子育て情報『妊娠、出産時に多く起こる子癇(しかん)とは?予防法や前兆症状は!?』

妊娠、出産時に多く起こる子癇(しかん)とは?予防法や前兆症状は!?

血圧が上昇して160/110mmHg以上になったり、子癇の前兆がおきた場合には、子癇が起こる可能性が高いです。子癇になったら、痙攣で分娩台から落ちる危険があるので、手や足を固定されます。また、できるだけ刺激が少なくなるように、ライトを暗くした環境で出産となります。痙攣発作が起きないように、点滴によって血圧を下げる薬や痙攣を予防する薬が持続的に注入されます。もしも、痙攣発作が起きたときには、酸素吸入や唾液の吸引が必要です。発症してもお母さんの状態が安定すれば、速やかに出産できるよう最適な方法が考慮されます。子宮口の広がり方が十分でないときは、緊急帝王切開となることもあります。

子癇の前兆症状

子癇を起こす方の多くは、妊娠中からもしくは出産の時に血圧が上昇し、同時に尿蛋白や浮腫もみられます。
妊婦健診の際に血圧測定や尿検査をするので、出産までに子癇のリスクである妊娠高血圧症候群は発見されているはずです。子癇の痙攣発作が起こる前には、目のカスミやチカチカと光が見えたり、みぞおちのあたりが痛くなったり、強い頭痛が続いたりといった症状が多くみられます。そのため、出産の時や出産直後に、子癇の前兆症状があったら医師もしくは助産師さんに必ず伝えてください。

子癇は予防できる?

子癇を起こさないようにするには、妊娠期間中に高血圧にならないことです。食生活や1日の過ごし方など、血圧が高くならないように気をつけることで、子癇を予防できる可能性があります。急激に体重が増えると血圧が高くなるので、体重管理が必要になります。過剰なカロリー摂取だけではなく、必要以上の塩分も摂らないように食事には注意しましょう。また、睡眠不足や疲労、ストレスも自立神経のバランスを崩すため、血圧が高くなる可能性があります。
昼寝などで睡眠時間を確保して、疲れを残さないように心がけることも大切です。好きな音楽を聞くことや適度な運動、趣味を行える時間をつくって、リラックスして楽しい時間を過ごすのもよいでしょう。

まとめ

妊娠中に妊娠高血圧症候群と指摘されたことがある方は、子癇を起こすリスクがあります。子癇が起きた場合は、お母さんと赤ちゃん共に危険を伴う可能性があるため、高血圧にならないように予防方法を試してみると良いでしょう。

監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生
京都大学医学部卒。

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