2023年5月8日 11:00
黄砂が舞う日は外出控えて…気管支炎引き起こす「花粉爆発」 に警戒
これを吸い込むと、鼻や喉を通りすぎて、気管支や肺にまで侵入してしまうのです。すると、花粉症の症状だけではなく、深刻なぜんそくなどを引き起こすリスクもあります」(王教授、以下同)
王教授の研究によると、花粉が黄砂や大気汚染物質に触れると、その6~8割が爆発を起こすという。さらに、花粉が水分によって膨張し、破裂する現象を引き起こす最も危険な因子となるのが“雨”だと王教授は話す。
「降水量5mm以下程度の雨だと、花粉本体の飛散量は減っても、水分によって破裂した微小粒子のアレルギー物質の飛散量は爆発的に増えてしまいます。また、アレルギー物質は湿度が高い環境でも空気中で長く浮遊することがわかっています」
例年、黄砂の飛来は5月いっぱいまで注意が必要とされている。特に、今年は例年以上に花粉と黄砂の量が多いだけに、花粉爆発による健康被害には、いっそうの警戒が必要なのだ。コロナ禍が落ち着き、花粉のピークも過ぎて「やっとマスクが外せる」と安心している人もいるだろう。だが……。
「飛散した微小粒子のアレルギー物質を吸引しないためには、マスク着用は有効な対策となります」
花粉爆発から身を守るために、マスク着用のほかにどんなことに気を配ればよいのか、王教授にアドバイスしてもらった。