赤ちゃんがストローで飲めるのはいつから?適切な練習方法を解説します!
生後9カ月ごろまでに吸啜反射が弱くなると同時に、少しずつ自分の意思で口唇や舌を動かせるようになり、スプーンからすするように飲めたり、親がコップを支えてあげると上手に飲めるようになってきます。水分をじょうずに飲み取るには、下唇にスプーンやコップが当たっている状態で、上唇が閉じて飲み込む量を調節できるという一連の動きが必要です。この動きを最初からできる子もいれば、多少練習が必要な子もいます。
一方、ストローで水分を「吸う」動きは、口唇を閉じてストローをくわえて、強く圧をかけて吸い込むという一連の動きが必要です。そのため、吸啜反射が残っている月齢や口唇の動きが未熟な段階でストローを嫌がったり、むせたりするのは当然のことでしょう。また、早期からストローマグに使い慣れてしまうと、コップでじょうずに飲めるようになるまで時間がかかるという研究報告があります。
【参考】
日本歯科医学会『小児の口腔機能発達評価マニュアル第1版(2018.2.28.作成)』『小児歯科学雑誌 48巻 2号(乳幼児の水分摂取機能発達に関する研究 第3報 発達的観点からの適切な食具選択の検証)』
スパウトやストローマグはじょうずに利用しよう
スパウトやストローマグは、赤ちゃんの飲み込みの発達から考えると、おっぱいや哺乳瓶を卒業してコップで飲めるようになるまでの間に、必ず使わないといけないアイテムではありません。コップでじょうずに飲むためのステップとして、スパウトやストローマグでトレーニングする必要はありません。
しかし、フタ付きで水分をこぼさない・持ち運びに便利・赤ちゃんが両手で持てるようになれば親の手を借りずに飲めるという利便性はあるので、子育て中の便利アイテムとしてじょうずに利用しましょう。ストロー飲みをおこなう場合でも、スプーンやコップで飲む機会を作って、赤ちゃんの飲み込みの発達を促しましょう。
まとめ
赤ちゃんがストローでじょうずに飲めるのはコップで飲めるようになってからです。赤ちゃんの飲み込みの発達に合わせて練習しましょう。飲み込みの発達について心配なことなどがあれば、困りごとや悩みごとは、小児科、小児歯科、居住地の保健所や保健センターの保健師・歯科衛生士・助産師へ相談しましょう。
【参考】
日本小児歯科学会「子どもたちの口と歯の質問箱産まれてから2歳頃まで」