体調が良くなる、ボディラインが変わる! すべての女性に「骨盤メンテナンス」が必要な理由
「骨盤がゆがむ」ってどういうこと? 骨盤のしくみを知るでは、骨盤とはどの部分を指すのか、詳しく見てみましょう。骨盤を構成しているのは、大きく分けて
寛骨(左右1つずつ)、
仙骨(1つ)、
尾骨(1つ)という、3種4個の骨です。
このうちいちばん大きな面積を占める
寛骨は、
腸骨・
恥骨・
坐骨という3つの骨が合体したもの。生まれたときはこれら3つの骨が
分離していますが、10代半ば頃から融合し、成人になるまでに
完全にくっつきます。ですから、恥骨や坐骨などを指し示す場合、はっきりした
境目がわかるわけではありません。
このことを知っている人はあまりいないですよね?
また、左右の
「寛骨」は、前中心でクッション性のある軟骨によってつながれていて、この部分を
「恥骨結合」と呼びます。普段は関節としての可動性はほぼありませんが、女性は出産の際に靱帯が緩み、可動性が増して骨盤がやや広がり、出産を助けます。
左右の寛骨の後側は仙骨へつながっています。
「仙骨」は骨盤の後面を覆っている
三角形をした骨。
5つの仙椎からなり、こちらも生まれたときは5つに分かれていますが、成人するまでに結合して
1つの骨になるのです。
「仙骨」と「寛骨」(腸骨)の連結部のことを
「仙腸関節」と言います。以前、仙腸関節の動きはないものとされていましたが、近年では
数ミリの可動性があると言われることのほうが多くなりました。「尾骨」は、ヒトの進化の過程で
シッポが退化したものと考えらている部分。
仙骨と連結し、若干の可動性があります。
「こんなふうに、骨盤は骨のつなぎめに
若干の遊びがある程度で、骨自体が大きく動くというわけではないんです。いつも上半身・下半身の動きに反応して傾いたり、微妙に緩んだり締まったりを繰り返しています。そして骨盤を大きくしなやかに動かしているのは、周りを複雑に取り囲むたくさんの
筋肉と
靱帯。
人の日常動作には必ず
独自のクセがあり、そのクセが筋肉をこわばらせ、骨格にも影響しています。
骨盤がゆがむと言われるのはそのため。実際に骨盤の形が大きく変わってしまうのではなく、
凝り固まった筋肉によって身体の中心にある骨格にひずみができてしまうと思ってくださいね」(kyo先生)
誰にでもある日常の動作のクセは、言わば個性。例えクセではなくても、人には「利き手」「利き目」「利き足」などがあるのですから、日常動作は偏りばかりです。
毎日の偏った動きの繰り返しがその人の姿勢に影響し、それが形状を記憶していき、やがて頑固な骨盤のゆがみとなっていくのです。長い時間をかけて「自分で作り上げてきたゆがみ」と言えます。