【お医者さんに聞いてみよう!】Q:肝臓の病気が進行し慢性化すると肝硬変になるそうですが、早期発見は可能でしょうか?
質問:肝臓の病気が進行し慢性化すると肝硬変になるそうですが、早期発見は可能でしょうか?
肝臓の病気が進行し慢性化すると肝硬変になるそうですが、早期発見は可能でしょうか?
主人が肥満一歩手前でとても心配です。メタボなども原因として挙がるようになっているそうですが、どのくらいから危険でしょうか?肝硬変になると肝臓は元通りには戻らず、全身の疾患になってしまうのでしょうか?また、もし肝硬変になってしまったら、寿命はかなり縮まってしまうものなのでしょうか?
東京都:たもさん(32)
回答:肝臓疾患と肥満の関係についてお答えします。
――「脂肪肝」と肥満
ご主人の肝臓に関するご心配ですね。肥満の一歩手前の状態でいらっしゃるということで、主に脂肪肝から肝炎、肝硬変へと進むことを心配していらっしゃるのでしょうか。おっしゃるように、脂肪肝の原因として、以前から有名なアルコールのほかに、最近では肥満や糖尿病も注目を浴びています。
肥満や糖尿病、脂質代謝異常症の方が、そうでない方に比べて脂肪肝になりやすいのは、血糖値を下げる働きのあるホルモンであるインスリンの働きが鈍っているためと考えられます。こういった病気のある方で、お酒を飲まない方に発症する脂肪肝は「非アルコール性脂肪肝」と呼ばれています。
また、肥満はどのくらいから危険か、というご質問についてですが、一般的には肥満というとBMIで25以上の人を指しますが、この脂肪肝に関しては単に体重だけでなく、特に日本人では摂取している食事の内容や運動量にも関連すると考えられています。
脂肪や糖質の多い食事、例えばファーストフードやインスタント食品などを多くとり、運動量の少ない生活パターンの人は脂肪肝になりやすい傾向があります。そのため、体重だけでいえるわけではないのですが、標準体重(BMIで18.5~25.0)に当てはまっているに越したことはないかと思います。食事のバランスにも気を遣い、野菜や乳製品、豆製品を多く取り入れて、脂肪の多いものや極端に甘いものを控えることで肝臓の負担は減らせるでしょう。