね。ウィンドウショッピングというか、いろいろと服を選んだりする場面。くるみちゃんとゆきちゃんとりーさんとめぐねえが、いかにも女の子として楽しんでいるのを見て『よかったな~!』って思いました(笑)。りーさんのセリフにもあったんですが、『女の子だからいいと思うの。こういうときに楽しんでおかないといけないよね』。そういう気持ちは、アフレコ中も感じていました」――りーさんを演じてきて、彼女のキャラクターをどんなふうに捉えていますか?M・A・O「りーさんは、学園生活部のなかではお母さんのような立場で、みんなにいろいろと気を遣う女の子、というイメージだったんですけど……。第5話で感じたのは、本当に賢いし、機転が利くんだなということでした」――機転が利く、というと?M・A・O「くるみちゃんが『静かにして』って言ったあと、ゆきちゃんが『どうして?』と尋ねる場面があったのですが、その疑問に対する返事が――もちろん無理矢理つじつまを合わせていることもあるんでしょうけど、『今はみんな、授業中だから静かにね』とか『コンサート中だから静かにね』とか、静かにしなきゃいけない理由を、ゆきちゃんが納得する形で答えてあげる。本当に頭の回転が早いんだなと思いました」――その場の状況に応じて、いかにもそれらしい答えを返すわけですねM・A・O「あと驚いたのは、《かれら》のことをりーさんが『アイツら』って呼んだことです。りーさんが今、『アイツら』って言った! と思い、ちょっとビックリしました」――なるほど(笑)。りーさんは学園生活部のリーダー的存在なわけですが、彼女の欠点はどこだと思いますか?M・A・O「りーさんは、抱えてるモヤモヤを絶対に外に出さないんですよね。第5話でも、ゆきちゃんやくるみちゃんの様子をしっかり見守っていて、『疲れてるでしょ』っていいタイミングで休息を取ったりするんですけど、でもそういうりーさんだって、きっと疲れてるはずだと思うんです。もっと弱音を口にしたり、周りを頼ってもいいのにな、と個人的には思います(笑)」――これはみなさんに伺っているんですが、もしM・A・Oさん自身が、学園生活部と同じ状況に置かれたら、どうしますか?M・A・O「もし事件が起きたときにひとりだったら、とにかく誰かを探しに行きますね。……外に出たら《かれら》と向き合わなきゃいけなくなるので、怖い気持ちもありますが」――ということは結構、アクティブに動こうと思うタイプM・A・O「そうですね。結局、《かれら》の方がこっちに来ちゃったら、そこで終わりだと思うので。動かないと情報も何も得られないわけですし……。あと今回、気付いたんですけど、みーくんは《かれら》の習性を知らなかったから、ショッピングモールから出られなかったんだと思います。でも、学校にいた学園生活部のみんなは、《かれら》が夜になると家に帰っていくこととか、その習性がわかっている。つまり、日常の習慣が《かれら》になった後もそのまま残ってることに、気付いているんです。そして、それはみんなが一緒にいて、情報を共有できていたからだと思いました」――この4人のなかで、一番自分に近いと思うのは誰ですか?M・A・O「うーん、誰でしょうか? くるみちゃんみたいにガッと動けたり、りーさんみたいに賢かったり、あるいはゆきちゃんみたいに周りを和ませられればいいなと思うんですけど、おそらく無理ですよね……」――いやいや、そんなことはないと思いますけど(笑)M・A・O「似ているとすれば動物に嫌われたときのみーくんです(笑)。ワンちゃんは結構、寄って来てくれるんですけど、ネコちゃんはつれなくて(笑)」――あはは(笑)M・A・O「たまにシャッって引っかかれそうになったりするので、みーくんの気持ちはよくわかります(笑)」――あと、第5話は学園生活部の「遠足」が描かれたわけですが、「遠足」にまつわる思い出は何かありますか?M・A・O「遠足には苦い思い出があるんです(笑)。小学生のときに、緑がいっぱいある山みたいなところに遠足で出かけたんですけど、みんなでレジャーシートを広げて、さあご飯を食べるぞ、っていうときにワーッと風が吹いたんです」――なんかこう、気になる展開ですね(笑)M・A・O「で、やっと風が止んで「さあ、今度こそお弁当だ」と思って見たら、お弁当のうえを一匹の虫がウネウネと占領していて(笑)」――あちゃー……(笑)M・A・O「虫自体は先生に取ってもらったんですけど、結局、ほとんど口をつけずにお弁当の時間が終わって。で、お腹をぐうぐう鳴らしながら、帰ってきたっていう」――なるほど(笑)。じゃあ、サバイバル耐性はあまりない方?M・A・O「虫が本当に苦手なんです(笑)。そして、たぶん《かれら》にもすぐに襲われちゃうタイプです」――いやいや(笑)。あと冒頭でも少し触れましたが、みーくんが合流したことで、学園生活部のなかの関係も、少し変わってきそうですねM・A・O「そうですね。原作では、みーくんと一触即発になりそうになるやり取りもありましたね。向こうも『いた!』と思っただろうし、こっちも『生き残ってる人がいた!』と思っている状況で、いろいろ聞きたいこともあるだろうし……。ただりーさんは機転が利くから、みーくんだからこそできることを探してあげるんじゃないかな、と思っています」――ちょっと高校生離れしているような気もしますね(笑)M・A・O「ステキすぎますよね。原作と台本を読めば読むほど、どんどんりーさん信者になっていきます(笑)」――では最後に、これからの展開で期待していることは?M・A・O「そうですね……。みんなで仲良くご飯を作るシーンとかがあると嬉しいですね。ちょっとホッとするなって」――ということは、ホッとしたい?(笑)M・A・O「いろいろと殺伐としてきているので……。あ、でも太郎丸がいてくれるから、殺伐とした雰囲気も和らぎますね」――太郎丸はかわいいですよね……M・A・O「既に原作を読んでいたので、こんなにずっと一緒にいてくれるとは思っていなかったんです。ただ、先の展開を知っているがゆえに、ちょっとビクビクもしています(笑)。そのあたりも気になるところですね」TVアニメ『がっこうぐらし!』は、毎週木曜、TOKYO MXほかにて放送中。なお、2015年9月26日には、Blu-ray/DVDの第1巻がリリースされるので、あわせてチェックしておきたい。(C)Nitroplus/海法紀光・千葉サドル・芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
2015年08月08日ソフトバンクは7月28日、IoT/M2Mソリューションの活用やビジネスでの展開を考える企業向けに、「IoT/M2Mマネジメントサービス」を発表した。2015年秋から提供開始の予定。IoT/M2Mソリューションでは、多くの管理対象物がネットワークに繋がることによる運用管理負荷の増大・コストの増加・グローバル展開する際の管理の煩雑さが、多くの企業の課題になっているという。新サービスはこのような課題に対し、対象物に繋がるモバイル回線の管理機能に加えて機器などの障害の簡易診断機能を備えることで企業のサービス品質の向上を図ると共に、管理業務の自動化によりネットワーク・コストおよび運用管理コストを削減するとしている。さらに、グローバル展開する場合も米Jasper Technologiesの単一プラットフォームによる管理が可能なため、ユーザー企業の運用・管理の煩雑さを解消し、グローバルでのIoTビジネスの展開・拡張を支援するという。サービスの提供にあたっては、同プラットフォームを利用する世界中の通信事業者と連携し、広範囲でのIoT/M2Mサービス展開とコスト最適化を実現すると共に、インターネット接続により複数の国や地域からでも統一したWebベースでの管理が可能な機能を提供するとのこと。同サービスの主な機能としては、「リアルタイム回線状況管理」「接続ライフサイクルマネジメント」「リアルタイム障害診断」「料金プラン・通信量管理」の4点がある。リアルタイム回線状況管理機能では、国内外の回線利用状況確認が可能であり、回線とIoT機器を紐づけた管理も可能。接続ライフサイクルマネジメント機能には、機器に対する回線開通停止/IoTサービス開始時の回線開通作業/在庫保管時などの回線停止作業/IoTサービスを再開する時の開通作業を含む。リアルタイム障害診断機能には、サーバへのデータ未到達時の簡易障害切り分けや、SIMを搭載した機器の圏外・圏内確認を含む。料金プラン・通信量管理機能では、回線ごとの利用金額や利用データ量の閲覧が可能。同社は同サービスの利用例として、テレマティクス、工作機械のリモート・モニタリング、盗難防止ソリューションの3種類を想定している。テレマティクスでは、データ通信機能を搭載した車を海外で販売・利用する際、複数キャリアの通信を専用のWeb管理ポータルを通じて一括管理が可能という。また、リアルタイム障害診断機能による障害箇所の特定と切り分けや、API連携により企業の基幹システムと連動した管理が可能とのこと。工作機械のリモート・モニタリングでは、データ通信機能を搭載した工作機械を海外各地に展開する際に、複数キャリアの通信を専用のWeb管理ポータルを通じて一括管理可能している。テレマティクスと同様に、リアルタイム障害診断機能やAPI連携の利用も可能という。さらに、機械のファームウエアのバージョンアップ時など一時的に大容量データ通信する場合はフレキシブルな料金体系で対応し、想定外の大容量データが発生した際の自動通知が可能している。盗難防止ソリューションでは、データ通信の頻度が低い場合はフレキシブルな料金体系で対応するとのこと。また、専用のWebポータルを使った回線とデバイスの一括管理が可能という。
