2021年9月8日 15:50
腸内環境を良くしたいなら、ヨーグルトを単品で食べてもダメ
それほど重要な酵素とは、いったいどんなものなのだろう。
「たとえば肉を食べたとき、胃や腸の中でその肉に含まれるタンパク質を分解するために、たくさんの酵素が分業体制で働きます。その結果、タンパク質はアミノ酸になり吸収されます。その後、アミノ酸は別の多くの酵素の働きで別のタンパク質へと変化し、体の一部として働きます。このように酵素には、食べたものを分解する『消化酵素』と、分解されたものを使って体に必要なものに組み立て直す『代謝酵素』の2種類があります」
分業体制とは、酵素には細かい役割分担があるということ?
「はい。酵素はそれぞれ、1つの働きだけを担当します。ある特定のタンパク質がまず酵素Aで分解されて形を変え、それを分解する酵素B、さらに酵素Cと引き継ぎながら、分解を進めます。それぞれの酵素が分解する標的は決まっていて、それ以外にはいっさい作用しません。
これは代謝酵素も同じ。このように多種多様な仕事を1つずつ担うために、酵素には膨大な種類があるのです」
私たちの体内では、じつに膨大な種類の酵素が作られているそうだが、持っている酵素は人それぞれ違うこともあるという。
「アレルギー症状の改善効果があるといわれるアマニ油をマウスに与えてみるという実験があるのですが、与える量などは同じでも、アレルギー症状の改善効果に大きな差が出たのです。