正直言って、超重量級。だけど、ご覧いただきたいの。なぜなら、おこもりコロナ禍を経て、リアルで人に会えるようになった今だからこそ、「人への優しさ」っていったいなんなのかを考えさせられるはずだから。それが『水平線』です。善意ってなんなんでしょうね…。舞台は福島。亡くなった人の遺骨を海に散骨する個人事業を営む井口(ピエール瀧)は、水産加工場で働く娘の奈生と2人暮らし。実は彼、東日本大震災で妻を失い、いまだ遺骨が見つからないでいるもんだから、散骨業自体も複雑な気持ちだし、なんなら娘はそんな父とは微妙に距離をとっているのね。そんな井口のところに、なにかワケアリの男性が、自分の兄の遺骨を持ち込みます。後日、彼を訪ねてきたニュース動画サイトの記者によって、ワケアリ男性が持ち込んだ遺骨は、数年前に大ニュースになった連続通り魔事件の犯人のものだったことが明らかに。一方、奈生はしょっちゅう欠勤や早退をする職場の同僚の女性にちょいとイライラ。シングルマザーで一人息子がいるからと、事情をくみとってつきあってるんだけど、同僚のお願いごとはエスカレート…。中盤までは井口と記者のエピソード、奈生と職場のエピソードが別々に進むんだけど、終盤でものの見事に収束していくという群像劇。もはや、誰も幸せじゃない、八方塞がり感半端ない人しか出てこない社会派です。超胸クソなことがたくさん起きるし、暗い~、ハッピーになれない~!だけど観てほしいのよ。なぜなら、この映画に出てくる人たちってみんな、特別なことは求めてないし、ささやかな幸せを願っている「フツーの人」ばかりだから。で、勘違いしてほしくないのが、登場人物には一人も悪人はいないってこと。井口と奈生はもちろん、奈生の同僚も、基本的には善人。物語をかき乱す役割で登場する記者ですら、多少の悪意はあるにせよ、言ってることはごもっとも(仕事の仕方に問題があるので、やってることは反省しろ、なんだけど)。ここ、すごい重要。じつは善意って人それぞれだし、他者からするとそれが善意じゃなくておせっかい、またはマジで害でしかないことになりかねないってことなのよ。特にこの作品に登場する人たちは、みんな抱えてることが非常にパーソナルなので、他の人とその痛みを共有することも、理解してもらうことも難しいの。そこで強烈な対立分子になるのが記者ってわけ。ほら、記者の人は仕事とはいえ、社会正義の名のもとにガンガン踏み込んでいっちゃうから。この空気の読めない感じが、んまぁ~イラッとすること!なにせすごいのは井口役のピエールさん。記者と対峙するのは彼だけなので、その緊迫感と説得力たるや。セリフは少ないけど、負ってる業の深さがビシビシ伝わる強烈な芝居なのですよ。そもそも家族の遺骨が見つかってないのに、埋葬場所や費用の工面がつかない人のために散骨業をしてるキャラクターだから、複雑な気持ちなのは当たり前。でも、ピエールさんが演じることで、ふしぶしで醸し出す空元気的な明るさが見事に空虚さのアクセントになるの。いやー、ぶったまげた。この衝撃、スクリーンで体感いただかないことには始まりません。ぜひとも劇場に駆けつけておくんなまし!『水平線』監督/小林且弥脚本/齋藤孝出演/ピエール瀧、栗林藍希、足立智充、内田慈、押田岳、円井わん、渡辺哲ほか3月1日よりテアトル新宿ほか全国順次ロードショー。©2023 STUDIO NAYURA※『anan』2024年3月6日号より。文・よしひろまさみち(by anan編集部)
2024年03月05日取材・文:渡邊玲子撮影:大嶋千尋編集:杉田穂南/マイナビウーマン編集部数々の埼玉ディスを連発するもまさかの大ヒットを遂げた映画『翔んで埼玉』の続編『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』が2023年11月23日(木・祝)に公開されます。全てにおいてスケールもパワーも格段にアップし磨きのかかった“ディス”と“郷土愛”が楽しめるという同作。前回に引き続き埼玉解放戦線のリーダー・麻実 麗を演じるGACKTさんは、20代の頃に思いもよらない埼玉県人との関わりがたくさんあったのだとか。また、今回から新キャストに加わり、滋賀のオスカル・桔梗 魁を演じる杏さんは、ここ数年で故郷を離れて思うことがあると語ります。今回のインタビューでは、そんな二人に“埼玉のイメージ”やそれぞれの“郷土愛”をうかがいました。■思いもよらないところで埼玉県人と触れ合っていた――まずは続編の制作が決まった時のお気持ちからお願いします。GACKTさん(以下、GACKT):やめようよ。もういいでしょう……です。――いやいや、皆さん期待されていたと思います(笑)。GACKT:「ふみちゃん(二階堂ふみ)はなんて言ってるの?」「やめようよ……」って「やっぱり!」と。――主演のお二人が……。杏さん(以下、杏):特に乗り気ではなかったんですね(笑)。GACKT:リスクでしかないです……。――今回のディスり先の舞台が関西になると聞いた時はどう感じられましたか?GACKT:予想の範囲内です……。関西を敵に回すと大変なのになぁって。それが最初の感想です。――杏さんはいかがですか?杏:私は武内英樹監督と月9(ドラマ『デート~恋とはどんなものかしら~』)でご一緒させていただいていて。「いつかもう一度一緒にやりたいな」って思っていたところに、まさかこの作品だとは……とビックリしました。私のバックグラウンドは滋賀と関係ないので、「果たして“滋賀のオスカル”を私がやってしまって大丈夫だろうか……?」という懸念もありました。――とはいえ、杏さんが演じる滋賀のオスカルである桔梗は、滋賀を救うためパリに渡り、革命を学んで帰ってきた、という設定で、「なるほど」と腑に落ちるところもありましたが。杏:元々その設定があったわけではなくて(笑)。撮影が後ろ倒しになって、その途中で私がパリに行ったから、そうなったので。一年経って新しい台本を開いたら、「パリに渡り……」と書いてあったんです。――なるほど(笑)。お二人はもともと埼玉にはどのような印象をお持ちでしたか? GACKTさんは以前「埼玉のダサさの原因は“玉”だ」と語っていたようですが……。GACKT:なんで「たま」なんでしょうね?埼「ぎょく」とかでもいいのに。――読み方が違うだけでも印象がよくなったかもしれない、と。杏:でも県庁所在地は「さいたま市」って、ひらがなになっちゃったし……。GACKT:でもやっぱり「たま」がダメだったんだと。群馬も多分「うま」がダメだったんでしょう。――(笑)。前作では「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」といった埼玉への偏見(?)が描かれていますが、ご自身のなかには、埼玉に対する偏見は特になく?GACKT:何もないですよ。ボクは基本的に日本の中でダメだと思う場所は一つもないです。それぞれの県に好きなところがあります。例えば、今回の舞台の滋賀だって、ボクは釣りが好きなので、年に2回はブラックバスを釣りに琵琶湖に行きますし。埼玉も、もともとは池袋に住んでいたというのもあって……。――上京されてからしばらく。GACKT:そう。東京に出てきた当時。20歳から26歳までずっと池袋だったんですけど。遊ぶのはもっぱら西口公園で。――『池袋ウエストゲートパーク』!GACKT:まさにあの時代。「I.W.G.P.」ブームの真っ只中で。ボクは毎日ウエストゲートパークにいて。――じゃあ、GACKTさんも「I.W.G.P.」のキャラクターの1人だったかもしれない。