2015年07月29日ソフトバンクは7月28日、グローバルIoT/M2Mマネジメントサービスの提供を今年の秋に開始すると発表した。同サービスでは、対象物につながるモバイル回線の管理機能に加え機器などの障害の簡易診断機能を備えることで企業のサービス品質の向上を図るとともに、管理業務の自動化によりネットワークコストならびに運用管理コストを削減することができる。また、米Jasper Technologiesのプラットフォームを採用しているため、グローバル展開する場合でも単一プラットフォームでの管理が可能だ。主要な機能としては、国内外の回線利用状況を確認できる「リアルタイム回線状況管理」、機器に対する回線開通停止などが可能となる「接続ライフサイクルマネジメント」、サーバーへのデータ未到達時の簡易障害切り分けやSIMを搭載した機器の圏外・圏内確認ができる「リアルタイム障害診断」、回線ごとの利用金額・データ量の確認ができる「料金プラン・通信量管理」などが備わっている。これらの機能により、テレマティクスや工作機械のリモートモニタリング、盗難防止ソリューションなどでの活用が期待できるという。サービスの提供にあたっては、同プラットフォームを利用する世界中の通信事業者と連携し、広範囲でのIoT/M2Mサービス展開とコスト最適化を実現するとともに、インターネット接続により複数の国や地域からでも統一されたウェブベースでの管理ができる機能を提供するとしている。
2015年07月28日Freescale Semiconductorは、ARM Cortex-A7およびCortex-M4コアを搭載したアプリケーションプロセッサ「i.MX 7シリーズ」を発表した。同シリーズは、i.MX 7Soloファミリとi.MX 7Dualファミリの2ファミリが第一弾製品としてラインアップされており、いずれも最大1GHz動作のCortex-A7と、最大266MHz動作のCortex-M4コアを搭載。コア電力効率は最大15.7DMIPS/mWとするほか、LPSR(低消費電力状態保持)モード時の消費電力250μWを提供するとしている。また2種類のコアは、必要に応じて個別に電源投入が可能。第4世代EPDコントローラも統合しており、これまで継続して行ってきた電子書籍端末市場向けサポートも継続されている。さらに同社では、コンパニオン・チップであるパワーマネジメントIC(PMIC)「PF3000」を組み合わせることで、ウェアラブル・コンピューティングやIoTに向けたセキュアかつ高い電力効率の製品を実現できるようになるとしている。すでにi.MX 7はサンプル出荷を、PF3000は量産出荷をそれぞれ開始しており、評価ボードなども利用可能となっている。
2015年07月10日ユニットコムはこのほど、iiyama PCのゲーミングブランド「LEVEL∞」から、NVIDIA GeForce GTX 960Mを搭載した15.6型ノートPC「Lev-15FR077-i7-RSM」を発売した。BTOに対応する。直販価格は税込129,579円から。「Lev-15FR077-i7-RSM」の標準構成は、CPUがIntel Core i7-4720HQ(2.6GHz)、チップセットがMobile Intel HM87 Express、メモリがDDR3L-1600 8GB、ストレージが1TB SATA HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 960M 2GB、OSがWindows 8.1 Update 64bit。ディスプレイには非光沢(ノングレア)の15.6型液晶(1,920×1,080ドット)を採用している。通信機能はGigabit Ethernet対応有線LAN×1、IEEE802.11ac/a/b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0。バッテリ駆動時間は約4時間3分。本体サイズはW385×D268×28.5mm、重量は約2.5kg(バッテリ含む)。
2015年07月06日楽天証券はこのたび、6月30日付で格付投資情報センター(R&I)より、BBB+からA-への格付変更がされたと発表した。○第三者機関2社より「A格」の格付を取得また、これにより、日本格付研究所(JCR)から付与されている格付と合わせ、第三者機関2社より「A格」の格付を取得したことになる。
2015年07月03日バンダイが展開するアクションフィギュアシリーズ「S.I.C.」より、『S.I.C. 仮面ライダーバース・プロトタイプ』の予約受付が「プレミアムバンダイ」にてスタートしている。2015年11月発送予定で、価格は8,424円(税込)。2013年で15周年を迎えた「S.I.C.」シリーズは、造形界のトップクリエイター竹谷隆之氏、安藤賢司氏による、「デザインの美しさ」「造形技術の巧みさ」といった、芸術美に焦点を当てたフィギュアシリーズ。「ニューマテリアル」「ハイクオリティ」「プレイバリュー」「オリジナリティー」の4コンセプトを共存させ、キャラクターフィギュアの新しい概念を構築しており、これまで数々の仮面ライダーが立体化されている。「仮面ライダーバース」は、2010年に放送された特撮TVドラマ『仮面ライダーオーズ/OOO』に登場する、真木清人を中心とした「鴻上生体研究所」がオーズ・グリード・ヤミーの戦闘データをベースに開発した生体強化スーツシステムを装着した仮面ライダー。物語前半で伊達明、後半で後藤慎太郎が装着している。今回は、現在「プレミアムバンダイ」にて予約受付中の『S.I.C. 仮面ライダーバース』(2015年9月発送予定/8,640円/税込/2015年6月22日23:00予約締切)に続いてプロトタイプが立体化される。『S.I.C. 仮面ライダーバース・プロトタイプ』は、『S.I.C. 仮面ライダーバース』をベースにしながら、メイン武装のバースバスターは、バース・プロトタイプ専用のアレンジデザインで造形。さらに、『S.I.C. 仮面ライダーバース』付属のバースCLAWsパーツと組み合わせれば、「バース・デイ」状態や支援メカ「CLAW’s サソリ」も再現できるという。セット内容は本体のほか、交換用右手首3種、交換用左手首2種、交換用頭部、バースバスター一式、クレーンアーム、ブレストキャノン、カッターウィング、CLAWs・サソリ用ジョイントパーツ一式。商品価格は8,424円(税込)で、「プレミアムバンダイ」の予約締切は後日商品ページにてアナウンス。商品の発送は、2015年11月を予定している。(C)2010 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
2015年06月21日本日19日(金)、歌手・絢香と俳優・水嶋ヒロとの間にできた第一子が無事誕生したことが明らかとなった。2人のオフィシャルサイト上では「ご報告」と題し、絢香さんと水嶋さん連名のコメント文がアップされており、絢香さんのブログや水嶋さんのインスタグラムでは、親子3人の手が繋がれた写真が公開された。「私達の赤ちゃんが、無事産まれてきてくれたことをここにご報告させてください」という報告から始まる今回のコメント文では、「我が子の穏やかな寝顔を見る度、本当に嬉しくて仕方がありません。産まれてきてくれたその瞬間から、まるで神様にウィンクをされたかのような、そんな幸福で有難い気持ちに私達をさせてくれています」と、我が子誕生の喜びを綴っている。2009年、人気絶頂の中入籍を発表し、絢香さんはバセドウ病を患っていることも公表した2人だが、「これまで歩んできた道程が、出産を無事に終えることに繋がっていたのだと思うと、人生で経験してきた出来事や全ての出会いに感謝の気持ちでいっぱいです」と自身の人生をふり返るコメントも。最後は「未来をつくっていく1人として、神様からお預かりした大切な命だということを忘れずに、大事に育てていきます」という結んでいる。また、水嶋さんは自身のインスタグラムで「I’m a dad.」というコメントとともに、親子3人の手が写った写真を公開。絢香さんも自身の期間限定公式ブログにて同じ写真を投稿している。絢香さんと水嶋さんのSNSには、「無事に御出産おめでとうございます!これからも幸せな家庭を築いていって下さい」「この報告を見た瞬間…涙がこぼれました」と、出産報告を喜ぶ大勢のファンの声が集まっている。(text:cinemacafe.net)
