2020年6月4日 06:00
今後のコロナ対策も「自分も感染するという覚悟を」と医師
「ワクチンが開発され、一般化するのはもう少し先のことでしょう。また、一般的にウイルスは、人口の大多数であるおよそ7割が感染して免疫を獲得する『集団免疫』ができあがることで収束に向かっていくものですが、この獲得にもまだまだ時間がかかるはず。新型コロナウイルスが世界中でここまで感染が拡大した以上、『自分も感染している、または感染する可能性がある』と考えたうえで、重症化しないよう自衛する工夫が必要といえるでしょう」
それというのも、新型コロナウイルスには、そもそも重症化しにくいという特徴があるためだ。
「もちろん、このウイルスにおいても、つらい症状と闘っている方がたくさんいますので、あくまでエボラ出血熱などの感染症に比べた場合の話です。じつはここが厄介で、新型コロナウイルスの致死率自体はインフルエンザとさほど変わらず、ウイルスとしては弱い。でも、だからこそ、蔓延しやすいという側面があるのです。とくに若い人であれば感染しても症状が軽く本人が気づかないことも多いので、そのまま出歩き、感染が拡大してしまうのです。いっぽうでエボラ出血熱を例に引くと、その致死率は50〜90%。
発症した直後に死亡してしまうことも少なくありません。