GACKT:いやいや、ボクはもうナンパ専門だったんで。でもナンパしている相手は、実はほとんど埼玉県人だったっていう。当時は池袋に住んでいる人たちより埼玉の人たちの方が圧倒的に多かったので。埼玉県人と触れ合ってる時間は長かったはずなんですよ。「どこから来たの?」って聞くと、みんな埼玉とは言わずに、「大宮」とか「浦和」って言うんですよ。だからこっちも「大宮って、東京のどこ?」みたいな。知らないので。――『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』では、GACKTさん演じる麻実麗が「埼玉に海を作る!」と意気込み関西に乗り込みますが、そこでさまざまな困難にぶち当たるお話です。 GACKTさんも上京された当時、何かしらギャップに戸惑うことはありましたか?GACKT:戸惑いは全くなくて、上京した当時は「もう東京すごいな」って思いました。ボクにとっては池袋が東京の基準だったんですが、当時の池袋は相当治安が悪かったみたいで、港区あたりに遊びに行って、そこで仲良くなった子たちに「池袋に住んでる」って話すと「え!? 大丈夫?」って驚かれたりして。「ここはそんなに治安が悪い場所だったのか……!?」って、後から知る……みたいな感じでしたから。――杏さんは東京出身ですよね。埼玉にはあまりゆかりがないかと思いますが、埼玉にはどんなイメージがありますか?杏:祖父母がそれぞれ東京出身と青森出身ではあるんですけど、住んでいたのが埼玉で。埼玉といえば、おじいちゃんおばあちゃんみたいなイメージでしたね。■笑って「くだらない」って言ってもらえるのが一番の誉め言葉――本作は“ディスる”という形で、日本各地の色んな文化を紹介している作品でもありますよね。 お二人はこの作品に関わられたことで、何か新たに発見したことはありますか?GACKT:そもそもこの映画に出てくる“ディスる”という言葉と、一般的に使われる“ディスる”という言葉は根本的に違うというか。ディスるって聞くと、どうしてもみんなSNS上の誹謗中傷的なものをイメージすると思うんですよ。でもこの映画のディスりは愛ゆえに出てくる言葉で、どちらかというと「イジる」に近いというか。――「イジる」ですか。GACKT:愛が深すぎるがゆえに攻撃的になったり、自虐的になったりすることってあるじゃないですか。同じ埼玉の中でも、大宮と浦和が揉めていたりするのも、地元愛の強さゆえに起きている部分もあると思うので。それにこの映画って、ディスることを目的にしているわけではなくて、ちょっと俯瞰で見てみると、「それってすごくくだらないことなんだよね」って笑い飛ばせるというか。ボクは映画を観た人たちに、笑って「くだらない」って言ってもらえるのが一番の誉め言葉だと思うし。 いま世の中で起きている大半のことを、笑って「くだらない」と言える人たちであれば、これほど衝突が起きたり、傷つけ合ったりしないと思うんですよ。『翔んで埼玉』シリーズは、こんな時代だからこそ、必要な映画なんじゃないかと思います。――杏さんはいかがですか?杏:私は関東の出身なので、今回滋賀のオスカルを演じるにあたってセリフに初めて聞く言葉が多かったんですよ。「ゲジゲジナンバー」とか「滋賀作」とか、「湖西線が風に弱い」とか……。どれも一個一個ネットで調べたり、この言葉が生まれた背景にどんなことがあったんだろうって勉強したりしながら、滋賀のいろんなことが知れたというか。「(関西の方は)こんな風に普段思ってたんだ」っていうのは、全然気がつかないことだったので、それはすごく興味深くやらせていただけたかなって思います。――やはり杏さんには、歴女ゆえの、調べる面白さがあったんですね。実際に地元出身のキャストの方も多く出演されていますが、共演者同士で「地元あるある」ネタで盛り上がる場面を目にすることもありましたか?GACKT:関西の方たちとはそういう話にならないんですけど、なぜか埼玉の人たちは、撮影以外でも「大宮は~」とか「浦和は~」みたいに語り合っていて。熱量がすごかったですね。■ここ最近「東京に帰る」という感覚を味わえるように――作品テーマである「郷土愛」については、お二人はどのような思いをお持ちですか?GACKT:郷土愛って、すべてを肯定することが郷土愛ではなくて、良いところも悪いところも含めて、自分で理解し、その上で愛せるのが郷土愛なんじゃないのかなと。ボクも故郷の沖縄に対してすごく好きな部分もすごく嫌いなところもたくさんあって。「なんでこうなんだろうな」と思う部分もありますし。でもそれも含めての「愛」であって、必ずしも「全部好き」なのが「郷土愛」というわけでもないと。良いところも悪いところもすべて理解した上で、それでも愛しているのが「郷土愛」なんじゃないかと思います。―― 東京出身の方は“故郷”のイメージがないと言う方も多い印象があるのですが、杏さんはいかがですか?杏:例えば、「夏休みにどこどこのお家へ帰る」みたいな経験があまりなかったので、故郷に対する憧れのようなものは確かにありました。最近パリにも住んでみてやっと「東京に帰る」という感覚を味わえるようになって。改めて「久しぶりだな」って噛みしめたり、「やっぱり東京のご飯はおいしいな」と実感したりしています。――「外に出て初めて昔住んでいた場所の魅力に気づく」という側面もあると思うのですが、 実際にお二人が日本を離れてから新たに感じたことはありますか?マレーシアやパリから、日本についてどう感じていらっしゃいますか?杏:日本は便利ですよね。食材も親しみがあるし。何か物を頼んでも、絶対に指定した日に届くどころか、2時間単位で時間指定もできるし。 電車のダイヤもそうですけど、いろんなものが日本は正確なので。予定を立てやすいという利点はありますね。――GACKTさんは?GACKT:住みやすいか住みにくいかで言うと、もし本当に日本が一番住みやすかったら、ボクは海外には住んでいないと。ただ、日本に帰りたい季節もあるんですよ。ボクは一年で秋が一番好きで。仕事がなくても日本に帰ってきて、いろんなところに紅葉を見に行って「これは日本にしかない美しさだな」と実感します。もちろん海外にも紅葉はあるんですが、日本の紅葉の美しさは独特なんですよ。なぜか分からないけど寂しい気持ちになったり、切ない気持ちになったり。理由もなく胸がキュッと苦しくなったりするっていうのが、日本独特の秋の楽しみ方だなって。杏:私の場合は、『知らない世界に住んでみたいな』って、刺激を求めてパリに行った感じなんです。もっといろんなものの見方や考え方に子どもたちと一緒に触れてみたいな、という気持ちもあって。日本を便利だなと感じるのも、自分が生まれて育った国だからかもしれないし。日本にももっと柔軟な考え方があったらいいのにと思う部分もあります。子どもたちには、いずれまた日本に帰ることになってもいいから、ひとまず国籍も文化もみんなバラバラな子たちが大勢いる学校に通うことで、できるだけいろんな世界を見てほしい。まさに今、親子一緒に奮闘している最中なんです。映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』その昔、東京都民からひどい迫害を受けていた埼玉県人は自由を求め立ち上がった。麻実麗・壇ノ浦百美をはじめとする埼玉解放戦線の活躍により通行手形制度が撤廃され埼玉は平穏な日常を手に入れた。しかし、それは単なる序章に過ぎなかった…。さらなる自由と平和を求め、埼玉の心をふたたびひとつにするため、埼玉解放戦線は次なる野望へと突き進む。遥か西の地・関西へと飛び火したこの事態は東西の天下を分かち全国をも巻き込む東西対決へと発展していく。史上類を見ない壮絶なディスバトルの火蓋が今、切られようとしていた――。公開日:2023年11月23日キャスト:GACKT二階堂ふみ杏片岡愛之助ほか原作:『このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉』魔夜峰央(宝島社)監督:武内英樹(「のだめカンタービレ」シリーズ、「テルマエ・ロマエ」シリーズ、「ルパンの娘」シリーズほか)脚本:徳永友一(「探偵の探偵」「僕たちがやりました」『かぐや様は告らせたい』シリーズ、『ライアー×ライアー』ほか)©2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会<GACKT>ヘアメイク:タナベコウタスタイリスト:Rockey<杏>ヘアメイク:笹本恭平(ilumini)スタイリスト:中井綾子(crêpe)
