2021年9月8日 15:50
腸内環境を良くしたいなら、ヨーグルトを単品で食べてもダメ
これほど大切な酵素が、もしなかったらどうなるのだろう。
「たとえばデンプンは、酵素がなければ塩酸などの劇物を使い、高熱をかけないと分解できません。また、酵素なしでは1000年以上かかる分解時間が、酵素があるとわずか1時間ほどで済むこともあります。体にやさしい仕組みで素早く分解できるのは、まさに酵素のおかげなのです」
ただし、酵素には少々わがままな面があり、特定のビタミンやミネラルなどがある、自分好みの環境でないと働いてくれないこともあるという。
「ですから、善玉酵素がよく働く環境を作るために何を食べればいいのか、酵素と食事成分の食べ合わせが大切になってくるのです」
従来の腸活ではヨーグルトを食べればそれでいいと思っていたが、どうやらそれだけでは足りないということらしい。「ヨーグルトが体にいい理由のひとつは、食物繊維を分解するステップで必要となる、乳酸菌やビフィズス菌を持っているからです。食物繊維は私たちが持つ消化酵素では分解できず、腸内細菌や発酵食品が持つ酵素を活用して分解し、短鎖脂肪酸を作ります。そして、短鎖脂肪酸は腸のエネルギー源になることで腸を元気にし、さらに腸内を悪玉菌や病原体が嫌う酸素の少ない状態にしてくれます。