2015年06月19日オリエント時計から、JIS規格のスキューバ潜水用防水機能を備えた機械式ダイバーズウオッチ「オリエント M-FORCE 200m」が登場した。3モデルをラインナップしており、税別価格はいずれも30,000円。オリエント M-FORCEシリーズは、1997年から発売されているスポーツウオッチ。M-FORCE(メカニカル・フォース)という名前の通り、ケースの厚みを強調したデザインの機械式時計として人気がある。新モデルの「オリエント M-FORCE 200m」は、1997年発売の初代M-FORCE「EX00」を現代風にアレンジし、復刻した日本製の機械式ダイバーズウオッチだ(手巻き付き自動巻き)。JIS規格のスキューバ潜水用200m防水や、特殊構造による衝撃吸収性はそのまま、文字板やベゼルにビビッドなカラーを採用し、視認性と存在感を高めた。マット仕上げのダイヤルと色分けされたパワーリザーブインジケーターは、初代M-FORCE「EX00」のデザインを踏襲している。そのほか、潜水中でも操作しやすい立体的なデザインの回転ベゼル、暗い中でも時刻を見やすいように時分針の形状を変更、4時位置に配置されたりゅうずなどがポイント。ラインナップは、文字板カラーがブラックの「WV0181EL」、ブルーの「WV0191EL」、オレンジの「WV0201EL」という3モデル。共通の仕様は、ケース素材がステンレススチール(一部グレー色めっき)、ケースサイズが縦52×横45×厚さ13.6mm、風防がサファイアガラス、耐磁性能が耐磁1種、防水性能が200m、駆動時間が40時間以上(最大巻き上げ時)となっている。
2015年06月19日2015年4月28日に打ち上げられた無人補給船「プラグリェースM-27M」は、ロケットからの分離直後に原因不明の問題に襲われ、制御不能に陥った。プラグリェースM-27Mには国際宇宙ステーションに補給するための物資が搭載されていたが、復旧できずにドッキングを断念、そのまま高度を落とし、5月8日に地球の大気圏に再突入して消滅した。プラグリェースM-27Mは、いったいなぜ制御不能に陥ったのだろうか。この連載の第1回では、事故の簡単な経緯と、今後の影響について紹介した。また第2回、第3回では、事故が発生した4月28日から、大気圏に再突入して消滅するまでの経緯について紹介した。そして第4回ででは、その5月31日までに発表されていた今後の打ち上げ予定や、事故調査の進み具合について紹介した。第5回となる今回は、ついに明らかにされた事故調査結果について見ていきたい。○サユース2.1aとプラグリェースM-27Mの組み合わせが失敗を呼んだロシア連邦宇宙庁(ロスコースマス)は6月1日に、事故原因を特定したと発表した。事故の際に得られたデータや、また実機を使った地上での試験の結果、プラグリェースM-27Mと、それを打ち上げたサユース2.1aロケットの第3段機体とが結合した状態における動特性に問題があったことがわかったという。この動特性の問題というのは、おそらく共振のことを指していると思われる。あらゆる物体は振動しやすい固有の振動数(固有振動数)を持っており、それと同じ、もしくは近い振動数を外部から加えると、その物体は自発的に振動を始める。これを共振という。たとえば、ギターの音が鳴ったり、冷蔵庫の上に置いた電子レンジが震えだしたりといったことは、すべてこの共振が関係している。つまり、ロケットの第3段とプラグリェースM-27Mが結合した状態において、何らかの理由で振動が始まり、それが両者が結合された状態での固有振動数と一致していたこと、またその振動を止めることができなかったことから振動が増幅され、その結果両者は異常な分離に至ったと考えられる。ロケットと補給船の結合部は、頑丈には造られてはいるものの、最終的には分離しなければならないため、他の部分と比べると脆い。たとえば振動によって機体が大きく揺さぶられたとすれば、まずこの結合部が壊れ、引きちぎられるようにして両者が分離したであろうことは想像に難くない。それによりプラグリェースM-27Mの機体が損傷を受け、制御不能に陥ったと思われる。またロスコースマスの発表文では、サユース2.1aロケットとプラグリェースM-M補給船の開発において、今回のような事故が起こる可能性を、十分に考慮していなかったとも述べられている。なお、サユース2.1aと他の宇宙機との組み合わせでは、この振動問題は起きなかったとされる。なぜ振動が発生し、最終的に異常分離に至ったのかについても、今回の発表では明らかにされていないが、大きく2つが考えられる。ひとつは、機体の構造そのもので起こる振動によるもので、なおかつそれが姿勢制御システムなどで制御できなかった、あるいは姿勢制御システムがかえって振動を増幅してしまったことが考えられる。有名な例ではM-3SIIロケットの8号機が挙げられる。このときは、ロケットの能力の限界に近い質量の衛星を載せて打ち上げたことから振動が発生し、なおかつTVC(ロケット噴射の向きを変える機構)がそれを吸収し切れなかったばかりか、逆に振動を大きくするように働いてしまった(これを連成振動という)。このためTVCの燃料がなくなり、その後正常に飛行できなくなった結果、打ち上げは失敗に終わった。もうひとつは、液体燃料を使うロケットで起きやすい「ポゴ振動」と呼ばれる現象だ。液体ロケットの場合、エンジン内の圧力や推進剤の流量の変動に起因して、ロケット全体が縦に振動する現象が起こることが知られており、もしこの振動が、そのロケットの持つ固有振動数と一致すれば、共振により振動は増幅され、搭載している衛星に損傷を与えたり、場合によってはロケットそのものが破壊されることさえある。このポゴという名前は、1950年代に米国で流行した「ポゴ・スティック」(日本ではホッピング)という玩具に由来している。ポゴ・スティックは取っ手と足場のある棒で、下部にバネが仕込まれており、それに乗って飛び跳ねると上下に大きくジャンプすることができるという玩具だ。この動きが縦振動するロケットに似ていることが名前の由来となった。ポゴ振動はどのような液体ロケットでも起こりうることで、たとえば過去には、アポロを月まで打ち上げたサターンVロケットでこの問題が起き、解決のためにフォン・ブラウンらが奔走したことが知られている。また一般的に、ポゴはロケット・エンジンの燃焼が終了する際に起こることが多く、第3段の燃焼終了直後に異常分離した、という今回の事故と状況は一致する。○実はロケットと補給船は比較的新しい機体だったところで、サユース・ロケットもプラグリェース補給船も、何十年も前から使われている機体にもかかわらず、どうして今になってこうした問題が起きたのか、と思われる方は多いだろう。確かに、サユースという名前のロケットの原型は1950年代に、プラグリェースという名前の無人補給船も、その初代の機体は1970年代から使われている。ただ、これはあくまで名前が同じだけであり、今回事故を起こしたサユース2.1aとプラグリェースM-Mという機体は、どちらもつい最近になって開発されたばかりの機体であった。サユース2.1aロケットは2004年に初の試験打ち上げが行われ、本格的な運用が始まったのは2006年からと、比較的新しいロケットである。従来のサユース・ロケットと比べると、ロケット・エンジンや搭載機器、質量などに違いがある。特に、今回問題が起きた第3段機体には大きく手が加えられており、従来と比べて特性が大きく変わっていることは間違いない。また、今回失敗したのと同じプラグリェースM-M型の補給船も、2008年に初めて打ち上げられたばかりのまだ比較的新しい宇宙機で、こちらも従来のプラグリェース補給船から改良されており、搭載機器や質量などに違いがある。なお、同様の改良は後にサユース宇宙船にも適用され、そうして開発されたサユースTMA-M宇宙船は2010年から運用が始まっている。油井宇宙飛行士らが乗るのは、この新しいサユースTMA-Mの17号機だ。また従来、プラグリェースM-Mを含むすべてのプラグリェース補給船の打ち上げは、旧型のサユースUロケットが担っており、プラグリェースM-M型をサユース2.1aによって打ち上げたのは、2014年10月29日が初めてのことで、今回がまだ2回目にすぎなかった。1回目の飛行では偶然にも問題は発生しなかったものの、2回目の今回になってついに出現した、というわけだ。ロシアは現在、旧型機から新型機のサユース2シリーズへの切り替えを進めている最中で、人工衛星の打ち上げについてはすでに代替が完了している。またプラグリェース補給船の打ち上げも、しばらくはサユースUとサユース2.1aの両方を並行して使用することで、様子を見ながら切り替えていく方針を採っている。そして露払いが完了すれば、現在は旧型のサユースFGで打ち上げられている有人のサユースTMA-M宇宙船もまた、ゆくゆくはサユース2.1aで打ち上げられる予定となっている。もしサユースTMA-Mの打ち上げで今回のようなことが起きていれば、ミッション中止はおろか、宇宙飛行士の命が失われる事態になっていたかもしれない。プラグリェースの打ち上げの段階で今回の欠陥が判明したことは、不幸中の幸いであったということになる。○信頼性を取り戻せるかしかし、本当に不幸中の幸いとなるかどうかは、これからのロシアの動きによって変わるだろう。ロスコースマスの発表では、サユース2.1aロケットとプラグリェースM-M補給船の開発において、今回のような事故が起こる可能性を十分に考慮していなかったとしている。ロケットや宇宙船などが設計通りに飛ぶかどうかは、実際に飛ばしてみなければわからない部分があるのは確かである。しかし、今回の場合、地上での実験で再現ができたこと、またその結果が1か月という比較的短期間で発表できるほどであったということは、今回の事故が再現性の高い事象、見つけやすい欠陥であったことを示している。つまり開発時にしっかり試験や検査をしてさえいれば、その時点で欠陥が見つかっていた可能性は高い。しかしロスコースマスが「開発時に考慮していなかった」と発表文で述べていることから、事前の試験や検査の一部が省略されたか、無視されていたということになる。信頼性は試験や検査でしか保証することはできない。今回の事故が、本当に試験や検査を軽視、無視したために起きたのかどうかは、今出ている情報だけでは確実なことは言えないが、しかし最近のロシアの宇宙開発では、そうした手順を無視した結果、打ち上げ失敗や衛星の故障といった問題が多々起きている。その都度、品質管理の見直しをはじめ、さまざまな対策を取ることが発表されてきたが、今のところそれらは一向に成果を見せておらず、つい最近も、それらの対策が履行されていないという事実が明らかになったばかりだ。ロシアの宇宙産業がこうした体質そのものを改善することができなければ、ふたたび今回のような事故が起こる可能性は残り続けることになるだろう。
