マインドフルネスの「気づき」で生活習慣を変える【石川善樹先生に聞く 第二回】
―瞑想を通して「気づく」というのはどういう心理状態でしょうか?
自分自身の体験をお話ししますと、あるときに誤ってPCに水をかけてしまったことがあったんです。この時PCがしばらく使えなくなったのですが、これは自分にとって変わるチャンスではないだろうかと考えました。
自分は普段、PCで一体何をしているのかと改めて自分に問いかけてみました。そうすると自分は、ただ単に届くメールに反応しているだけではないか?という考えに至りました。もっと本来は周囲とのつながりを大事にすべきなのではないか?ということに気づかされました。PCが壊れてそこから離れることで、自分自身の「注意」を切り替えることができたのです。
―自分自身の「注意」の切り替えですか?
ええそうです。またこういうようなこともありました。
大学のときに僕は運動部だったのですが、いつも後輩に対して「あいつは使えない」というようなことばかりを言っていました。
あるひとから、ひとを「使える」、「使えない」ということで判断してしまってはダメだと言われて、自分はなんて愚かだったと「気づいた」というようなことがありました。
―「気づき」は組織にとっても有効なのでしょうか?
そうだと思います。