
転倒などでケガをしないようにしっかり歩くために、足の親指を鍛えよう
6月は転倒の多い時季。梅雨に入り、雨で滑って転ぶことが増えるのが理由だ。高齢になって転倒しケガをすると、場合によっては寝たきりになってしまうことも。そのために、認知症に至るケースもある。
日本では年間1万人近くの高齢者が転倒事故で亡くなっている。転倒の危険性は事故だけでなく、高齢者のクオリティオブライフに大きな影響を与えているのだ。
では、転倒などでケガをしないようにしっかり歩くためには、どうすればいいのか。そこで紹介したいのが、「足の親指を鍛える」こと。
これを提唱し、エクササイズ「足の親指スクワット」を考案したのが、身体哲学者で湧氣塾を主宰する勇賀雄さんだ。
「人間の姿勢を支えているのは、背骨の軸と足の親指の骨です。特に足の親指の骨は解剖学的に見て、ほかの指と比べて幅が約3倍、体積でいえば9倍の大きさです。つまり、足の裏にかかる重さのほぼ8割を親指1本の骨(正確には親指に連なる甲の骨など5つの骨)で支えているということ。体の重さはかかとで支えているという人もいるのですが、実際は親指なのです」(勇さん、以下同)