3カ月以上続く“原因不明のめまい”その4割が新疾患「PPPD」だった!新潟大学の医師が解説
という病名と診断基準がWHO(世界保健機関)で公式に確立。治療法も研究されたことで、原因不明のめまい症状の改善が見込まれるようになりました」
2010年の国民生活基礎調査によると、めまいに苦しむ人は約2000万人。PPPDはそのうちの15%を占めるといわれているので、単純計算すると、患者人口は300万人いてもおかしくないのだ。
「なかでもPPPDの好発年齢は、50代前半から半ばくらいで、男女比は1対2と女性が多いです」
では、PPPDとはどのような病気なのだろうか。
「めまいは3つに大別できます。一つは脳梗塞のように急に起こる急性めまい。一つはメニエール病や良性発作性頭位めまい症など、めまいの発作を繰り返すけれども、発作と発作のあいだは特に症状がない、反復性めまい。
そして最後が、3カ月以上、一日中、何らかの症状が起こり、めまいの増悪と軽減を繰り返すという慢性めまいです」
新潟大学の調査では、慢性的なめまいに苦しむ患者の、約4割がPPPDにあたるというのだ。
「周りの景色がぐるぐる回るような回転性のめまいではなく、しゃがみ込んだり、立てなくなるような強い症状でもありません。フラフラとしてしまうような軽いめまいがしつこく続きます。