父親になったら知っておいてほしいこと【保育士おとーちゃんコラム8】
さて、ここにあるのが男女の子育てにおける当事者意識のギャップです。
男性の「悪気はなかった」は言い訳にはならない
結婚して子どもができるまでは仲むつまじかった夫婦でも子育ての当事者意識のギャップがあれば、女性の側からすれば百年の恋も冷めるということになりかねません。
このとき、男性の側の「悪気はなかった」「疲れていた」「毎日仕事で頑張っている」というこうしたお気持ちの問題は意味がありません。
また、もしこれが仮に母親が専業主婦だとしても理由になりません。母親が専業主婦であるからといって、父親が父親の座を降りていいことにはならないからです。
子どもを育てるというのは、何があろうとやらなければならないことの連続です。子どもがおなかを空かせていれば、疲れているとか、普段仕事で頑張っているということなど関係なしに、食事を与えなければなりません。また、清潔にし、健康や安全に配慮し日々を過ごさせねばなりません。
今まで女性はそれをやってきました。まるで男性だけがそれを免責されているかのような態度や言動だったとしたら、女性からすると「この人は本当にこれからの人生をともに歩んでいける存在なのだろうか」という、大きな疑問符がついてしまうことは避けられません。
子育てをきっかけに人生の価値観の違いを認識することも
夫婦間で、こうした子育てを契機に人生の価値観の違いを認識するケースは多いです。これらは時間が経とうとも、忘れようとしてもなかなか忘れられるものではありません。
熟年離婚のケースなどでも、何年も昔の子育てのことが理由として挙がってくることなども決してまれなことではありません。
男性からすると、「え、そんなことで」と思うといった場合もあります。しかし、母親が本気で悩んでいた子育ての問題を「そんなこと」と思えてしまうこと自体が、まさに子育ての当事者意識が欠如していたことを如実に表わしています。
子育ての当事者意識のあるなしの差は、パートナーにそのような疑問符をたくさんつけてしまいかねません。
男親であっても、子育ての当事者であるという意識が欠かせなくなっています。
男性は妊娠がわかったときから子育て当事者意識を持とう
「男親の出番は子どもが大きくなってから」