介護歴10年の当事者が見つけた金言「外野は口出すな金を出せ」
なにより避けて通れないのが、お金の話だ。
「介護の世界に、『格安なのに高品質』はありません。使える金額次第で、介護のカタチが決まります」
お金持ちなら高級老人ホームも夢ではない。そうでなければ、お金の代わりに介護者の「時間と労力」を使うことになる。介護する人の負担は、『親がいくら持っているか』にかかっているのだ。
「ストレートに『貯金っていくらある?』と聞くしかありませんが、集まった全員でエンディングノートを書くのもよい手だと思います」
ポイントは、親だけでなく子どももそれぞれ書くこと。預金通帳のありかや暗証番号などを書き出し、親の貯蓄額も聞き出そう。
「親が認知症になったら、親名義の財産を簡単に動かすことはできません。
早め早めに、親の財産を把握して、現実的な介護方針を決めることが大切です」
【金言2】外野は口を出すな金を出せ
介護をする人は自分の生活を後回しにして、介護と日常のバランスをとっていることが多く、ギリギリの精神状態ということも。「介護ストレスが最高潮のとき、知人が『せっかくなら、笑顔で介護してあげたら』と。笑顔を出せない自分が悪い。でも、余裕などなくて、これ以上どうすればいいのだろうと、相当落ち込みました」