妊娠中の体重増加が気になる…!体重管理のコツを医師が解説
③妊娠中の体重増加量は母乳の脂肪濃度に影響する
妊娠中の体重増加量は、母乳中の脂肪濃度に影響することがわかっています。母乳中の脂肪は、赤ちゃんの摂取カロリー(エネルギー)や必須脂肪酸(DHAやEPAなど)の供給源として重要です。産後に母乳で育てる予定であれば、妊娠中の体重増加を極端に制限することは好ましくありません。
体重管理をするコツ
体重管理をするために普段の食事・運動・睡眠を見直して、改善できるところから取り組みましょう。
栄養バランスの良い食事を心がける
妊娠中における栄養バランスの良い食事とは、母親と赤ちゃんの体づくりに必要な栄養素を過不足なく摂ることができる食事です。 栄養バランスを考える際に「妊産婦のための食事バランスガイド(作成:厚生労働省)」を参考にすることをおすすめします。
このガイドは主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つに分類して説明しています。妊婦が一日になにを、どのくらい食べたら良いかが示されていて、この5つのバランスを考えながら食事することで、結果的に妊娠中に必要な栄養素を過不足なく摂ることができます。
基本のイメージは、ごはん+一汁二菜の定食
栄養バランスを考えるときは、彩りが豊かで旬の食材を使った定食を思い浮かべてください。基本的には、ごはん+一汁二菜の定食形式を1日3回食べることが理想ですが、体調や生活スタイルによって難しいこともあるでしょう。毎日毎食、気にするのは大変ですので、1~2週間単位で食べた食材や量をざっと振り返り、必要な栄養素が摂れているかを確認しましょう。
量を食べすぎた場合は次回から食べる順番やタイミングを変えてみる、同じ食材ばかりに偏った場合は味付けや食材を変える、食べてないと思っていても体重が増える場合は主食を食べすぎていないか確認して次回から代わりに副菜を増やしてみるなど、ストレスにならない程度に工夫しましょう。
また、朝食を食べないと、体温が上がりきれず、基礎代謝量が減り、脂肪が燃焼しにくいです。妊娠中の体調管理のためにも、朝食は欠かさないように心がけましょう。 食事について、自分で考えるのは大変、改善してもなかなか思うようにいかないときは、ひとりで悩まず助産師や栄養士へ相談しましょう。