「『ゴネた人』が得をする」介護を始める人に知ってほしい金言
何度も何度も助けを求め続けた人が救われる。変なプライドを捨てて、大声で助けを呼ぼう。
「介護は孤軍奮闘では戦えません。困っていることは、具体的に訴えて。一度でダメなら、何度もかけあってゴネてゴネてアピールしましょう。命あっての物種ですから」
【金言】「理想の死」は存在しない
介護では、「延命治療をするかどうか」が大きな意味を持つ。
「母は日ごろから『延命を望まない』と話していたので迷うことはないはずでした。それなのに、最後の決断はなかなかできませんでした」
親は、延命治療の意味をきちんと理解していたのか。
本当はもっと生きたかったのではないかと、余命いくばくもない母の姿に気持ちが揺さぶられるという。
「介護施設の方から、『最期は、遠い溺死か、近い餓死のどちらか』といわれました。延命治療を行えば、水分が徐々に肺にまわって、おぼれるような感覚で死んでいく。いっぽう、延命治療を行わない場合は、栄養や水分の点滴もやめていき餓死が待っている。どちらを選んでもつらいのですが、どちらかを選ばないといけないのです」
どんな死も苦しいのだろう。「理想の死」などないのかもしれない。
きれいごとだけでは済まされない、ハードな親の介護。