2023年11月17日2023年10月23日から11月1日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催された、第36回東京国際映画祭。なかでも注目を集めたのが、世界的俳優トニー・レオン登壇によるイベント「トニー・レオン マスタークラス/2046」。これまでのキャリアについて語った貴重な模様をレポートします。素人の方々の演技に衝撃を受け、「自然に演じたい」と願い続けた。©2023 TIFFトニー・レオンが登壇したのは、10月26日に行われた映画『2046』上映後のトーク・イベント。映画界の至宝であり、日本にも熱心なファンの多いトニーが公の場に姿を現すまたとない機会とあって、チケッティングは熾烈を極め、発売からおよそ30分で完売。会場となったヒューリックホール東京は、幸運にもチケットを入手できた観客たちの熱気に包まれた。©2023 TIFFトニーはそんな客席からの盛大な拍手と歓声に迎えられてステージに登場し、はにかみながら「こんにちは。トニーです」と日本語で挨拶。公式の来日は『グランド・マスター』のジャパンプレミア以来、10年ぶりとのこと。聞き手は東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三氏、通訳は広東語の神業的通訳でおなじみのサミュエル周氏が務めるなか、自身の俳優人生を振り返った。まず話題が及んだのは、1989年に製作されたトニー・レオン主演の『非情城市』について。ヴェネツィア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞したこの作品は、台湾のホウ・シャオシェン監督による、台湾が舞台の芸術映画。一方、トニーは香港出身で、当時はおもに香港の娯楽映画に出ていた駆け出しの俳優。自身にとってチャレンジングな現場を経験したことで、様々な“恩恵”を得たという。「この映画の話を引き受けた時、私は台湾の歴史をあまりよく知りませんでした。しかし、作品の性質上、勉強する必要があり、監督は私にたくさんの本を与えてくださいました。私の役は、ろうあの青年。台湾の言葉をあまり話せない私のために、監督がそういう設定にしてくださったんです。準備段階で、私は言葉が話せない人の世界を理解するために、監督の友人で、事故で話せなくなったアーティストの方に会いに行ったり、ほとんどの時間をホテルにこもって孤独に過ごしたりしました。ホテルでは自分を追い込むためにたくさんの本を読みましたが、本からは繊細な情感の描写など、さまざまなことを発見しました。結果、監督のおかげで文学をとても好きになったんです」©2023 TIFFこの作品は、自身が目指す俳優像にも大きな影響を与えることに。「私は演技を学んでいた頃に、外国のアートムービーを見ていましたが、現場ではどう作られているのか、知りませんでした。それがこの映画の現場で、とてもよくわかったんです。また、この映画にはプロの役者だけでなく、素人のみなさんもたくさん出演していて、彼らのあまりにリアルな演技に驚きました。自分は彼らのように自然な演技をできるのかと考えさせられ、その後の演技にも影響を与えるほどに。それは、この映画に出演して得た最大の恩恵といえます」さらに話題は、1990年製作の『欲望の翼』に始まり、『恋する惑星』『ブエノスアエイレス』『花様年華』など数々の映画でタッグを組んだ、ウォン・カーウァイ監督との仕事へと移る。「ウォン・カーウァイ監督と出会ったのは、ちょうど私が演技の壁にぶつかっていた頃でした。『欲望の翼』では、共演のマギー・チャンは2、3テイクでOKが出るのに、私の番になるとなかなか出ない。多い時は20回ほど、リテイクされる。本当に困ったな、自分は演技ができないのでは…。そう思った時に、監督から『あなたの演技には技巧的なものが多すぎる』と言われたんです。それはいらないと。そして私の作った演技を、バラバラに壊してしまいました」ところが、完成された映画を観て、「監督はすごい。俳優のいいところを発掘し、引き出してくれる」と実感したという。以来、ウォン・カーウァイ監督と一緒に映画を撮りたいと決意し、数十年もの間、ともに仕事をしている。「監督と過ごした年月は、演技について2度目の訓練を受けていたような気がします。私は『非情城市』に出演した時に、素人のみなさんのように自然に演じたいと願いをかけましたが、その夢がウォン・カーウァイ監督との仕事で叶いました」ほかにもウォン・カーウァイ監督との数ある思い出から、こんな話を披露してくれた。「一緒に仕事をし始めた頃は、夜ごはんを食べたあとに、よく監督の事務所に寄って雑談をしていたんです。そして監督は私に、いろんな音楽や文学を紹介してくださいました。ある時、『ノルウェイの森』を紹介されたのですが、後日、監督が言ったんです。『直子がワタナベを見送る時に、直子はどんな表情をしていると思う?』と。小説の中で、直子の表情は描かれていません。そんな話をずっとしているうちに、私は音楽や文学の世界に入り込んでいくようになりました」また、「ウォン・カーウァイ監督の作品には、脚本がありますよ。ただ、我々には絶対に見せてくれないんです」と面白そうに話す場面も。カーウァイ監督の作品には脚本がなく、俳優はセリフが書かれた紙を撮影の朝に渡される、という有名な逸話を見込んでのこの発言に、会場からも笑いが起こる。「彼の作品に出る役者は、全体の物語や自分の役柄について知らされ、監督から役作りに関する指導も受けます。しかし、どんな映画になるのかは一切わかりません。これは独自のユニークな創作スタイルで、おそらく監督は、撮影現場により多くの余裕を残しておきたいのだと思います。もちろん脚本は持っていると思いますが、当日の役者のコンディションや機材の動きなどにより、変更する可能性もある。だから、役者が構えて準備をしてこないように、なるべく情報を与えずにいる。したがって、撮影の時は毎回アドベンチャーをしているような気分です」©2023 TIFF本映画祭ではウォン・カーウァイ監督の『2046』が上映されたが、これはトニーのリクエストによるもの。「私が演じたのは、『花様年華』で演じたチャウと同一人物。しかし監督は、全く違う演技を見せてほしいと言ったんです。過去を忘れて、新しい暮らしに向かう姿が見たいと。その意味で『2046』は、ウォン・カーウァイ監督と撮った映画の中でも、特別な作品です」再びチャウを演じるにあたって、トニーは監督に『花様年華』にはなかった“髭”をリクエストしたという。