育児の習慣、実はNG!?保育士が「やめてほしい」と感じる、保護者がやりがちな「子どもの生活習慣」
保育士の中田馨さんが、実は保育士が困っている、保護者がやりがちな「子どものNG生活習慣」について教えてくれました。テレビや動画との付き合い方や、離乳食で気をつけたい具体的なことについてご紹介します。
こんにちは! 保育士の中田馨です。今回お話しするのは、保育園児の生活習慣のうち、「テレビ」と「離乳食」について。ついご家庭でやりがちなNG習慣についてお伝えします。
長時間テレビなどを見せっぱなしにする
保育園から帰ってからのママは大忙しです。私自身も働く母親なのでよくわかります。子どもが中高生になっても寝るまでの時間がバタバタです。
特に手のかかる乳幼児の場合、さらにママのすることは増えますよね。そのため、ごはんを作っている間に、子どもがテレビを見てくれていると助かります。
ただし、長時間テレビを見せっぱなしにしたり、見ていないときにもテレビをつけっぱなしにするのはやめましょう。
コミュニケーションせずに動画を見せている
以前、「毎日見るくらい大好きな映画があるんです。休日は2本立てで見ました」と教えてくれたママがいました。その映画は大人も見るような映画です。
2本立てだとすると1日4時間ずっと画面を見ていることになります。映画などの動画は一方的に情報が流れるものです。
その時間は人と関わる経験をしていないということになります。
子どもの集中力で考えると、1回に見るのは20分程度が良いとされています。長い映画などを見る際は、できるだけ大人もコミュニケーションを取りながら見るように心がけましょう。
食事をすべて親が食べさせている
私の保育園で働く保育士から聞いたお話です。以前勤めていた保育園に2歳前に入園してきた子がいました。その子はこれまで、自分で食べものを食べてきた経験がほぼない状態で入園してきたそうです。食事はすべてママが食べさせてきたとのこと。
スプーンやフォークを使った経験がなく、どう使うかもわかっていないようで、年齢に対して手の器用さがなかったそうです。
まずは手づかみ食べからスタートしました。その後は、ぐんぐんと食べる能力を発揮していったそうです。
自分で食べる経験をさせていない
これは極端な例なのですが、子どもに食事を任せるとグチャグチャに汚れてしまうため、離乳食時に自分で食べさせることを避けがちなママもいます。保育園では自分で食べる経験を積んでいきますので、それでいいと言えばそうなのかもしれません。
しかし、ご家庭で家族と一緒に自分で食べるという経験を積むことは、この時期の子どもにとってかけがえのないことです。
「家族で食べるって楽しいな! おいしいな! よし、もっとたくさん食べるぞ!」と、食べる意欲にもつながっていきます。ママやパパが食べさせることもしつつ、土日など少し余裕がある日は、自分で食べる経験を増やしていきましょう。
もし、少しでも当てはまることがあったなら、少しずつ普段の生活習慣を見直してみてくださいね!
著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。
息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。
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