【お医者さんに聞いてみよう!】Q:男女・年齢などでがんになる確率は違うものなのでしょうか?
質問:男女・年齢などでがんになる確率は違うものなのでしょうか?
祖父をがんで亡くしており、義父にもがんが見つかりました。医療の進歩により、かつては致命的だった他の病気などで命を落とすことが少なくなった分、がんになる確率はとても高いと思いますが、男女・年齢などで確率は違うものなのでしょうか?
がんの治療は昔と比べてだいぶ進歩していると聞きますが、治療で助かる人と助からない人の違いはありますでしょうか?また、治療にお金をかければかけるほど治りやすくなるものでしょうか?
東京都:たもさん(32)
回答:「がん」についてお答えします。
――性別や年齢で「がん」になる確率は変わるのか?
ご家族にがんにかかられた方が複数いらっしゃるということで、ご心配でしょうね。やはり、身近でがんの宣告・闘病を目の当たりにすると、いろいろな不安や疑問も湧いてくるかと思います。ご相談のなかに複数のご質問があるようなので、ひとつずつお答えしたいと思います。
まず、性別や年齢などでがんになる確率は異なるのかというご質問についてですが、これは大きく異なるというご返答になるかと思います。最近発表された日本の統計によると、がん全体で見ると男女とも50歳前後からがんにかかられる方が増加し、高齢になるほど確率が上がります。また、30代の後半から40代では女性の方がややがんの罹患率が高いのに対し、60代以降になると女性よりも男性の罹患率の方が明らかに高い、という特徴もあるようです。
また、がんの種類についても、食道がん、胃がん、肺がんなどは男性に多い傾向があり、女性はがんのなかでも肺がんや大腸がんなどに加え、乳がん、子宮がん、卵巣がんなどに罹患される方が多くおられます。従って、年齢によってがんの罹患率は大きく異なりますし、男女でもがんの確率や部位などはやや差がある、ということはいえるかと思います。