2022年10月5日 06:00
有森也実さんインタビュー「発汗、顔面のけいれん、リンパの腫れ……それでも治療を選択しなかった理由」
いつ終わるかはわからないけれど、必ず症状は治まり、人それぞれ経験することがあるんだと」
有森さんは1つの決断を下す。「投薬などの治療をせずに、症状があっても自然のこととして受け止めてしっかり経験しよう」と腹をくくったのだ。
「女優として、女性の体の変化を感じたいと思いました。つらかったら病院へ行こうと決めて」
■同時期に最愛の母を自宅で介護し、看取る
「親の介護は、私1人で連絡も手配もすべてしなければならない。そんな中、地域包括支援センターの方や周りの方のありがたみを感じることが多くて。1人で抱えこまずに『私、もうここまでです』と人に頼っていいと、初めての経験でした。更年期もそう。『私、今こんな状況でつらい』と、素直に周りに頼るチャンスだったんです」
有森さんは長年の趣味のバレエの先輩に「大好きなバレエに来られないほどつらい」と打ち明けた。
「先輩は、『大丈夫よ。更年期なんてね、通り過ぎちゃうもんだから。いつかは楽になるから大丈夫』と、軽やかに受け止めてくれて。好きな先輩の言葉で、すごく楽になりました。同級生とも話しましたよ。症状がない人も、市販薬を飲んでいる人もいて、みんな捉え方も違う。