2022年3月23日 11:00
治療法の進歩で短く…医師が解説「病気の入院日数と治療費」
体への負担が少なく、入院日数も短期間に。胃を切除することになっても、いまは腹腔鏡でおなかに数カ所穴を開けるだけの手術が主流なので、以前よりも短期間での社会復帰が望めます」(上さん)
大腸がんも同様で、手術でがんを切除する場合は体への負担の少ない腹腔鏡を使うことが多い。
「胃がん同様、ごく早期の大腸がんは内視鏡での切除も可能です。入院日数も格段に短くなる傾向があります。前がん状態のポリープも含め、外来での治療も積極的に行われています」(尾崎さん)
医療の発展により入院日数は短くなっているが、抗がん剤治療が長期間に及ぶケースも。
「乳がんはステージ1でも治療から10年以上後に再発することがあり、がんのタイプ次第でホルモン療法を5~10年間実施します。入院費用以外にもお金がかかることは想定しましょう」(尾崎さん)
がんと並ぶ3大死因のひとつ、心臓病(急性心筋梗塞)は、医療費もグッと跳ね上がる。
「カテーテル治療が主流ですが、入院費用が高くなるのは、術後に専門の病床で管理するためだと思われます。
重症の場合は、心臓の血管に迂回路を作って、血流を確保する冠動脈バイパス手術などを行うことになります」