“くるみ”をはじめとするオメガ3脂肪酸が豊富な食品の摂取は、アルツハイマー病の予防に大きな役割を果たす可能性が最新研究から示唆されています
認知症とアルツハイマー病に関する医学専門誌『Alzheimer's & Dementia: Diagnosis, Assessment & Disease Monitoring』掲載の最新研究で、くるみをはじめとするオメガ3脂肪酸が豊富な食品の摂取は、アルツハイマー病の予防に大きな役割を果たす可能性が明らかになりました*1。
くるみイメージ
くるみは、体内で生成されず食品から摂る必要がある必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸=ALA)をナッツの中で唯一豊富に含む食品です。今回の研究では、くるみをはじめとする植物由来のオメガ3脂肪酸「α-リノレン酸(ALA)」は、脳の主要な領域におけるグルコースの取り込みを高めることが解明されました。グルコースは、脳がエネルギーとして唯一利用できる物質です。グルコースの取り込みの低下は、アルツハイマー病の症状が現れる前の特徴的な変化であり、グルコースの取り込みの低下が抑制されることは、アルツハイマー病の進行が抑制されることを示しています。
現在、認知症は日本だけではなく、世界的な公衆衛生対策上の課題となっています。
内閣府の『令和6年版高齢社会白書』によると、2022年の日本における65歳以上の認知症の高齢者数は443.2万人(有病率12.3%)