2015年06月18日ディリゲントは、Reloop社の2+1チャンネル仕様のデジタルDJミキサー「RMX-22i」、および3+1チャンネル仕様のデジタルDJミキサー「RMX-33i」を発売する。発売日は6月16日。価格はオープンプライスで、市場予想売価はRMX-22iが3万円前後、RMX-33iが3万5,000円前後。「RMX-22i」は、ドイツ設計の堅牢な作りと確かな音質に定評のあるReloop社のデジタルDJミキサー。シンプルな2+1チャンネル仕様のボディーには、高品質なインスタントFX、2バンドEQ を備えたMICチャンネル、iOS/AndroidデバイスのDJアプリをDJミキサーでミックスするための入力端子などを搭載するほか、日本語マニュアル、ACアダプタ、スプリットケーブルが付属する。一方、3+1チャンネル仕様のデジタルDJミキサー「RMX-33i」には、デジタルエフェクト、フォノ入力×2、ライン入力×7、マイク×1(コンボジャック)入力、さらにiOS/AndroidデバイスのDJアプリをDJミキサーでミックスするための入力端子が搭載されている。なお、、Reloop社製ラップトップスタンド「MODULAR STAND」(税抜5,000円)、Reloop RMXシリーズ用クロスフェーダー「RMX INNOFADER」(税抜9,000円)も、同日より発売開始予定だ。
2015年06月15日バンダイが展開するアクションフィギュアシリーズ「S.I.C.」より、『S.I.C.キカイダー』の予約受付が「プレミアムバンダイ」にてスタートしている。2015年10月発送予定で、価格は7,344円(税込)。2013年で15周年を迎えた「S.I.C.」シリーズは、造形界のトップクリエイター竹谷隆之氏、安藤賢司氏による、「デザインの美しさ」「造形技術の巧みさ」といった、芸術美に焦点を当てたフィギュアシリーズ。「ニューマテリアル」「ハイクオリティ」「プレイバリュー」「オリジナリティー」の4コンセプトを共存させ、キャラクターフィギュアの新しい概念を構築。これまでに「仮面ライダー」シリーズをはじめとした、様々なキャラクターを立体化している。「キカイダー」は、1972年~73年にテレビ朝日系で放送され、当時は同じく石ノ森章太郎氏原作の『仮面ライダー』と人気を二分した特撮TVドラマ『人造人間キカイダー』の主人公で、光明寺博士がダークを倒すため密かに造った人造人間。昨年5月にはリメイク作品『キカイダー REBOOT』も公開され、大きな話題に。「S.I.C.」シリーズでは、1998年に第1弾としてキカイダーが立体化されており、今回は安藤賢司氏による新アレンジで蘇る。『S.I.C.キカイダー』のセット内容は本体に加え、交換用手首左右各4種、電磁エンドエフェクト左右各1種。新たなデザイン、アレンジ、可動域をもった「S.I.C.」の新生キカイダーとして登場する。商品価格は7,344円(税込)で、「プレミアムバンダイ」の予約締切は後日商品ページにてアナウンス。商品の発送は、2015年10月を予定している。(C)石森プロ・東映
2015年06月12日ビー・エム・ダブリュー(BMW)は6月8日、BMWブランドのラグジュアリー・クーペ・モデル「BMW 6シリーズ クーペ」の限定モデル「BMW 640iクーペM Performance Edition」を、6月12日より全国のBMW正規ディーラーにて販売を開始すると発表した。同モデルは、BMWモータースポーツのテーマ・カラーである純白のアルピン・ホワイトのボディ・カラーを採用したほか、BMWのハイパフォーマンス・モデルを手掛けるBMW M開発の「M Sportパッケージ」、リキッド・ブラックの「20インチMライト・アロイ・ホイールVスポーク・スタイリング464M」、「BMW M Performanceカーボン・ミラー・カバー」、「BMW M Performanceブラック・キドニー・グリル」といった特別装備を装着したもの。また、夜間や日中の悪天候の中でも優れた視認性を提供し、走行安全性を高める「アダプティブLEDヘッドライト」も標準装備としている。さらにインテリアにおいては、ブラックのダコタ・レザーを採用した「スポーツ・シート(運転席&助手席)」や、シフト・パドル付の「Mスポーツ・レザー・ステアリング・ホイール」、Mロゴ入りのカーボン製グリップ・カバーを採用した「BMW M Performanceカーボン・セレクター・レバー・グリップ・カバー」、「BMW M Performanceステンレス・スチール・ペダル・セット」のほか、「電動ガラス・サンルーフ」や従来はオプション・パッケージである「プラス・パッケージ」を標準装備として提供する。なお希望小売価格は1097万9000円としている。
2015年06月09日エプソンは4日、ビジネスインクジェットプリンタの新製品としてA4複合機「PX-M860F」、A4プリンタ「PX-S860」を発表した。7月下旬から発売し、価格はオープン。店頭予想価格はPX-M860Fが70,000円台後半、PX-S860が50,000円台後半。○PX-M860FPX-M860Fは、印刷コスト(A4普通紙)が、カラーで約6.1円/枚、モノクロで約1.8円/枚のA4ビジネスインクジェット複合機。インクは水に強く、マーカーにもにじみにくい高発色顔料インクを採用。インクカートリッジのサイズは、MサイズとLサイズが用意されている。大容量のLサイズを使うとモノクロの場合、約5,000枚の印刷が可能。動作時の消費電力も約32Wと低い。ADFの容量は50枚で、自動両面読み取りに対応。コピー機能やプリンタ機能も自動両面印刷に対応している。操作パネルは4.3型のカラータッチパネル。また、ファックス機能を充実させ、パネル上でプレビューしてから送信する「見てからファックス送信」、受信したファックスを画面で確認してから印刷できる「見てからファックス印刷」機能などを搭載している。主な仕様は、印刷方式がPrecisionCoreインクジェット方式、プリンタ機能の印刷解像度が最高4,800×1,200dpi。対応用紙サイズはA4サイズまで。ファーストプリントタイムは約7秒、印刷速度はカラー、モノクロともに約16ipm(A4)。標準用紙カセットには最大500枚、背面のMPトレイには最大80枚の用紙をセットできる。スキャン機能は、読み取り解像度が最大9,600dpi、読み取りサイズが最大216×355mm。インタフェースはUSB 2.0、Gigabit Ethernet対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN。本体サイズはW516×D756×H540mm(使用時)、重量は約31.6kg。対応OSは、Windows XP / Vista / 7 / 8 / 8.1、Windows Server 2003 / 2003 R2 / 2008 / 2008 R2 / 2012 / 2012 R2、Mac OS X 10.6.8以降。○PX-S860PX-S860は、2.2型のモノクロパネルを装備するA4カラープリンタ。ファックスとスキャナの機能が省かれる以外は、上記の「PX-M860F」とほぼ共通。本体サイズはW478×D756×540Hmm(使用時)、重量は約23.6kg。
