まずは観光の1つとして健康体験を選んでみては?」
最近では、ヘルスツーリズムを意識した宿泊プランを提供する宿も増えている。地元の旬の食材を使ったヘルシーな料理、朝ヨガなど体と心をリフレッシュできるプログラムを組み込み、健康志向の人々の需要に応えている。
「湯治に象徴されるように、温泉旅行も一種のヘルスツーリズムだと言えます。近年では、継続的に温泉に入浴し健康増進を目指す温泉療法も注目され、北海道の『豊富温泉』はアトピー湯治の聖地と言われるほど。全国から皮膚疾患で悩む人が訪れています」
この豊富温泉のほか、神奈川県の「江の島アイランドスパ」など全国21の温泉施設が、厚生労働省により「温泉利用型健康増進施設」として認定されている。認定施設を利用する際、医師による温泉療養指示があるなど一定の要件を満たせば、施設の利用料と交通費などが医療費控除の対象となる。
「1日体験の場合、それだけでは劇的な健康効果を得られないこともありますが、その経験はこれまでの生活を見直すきっかけになります。専門知識のあるガイドから正しいウオーキングや食事の取り方を学び、帰宅後はその知識を日常生活に取り入れる。
私自身もヘルスツーリズムのプログラムに参加し、健康に対する意識や、その後の生活が大きく変わりました」
旅で健康になり、日常を元気に生きるきっかけにする。そんな新しい旅のスタイルはいかが?