厚労省「身体活動量の新基準」での達成率は49.5%(速報) ―活動量計を用いた三大都市圏での成人調査は初―
また1日あたりの歩数は、世代と性別を問わず推奨歩数を下回っていました。1日あたりの座位時間は、高齢女性を除き、8時間を超えていました。これらは、三大都市圏を対象とした結果であり、解釈には注意が必要ですが、活動量を高める余地は十分にあると考えられました。なお、厚労省ガイド2023の推奨値は、あくまでも「目安」です。体を動かしていない人が、急に長時間の運動をするとケガをする恐れもあります。この「目安」より身体活動量が少ない人は、「今より少しでも多く体を動かす」ことが推奨されます。
今後、地点数を増やし調査を進めていく上での課題(例:調査訪問時の不在や調査協力拒否など)も浮き彫りになりました。有効回収率を上げ、より豊富なデータを収集するために更なる工夫を講じていきます。
本調査は、活動量計による測定に加えて質問紙で運動・スポーツ実施状況なども調査しており、身体活動とスポーツ実施との関連も公表予定です。
図1. 厚生労働省のガイドによる推奨身体活動量(1日の3メッツ以上の身体活動の実施時間)の達成率(%)
図2. 各行動の中央値
※活動量計を用いた本共同研究では、WHO(世界保健機関)が定める、3メッツ以上=中高強度/1.6~3メッツ未満=低強度の身体活動量も計測している。