2015年06月04日2015年4月28日に打ち上げられた無人補給船「プラグリェースM-27M」は、ロケットからの分離直後に原因不明の問題に襲われ、制御不能に陥った。プラグリェースM-27Mには国際宇宙ステーションに補給するための物資が搭載されていたが、復旧できずにドッキングを断念、そのまま高度を落とし、5月8日に地球の大気圏に再突入して消滅した。プラグリェースM-27Mは、いったいなぜ制御不能に陥ったのだろうか。この連載の第1回では、事故の簡単な経緯と、今後の影響について紹介した。また第2回、第3回では、事故が発生した4月28日から、大気圏に再突入して消滅するまでの経緯について紹介した。第4回となる今回は、今後の予定や事故調査の進み具合について、現時点でわかっている最新の情報を紹介したい。○事故による今後の打ち上げへの影響ロシア連邦宇宙庁(ロスコースマス)は5月12日に記者会見を開き、今回の事故を受けて、今後のISSへの宇宙飛行士や補給物資の打ち上げ予定を、すべて延期すると発表した。プラグリェースM-27Mの事故前の予定では、まず5月15日に、現在ISSに滞在しているアントーン・シュカープリラフ(露)、サマンサ・クリストフォレッティ(欧)、テリー・ヴァーツ(米)宇宙飛行士の3人を乗せたサユースTMA-15M宇宙船が地球に帰還し、続いて5月26日には、新たにISSのクルーとなる、アレーク・カノネーンカ(露)、油井亀美也(日)、チェル・リングリン(米)宇宙飛行士の3人を乗せたサユースTMA-17Mが打ち上げられることになっていた。また、プラグリェースM-27Mの次号機となるプラグリェースM-28Mの打ち上げは8月ごろに設定されていた。しかし、ロスコースマスはこれをすべて変更し、まずサユースTMA-15Mの帰還を6月上旬まで延期し、サユースTMA-17Mの打ち上げも7月下旬まで延期するという。一方、プラグリェースM-28Mの打ち上げは、7月上旬に繰り上がることになった。これは、有人のサユースTMA-17Mよりも先に無人の補給船を打ち上げることで、安全性を確認すると共に、プラグリェースM-27Mで補給できなかった物資を、いくらかでも送り届けることを意図したものだろう。同機の打ち上げ準備は、今回の事故前からすでに行われており、打ち上げを1か月繰り上げることに問題はないという。それ以降の飛行計画については明らかにされていないが、今回の延期に合わせて、打ち上げや帰還は軒並み遅れることになるだろう。ただ、今現在もISSには宇宙飛行士が滞在しており、彼らの健康なども考えると、すべての予定が2か月遅れることはないと思われる。例えば油井飛行士ら第44/45次長期滞在員のミッション日数を予定より短くするなどして調整することになるだろう。ただ、注意しなければならないのは、あくまでこれは事故調査と、ロケットなり補給船なりへの対策が順調に進んだ場合での話であり、もし調査と対策に手間取ることがあれば、打ち上げ再開はさらに遅れ、油井飛行士らの飛行や、今後のISSの運用予定にもさらに大きな影響が出ることになろう。また、ISS関連の打ち上げ以外への影響も出ている。今回の事故がなければ、5月15日にプラグリェースM-27Mを打ち上げのと同じ、サユース2.1aロケットを使った偵察衛星の打ち上げが予定されていたが、タス通信が5月12日に報じたところによれば、2週間ほど延期されるという。これは今回の事故の原因が、ロケット側にあった可能性が否定できないということを示している。なお、同型のロケットは、欧州のアリアンスペース社もロシアから輸入して運用しているが、今回の事故による影響については特に発表は行われていない。油井飛行士らの打ち上げなど、今後の予定については、また新しい情報が発表され次第、本連載の中で紹介したい。○始まった事故調査ロスコースマスは5月12日に開かれた記者会見の中で、その時点までに判明している事柄を明らかにした。それによると、まず計画では、ロケットの離昇から524.97秒後に、第3段ロケット・エンジンの燃焼を停止させる指令が出され、528.27秒後にプラウリェースM-27Mを分離することになっていた。しかし実際には526.716秒後、つまり予定より1.5秒ほど早く「異常な分離」が起きたことが判明したという。この異常な分離がどういうものかについては不明だ。また、軌道を観測したところ、プラグリェースM-27Mは遠地点高度が予定よりも40kmほど高い軌道に、一方のロケットの第3段は遠地点高度が20kmほど低い軌道に入っていたという。また、ロケットの第3段エンジンの燃焼終了後に、ロケットの第3段の燃料と酸化剤の両方のタンクが、減圧していたこともわかったという。これはおそらく穴が開いたり、破裂したりして生じたものであるとされる。タス通信は5月13日付けで、少なくとも爆発したわけではないだろうとする専門家の見解を報じている。これは異常が発生した時点ですでにロケットの推進剤は空であったことから、爆発が起こるのに必要な要素が存在しないためだ。現時点では、これらの事実がどのように関連しているのかまでは明らかにされていない。たとえば、まずプラグリェースM-27Mに何らかの問題が起き、早期の分離とタンクの破裂を引き起こした可能性もあれば、逆にタンクが破裂したことで早期に分離された可能性など、さまざまなシナリオが考えられる。タス通信は、「失敗の原因を知るためには、さらに詳細な調査が必要である」とする、ロスコースマスのイーガリ・カマローフ長官の発言を報じている。ロスコースマスでは、プラグリェースM-27Mやサユース2.1aを製造した企業などと協力し、5月13日からより詳細な調査に入っている。その結果は当初、5月22日までには発表したいとしていたが、タス通信は22日、調査期間が延長されることになったと報じている。データが不足しており、まだ結論が出せないためだという。タス通信は5月14日にも、「原因を断定するにはデータが不十分だ」という関係者の発言を報じており、調査が難航している様子が伺える。(続く)
2015年06月03日ラコステ(LACOSTE)が、昨日5月27日から6月7日まで青山・渋谷エリアを中心に「I’m SHOP」キャンペーンを実施。27日、マスコミ向けの内覧会が表参道にて行われた。同期間中は特設サイトがオープン。そこでは「I’m SHOP」の名の通り、ラコステのアイコンであるワニの姿に変貌したモデル達のポロシャツをメインとした様々なコーディネートを見ることができる他、着用アイテムをそのまま購入することができる。また、5月30日、31日、6月6日、7日の4日間限定で、明治神宮前、表参道、宮益坂下交差点エリアにラコステ定番のポロシャツを着用した“ワニモデル”が出現。彼らに出会うと極小ショッパーがプレゼントされ、そこに記載されているQRコードから特設サイトにアクセスすると、遊び心を取り入れたワニモデルのコーディネートがそのまま購入できるという仕組みとなっている。さらに31日まで、ZeroBase表参道(東京都港区南青山5-1-25)をワニモデルがジャックし、ラコステの世界観を存分に味わえるポップアップを開催。ビル2階にはメンズ、ウィメンズともに15SSコレクションのウェアからアクセサリーまでを取りそろえ、また1階では360°インタラクティブに動くフォトセッション「みんなのLOOK BOOK」に参加することが出来る。
2015年05月28日アルティマは、IoT/M2Mソリューションの実現に向け、「IoT/M2M向けメッシュネットワーク・ソリューション」の提供を開始したと発表した。同ソリューションでは、同社がこれまで技術商社として蓄えてきたノウハウとパートナーリレーションを活用することで、センサ端末からクラウドでの見える化までを一括で提案することを可能とする。具体的には、LAN側の信頼性面で、IEEE802.15.4e準拠の低消費電力2.4GHzメッシュネットワークとして、リニアテクノロジー(ダスト・ネットワークス)の「スマートメッシュ」Mote(子機)モジュールを採用。WAN側には同じくリニア(ダスト)の「スマートメッシュ」Manager(親機)モジュールとSierra Wirelessの3Gモジュール「SL8084T」を搭載したコアとの共同開発品「たんぽぽ ASURA」Dustモデルならびにコンピューテックス製M2M組込みCPU モジュール「CM-DUST」を採用。さらに、インターネットまたは、VPN接続へのモバイルネットワークには、NTTPCコミュニケーションズのMVNO回線を利用し、最終的にクラウドでのモニタリングには各通信機器に対応したプラットフォームを活用できる仕組みとしているという。なおアルティマでは、こうした環境を構築するにあたって、必要なデバイス/システムとともに、各種無線認証サポートをテュフラインランドジャパンと協業して行うほか、技術サポートまで含めたトータルソリューションとして提案していくとしている。
2015年05月19日インターネットイニシアティブ(IIJ)は5月13日、M2M専用のデータ通信サービス「IIJモバイルM2Mアクセスサービス」のラインアップに、KDDIのau 4G LTEエリアに対応した「タイプK」を追加したと発表した。IIJモバイルM2Mアクセスサービスは、M2M用途に特化したアクセス回線として、M2Mデバイス用のSIMカードを提供するモバイルデータ通信サービス。これまで同サービスでは、NTTドコモのLTE/3Gエリアに対応したアクセス回線として「タイプD」を提供してきたが、このたびラインアップに「タイプK」が加わり、アクセス回線の選択肢が広がることで、エリアや用途に応じて複数キャリアを補完的に利用することが可能となる。また、「タイプD」と「タイプK」のデータ通信量を合算してシェアすることで、回線コストを節約することができる。「タイプK」の通信エリアはau 4G LTE提供エリアで、SIMの種類はマイクロSIM/nanoSIM。SMS機能は標準提供となっており、国際ローミングは不可。連携サービスはIIJモバイル大規模プライベートゲートウェイサービスとIIJモバイルBiz+サービスとなっている。料金プラン(税別)は、通信可能な時間帯は「プランA」が22時~翌日6時まで、「プランB」が24時間、通信制限は「プランA」なし、「プランB」あり(上り下り最大200Kbps)、初期費用はいずれも3万円/契約、登録手数料はいずれも3000円/回線で、月額費用は「プランA」が300円/回線、「プランB」が460円/回線となっている。新たに追加された「インターネット接続オプション」では、インターネットへアクセス可能な共通アカウントを提供し、パブリッククラウド環境への通信を可能とする。本オプションは、「タイプD」、「タイプK」のどちらの回線でも利用可能だ。「インターネット接続オプション」では、インターネット接続時に付与されるアドレスがプライベートIPアドレス(NAT)、オプションの対象は1回線ごとに付与される。最低利用期間は1カ月で、対象プランはプランA(22時~翌日6時まで高速通信が可能)、プランB(24時間、下り最大200kbpsで継続通信が可能)。アカウントは共通アカウントで、国際ローミングは不可能。料金(税別)は、初期費用が0円、月額費用が200円/回線となっている。
