妊娠中に下腹部が痛むときの対処法は?流産・早産関連の下腹部痛もある?
・針などでつつかれているようなチクチクした痛み
・締め付けられるような痛み
・おなかが引っ張られるような痛み
妊娠中に起こる下腹部痛は、妊娠初期にみられることが多く、痛みを感じてから1カ月ほどで痛みに慣れて気にならなくなるといわれています。ただ、子宮の成長にともなって子宮周辺の臓器や筋肉が圧迫されたり、刺激を受けたりするため、妊娠中期や後期になっても下腹部の不快感や痛みが続く人もいます。
下腹部痛の対処法
妊娠中の下腹部痛の主な対処法としては、次の2つがあります。
・体を冷やさないようにして安静にする
妊娠すると胎児の血液も確保する必要があり、循環血液量がアップしますが、体が冷えていると血液循環がスムーズにおこなえません。体が冷えないように対策しながら安静にすることも大切です。
・ストレスをため込まない
人間の体は、自律神経系や内分泌系などの絶妙なバランスによって、心と体の健康を維持していると考えられています。しかし、妊娠中は、これまでのような生活ができず、制限されることも多くなってストレスを感じてしまう人が多い傾向があります。ストレスは、心と体のバランスを崩して、下腹部痛を招く可能性があるため、妊娠中でも楽しめる趣味などでうまくストレスを発散することも大事です。
注意が必要な下腹部痛とは
妊娠中の下腹部痛には、注意が必要なケースがあります。それは、流産や早産、子宮や卵巣などの病気が関連した下腹部痛です。
流産や早産が関連した下腹部痛
妊娠22週未満で妊娠が中断してしまう「流産」や、妊娠22週以降から37週未満の出産の「早産」の症状として下腹部痛が起こっている可能性があります。流産の場合、少量の性器出血を伴うことが多く、早産では、周期的な陣痛や分娩を一気に進行させる破水が起こりやすいです。また、切迫流産や切迫早産の場合、下腹部に触れたとき、子宮が固く収縮していることが多いため、下腹部痛以外に気になる症状がある場合は、かかりつけの病院へ連絡して、すぐに病院へ向かうようにしましょう。
子宮や卵巣などの病気が関連した下腹部痛
妊娠中に下腹部痛を引き起こす可能性がある病気は、以下のようなものがあります。
・子宮筋腫
・子宮腺筋腫(子宮内膜症)
・卵巣腫瘍
・胃腸炎
・膀胱炎
・尿路結石
安静にしていてもよくならないケースは、病気が原因の可能性が考えられるため、一度病院で診てもらうとよいでしょう。