知ってた!? お産のときに出てもいいうんちとダメなうんち
こんにちは! 助産師のREIKOです。妊娠中の便秘、出産間近の下痢、お産前の浣腸、そして産後の便秘……と、ママの悩みごとのなかにはいつも「うんち」のことがつきまとっているような気がします。“出産とうんち”に関するベビーカレンダーの記事も、多くの反響がありました。
排泄は健康のバロメーターでもありますから、気になって当然ですよね。出して当然のうんちですが、お産のときに出てもいいうんちとダメなうんちがあるんです。
お産のときに出てもいいうんち【ママ編】
以前にもお話ししましたが、子宮と腸は隣り合わせ。大きくなった子宮と赤ちゃん、陣痛やママのいきみによって、腸が圧迫されて、お産のときうんちが出てしまう……。これは、お産が順調に進んでいるサインなので、出てもいいうんちです。
ママにとって、お産のときに出ちゃダメなうんち……。ママの場合、お産のときに感染性胃腸炎に罹ってしまっているようなケースでは、適切な感染予防が必要になりますが、基本的にお産のときに出ちゃダメなうんちはほとんどありません。
おなかの中の赤ちゃんは!?
一方、おなかの中の赤ちゃんは、基本的にいらなくなった老廃物をママの胎盤を通って外に出すので、おなかの中ではうんちをしません。しかし、うんちをしないだけで作られていないというわけではありません。なので、お産の経過中、うんちをしてしまう赤ちゃんもいます。
そんなおなかの中の赤ちゃんのうんちも、出てもいいうんちと出ちゃダメなうんちがあるんです。
お産のときに出ちゃダメなうんち【おなかの中の赤ちゃん編】
本来、赤ちゃんが生まれてから排泄されるうんち(胎便)ですが、妊娠中・お産の経過中に排泄されてしまうケースがあります。その原因は、おなかの中の赤ちゃんが「低酸素状態」に陥ってしまったから。赤ちゃんが低酸素状態に陥る原因はさまざまです。
赤ちゃんが苦しくなると、赤ちゃんの腸の動きが活発になり、肛門括約筋がゆるんで、うんちをしてしまいます。その度合いによって、本来透明な羊水が薄い黄色から緑色に変わってしまいます。
その羊水をおなかの中や生まれた直後の最初の呼吸で吸い込んでしまうと、「胎便吸引症候群(MAS)」を発症し、呼吸状態が悪くなってしまうので、治療が必要になってしまいます。