2015年05月18日2015年4月28日に打ち上げられた無人補給船「プラグリェースM-27M」は、ロケットからの分離直後に原因不明の問題に襲われ、制御不能に陥った。プラグリェースM-27Mには国際宇宙ステーションに補給するための物資が搭載されていたが、復旧できずにドッキングを断念、そのまま高度を落とし、5月8日に地球の大気圏に再突入して消滅した。プラグリェースM-27Mは、いったいなぜ制御不能に陥ったのだろうか。この連載の第1回では、事故の簡単な経緯と、今後の影響について紹介した。第2回となる今回は、事故の経緯について、打ち上げ当日の出来事に絞り、もう少し詳しく見ていきたい。○問題発生プラグリェースM-27Mはモスクワ時間2015年4月28日10時9分(日本時間2015年4月28日16時9分、以下同)、サユース2.1aロケットに搭載され、カザフスタン共和国にあるバイカヌール宇宙基地の31/6発射台から離昇した。無事に打ち上げられたかに見えたプラグリェースM-27Mに、何らかの問題が起きたことがわかったのは、打ち上げから約9分後の、ロケットから分離された直後のことだった。プラグリェース補給船はロケットからの分離後、太陽電池パドルと展開式のアンテナを開くことになっており、またその結果は地上へ知らされることになっている。だが、送られてきたデータからは、太陽電池が開いたことは確認できたものの、クールスと呼ばれるシステムで使われる6基のアンテナのうち、2基の展開しか確認できなかった。クールスは国際宇宙ステーション(ISS)に自動で接近し、ドッキングを行うことができるシステムで、接近速度を測ったり、ISSとの相対角度を測ったりするために6基のアンテナを使う。これらのアンテナは打ち上げ時には折り畳まれており、ロケットから分離された後に開くようになっている。また一部のアンテナは、ISSとのドッキング前に収容されることにもなっている。当初プラグリェースM-27Mは、打ち上げから約6時間後にISSに到着する予定だったが、この問題が起きたことで延期され、2日間かかる飛行計画に変更された。実は過去にも、プラグリェース補給船や、またよく似た設計のサユース宇宙船で、アンテナが展開しないという問題が何度か起きていたが、あとになって展開に成功し、問題なくドッキングできたことがあった。また、アンテナのうちいくつかが展開していない状態でもドッキングする術がないわけではなかった。したがって、まだ絶望視するような状況ではないと思われた。NASAやロシア連邦宇宙庁(ロスコスモス)は、この時点ではまだ、問題さえ解決すれば4月30日には到着できるだろうという見通しを述べていた。だが実のところ、このときすでに、モスクワ郊外にあるミッション管制センター、通称ツープ(TsUP)は、より悪い状況に陥っていることを認識していた。プラグリェースM-27Mからのテレメトリー(宇宙機や搭載機器の状態を示す信号)は途切れ途切れにしか届いておらず、またプラグリェースM-27Mに搭載されているコンピューターがクラッシュしていることが確認された。さらに、センサーの数値から、2系統ある推進システムのうち一方の圧力が出ていないことも確認されていた。また、ツープに勤めている人物が後に明かしたところによると、このとき、プラグリェースM-27Mが乗っている軌道を測ったところ、地表から最も遠くなる地点(遠地点)が、計画より約40kmも高いことが判明していたという。事故への対処に当たっていた調査チームはこの時点で、サユース2.1aロケット側の問題を疑ったそうだが、ロケットを製造したRKTsプラグリェース社の職員は「ロケットの飛行は正常であり、測定の方が間違っている」と見解を述べ、その根拠となるデータも提示していたという。だが、プラグリェースM-27Mが軌道を2周した後になって態度を変え、そのデータは実際の測定値ではなく計画値であったことを認め、さらにテレメトリーが不足しており、補給船とロケットの分離すら、直接には確認できていないことも認めたという。11時30分(17時30分)には、軌道上の物体を追跡している米戦略軍(USSTRATCOM)・宇宙統合機能構成部隊(JFCC SPACE)・統合宇宙運用センター(JSpOC)は、プラグリェースM-27Mと、ロケットの第3段と思われる物体の軌道のデータを発表した。その数値は計画値とは大きく異なるものであった。これは観測初期に起こりがちな測定誤差であり、後に訂正されているが、その差に違いはあれど、計画値と異なる軌道に乗っていたことだけは確かだった。○回転していたプラグリェースM-27M打ち上げから約1時間半後の11時44分(17時44分)、プラグリェースM-27Mは地球を一周し、再びロシアの管制センターとの通信が可能な範囲に入った。だが、相変わらずテレメトリーは途切れがちで、地上からの指示も受け付けない状態だった。そのまま軌道2周目は終わり、3周目に入ってもそれは続いた。打ち上げから約6時間半後の14時44分(20時44分)、ロシアの地上局がプラグリェースM-27Mと通信できる4度目の機会が訪れた際、途切れがちのテレメトリーから、プラグリェースM-27Mのコンピューターがエラーを認識しており、また角速度センサーや姿勢制御システムが稼動していないことが確認された。さらに、何らかの理由で、推進剤が大量に減っていることも確認されている。さらに、船の搭載カメラが撮影した映像データを受信することにも成功した。だが、そこには地球と宇宙空間が目まぐるしく交互に映る様子が収められており、プラグリェースM-27Mがおよそ4秒で1回転という速度で回転していることが判明した。もちろん、プラグリェース補給船がこのような回転をすることは、通常ではありえないことだった。ツープはすぐさま、この回転を止めるための指令をプラグリェースM-27Mに送った。だが、その直後に地上と通信できる範囲から飛び去ってしまったため、回転が止まったかどうかがわかるのは、さらに地球をもう1周し、ロシアの地上局との通信ができる範囲に入ってくるのを待つ必要があった。16時17分(22時17分)、5度目となる通信の機会が訪れた。しかし、回転が止まったか否か以前に、プラグリェースM-27Mからの通信自体が途絶えていた。モスクワ時間で4月28日中に通信ができる機会はこれが最後で、次の機会は約11時間後まで待たねばならなかった。(続く)
2015年05月13日●組み込み向けのハイエンドプロセッサ「Cortex-M7」英ARMは、Cortex-A72の詳細情報などと合わせて、組み込み系プロセッサやmbed OSなどについても情報のアップデートを行った。ここでは、それらをいくつかまとめて紹介する。○組み込み向けのハイエンドプロセッサ「Cortex-M7」ARM系のプロセッサは、大きくアプリケーションプロセッサ、組み込み系、リアルタイム系と分かれていて、前回紹介したCortex-A72は、アプリケーションプロセッサの1つ。このクラスは仮想記憶や仮想マシン、情報保護といった機能を備え、高度な機能を持つOSと組み合わせてスマートフォンやタブレットなどに使われる。これに対して組み込み向けはCortex-M系列のプロセッサが対応する。このクラスは仮想記憶などを行うMMU(メモリ管理ユニット)がなく、命令体系もシンプルものになっている(Thumb-2 短縮命令セット)。わずか0.08ミリ角になるCortex-M0から、スーパースケーラー構造で浮動小数点演算も可能なCortex-M7まで5種のプロセッサをそろえる。このうち、Cortex-M7は、組み込み向けの「ハイエンド」プロセッサ。プロセッサのおおまかな構造は(図2)のようになる。PC用などの一般的なプロセッサで見慣れないのが「TCM:Tightly Coupled Memory」だ。これは、プロセッサ外部に置くスタティックメモリ(同期SRAMを最大16メガバイトまでサポート)で、命令コード用(64bit幅)とデータ用(32bit幅×2、アドレスの下位3ビット目で切り替え)がある。組み込み系では、プログラムの格納にフラッシュメモリを使うことが多いが、その読み書きの速度に対して、組み込み系のプロセッサは高速になりつつある。