「監督の返事は『ダメ』でした。しかし、役者にとって小さなものでもいいので、役に入るためのきっかけは大切です。だから、『絶対に必要です』と押し切りました。完成後、この映画はカンヌ国際映画祭でプレミア上映されましたが、そのパーティで監督から『髭があって正解でしたね』と言われました」と笑顔で語った。©2023 TIFF最後に、次回作についても明かしてくれた。「今後はヨーロッパの映画にも出てみたいと思っていたところ、来年ドイツで撮影する映画に出演することが決まりました。今は8か月の準備期間を得て、役作りのためにたくさんの本や資料を読んでいます」日本の映画にも出てもらいたいという問いかけに、「間違いなくそういうチャンスはあると思います。異なる国、地域の映画製作チームと一緒に仕事をすることが、長年の私の夢ですから」トーク・イベント中のトニーは、自分の言葉が訳されている時には会場を見渡し、時折笑顔を見せるなど、久しぶりの日本のファンとの顔合わせを楽しんでいた様子。今年はアジア・フィルム・アワードで最優秀主演男優賞とアジア映画貢献賞を受賞。ヴェネツィア国際映画祭で栄誉金獅子賞を受賞。中国映画金鶏賞で最優秀主演男優賞を受賞するなど、その功績を称えられることが多かった1年。2024年は、ワン・イーボーとのダブル主演映画『無名』の日本公開が決定。舞台挨拶などでまた来日してくれることを心から願いたい。©2023 TIFF文・保手濱 奈美
2023年11月15日「人生、詰んだ」。上手くいかないことが重なると、ふとそんなふうに思ってしまうことがあります。仕事、恋愛、人間関係、趣味。何かひとつだけが充実していれば良いというわけでもないから、人生は難しくて。ちゃんとしなくちゃ、と自己啓発本を読んでも、人生を変えるような行動ができるわけではない……まだ自分探し中で、たまにもやもやしちゃうあなたに、おすすめの映画があります。仕事無し、貯金無し、男無し。人生に詰みかけた元アイドルが、自分らしさを求め再生していくストーリー。人生の目標がまだ分からないのに、周囲の意見が気になってしまう真面目なアラサーにピッタリの映画の名前は……『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』。過去の栄光にすがっても、人生うまくいかない「元アイドル」が映画の中で教えてくれたのは、うまくいかないことがあっても、また前を向いて人生を歩き続けるためのコツでした。■「がんばってるのに空回り」人生がうまくいかない主人公の葛藤に、共感の嵐タイトルだけでもキャッチーなこの作品は、元SDN48メンバーの大木亜希子さんの実録私小説が原作となっています。「って言っても、元アイドルと私じゃあ、詰んでるレベルが全然違うでしょ……」と考える人もいるかもしれませんが、映画は文字通り、かなり“詰んだ”状態からスタートします。大手アイドルグループを卒業するも、芸能界には残らず、セカンドキャリアとして始めた仕事はうまくいかず、恋愛も本命昇格できずに撃沈。仕事がうまくいかなかったせいで貯金も無く、現役時代とは体型も変わり、当時着ていた衣装のチャックはもう閉まらない……。一般人の私たちと多少状況は違えど、悲壮感は十分すぎるほど伝わってきます。主人公の安希子は、29歳の誕生日を迎える直前のアラサー女子。もう少しで30歳なのに、仕事も恋も思うようにいかない。自分が何者なのかも、何を糧に生きていけばいいのかも分からない。安希子はアイドルを辞めた後は会社員として転職し、慣れない仕事もがんばった末、身体を壊してフリーターになってしまいます。がんばってもうまくいかない、だけどがんばり続けないと詰んでしまうから、もっとがんばる。彼女のもがきは、いわゆる“アラサー病”のひとつでもあるように思えます。流れ星のように過ぎ去ってしまった20代。楽しいこともいろいろと経験してきたものの、自分はまだまだ子どもっぽいようにも感じる。だけど、もう30歳。大人にならなければいけない、誰かに必要とされなければいけない。その責任感の裏には、心の奥底にある「本当は誰かに頼りたい」「一人で生きていきたくない」という安希子の寂しさも感じさせます。今の30歳って、まだまだ若くて、エネルギーにあふれています。だけどその反面で、結婚や出産、キャリアには“消費期限”があるようにも感じてしまうのも事実。今の自分がやりたいことと、なりたい自分が一致しないから、逆流の中も必死に泳ぎ続けなければいけない。作中の安希子の葛藤には、誰しもどこか共感してしまうはずです。■飾らず、等身大に生きるおっさんから学ぶ、人生のコツ誰だって、無理してまではがんばりたくはないですよね。けれど、世間体や親の期待、周囲の友人との比較……自分の価値観とは違う何かに背中を追いかけられて「もしかしてこのままじゃヤバいのかな」という不安から、がむしゃらに行動しはじめるもの。たいてい、自分ではがんばっていることにすら気づけないものですが、安希子の行動・言動を見ていると、自分は大丈夫だろうか、と一抹の不安を覚えるはず。だって映画の中の安希子は、誰がどう見てもがんばっています。仕事中に過呼吸になっても「大丈夫ですから」と笑い、病院の診察でも「私めっちゃ元気なんですよ」と、早口で医者に伝えます。“大丈夫”と口に出していても、見ている側はこんなにもハラハラするものなのだな、と思い知ります。仕事を辞め、貯金も無くなった安希子は、友人の紹介で“赤の他人のおっさん”と同居することになります。しかし、このおっさんとの出会いが、彼女の人生をほんの少し変えていきます。「てきとうでいいよ」が口癖の56歳のおっさんの名前は、ササポン。酸いも甘いも知った大人であるササポンは、いつも等身大。朝起きて仕事に行き、帰ってきたらテレビの前で缶ビールを開ける。休日は庭をいじって過ごし、同居人の安希子のことも、細かく詮索しません。生き急ぎすぎて溺れかけている安希子とは、対照的です。いつも周囲と自分を比べてしまい、限界を超えてがんばってしまいがちな安希子も、ササポンとの生活の中で心が温まっていきます。ササポンはおっさんですが、彼から学べたこともたくさんあります。肩の力が抜けているササポンは、安希子に何度か「まだ若いんだから」「そんなに無理しなくていいんじゃない」と諭します。ふと、自分も周囲の大人にそういった言葉をかけてもらったことがあるな、と思い出します。ササポンの過去や、ササポンと関わる安希子の変化を見れば、その言葉の真意が理解できるはず。30歳は、もう若くない。そう思っている人ほど、なるほどと思えることが多いはず。■見終わった時、きっと今ある幸せに目を向けたくなる作中、とても印象的だったシーンがあります。がんばりすぎて満身創痍の安希子は、ササポンにこう尋ねます。「友だちでも恋人でも家族でもないのに、なんで優しくしてくれるの?」このシーンを見た時、思わず涙がこぼれました。たしかに、と思ってしまったからです。アラサーは大人だから、周囲の人に迷惑をかけてはいけないと思っている、安希子の気持ちに気づいてしまったからです。ここまで読んで「なんて暗い映画なんだ」と思った人もいるでしょうか。しかしこの作品は、人生に詰んだ元アイドルが、転落していくだけの映画ではありません。体調が悪くても、仕事がうまくいかなくても、人生は続きます。安希子の人生は、本人の主観ではうまくいっていないのですが、周囲には彼女を心配してくれる友人がいて、大変な時に支えてくれるササポンのような他人もいます。