子どもが9カ月のとき夫と死別、シングルマザーになりました。【体験談】
子どもがいるので、中途半端な気持ちでお付き合いすることはできないと伝えて、「結婚を前提に」と慎重にお付き合いを始めたのでした。
少しずつ家族に
自分で「パパが欲しい」と思っていたとはいえ、やはり子ども心に複雑な気持ちもあったようです。普段は聞き分けの良い息子も、彼を前にすると急に不機嫌になったり、わがままを言ってみたり、悩まされることが多々ありました。私も後ろめたさを感じてしまったり……。
「いきなり家族にはなれないよ。亡くなったご主人にも勝てないよ」という言葉とともに、私たちを見守ってくれた現夫。その温かくやさしい想いがうれしくて、次第に私も「彼と家族になりたい」という気持ちが強くなっていったのでした。
息子の姓が変わることに抵抗があったので、息子が小学校へ上がるタイミングで入籍しました。
ほどなくして娘を授かりお兄さんとなった息子。現在、小学3年生になっていっそうお兄さんらしくなった息子は、「お父さん! サッカーしよう!」といつの間にか「お父さん」と呼び、最近では何やら私に内緒の男同士の話もあるようです。何の変哲もない日常が愛おしく感じます。
著者:倉田りこ
一男一女の母。社会福祉士として児童養護施設での勤務経験がある。一度目の結婚で夫と死別、現在は再婚しステップファミリー。自身の体験を中心に執筆中。
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