ハルシオンの効果と副作用【不眠症で眠れないあなたの睡眠薬辞典】
ハルシオンを飲んでる人、処方された人必見。ハルシオンの効果、副作用や注意点など、すべて解説します。
■薬の効果
ハルシオンの適応症は、①不眠症、②麻酔前投薬、の2病変です。血中濃度推移から考えますと、ハルシオン(トリアゾラム)は、睡眠前半に十分な濃度を発現するため入眠障害に適します。
睡眠後半に急激に濃度が低下するため、ハルシオンを連用した場合でも体内蓄積の可能性は少なくなっています。朝起床時の血中濃度はほぼ0に近くなっているため残眠感を伴いませんが、ハルシオンは中途覚醒や早朝覚醒の不眠には不適です。
ただし、もともとベンゾジアゼピンの薬物動態は個人差が大きく、またその薬効は用量依存的であることに留意すべきです。
すなわち超短時間作用型のハルシオンも、高用量での使用では作用持続時間の延長により持ち越し効果(服用翌日まで睡眠薬の影響が残ってしまうこと)発現の危険があります。
高齢者、腎機能障害、肝機能障害、心臓疾患の方では代謝、排泄の遅延のため、また脳器質障害(脳が構造的に障害される疾患で、脳腫瘍や脳感染症、脳血管障害など)患者では薬効の増強をきたすことがあり、低用量の設定が望まれます。