人生に焦りを感じていた安希子は、自分が持っている幸せを大切にできず、卑屈になっていました。女友だちは、結婚すれば自分から離れていくかもしれない。他人に頼るのは、よくない。何かひとつうまくいかないと、他のものや、もともと持っている幸せに目が向かなくなってしまうものです。ササポンとの暮らしや、周囲の友人からの助言で、安希子は少しずつ前を向き始めます。日常の中にハッピーエンドを見つけるような形で、映画は幕を閉じます。映画の前半は、共感しすぎて「キツいな〜」と感じる人もいるかもしれません。この作品はそのくらい、今を生きる女性たちが抱える悩みの根本を捉えています。生きるのって、なんか大変。そう考えているのは自分だけではないんだ、と安心すると同時に、それでも前を向いて生きていく方法は、ササポンと、変化していく安希子が教えてくれます。詰んでる元アイドルは、どうやって人生をリスタートしたのでしょうか。その答えはぜひ、劇場で確かめてみてください。(ミクニシオリ)◇Information『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』【深川麻衣×井浦新】元アイドルアラサー×56 歳おっさんが共同生活!?元SDN48・大木亜希子のまさかの実話<ストーリー>元アイドルの安希子(深川麻衣)は、幸せで充実した人生を歩んでいると自分に言い聞かせながら、仕事もタフにこなしているつもりだったが、ある日の通勤途中、駅で足が突然動かなくなってしまう。メンタルが病んで会社を辞めた安希子は、家賃5万円の風呂なしアパートで、仕事ナシ、男ナシ、残高10万円の現実を前に、「人生詰んだ……」という思いに包まれていた。そんなとき、友人のヒカリ(松浦リョウ)から勧められたのが、都内の一軒家で一人暮らしをする56歳のサラリーマン、ササポン(井浦新)との同居生活。意外な提案に安希子は戸惑いながらも、ヒカリの「家賃は、風呂付きで3万円」との言葉に背中を押されて、まさかのおっさんとの奇妙な同居生活をスタートさせ……。原作:大木亜希子「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」(祥伝社刊)主題歌:ねぐせ。「サンデイモーニング」音楽:Babi脚本:坪田文監督:穐山茉由製作幹事:KDDI制作プロダクション:ダブ配給:日活/KDDI
2023年11月03日互いの連絡先を交換せず、最初に出会った喫茶店で会うことを約束するふたり。ビートたけしの同名小説を映画化した『アナログ』が見つめさせてくれるのは、いつの世も変わらぬ愛の原点。タカハタ秀太が監督をつとめ、主人公・水島悟を二宮和也、ヒロインのみゆきを波瑠が演じ、切なくも温かな愛の物語を紡ぎ出す。本作が描く“4つの幸せ”と見どころをご紹介します。1、レトロで温かみのある、古き良きアナログな世界観。悟とみゆきが出会う喫茶店「ピアノ」。悟が“想いを込めた時間は相手に届く”という信念を持つデザイナーだけに、彼が手がけた「ピアノ」の店内には、ト音記号のデザインなど、温もりが溢れている。その温もりは、悟の日常生活にも。朝食を摂るキッチンの風景をはじめ、洗練されていながら暮らしの息遣いを感じさせる世界観にも注目。2、幼馴染み、家族…拠り所となる血の通った人間関係。悟の恋を冷やかしつつも応援する幼馴染みの高木(桐谷健太)と山下(浜野謙太)。さらには、悟の幸せを静かに願っている母・玲子(高橋惠子)など。彼を想う人々に囲まれている悟の人生の豊かさを演技派揃いのキャストが映し出す。カットがかかっても10分以上、二宮らがアドリブで演じ続けた居酒屋シーンの幼馴染み感がリアルすぎ。3、頼りないからこそ大事にしたい、運任せの待ち合わせ。木曜日に「ピアノ」で会う約束をする悟とみゆき。だが、これはあくまでも都合がつけばの話。どんなに悟がみゆきに会いたくても、仕事など、急な用事で店に顔を出せないこともある。そんなふたりの関係を象徴するのが、「会いたい気持ちがあれば会えますよ」というみゆきの言葉。運任せの待ち合わせが、恋のときめきをますます高める。4、“あの人に会いたい”という、人が抱く根源的な想い。みゆきの言葉どおり、悟を動かしたのは“会いたい気持ち”。だが、みゆきはある日を境に、ぷっつりと「ピアノ」に姿を見せなくなってしまう。『アナログ』が描く愛の物語の神髄は、実はここから先にある。内澤崇仁(androp)の音楽が悟の感情の機微と繊細に溶け合うなかで、いつの時代も変わらない愛の原点に涙が止まらない。ビートたけし原作の切ないラブストーリー。映画『アナログ』ビートたけしが70歳にして書きあげたラブストーリーを映画化。劇伴および幾田りらによるインスパイアソング「With」のプロデュースを内澤崇仁(androp)が担当し、感情の機微を繊細に表現。監督/タカハタ秀太脚本/港岳彦出演/二宮和也、波瑠、桐谷健太、浜野謙太、藤原丈一郎(なにわ男子)、坂井真紀、筒井真理子、宮川大輔、佐津川愛美、鈴木浩介、板谷由夏、高橋惠子、リリー・フランキーほか10月6日より全国公開。©2023「アナログ」製作委員会 ©T.N GON Co., Ltd.※『anan』2023年10月4日号より。文・杉谷伸子(by anan編集部)
2023年09月28日連日続く暑さによって心身ともに疲れがたまってくる時期ですが、そんなときにオススメの1本は、親子の愛に心が温まると話題の映画『高野豆腐店の春』です。今回は、現在公開中の注目作についてこちらの方々にお話をうかがってきました。藤竜也さん & 麻生久美子さん【映画、ときどき私】 vol. 595豆腐屋を舞台に描かれている本作で、職人気質の頑固な父・高野辰雄を演じる藤さんと、明るくて気立てのいい娘・春を演じている麻生さん。日本映画界に欠かせないおふたりが共演するのは、実に26年ぶりとなります。そこで、お互いに現場で感じていたことや役作りのこだわり、そして長年のキャリアにおけるそれぞれの転機などについて語っていただきました。―今回、藤さんは三原光尋監督からシナリオが送られてきた際、その2日後には監督のもとに届くように速達でお戻しされたほど出演を即決されたそうですね。藤さん三原監督とは三度目になりますが、20年ほどかけて3本も主演作を作ってくれるなんてありがたいことですし、お礼は早いほうがいいですから(笑)。最初はいつ撮れるかわからないということでしたが、それでも「待ちます」と伝えました。―麻生さんにとって、出演の決め手となったものは何ですか?麻生さんそれは、藤さんです。もちろん脚本もすごくおもしろかったですが、私はいつも誰とお仕事ができるかで選ばせていただいているので、今回は藤さんとご一緒できるからお受けしました。藤さんいやー、うれしいですね!麻生さんとは一緒にいるだけで呼応し合えた―藤さんも「麻生さんの演じる春だから心が動いた」とおっしゃっていますが、現場で麻生さんとのやりとりで忘れられない瞬間といえば?藤さんたくさんありますよ。やっぱり人には合う合わないがありますが、麻生さんとは一緒にいるだけで呼応し合うことができました。「娘がいたらこんな感じなんだろうな」と思ったくらいです。―26年ぶりの共演で、麻生さんは藤さんの背中から学ぶこともあったのではないでしょうか。麻生さん今回は、改めて「初めまして」の気持ちでご一緒させていただきましたが、藤さんがとにかくかっこよくて…。ご本人の前で言うのは恥ずかしいですが、それでいてとてもチャーミングな方でもあるんですよね。