以前は、プログラムはNOR型フラッシュ、データストレージはNAND型といった使い分けもあったが、速度が出ないNAND型のみが大容量化したためにコストが下がったという状況もある。高速なプロセッサであるCortex-M7ともなれば、そのメモリとの速度差はかなり大きくなる。そこで、割り込みなど高速に対応するプログラムや必要なデータなどをTCMに置いておき、必要に応じて利用するわけだ。また、TCMは設定でメモリ空間に割り当てることができるため、見かけ上はプログラムやデータへのアクセスが高速化したようになり、アクセスに専用の命令を使う必要もない。ただし、事前にプログラムやデータをTCMに入れておくという処理は必要となる。また、TCMに使うSRAMが不揮発性の場合、ここから起動する機能もあるようだ。TCMはオプションの機能ではあるが、Cortex-M7を高いクロックで実行させる場合には重要となるだろう。一般に組み込み系では、フラッシュメモリなどに書き込まれた命令やデータをメインメモリに展開して実行する(アプリケーションプロセッサなどはこのようにして高速なメインメモリをアクセスする)ことはあまり行われない。その理由としては、電源オンやリセット後のシステム起動の仕組みが複雑になり時間がかかること、メインメモリ量が増えコストが上がることに加えて、用途によってはノイズによる影響の可能性や、メモリが書き換えられてしまうというセキュリティ的なリスクなども挙げられる。ただし、Cortex-M7はTCMのほか、オプションで命令用やデータ用のキャッシュを装備することも可能だ。キャッシュの場合、初回にメモリからキャッシュに取り込む時間はかかるが、1回キャッシュに入ってしまうと、高速化が期待できる。組み込み系では、あまり大きなプログラムを使うことはないため、使い方に対して適切なキャッシュを装備することで、フラッシュメモリとの速度差の問題はある程度防ぐことができる。また、キャッシュの場合、TCMのように事前にプログラムやデータをロードしておく必要はない。○Cortex-M7のさらなる詳細さて、肝心のCortex-M7のパイプラインだが、(図4)のようになる。フェッチされた命令はInstraction Buffer(写真左端のグレーのボックス)、Instruction Decorder、Intenger Register Fileを経て、9つの実行ポートへと発行される。実行ポートは、2つの32bitロードパイプ2つの整数演算ALUパイプ積和パイプストアパイプブランチ浮動小数点用演算パイプ浮動小数点、乗算、除算、ルートパイプとなっている。2つの32bitロードパイプは、組み合わせて使うことで64bitデータのロードに対応できる。また、2つの整数演算パイプは、それぞれ構造が異なり、シフトと演算が別ステージになっているものと、1ステージ分処理を遅らせてシフトまたは演算のどちらかを行うものになっている。これはロード命令と組み合わされる演算命令の処理を考慮したものだ。メモリからロードされたデータは、レジスタファイルへの書き込みとは別のパスを使って整数演算パイプに渡すことができ、このとき、1ステージずらした演算パイプだと、パイプラインをストールせずに演算に入ることができる。また、浮動小数点命令も開始を1ステージずらしてあり、ロードして演算という命令の組み合わせに対応できる。浮動小数点演算は、加算などの単純演算用と乗算、除算、ルート演算用の2つに分かれており、浮動小数点の積和演算の場合には2つのパイプをつなげて演算を行う。倍精度浮動小数点演算も可能だが、Cortex-M7は、単精度浮動小数点演算に最適化されている。なお、Cortex-M7は、スーパースケーラー構造だが、実行はインオーダーで、特定の条件(整数演算と浮動小数点演算など)でのみ2命令を同時に発行できる。整数演算などは4ステージ、ストアや浮動小数点パイプは5ステージとなっている。Cortex-M7は、組み込み系にしては「リッチ」な内部構造を持つも、回路構成からするとかなり高速で、逆にフラッシュメモリとの速度差が大きく、この点ではTCMなどを使わないと高速化できないことがある。用途としては、ディスプレイを備え、タッチ操作や音声操作などが可能なものや、通信機能を持つもの、多数のモーターなどを同時制御する組み込み機器などが想定されている。家庭内でいえば、高性能な白物家電などが相当する。また、映像関連の組み込み機器(テレビやレコーダー)は、もはやCortex-Aの領域だが、オーディオ機器などのほか、工作機械や自動車の機能モジュール、ドローンといった、ある程度の性能が要求されるが高性能なOSを動かさない組み込み機器もCortex-M7の対象となる。組み込み機器でも年々、プロセッサに求められる性能は上がっており、IoTではさらに多数の組み込み機器が登場することを考えると、高性能なものはM7が使われることになると想定されている。●mbed OSのセキュリティ○mbed OSのセキュリティ続いてはmbed OSのセキュリティについて。ARMは、2014年11月に米国で開催したTechConで、IoTデバイスのための組み込みOSであるmbed OSを発表した。これは現在開発中で、特定開発者向けのプレビューが行われているところだが、2015年11月のTechConのタイミングで、Ver.3.0として正式公開される予定だ。mbed OSはイベント駆動型のOSで、基本はオープンソース(一部、外部ライセンスなどの関係でバイナリ提供のみになる部分を含む)だ。また、IoT向けの通信スタックを持ち、さまざまな物理層の上で複数のIoT向けのプロトコルが利用できる。インターネット接続が可能な機器と通信可能な無線LANといったの汎用的な物理層を持つ機器や、BluetoothなどでスマートフォンやPCを中継に利用できる機器が構築可能だ。こうしたIoT機器の管理用にARMは、mbed Device Serverを用意している。こちらは、Linuxなどの汎用OSの上で動作する。今回のアップデートでは、これらに対して、Linuxなどの上で動作し、mbed OSアプリケーションを実行可能なmbed Clientが加わった。これは、LinuxやリアルタイムOSなどの上でmbedアプリケーションを実行可能なライブラリ、ランタイムのようなもの。これを使うことで、既存のLinuxなどを使った組み込み機器をmbed対応とすることも可能になる。また、mbed Device Serverと接続が可能であり、mbed OS機器と合わせて同じように管理が可能だ。ARMは、IoTの時代では、組み込み系のセキュリティが重要であるとし、mbed OSに組み込まれたセキュリティ機能の説明を行った。簡易なリアルタイムOSなどを使ったこれまでの組み込み系アプリケーションは、通信関連の機能をアプリケーション内に含んでいるため、開発者のノウハウや技量がセキュリティ強度に大きく関係しており、一部の開発者だけが高度なセキュリティを実現できていたという。これに対してmbed OSは、通信部分をOS内に持つだけでなく、暗号化や暗号化通信などの機能を持つ。これにより、アプリケーション側は、セキュリティ関連のコードを開発したり、他社から購入して組み込む必要がなくなったという。mbed OSを使った機器のセキュリティは、 「デバイス」自体のセキュリティ、「通信」のセキュリティ、そして、ファームウェアアップデートなどの「ライフサイクル」のセキュリティに分類できる。「通信」に関するセキュリティは、mbed OSが備える通信機能と、TLS(Transport Layer Security。SSLをベースに定義されたプロトコル)のmbd TLSライブラリによって保たれる。デバイスに関するセキュリティだが、mbed OSでは、「パブリック」部分と、外部からはアクセスできない「プライベート」部分が分離されているため、従来の組み込み系デバイスに比べると攻撃に対する耐性が高い。mbed OSでのセキュリティは、内部にある「μvisor」が制御を行う。ハードウェアには、「特権アクセス制御」(特権を持つコードのみがアクセスできる)、メモリ分割(他のプログラムからアクセスできないメモリ領域を作る。ただし、メモリ保護ユニットはハードウェアオプションであるため、これを持たないプロセッサもある)、暗号化ハードウェア(構成による)などがあり、μvisorがこれを利用してプライベート領域を保護する。μvisorは、割り込みの応答速度などを考慮し、低遅延でシステム負荷が高くならないように作られている。また、mbed OSは、このμvisorを利用して、安全な「鍵」保管領域や暗号化機能、乱数発生などの機能を提供している。これにより、デバイス自体のデッドコピーを防ぎ、サーバーなどから受け取るセキュリティ関連の情報(アクセストークンなど)を保護する。また、通信に利用するTLS関連の機能もμvisorにより保護される。さらに、IoTではソフトウェアの複雑化から、ユーザーによるファームウェアアップデートが不可避だとして、フラッシュメモリのアップデートに対するセキュリティ機能を持つ。これは、mbed Device Serverと組み合わせて行われる「ライフサイクル」のセキュリティだ。