料理研究家の浜内千波さんも提案! 話題の「シトラスごはん」でより美しく、健康に
花と実を同時につけることから、欧米では
愛と豊穣のシンボルとされてきた
オレンジ。レモンやグレープフルーツとともにキッチンや食卓に置いておくだけで、ビタミンカラーとシトラスの香りで癒されて、
家族みんなを元気にするパワーを秘めています。
シトラスは疲労回復や風邪などの予防、美肌作りに欠かせない栄養成分のビタミンCやクエン酸などを豊富に含み、栄養価的にも魅力がいっぱい。シトラスを使って家族や大切な人のことを想いながら、愛情をたっぷり詰めこんで作る「
シトラスごはん」がいま話題になっています。
シトラスは常備しておきたい“調味料”のひとつ
「料理は自分のためだけではなく、相手を想って家族みんなのために励むもの。そして、その大切な人たちと一緒に食卓を囲むことを考えて作ると、1+1が2ではなく、それ以上の豊かなものになります」そう語るのは、料理研究家の浜内千波さん。
シトラスを毎日の食卓に上手く取り入れ、美味しく食べてより健康的に過ごすためのポイントを伺いました。
「美味しさは、
甘味と塩味と酸味のコラボレーション。大きな旨みの素である塩に、甘味と酸味を上手に、バランスよく組み合わせて利用したいもの。
お砂糖の代わりにオレンジの甘み、
お塩の代わりにレモンの酸味と考えて、うまく置き換えて使ってみてください」(浜内さん)
「スイカに塩」のように、甘味や塩味などの2種の味がある時に、
片方の味でもう一方の味を引き立てる対比効果を上手に利用するのが大きなポイント。塩味を抑えてレモンの酸味を加えると、塩味が引き立ち旨みがアップします。自然と塩の使用量を減らすことができる賢い方法です。ただし、酸味が強すぎると逆効果。シトラスは名脇役の食材といった位置づけで使うのがコツです。
またシトラスに含まれる栄養素は調理の過程で失われやすいため、絞ってフレッシュなまま使ったり、できるだけ
まるごと摂取したいところ。簡単でおすすめなのは、シトラスを使ったドレッシング。
新鮮な野菜をたっぷりと用意して、オレンジかレモンの果汁を絞って、上質なエキストラ・バージン・オリーブオイルを少量かけてあえるだけで、美味しいサラダの出来上がり!そして、あっという間にできる究極の時短レシピとも言えます。
家族がテーブルに揃ったところで、フレッシュなシトラスを絞って仕上げれば「わー!美味しそう!」という声が上がるはず。食欲もアップしますね。
ひとりよりふたり!家族みんなで楽しく食べたい
「自分が食べるもので身体が作られているということや、食べたものによってよりよい心身が作られるという食の重要性、家族と一緒に食べる幸せや喜び、そういった食事の本当の価値が、いま再認識されてきているように思います」(浜内さん)
「だからこそ、安全・安心で鮮度のいい食材を選ぶことが重要。素材に自信がないと、調味料やソースをたくさん使うことになり、濃い味付けになってしまいがち。ですから、食材のよさをより一層いかした調理を基本にシトラスをプラスすることで、もっと美味しさが引き出される調理法をおすすめします」(浜内さん)
例えば、新鮮なサバをレモンで締めてお刺身やカルパッチョに仕上げる、シンプルな調理法。これはレモンの香りで生臭みも消えて旨味も増す、理にかなった使い方です。
愛情たっぷりであっても、どうしても料理は茶色が多くなりがちです。そこでオレンジやレモンを料理に添えるだけでも、メリハリのある彩りのよい食卓に。こうして考えると、毎日のレシピにシトラスが欠かせなくなってきますね。
次のページでは浜内さんのおすすめシトラスごはんレシピをご紹介!