本当にすごい役者さんだと思いましたし、いろんな藤さんを見せていただきました。―本物の親子のような息の合ったやりとりが印象的でしたが、アドリブなどもありましたか?麻生さん基本は台本通りですが、ときには藤さんがご自身のアイディアやアドリブを入れていることもありました。藤さんたとえば、商店街を2人で歩いているシーンでは鼻歌を用意していきましたが、はじめは「どんぐりころころ」だったのを「ずいずいずっころばし」に変えてみたことも。自分でもなんでそうなったのかはわからないけど、何となくそれがいいかなと思ったんです。演じるなかで、辰雄が春といる時間をどれだけ大切にしているのかをひしひしと感じていました。麻生さん私は、そういうところもすごく好きでしたね。想像とは違った藤さんのお芝居が見られて楽しかった―親子の関係性を象徴する素敵なシーンですよね。藤さんは職人の役を演じるのがお好きということで、これまでにさまざまな職人を演じられてきましたが、本作の豆腐屋に関してはどのような準備をされましたか?藤さん今回はあまり時間がなかったので、ある豆腐屋のお店を借りてそこのお父さんに2日間ほど教えてもらいました。麻生さんそれだけで長年やっているような空気感を出せるのが、本当にすごいですよね。私もお豆腐屋さんで作業を見せていただきましたが、大きな鍋のかき混ぜ方やにがりを入れるタイミングなど、思っていた以上に大変だということがよくわかりました。―藤さんはいつも脚本にはないキャラクターの背景もご自身でかなり細かく考えられるそうですが、辰雄はどんな人物として分析されましたか?藤さん今回も、これまでと同じように役のプロファイリングを自分なりにしました。脚本には豆腐屋さんになる前に造船所で働いていたと書かれていましたが、そのほかに思い浮かんだのは、「この人はきっと橋の工事などをしていて、高いところで働いていたんだろうな」とか「小学校はここに通っていたかな」とか。若いときに奥さんとどんな話をしていたかまで想像してドキドキしていましたが、そんなふうに物語と関係ないことで遊ぶなかでいろいろと思いついてしまうんですよね。麻生さん本当にすごいことです。そういうお話を聞くと、私は何もしていないんじゃないかと思ってしまいますが、私が一番大事にしているのは脚本から何を感じ取るか。そのうえで、現場に行ったときに自分がどう感じるかを大切にしたいなといつも考えています。―そういう意味では、藤さんとご一緒されることで予想しない感情が出てくることもあったのでは?麻生さんはい、いっぱいありました。というのも、藤さんは私が想像していたお父ちゃんとは違うお芝居をされることが多かったので。でも、それがすごく魅力的だと感じました。思っていたよりも可愛かったり、怖かったりするので、楽しかったです。「春が来た!」と感じる瞬間とは?―本作のタイトルにある「春」は、親子2人に恋が訪れる意味の春であり、監督にとってはまた映画を撮るチャンスを得られたという意味の春でもあるそうですが、最近おふたりにとって「春が来た!」と感じるほどうれしかった出来事はありましたか?麻生さん6歳になった下の子が剣道をしていますが、3歳で始めた頃は体育館で寝転がっているだけでほとんど何もしていなかったのに、最近すっかり形になってきたので、いまはそれがとにかくうれしいです。「春が来た」と言えるほど大きなことではないかもしれないですが、もうすぐ試合もあるので感慨深いなと思って見ています。藤さん私は、毎朝起きるたびに春ですよ!ちゃんと目覚められるだけでありがたいです(笑)。―以前、ananwebでお話をおうかがいした際に、奥さまと寝る前に握手するのが習慣だとおっしゃっていましたが、それも続けていらっしゃいますか?藤さんコロナ禍前は握手でしたが、最近はグータッチになりました。麻生さんいいですね!―もともとは奥さまに触れたいというお気持ちから始められたそうですが、いまでは毎日しないと寝つきが悪くなってしまうほどだとか。藤さん年齢的に、翌日どちらかが目覚めない可能性もありますからね(笑)。なので、「おやすみ」と言ってグータッチをしています。―本当に奥さまを大切にしていらっしゃるのが伝わってきます。藤さん年を取ると自然とそうなりますよ。若いときはよそ見もしますが、そういう時間はもう終わりました(笑)。いまは、妻一筋です。麻生さんあはは!素敵すぎます。役者をやめたいと思ったことはない―今年は藤さんにとってデビューから60周年となりますが、これまでを振り返ってみて、苦しかった時期などもありましたか?藤さんやめたいと思ったことは、ありません。というのも、飽きちゃいけないと思って、あえてそんなにたくさん仕事してこなかったんですよ。―若いときから作品の数をご自身でコントロールするというのは、なかなかできないことだと思いますが…。藤さんあんまりやりすぎると、当たり前になってありがたみを感じられなくなってしまいますから。それに、そのほうがつねに新鮮なんですよ。待ちに待ってから脚本をもらうと、読むだけで「ありがたい!」と興奮してきます。麻生さんいま、すごくいいヒントをいただいた気がします!藤さんいやいや、そんなに仕事がこなかっただけですよ。それに、若いときは遊びやよそ見で忙しかったので…。麻生さん(笑)。『時効警察』で新しい世界があると知った―麻生さんもデビューから30周年が近づいてきましたが、これまでご自身が大切にしてきたことは?麻生さんもうそんなになるんですね。何十周年とか考えたことないですし、いままで自分が何本の作品に出たかもわかっていないくらいなんです。なので、気がついたらここまで来た感じではありますが、これからも1本1本大切にやっていきたいなとは思っています。―ここまで続けてこれた原動力になっていたものといえば?麻生さん実は、私は20代半ばにやめたいと思っていた時期がありました。それを乗り越えてのいまですが、そんなときにドラマ『時効警察』に出会って、「こんな新しい世界がまだあったのか!」と知ることができたのが大きかったなと。そこでお芝居の奥深さや難しさ、そしてワクワクする気持ちを改めて感じられたので、「自分の限界を勝手に決めてはいけない」と反省して、そこから改めてスタートした感じです。藤さん僕も同じく20代半ばくらいの頃、行き詰っていて何をやっていいのかわからなかったことがありますよ。―そこで突破口になった出来事などがあったのでしょうか。藤さん「このままじゃダメだな」と思っていたときに、周りで評価されていた監督に「僕を使ってください」とお願いしたんです。そしたら「君には使いたいと思わせるものがないんだよな」と。でも、自分でもわかっていたので、そこから「“ない”ってなんだろう」「“ある”ってなんだろう」と役者っぽく悩み始めたのがきっかけです。生きていく楽しさを感じてもらえるはず―本作では「甘くてちょっと苦みがある豆腐は人生に似ている」としていますが、もしご自身の人生を何かに例えるとしたら?藤さん自分でもはっきりとわかっているのは、僕はサラブレッドではないということ。どちらかというと駄馬やロバみたいに輝かしくはないけれど、のんびりゆっくりと前に進んで行く感じですね。麻生さんうーん、なかなか難しいですね…。じゃあ、私も映画と同じお豆腐でお願いします(笑)。―最後に、仕事や恋愛に悩むananwebの女性読者に向けてメッセージをお願いします。藤さん『高野豆腐店の春』を観ていただければ、きっとわかっていただけるのではないかなと思っています。ぜひ、ご覧ください。