厚労省「身体活動量の新基準」での達成率は49.5%(速報) ―活動量計を用いた三大都市圏での成人調査は初―
※中央値と平均値について
〈中央値〉とは、すべてのデータの数値を小さいほうから順に並べた際、中央にあるデータの値。〈平均値〉とは、すべてのデータの値を足し合わせた合計をデータの個数で割った値。今回は、他と比べて極端に小さな値、または極端に大きな値(外れ値)の影響を受けにくい、中央値を使用して結果を示した。
≪研究責任者のコメント≫
甲斐 裕子(明治安田厚生事業団体力医学研究所 副所長/上席研究員)
体力医学研究所では、2017年より活動量計を使った研究に取り組み、身体活動・座位行動の測定と分析について独自のノウハウを蓄積してきました。笹川スポーツ財団との協力により、長年の課題であった「客観的測定による、より高精度な身体活動・座位行動の国民の実態」に一歩近づけたのは、社会的にも学術的にも大きな成果と考えます。身体活動量は64歳以下の若い世代の方が多いのですが、推奨値が高齢者よりも高いため、結果として達成率が低くなっていました。また、女性は、歩数が少ない一方で低強度身体活動が多い等、活動量計ならではの活動パターンの特性もわかりつつあります。なお、本調査の回答率は、活動量計を使用した類似調査よりも優れています。