9月台風シーズンに患者が急増する「雷雨ぜんそく」の脅威! 健康な人でも突然発症する
とは、一体どんな疾患なのか。誰でもかかりうるものなのだろうか。
過去、世界を見渡せば「大発生して複数の死亡者が出たこともある」という雷雨ぜんそくについて、その特徴や、私たちにできる対策を小柳さんに聞いた。
「まず、一般的なぜんそくの症状は、口から吸い込んだアレルギー物質が、気管支の表面の粘膜に付着することで起こります。
すると粘膜が炎症を起こして腫れ、空気の通り道が狭くなり、呼吸しにくくなってしまいます。
そのため、咳が止まらなくなったり、ゼーゼー、ヒューヒューというぜんめいが起きたりして、重症化すると呼吸困難になってしまうのが、ぜんそくです。
最悪の場合、痰が詰まって酸素が行き届かなくなると、『ぜんそく死』もありうる。特に高齢の方に多いんです」
このぜんそくの原因となるものはさまざまだが、
「最も多い原因は、ダニの死骸などのハウスダストを吸い込んでしまうことです。
台風のあとにぜんそくが多く発生する理由ははっきりとは解明されていませんが、その原因として、台風通過前後の気圧差による反応や、空気中に粉じんが巻き上がるということも考えられるでしょう」
海外では、雷雨の後に雷雨ぜんそくが大発生した事例もあると語る小柳さん。