桂ざこばさんも亡くなった「大人の喘息」掃除中に咳が止まらない、台風が来ると息苦しい人は要注意!
その背景には、吸入ステロイド薬などの治療薬が普及したこと。そして医療技術が進歩したことが大きいとされる。だが、それでも毎年1000人もの命を奪う、恐ろしい病気であることに変わりはない。
「子どもの喘息の場合、ホコリやダニ、ハウスダストなどのアレルギーによって起こる“アトピー型喘息”がほとんどです。一方、大人になってから発症する“成人喘息”は、アトピー型のほかに、風邪、インフルエンザなどの感染症をはじめ、たばこ、アルコール、さらにストレス、過労、肥満といった、アレルギー以外のさまざまな原因で引き起こされます」(寺嶋教授、以下同)
■「チアノーゼになって死にかけました」
厚生労働省の2020年「患者調査」によると、病院にかかっている喘息の患者の総数は179万6000人。成人(20歳以上)は123万人で、半数超の65万人が40歳以上の女性だった。
「女性の場合は“月経喘息”と呼ばれ、月経の数日前から症状が悪化することがあります。また喘息発症の要因の1つである、肥満による影響を男性よりも受けやすいのです」
じつは、実際の喘息の有症率はもっと多く、成人の10人に1人、約1千万人が喘息患者だという研究データもある。