医師が解説「無痛の口内炎がじつは口腔がんの初期症状であることも」
欠損した歯があり、そこに舌が入り込んで、何度も擦れることでできる可能性も。
外傷なので、赤みが強く、アフタ性口内炎と違って境界が不明瞭な場合が多い。口臭が発生したり、味覚が感じにくくなることがあります」
4つ目は「その他の口内炎」。原因によって、見た目や症状は異なる。
「たとえば何年も前に詰めた銀歯に、突然、アレルギー反応を起こしてしまう人がいます。残念ながら、アレルギー反応を治すことは困難なので、この場合は詰め物を替えるしかありません。またたばこを吸う人に起こるニコチン性口内炎は、ニコチンの刺激で口内炎ができます」
これらの口内炎は、歯科口腔外科、耳鼻咽喉科、内科などで診てもらえる。
「医療機関では炎症を抑えるステロイドの軟こうが処方されることもありますが、アフタ性口内炎などは栄養や睡眠をしっかり取ることが重要です。
とくに薬を使用しなくても、10日から2週間程度で自然に治ります」
■“口内炎”に注意し口腔がんの早期発見を
要注意なのは治癒目安の2週間たっても治らない“口内炎”だ。
「いくつもできては治るという繰り返しをする場合は、単なる口内炎ですが、同じ場所に治らずにずっとある、痛みは弱いけど大きくなるなどすると、口内炎ではなく、口腔がんの可能性もあります」