筋肉を鍛えて「ひざ痛」を予防しよう!専門家すすめる“ひざトレ”
ひざの痛みの多くは、加齢や肥満によってひざの軟骨がすり減ることで半月板が損傷してしまい、割れた半月板が横にはみ出て神経を圧迫して起こる。階段の上り下りの際や、朝起きたときにひざに痛みを感じるのはこれが原因。
さらに、割れた半月板が飛び出さないよう、ひざの内側に骨の堤防「骨棘」ができると、「変形性ひざ関節症」という診断が下される。
そして、この「ひざ変形関節症」の原因について戸田院長が挙げるのが「O脚」と「肥満」だ。
「日本人にはO脚変形の人が多いのですが、O脚は歩くときは片ひざに全体重が乗ってしまい、大きな負担がかかります。姿勢のよい人は、歩行時に大腿骨に対して脛骨が外側に回転し、ひざが伸びた状態でロックがかかるため、横揺れしないで歩くことができます。これを『スクリューホーム運動』といい、ひざがよく伸びていると、地面からの反発力が股関節へと逃げていくわけです。ところが、O脚で姿勢が悪い人、下半身が衰えている人は、大腿四頭筋の力が弱まり、かかとから地面に着くときにひざがまっすぐ伸びなくなります。
そのため、地面からの反発力がすべてひざにかかってしまい、ひざの横揺れが起こり、軟骨のすり減りにつながるわけです」