mbed OS側には、フラッシュアップデートセキュリティレイヤーがあり、電子署名のあるコードのみを受け付ける。また、こうしたアップデート作業は、mbed device Serverが管理を行う。mbed Device Serverは、デバイス制御のアプリケーションとIoTデバイスの間に入ることで、セキュリティを確保する。mbed Device Serverには、webインターフェース(HTTPSサーバー機能)があり、エンドユーザーアプリ、JavaSDKにより開発されたアプリやユーティリティなどは、ここに接続してmbed Device Server経由でデバイスを管理する。高性能なシステムで実行されるmbed Device Serverであれば、セキュリティの負荷は問題にならない。mbed Device Serverは、mbed OS搭載デバイス(IoTデバイス)とは、データグラムTLS(UDPなどのデータグラム型プロトコル上のTLS)を使うCoAPトランスポート(Constrained Application Protocol:機械同士の通信を想定したHTTPを簡易化したプロトコル)を利用する。mbed OSは、2015年11月に正式出荷予定だが、すでに特定開発者向けのプレビューは開始されている。いまのところ、まだmbed OSを搭載したIoTデバイスは登場していおらず、当初は開発ボードのみだろうが、2016年ぐらいからは、搭載製品が登場するのではないかと考えられる。ただ、mbed OSの対応範囲は多岐にわたるため、必ずしもコンスーマー製品とは限らず、目にする機会も少ないかもしれない。
2015年05月07日2015年4月28日、カザフスタン共和国にあるバイカヌール宇宙基地から、無人補給船「プラグリェースM-27M」を積んだ「サユース2.1a」ロケットが打ち上げられた。プラグリェースM-27Mには国際宇宙ステーション(ISS)に補給するための物資が満載されており、打ち上げから約6時間後にISSにドッキングする計画だった。だが、地球をまわる軌道に到達した直後、プラグリェースM-27Mに何らかの問題が発生し、制御不能に陥った。ISSにドッキングすることは叶わず、このまま軌道を下げ、5月8日前後に地球の大気圏に落ちる予定だ。○プラグリェース「プラグリェース」補給船は、宇宙ステーションに補給物資を輸送するために開発された無人の補給船である。船の基本的な構造は、有人宇宙船「サユース」を基にしているが、人を乗せたり、地球に帰還させたりすることを考えていないため、生命維持システムや、大気圏への再突入に耐える能力などは省略され、その分物資をより多く載せられるようになっている。プラグリェース補給船の1号機は1978年に打ち上げられ、当時ソヴィエト連邦が運用していた「サリュート6」に物資を輸送し、その後も「サリュート7」や「ミール」といったソ連の宇宙ステーションに向けて打ち上げられ、2000年からは「国際宇宙ステーション」(ISS)へも物資を運んでいる。今回のプラグリェースM-27Mは、ISSに向けて打ち上げられたものとしては59機目、1978年の1号機から数えると通産150機目となるプラグリェース補給船であった。また、打ち上げたロケットの側面には、対ドイツ戦勝70周年を記念したロゴも入れられていた。しかし、その記念すべき飛行は、一転して悲劇となった。○ロスト・イン・スペースプラグリェースM-27Mを載せた「サユース2.1a」ロケットは、カザフスタン時間2015年4月28日13時9分(日本時間2015年4月28日16時9分)、カザフスタン共和国にあるバイカヌール宇宙基地の31/6発射台から離昇した。プラグリェースM-27Mには、ISSに補給するための水や食料、日用品、燃料や酸素など、2357kgの物資が搭載されていた。当初、ロケットは順調に飛行し、予定通りの軌道にプラグリェースM-27Mを乗せ、打ち上げは成功したかに思われた。しかしその直後、プラグリェースM-27Mに装備されているいくつかのアンテナが展開しないという問題が報告された。もともとの予定では、プラグリェースM-27Mは打ち上げから約6時間後にISSに到着する予定だったが、この問題により2日後へと延期された。ところが実際は、アンテナの問題がかすんで見えるほど、もっと悪い状況に陥っていた。まず地上とプラグリェースM-27Mとの通信が断片的にしか取れず、船の状態がどうなっているか十分に把握できない状態にあった。やがて、その断片的な情報から、エンジンなどのシステムが壊れていること、そして、通常ではありえない向きと速度で回転をしていることが判明した。回転を止めるべく指令が送られたが反応はなく、その後通信も完全に途絶えた。プラグリェースM-27Mは完全に制御不能の状態に陥り、ISSとのドッキングは断念された。その後も機能回復に向けた努力が続けられているが、補給船は依然として沈黙を続けている。現在プラグリェースM-27Mは、大気との抵抗で徐々に高度を下げており、このままいくと、5月8日前後に地球の大気圏に再突入すると予測されている。○ISSへの衝突や地上への落下の可能性はプラグリェースM-27Mは制御不能の状態にあるとはいっても、暴走しているわけではなく、また軌道の高度が低いこともあって数日で地球の大気圏に落ちるため、ISSや、他の衛星に衝突するといった危険性はない。ただ、大気圏再突入後に、地表に破片が落下する可能性はゼロとはいえない。プラグリェースは有人のサユース宇宙船とは違い、大気圏再突入時の熱で燃え尽きるように造られているが、例えばチタン製のタンクなど、燃えにくい素材の部品が落下する可能性はある。また、通常であれば、ほぼ確実に燃え尽きるような角度で、なおかつ人家のない南太平洋上に落下するように制御して再突入が行われるが、制御不能の状態ではそれができない。地表の約70%が海であることや、陸地の中で人口密集地はまばらであることなどを考えると、破片が燃え残り、なおかつそれが人が住んでいるところに降ってくる可能性は、まずないと言ってよいが、それでも注意するのに越したことはない。衛星がまわる軌道がどのように減衰していくかは、大気の状態や、衛星の姿勢などによって変わってくる。しかし、大気の状態は太陽の活動などの関係しており、時々刻々と変わっているため、いつ、どこで大気圏に再突入するか、正確に予測することは難しい。○ISSの運用への影響はプラグリェースM-27MがISSに物資を送り届けられなくなったことで、最も心配されるのはISSに滞在している宇宙飛行士たちへの影響だろう。ISSは自給自足ができないため、定期的に物資を補給しなければならない。これについて、米国の宇宙開発ニュース・サイトである『Spaceflight now』は、「最低4か月間は正常な運用が可能なだけの量が蓄えてある」と報じている。また、宇宙航空研究開発機構(JAXA)も「数か月間は通常通り、食べる量を減らしたりなどの制限をすることなく、運用できるだけの量があると聞いている」としており、当面は問題なさそうである。ただ、今後打ち上げられる他の補給船にとっては、失敗が許されないということになる。6月には米スペースX社のドラゴン補給船運用7号機が、8月には日本の「こうのとり」5号機が打ち上げられる予定だが、これらも失敗することがあれば、ISSの運用はいよいよ危うくなる。○今後のサユース宇宙船やプラグリェース補給船の打ち上げへの影響は今回の事故でもうひとつ心配されるのは、今後のサユース宇宙船やプラグリェース補給船の打ち上げへの影響だろう。現時点ではISS内の物資は十分にあるものの、プラグリェース補給船の飛行停止が続くようなら、いずれは不足するものも生じてくるだろうから、一日でも早い飛行再開が望まれる。また5月27日には、JAXA所属の油井亀美也宇宙飛行士ら3人が乗ったサユースTMA-17M宇宙船の打ち上げが予定されている。今のところ打ち上げを延期するという話はないが、今回の事故の原因が判明し、対策が行われるまでは当然打ち上げはできないため、延期される可能性は十分にあるだろう。最初の事故の調査結果は、5月13日以降に発表される予定だが、5月5日現在、事故の原因は、ロケットの第3段にあったという見方が濃厚だ。今回プラグリェースM-27Mを打ち上げたサユース2.1aロケットと、サユースTMA-17Mを打ち上げるサユースFGロケットとは、同じ部分もあれば、異なる部分もある。今回の事故の原因がロケットの側にあったのであれば、それがロケットのどの部分で起きたのかが、延期するか否かを決めるにあたって重要となろう。参考までに、2011年8月24日にプラグリェースM-12Mがロケットの打ち上げ失敗によって墜落した際には、次のプラグリェースM-13Mが打ち上げられるまでに3か月がかかっている。このときの失敗の原因はロケット側の技術的な問題にあった。もし今回も同様にロケットの技術的な問題が原因であれば、打ち上げ再開までには数カ月かかると見てよいだろう。ちなみに5月15日には、今回プラグリェースM-27Mを打ち上げたのと同じ、サユース2.1aロケットが、軍事衛星を載せて打ち上げられる予定となっている。これも延期されるのか、されるとしたらどれぐらいの期間か、といった点も注目される。次回では、事故の経緯をもう少し詳しく紹介すると共に、その原因について推測してみたい。
2015年05月07日