麻生さん年齢層高めの方々がターゲットの作品に見えるかもしれませんが、30代の女性たちにとっても親の問題や人間関係などこれから先の人生で起こるであろうことが描かれています。そして、「生きていくっていいな」とも感じられるはずです。それから私がよくしているのは、ネガティブをポジティブに変換すること。実は、私はみなさんが思うよりもダメダメで、いろんなことを心配しすぎてしまうほうなんです。でも、それが取り越し苦労に終わると、逆に「いまの自分って何て幸せなんだろう」と気づかされるんですよね。みなさんもネガティブになってしまうときは、そんなふうに考えてもらうといいかなと思っています。インタビューを終えてみて…。劇中同様に、本当の親子のような空気感を醸し出していた藤さんと麻生さん。相手に対する信頼感の高さはもちろんですが、お互いのことが大好きな気持ちがひしひしと伝わってきました。いつまでも見ていたいと思わせるチャーミングなおふたりのやりとりは、ぜひスクリーンでも堪能してください。誰の人生にも、春は必ずやってくる!純白の愛情を持つ父と柔らかくて優しい娘が繰り広げる甘くて少し苦い人生を描いた本作は、シンプルでありながら奥が深い豆腐のような味わいのある1本。お互いを大切に思うからこそ、ときにはぶつかってしまうこともある親子の姿に、共感するとともに心がじんわりと温かくなるのを感じるはずです。写真・園山友基(藤竜也、麻生久美子)取材、文・志村昌美麻生久美子 ヘアメイク・ナライユミスタイリスト・井阪恵(dynamic)ドレス¥59,400(ルーム エイト ブラック/オットデザイン TEL:03-6824-4059)他アクセ(スタイリスト私物)ストーリー尾道の風情ある下町の一角に店を構えている高野豆腐店。そこで働く父の辰雄と娘の春は、陽が昇る前から工場に入り、二人三脚で毎日おいしい豆腐を作っていた。ところがある日、辰雄はもともと患っている心臓の具合が良くないことを医師から告げられてしまう。そこで、出戻りの一人娘である春のことを心配した辰雄は、昔ながらの仲間たちに協力を依頼。春の再婚相手を探すため、本人には内緒でお見合い作戦を企てることに。そんななか、辰雄は偶然が重なって知り合ったスーパーの清掃員として働くふみえと言葉を交わすようになるのだった…。優しさに包まれている予告編はこちら!作品情報『高野豆腐店の春』シネ・リーブル池袋、新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国公開中配給:東京テアトル(C)2023「高野豆腐店の春」製作委員会写真・園山友基(藤竜也、麻生久美子)
2023年08月23日フジテレビジョンは8月15日、動画配信サービスのFODにて映画『恋は光』の独占見放題配信がスタートします。同作は、秋★枝さんの漫画『恋は光』を原作に、“恋をしている女性が光を放ってキラキラして視える”という特異な体質を持つ主人公の男子大学生の初恋を描いたストーリーです。主要人物は、特異な体質ゆえに恋を遠ざける主人公の西条(さいじょう)、西条に想いを寄せながらも打ち明けられず、幼馴染ポジションから抜け出せない北代(きたしろ)、文学や古典作品を読み漁りながら、純粋に恋を探究する東雲(しののめ)、人の彼氏を奪いたくなってしまう悪癖を持つ宿木(やどりぎ)といった恋についての考え方も経験も異なる個性的な4人。恋愛感情に振り回されながらも“恋って何だろう?”と「恋」の定義を考察する主人公たちに、共感の声が多く寄せられ話題となった作品です。主人公の西条役は神尾楓珠さん、北代役は西野七瀬さん、東雲役は平祐奈さん、宿木役は馬場ふみかさんがつとめています。風光明媚な、情緒にあふれたロケーションで、原作の空気感をそのまま味わえる作品となっています。ぜひチェックしてみてくださいね!■あらすじ“恋する女性が光って視える”特異な体質を持つ大学生・西条。恋愛とは無縁の学生生活を送っていたある日、「恋というものを知りたい」と言う文学少女・東雲と出会い一目惚れ、“恋の定義”を語り合う交換日記を始めることに。そんな2人の様子は、西条にずっと片想いをしている幼なじみの北代の心をざわつかせる。さらに、他人の恋人を略奪してばかりの宿木は、西条を北代の彼氏と勘違いし、猛アプローチを開始。いつの間にか4人で“恋とはなんぞや?”を考えはじめ、やがて不思議な四角関係に……。数千年もの間、人類誰しもが悩んできた「恋」を、果たして彼らは解くことができるのか?そして、それぞれの恋の行方は?(フォルサ)
2023年08月11日恋人と2人で、映画を観に来た。恋人同士の日常をSNSに投稿した、@bi_lllllさん。しかし、写真を見た多くの人たちが涙しました…。恋人と映画デート写真に涙…写真に写っていたのは、2人分の飲み物と、映画のチケット持つ2人分の手。しかし、よく見ると、違和感を覚えるはずです…。映画のチケットの文字が、反転していることに気付いたでしょうか。そう、これは鏡越しに撮影し、あたかも2人いるかのように見せている1枚なのです…。投稿者さんがいう恋人の存在は、おそらくいません。しかし、投稿には多くの人があたかも恋人がいるかのようなコメントを寄せています。・席順が13番と31番って、結構離れちゃいましたね。次は隣の席で見れることを祈ります!・恋人さん左右対称で、かわいいですね!・手が似ているなって思ってよく見たら…。悲しすぎるって。4万件以上の『いいね』が寄せられた、こちらの投稿。中には、投稿者さんの心境を想像し「泣いてええんやで」といったコメントもありました。一方の投稿者さんは、映画を満喫した様子です。恋人と映画デートは、定番だからこそ、憧れの気持ちを抱く人は多いはず。また休日、カップルや家族連れが多い場合、肩身の狭い思いをしている1人客も少なくないかもしれません…。しかし、そんな時は、せめてネット上の中でも、恋人と来た気分を味わうのも1つの手。鏡を使えば、恋人連れに見えますよ…![文・構成/grape編集部]
2023年07月29日今夏以降、劇場で公開される世界のホラー映画から、話題の7本をピックアップ。世界的な監督の新作や、いま人気のモキュメンタリー。バイオレンスなアルプスの少女ハイジが暴れる衝撃のB級作品に、日韓がタッグを組んで作り上げたものまで、バリエーション豊かな恐怖が味わえる見逃せない作品がずらり。気になるものをぜひ、劇場で堪能して!新作ホラーの注目作をチェック!『オクス駅お化け』(10/6公開)韓国と日本のホラー映画が融合!原作は大人気ウェブトゥーン。ウェブニュース記者のナヨンは、アクセス数を稼ごうと地下鉄オクス駅での人身事故を取材する。「線路に子どもがいた」という目撃情報を耳にし、さらに周囲でおぞましい変死事件が起こり始める。『リング』の高橋洋が脚本、『貞子vs伽椰子』の白石晃士が脚本協力に携わったことでも話題の日韓合作ホラー。10/6~全国ロードショー。©2023, MYSTERY PICTURES & ZOA FILMS, ALL RIGHTS RESERVED『キングダム エクソダス〈脱出〉』(7/28公開)ラース・フォン・トリアー監督のドラマシリーズ最終章が劇場公開。夢遊病者のカレンは助けを呼ぶ謎の声に導かれ巨大病院へ。事件の解決に奮闘するが悪魔に反撃されてしまう。一方、病院へ赴任してきた医師のヘルマーは、亡き父の秘密を探り始める。’90年代に熱狂的なファンを生んだドラマ『キングダム』の続編。7/28~ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国ロードショー。