今でも総論賛成・各論反対で自分はピルは嫌という医療職、教育関係者もたくさんいます。そういう人は、コンドームでは避妊が不十分であることや、世界はもっと先を行っていること、それは技術だけではなく、概念と共に進んでいることを理解していないと思われます」
前述の避妊法IUSは、コンドームよりも避妊失敗率が低く、女性が使用できる点も見逃せません。女性ができる避妊法の選択肢が増えれば、性の自己決定権の強化につながるはずです。
「生き方という観点では、平成も終わろとしているなか、働かなくても『専業主婦』で優雅に暮らせた“昭和ノスタルジア”な価値観を抱き続けている女性も多いように見えます。これからの時代、男性だって明日どうなるかわからないのです。結婚・出産は、女性のキャリアの終着地ではありません。自分の人生をどうしたいのか。きちんとキャリアを考えること。
そうすると、避妊に関しても自分の意見を持てるはずです」
よりよい技術や手法を模索すること。枠にあてはめず、自分の人生と向き合うこと。いずれも共通するのは、古い価値観からの脱却。性の自己決定権を身につけるには、今のままでよいのかと、疑問を抱く姿勢がまず大切なのかもしれません。
(文・団子坂ゆみ/考務店)
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