帝王切開がまるわかり!【1】そもそも帝王切開って?どんなときになる?
◆逆子の場合
逆子ちゃんの場合、条件がそろえば経腟分娩も可能ではありますが、米国産婦人科学会の勧告を受けて、経腟分娩が可能なケースでも、ほとんどの施設で帝王切開が選択されているという現状があります。
逆子ちゃん以外にも、赤ちゃんが横を向いていたり、斜めだったりするケースも経腟分娩が難しいので帝王切開が選択されます。
◆多胎の場合
多胎妊娠の場合、赤ちゃんの体重や赤ちゃんの向きなどから判断されます。
◆巨大児の場合
赤ちゃんが大きすぎる場合も、下りてこられなかったり、お産の途中でトラブルが生じる可能性があるために、あらかじめ帝王切開が選択されるケースがあります。
緊急帝王切開になるケースって?
緊急帝王切開になるケースもさまざまですが、ママと赤ちゃんの状態によって緊急度もさまざまです。陣痛に耐えて耐えて頑張ったけれど、これ以上はお産が進まないと判断された場合や破水してからの時間が長く、感染の兆候が強く出ている場合など帝王切開に切り替わるケースがあります。
また、赤ちゃんの心音が低下して戻らない、胎盤が剥がれかけている、重症妊娠高血圧症候群のママがけいれんを起こした……というような場合は、「時間との勝負!」と言っても過言ではありません。そのような状況では緊急帝王切開になるケースが多いと言えます。
お産は何が起こるかわかりません。でも、何が起きてもすぐ対応できるようにスタッフも準備しています。次回は、帝王切開の実際の流れについてレクチャーしたいと思います。
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監修者・著者:助産師 REIKO
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。