2020年1月27日 15:50
唾液で分かる!遺伝性乳がんリスク検査――年内にも開始へ
「検査では、唾液から抽出した遺伝子を解析して異常がないかを調べます。検査期間は1〜3カ月。壊れていたら陽性で、発症リスクは最大で約70%になる。欧米の調査だと、約100人のうち1人には変異があるとの報告があります」
検査では遺伝性の卵巣がんのリスクもわかるという。
「卵巣がんも同じ遺伝子が密接に関与しているからです。陽性だった場合、最大発症リスクは約50%程度です」
株式会社ゲノムクリニックのホームページと取材をもとに編集部が作成した発症リスクが次のとおりだ。
【乳がん】
一般的な日本人:9%
乳がん遺伝子を持っている人:最大約70%
【卵巣がん】
一般的な日本人:1%
乳がん遺伝子を持っている人:最大約50%
アメリカではハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーが同様の検査を受けて、「陽性」と判定され、’13年に両乳房の予防切除を、’15年には卵巣と卵管の切除を行っている。
「彼女には、家系内に複数の乳がん・卵巣がん罹患者がいる濃厚な家族歴がありました。
この検査は、医療機関でも受けられますが、対象は濃厚な家族歴のある人だけ。しかし、家族に乳がん罹患者がいなくても、突然変異で遺伝子が壊れていて、発症リスクが高い人もいる」