連載記事:『みんなの学校』流 親子関係のつくり方
トラブル発生、親としてわが子にどう向き合うか【『みんなの学校』流 親子関係のつくり方 第1回】
■わが子がトラブルを起こしてしまった! そのとき、親は?
―― 先生は「人が生きる場所では必ずトラブルが起こる」とおっしゃっていますね。
木村先生(以下、木村):あたりまえやん。「トラブルがない学校」なんて聞くと、私はひっくり返ります。トラブルはあって当たり前。トラブルは、すべて生きた学びになります。
―― わが子がトラブルを起こしてしまったとき、親はまずどのような心持ちでいるのがよいのでしょう。
木村:トラブルがあって、「お母さん、ちょっと来てください」という連絡があった場合、ほとんどの親は、学校から「来てください」と言われた時点で「うちの子は何かやってしまった、迷惑をかけた」というフィルターがかかりますね。けれど、そうしてフィルターをかけること自体、間違っているんです。
―― どういう意味ですか?
木村:「わが子がトラブルを起こした」というとき、親は迷惑をかけた相手や学校、つまりは「周りのこと」がまず気になるでしょ。
でも、一番に見つめるべきは、
「どうして、うちの子がそれをしたのか?」ということ。「うちの子が何をどう思って、その行為をしたのか?」ということを親がきちんと理解していない限り、子どもは「やり直し」ができません。
「やり直し」とは、木村先生の教育観の大きな柱のひとつ。「人が生きていれば、必ず間違いは起こる。その時に素直に謝って、やり直せばいいやん」と、木村先生。次回に、木村先生の「やり直し」について説明しよう。
あの子はなぜクラスで愛される? 専門家が教える、親の “ある習慣”