子育て情報『#20 危機を迎え、師匠に教えを乞う』

#20 危機を迎え、師匠に教えを乞う

そんなレベルなので、話したくなる相手になるには、まだまだ時間がかかりそうです。冷え切った空気は、なかなか回復しませんが、毎日が現在進行形で、試行錯誤中なのです。

そんなある夜、狭い我が家の洗面所、洗濯機の前で麻ちゃんと話し合いました。お互いに泣いて、ともかく仲直りしました。根深い問題は、まだまだたくさんあるけれど、“1000回ケンカして、1000回大事なことを忘れかけても、1001回仲直りして” このまま続いていけるといいなぁ(これは、私の大好きな漫画『ハチミツとクローバー』の最終巻に収められている短編漫画『空の小鳥』に出てくるフレーズなのです)。

それにしても、お互いが好きで、お互いに合わせるように努力してきたはずなのに、どこで食い違ったのか?その疑問だけは残っていました。そうしたところ、麻ちゃんがこんなことを言ったのです。

「あのさ、ひとつ問題が起こった時、お互いのやり方に、お互いが合わせようとして、結局2人とも変えちゃうから、いつまで経っても距離が縮まらないんじゃない?」

「な、なるほどー!そういうことだったのか!道理で、いつまでも近づけないな、と思っていました!」と、腑に落ちたのです。
そして、この人のこういう頭の冴えわたったところが好きなんだよなあ、としみじみ思ったのでした。

画像: 迷路の中の自分


Composition:Yoshiyuki Shimazu
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