2022年11月8日 12:45
ヒト試験で「乳酸菌生産物質」の摂取による効果を確認 糞便のにおいの原因となる有害な腸内細菌が減少
そこで、今回の研究では、乳酸菌生産物質の摂取による腸内細菌叢の占有率の変化を調べました。
<研究方法>
今回の研究は、排便回数が週3~5回の41歳~61歳の健常な成人20人を対象とし、ランダム化二重盲検クロスオーバー比較試験(注2)によって実施。試験食品摂取群には乳酸菌生産物質(16種35株の乳酸菌・ビフィズス菌を使用)を150mg含む食品、プラセボ食品(注3)摂取群にはプラセボ食品を摂取させました。
各摂取期間と休止期間をそれぞれ4週間設定し、摂取期間中は1日1回1粒の試験食品またはプラセボ食品を朝食後に水とともに摂取させました。
※注2:「試験食品の摂取 → 休止期間 → プラセボ食品の摂取」というように、すべての被験者に試験食品とプラセボ食品の両方を摂取させて、試験食品摂取群とプラセボ食品摂取群の結果を比較する試験方法。被験者も、試験を行う医療関係者も、どの順番で何を摂取しているのかがわからないようにして行う。
※注3:外観は試験食品と同じだが、試験食品の有効成分(乳酸菌生産物質)が入っていない食品。
<研究結果・考察>
研究の結果、試験食品(乳酸菌生産物質)摂取群はプラセボ食品摂取群と比べて、糞便のにおいの一端を担う吉草酸を生産する腸内細菌(Oscillospiraceae)