【医師監修】生理中なんだか臭い! におってくる原因と対処法まとめ



■生理中に臭くなった時に取りたい対処法

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▼対処法1:こまめにナプキンを取り換える


前述したように、経血はもともと無臭ですが、空気と触れることによって酸化しニオイを発します。生理中に臭くならないためには、こまめなナプキン交換を心がけましょう。

▼対処法2:ケア方法を見直す


生理のニオイが気になる場合、ナプキンではなくタンポンを利用するのもおすすめです。タンポンの場合は、経血が空気にほとんど触れないため、生理中のニオイが抑えられます。

ただし、タンポンを長時間したままで交換しないと、腟内で雑菌が繁殖してしまいます。腟炎の原因となりますので、こまめな交換が必要です。

▼こんな時は病院へ


生理中のニオイで病気の有無の判断は難しいですが、経血の量が多い、レバー状の血の塊が多くある「過多月経」の場合は、病気の可能性があります。

子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜増殖症、子宮内膜ポリープなど婦人科系の病気や、ホルモンの分泌異常が疑われます。気になる場合は、医療機関で診察を受けましょう。

また、生理が終わってもニオイが気になる、普段とは違うおりものが出る、痛みやかゆみがあるといった症状の場合も要注意です。くわしくは次の章でご説明します。


■生理中以外でも…おりものがにおう!

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▼おりものがにおう原因


個人差はありますが、一般的に正常なおりもののニオイは、かすかに甘酸っぱさがあります。このニオイの元となっているのは、善玉の乳酸菌・デーデルライン桿菌(かんきん)。この常在菌のおかげで、腟の中はいつも酸性に保たれ、雑菌が繁殖しないのです。

しかし、「生理後にもにおう場合は…」の項目でもご紹介した通り、疲労がたまって抵抗力が落ちている時、女性ホルモンの分泌が少ない初潮を迎えてから間もない中学生くらいの頃(初経を迎えるのは8~15歳が一般的で、平均約12歳)や更年期の女性は、腟内の自浄作用がうまく機能しないことがあります。

そのため、腟炎や外陰炎などを発症することもあり、おりもののニオイで気づく場合が多いようです。

▼こんなニオイがしたら要注意!


魚が腐ったようなニオイを「アミン臭」と呼び、そういったニオイがするおりものを「魚臭帯下」といいます。このような悪臭がある場合は要注意です。

このニオイに加え、おりものの色、分泌物に変化があったら、以下の病気の可能性が疑われます。


・カンジダ腟炎:ヨーグルトや豆腐のカスのようにポロポロしたおりものがあり、腟内部や外陰部にかゆみがある。

・クラミジア:緑がかったおりものや、下腹部の痛みがある。

・トリコモナス腟炎:泡状の黄色のおりものがある。

・子宮頸(けい)がん、子宮体がん:血がまじり、茶褐色もしくは赤色のおりものが増える。


上記のような症状がある場合、婦人科への受診をおすすめします。

▼おりものがにおって気になる時の対処法


特に病気ではないけれど、おりもののニオイが気になる場合は、どうしたらいいのでしょうか?

デリケートゾーンを清潔に保つのが一番ですが、腟内の洗浄をしてはいけません。必要以上に洗ってしまうと、腟内を自浄する乳酸菌・デーデルライン桿菌まで洗い流してしまうからです。腟の外側となる外陰部などをきれいにし、通気性の良い下着を身につけましょう。


また、おりものシートを使っている場合、同じものをつけたままでは雑菌の温床となってしまいます。こまめに取り換えましょう。

また、デリケートゾーンのニオイの原因は、おりものだけとは限りません。陰部のアポクリン腺から出る汗が常在菌と混ざり合い、独特なニオイを発することがあります。

これは「わきが」と同じメカニズムで「すそわきが」と呼ばれており、汗をかいた時やホルモンバランスの崩れ、体調の乱れなどからニオイが強くなるといわれています。

すそわきがの場合、汗腺を切除する外科手術や、ボトックス注射による治療などを取り入れている病院もあるので、医師に相談してみましょう。

参考サイト:
ヘルスケアラボ「おりもの・かゆみ」
MSDマニュアル家庭版「細菌性腟症」



■まとめ

女性なら誰もが気になる生理中のニオイ。どうして、生理中は臭いと感じるのか、その原因、ニオイを消す方法、可能性のある病気についてご紹介しました。


そのほか、生理中の経血のニオイやおりもののニオイ、体臭が必要以上に気になる場合は、「自臭症」の可能性もあります。これは、自身のニオイが気になりすぎて周りに迷惑をかけていると思い込んでしまう症状です。

ニオイへの感覚は人それぞれで、同じニオイをかいでも何も感じない人もいれば、臭いと感じる人もいて、かなり主観が反映されます。病院によっては、ニオイを測定する機器があるところもあるので、どうしても自分のニオイが気になる場合は、一度受診してみてはいかがでしょうか。

参考書籍:メディカル・ライフ教育出版「-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2011年9月号」




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