2022年10月1日 19:30
<熱性けいれん>「お願い!口開けて!」子どもの口にパンが詰まり取れなくなってしまって…?
そらさんの息子ふたばくんが1歳半〜2歳10カ月の間に4回起こった熱性けいれんの話を紹介します。
ふたばくんの熱が上がり、39.0℃に。この数字を見て病院を受診することを決めたそらさん。その日の午後、まずは県の医療電話相談に連絡をしました。
ふたばくんの昨日からの様子と受診基準がわからないことを話すと、「今は大丈夫だけれど、今後脱水症状になってしまう恐れがあるので、このタイミングで受診をしてよいと思います」と言われました。
夜遅くでもやっている病院を紹介してもらい、車の中で順番を待ちます。すると、ふたばくんがパンを食べたいと言うので、渡すといつも通りに食べている様子。しかし急に「ビクッ」とふたばくんの身体が動いて……?
パンが口の中に…!喉に詰まる…!
(※)けいれんは嘔吐を伴うことが多いので注意しましょう。体を横に向けて、吐いても誤嚥しないようにします。口の中に食べ物があっても顔色が悪くなければ、手で掻き出したりせず、救急車が来るまで待つ方が良いでしょう。
パンを口に入れながら、ガクガクと震え始めるふたばくん。そらさんは必死にふたばくんの口の中に手を入れてパンを出そうとしますが、口が開かずパンを取り出すことができません。
夫が急いで病院の先生を呼ぶと、すぐに先生と看護師さんが駆けつけてくれました。すると、けいれんが止まり、無事にパンを取り出すことができました。
これまでの経過と様子を先生に話すと、「水分が充分にとれていなくて、熱の行き場がなくなり体がオーバーヒートしている状態」だと言うのです。
◇◇◇
すぐに先生と看護師さんが駆けつけてくれたことにより、けいれんが止まりふたばくんの口からパンをとりだせました。無事にパンを取り出せたので、窒息することにならなくてよかったですね。
監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生
愛媛大学医学部卒業。
神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。