のどのイガイガはスギより厄介!「ハンノキ花粉症」の症状
ハンノキは全国に分布し、例年、スギより少し早い1月から花粉の飛散が始まり、4月ごろまで続く。
「ハンノキ花粉症がスギ花粉症と比べて厄介なのは、りんごや桃など、バラ科の果物や特定の野菜を食べると、口の粘膜やのどがかゆくなる口腔アレルギーを起こしやすいことです。花粉への反応が敏感な人は、アナフィラキシーショックを起こし、重篤な状態に陥る恐れもあります。アレルゲンである豆乳を飲んでのどがかゆくなったと訴える患者さんにアレルギー検査を受けてもらって、ハンノキ花粉症と判明するケースもあります」(永倉先生・以下同)
一見、関係のなさそうな花粉症と食物アレルギーだが、どのようなつながりがあるのだろうか。
「花粉に含まれるタンパク質と、食物のタンパク質の構造が似ていると、食べたときに体に花粉が侵入したと認識して、アレルギー反応を起こすのです。この口腔アレルギー症状を伴うのは、ハンノキ花粉症患者の約5割で、花粉飛散時に症状が悪化するという報告があります」
兵庫県神戸市の六甲山麓には、過去にハンノキ属のオオバヤシャブシが多く植林されており、周辺ではハンノキ花粉症に悩む人が多いという。最近では住宅街に植えられることが多く、自宅周辺にオオバヤシャブシが見られるという場合は要注意だ。