【緊急取材】産科医に聞く!妊婦さんへの新型コロナ対応の現状とこれから
産院に連絡してもらうことで、基幹病院と妊婦さんの情報を共有することができます。もし搬送が必要になった場合でも、基幹病院が受けられなくても次につなげられます。
そして、もし新型コロナウイルスに感染して治療が必要となった場合、抗体カクテルやレムデシビルなどの薬を使わなくてはいけなくなる場面も出てくるかもしれません。現在、これらの薬が胎児にどのような影響を及ぼすのか明らかにはなっていません。ご本人との意思疎通が難しい状況で薬を使用せざるを得ない状況になった場合は、ご家族が選択することになると思います。このような状況でどのように対応するか、今後の課題になるのではないかと思っています」
感染しないために今できること
BC:やはり今は感染しないことが大切になってきますね。
太田先生「現在、各自治体で動きが見られているかと思いますが、伊勢原市では妊婦さんに加え、ワクチン未接種の夫や12歳以上の同居人1人までを対象に8月29日からワクチン接種が始まります。各県・市町村のHPをよく見て情報を得るようにするとよいと思います。
日本産婦人科学会は妊婦さんに対し、時期を問わずワクチンを接種することをすすめています。臨月に入った妊婦さんは2回目の接種までに出産となることも考えられます。そして、出産時何か問題があったときに入院が長引いて、適切な時期に2回目の接種ができなくなる可能性も出てくるので、その点も含めてかかりつけ医に相談するとよいでしょう。
一方で新型コロナワクチンは任意接種なので、打たない選択をする人もいると思います。ですが、それが悪いことではありません。ワクチン接種するかどうか吟味した上で自分でワクチン接種を受けるかどうか決めていただければと思います」
BC:ワクチンに加えてこれまでおこなってきた対策も続ける必要がありますね。
太田先生「ワクチンを打っているから大丈夫なわけではありません。感染する・させる可能性はあります。
これまでおこなってきた、手洗い・マスクの着用・不必要な外出を避ける、どうしても外出が必要な場合は外出時は人出をよく見て外出するなど、基本的な対策を続けていただければと思います。
また、現在は家庭内感染が増えてきています。子どもの感染も増えてきているので、上のお子さんがいるご家庭では感染リスクが高くなります。