2021年10月2日 15:50
ウレタンマスクはNG!専門家語る“例年の10倍”飛散中の「秋花粉」対策
「今年の“秋花粉”は、ここ5年間でいちばん飛んでいます。飛散量の多い時期は、11月まで続くので注意が必要です」
こう話すのは、花粉研究の第一人者である、埼玉大学大学院理工学研究科・王青躍(オウセイヨウ)教授。
今年、秋花粉の飛散量が大幅に増えた原因について王教授は、地球温暖化の影響に加え、今夏の台風が少なかったことを挙げている。
「場所によって飛散量は異なりますが、先日、埼玉大学周辺で計測したところ、面積1平方センチメートルあたりの花粉個数が、200~300個も観測されました。例年の同じ時期は20~30個なので、実に10倍の秋花粉が飛散しているのです」
秋の花粉症とは、スギやヒノキのような“樹木の花粉”ではなく、イネ科やヨモギ、ブタクサといった“雑草の花粉”が主な原因で発症するアレルギー性疾患である。
毎年、春に多く飛散するスギやヒノキの花粉情報はよく耳にするが、このような秋の花粉症に関するリスク情報は、あまり聞く機会がないのはいったいなぜか。
「秋花粉の発生源である雑草は、種類が多く、生育状況や飛散期が地域によって異なるため、スギやヒノキに比べて国や自治体もデータを取ることが難しいのです。