©2022 VIAPLAY GROUP, DR & ZENTROPA ENTERTAINMENTS2 APS『ブギーマン』(8/18公開)心がバラバラになった家族に正体不明の何かが襲いかかる!母の死に打ちひしがれる姉妹と、同じく立ち直れずにいる父親のウィル。妹のソーヤーは部屋の隅に存在しない何かを目撃。ウィルは謎の男から「闇にまぎれてヤツは来る」と聞かされ、異変に気付き始める。スティーヴン・キングの原作を、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の製作陣が新たに映像化。8/18~全国ロードショー。©2023 20th Century Studios.『ヴァチカンのエクソシスト』(公開中)実在するエクソシストである神父の回顧録を映画化。1987年、ローマ教皇から悪魔祓いを頼まれたアモルト神父は悪魔の仕業だと確信。相棒であるトマース神父と一緒に調査をするうち、中世ヨーロッパでカトリック教会が異端者の摘発と処罰のために行っていた宗教裁判記録と、修道院の地下に存在する邪悪な魂を知る。ラッセル・クロウのホラー映画初主演作。『イビルアイ』(7/28公開)人間ではない“何か”である祖母と村の秘密を少女が解き明かす。13歳の少女ナラは奇病にかかった妹の療養のため、祖母が一人で暮らすラスアニマスという村へやって来る。生活を共にするうち、祖母の奇妙な行動に気付いて人間ではないと疑い始める。さらに妹の病状は悪化、家政婦の死など不穏な出来事が続き…。7/28~、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。©FILM TANK, CINEPOLIS, CINEMA MAQUINA All Rights Reserved『DASHCAM ダッシュカム』(公開中)迷惑系動画配信者の底知れぬ恐怖を画面越しの視聴者目線で描く。女性ラッパーであり迷惑系ライブ配信者のアニーは、自分を追い返した昔の音楽仲間への腹いせに、スマホと車を盗んで彼のフードデリバリーの仕事を勝手にやり始め、その様子を動画配信する。そして、とあるレストランから大金と引き換えに“女性を運ぶ”という奇妙な依頼を受けるが、想像を絶する恐怖が待ち受けていた…!©2022 TOWNVIEW PRODUCTIONS. LLC. ALL RIGHT RISERVED『マッド・ハイジ』(公開中)あの『アルプスの少女ハイジ』をB級バイオレンスにアレンジ。チーズ製造会社のワンマン社長でありスイス大統領のマイリは自社製品以外のチーズの販売を禁じる法律を制定する。アルプスに暮らすハイジは、チーズを闇で売りさばいて見せしめに処刑されてしまったペーター、爆死させられたおじいさんのために血塗られた戦士へと変貌。復讐と祖国の解放を目指す。©SWISSPLOITATION FILMS/MADHEIDI.COM※『anan』2023年7月26日号より。取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2023年07月23日石神井公園駅【ピッツェリアジターリアダフィリッポ】イタリアン練馬駅【レストランエヌルトゥール】フレンチ練馬駅【シュラスコ&ビアレストランALEGRIAnerima】シュラスコ練馬駅【あわび亭】和食練馬駅【練馬よつぼし】居酒屋地下鉄赤塚駅【ステーキハウス鉄板焼巴】鉄板焼池袋駅【酒蔵鞍】居酒屋池袋駅【グリルダイニングランドーズ】居酒屋池袋駅【残心】居酒屋池袋駅【サクラカフェ&レストラン池袋】カフェ石神井公園駅【ピッツェリアジターリアダフィリッポ】イタリアン地元の食材をふんだんに使ったナポリピッツァは、絶品の味わい手前のホールと奥のホール、シーンにあわせて使い分けが可能2022年SRA三つ星を受賞の、ナポリピッツァをはじめとする南イタリアの郷土料理を味わえる、東京・練馬の人気店。店内はエントランス入ってすぐの手前のホールと、奥まったホールに分かれています。手前のホールはピッツェリアの趣きで、気さくな雰囲気。一方奥のホールはトラットリア。ともにゆったりと食事を堪能できます。シンプルだからこそこだわりが際立つ。お店イチオシの『マルゲリータ練馬S.T.G』練馬は東京23区内で、農地面積が最も広い土地。そんな地の利を活かして、地元産の上質野菜をふんだんに使った料理を提供しています。ピッツァ主体のお店ということもあり、一番に食べてほしいメニューは『マルゲリータ練馬S.T.G』。ほかにも、地元の農家の方と連携をしつつつくりあげた『練馬野菜サラダ』などにも四季折々の野菜をふんだんに使っています。ピッツェリアジターリアダフィリッポ【エリア】練馬【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】6000円【アクセス】石神井公園駅 徒歩3分練馬駅【レストランエヌルトゥール】フレンチ【WINDS】などで腕を振るったシェフがつくる「カリフォルニアキュイジーヌ」を堪能シャンパングラス同士をチェーンで結び、ハートのマークを作る記念日のゲスト向けの演出落ち着いた雰囲気の店内練馬駅から徒歩7分、練馬の閑静な住宅街にたたずむ隠れ家の【レストランエヌルトゥール】では、彩り鮮やかな料理が堪能できます。レセプションを抜けると、和紙を通した優しい灯りが注ぐ広々とした空間がお目見え。青いクロスがアクセントの店内は落ち着きがあり、ゆったりとくつろぎながら楽しい語らいができそうです。『鮮魚のポワレ完熟トマト入りレッドドレッシングソース』1900円フレンチを基本に、ジャンルにとらわれず自由な発想から食材を取り入れる「カリフォルニアキュイジーヌ」。その先駆者であるオーナーシェフが腕を振るう料理が楽しめます。四季折々の旬の野菜を盛り込んだコース料理は、独創性あふれる華やかな内容。アラカルトでは、「日本酒に合う一品を」などの注文にも応える懐の深さがあります。レストランエヌルトゥール【エリア】練馬【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】1700円【ディナー平均予算】6000円【アクセス】練馬駅 徒歩7分練馬駅【シュラスコ&ビアレストランALEGRIAnerima】シュラスコ希少部位イチボやリブロース、全20種類のシュラスコ食べ放題壁に描かれたおしゃれなイラストが気分を上げてくれる練馬駅からすぐの場所にあるブラジルの肉料理『シュラスコ』を食べ放題で満喫できる【シュラスコ&ビアレストランALEGRIAnerima】。アットホームな店内は、ストリートアートのようなイラストが目を引きます。20種類の『シュラスコ』は都内でもトップクラスの豊富さ。シンプルな岩塩風味をはじめ、自家製スパイスなどで部位ごとに最適な味付けを楽しめます。旨みが凝縮された赤身肉の『ピッカーニャ』赤身の旨みを堪能できる希少なイチボ肉は一番の人気メニュー。お肉はブラジル直輸入のシュラスコ専用マシーンで焼き上げてくれ、溢れ出すジューシーな肉汁もたまりません。ほかにも香ばしいパイナップルが絶品な『アバカシ』などがある食べ放題に加え、種類豊富な飲み放題プランや、旬の食材を使ったコース料理など、楽しみ方もいろいろ。シュラスコ&ビアレストランALEGRIAnerima【エリア】練馬【ジャンル】ビュッフェ・バイキング【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】練馬駅 徒歩1分練馬駅【あわび亭】和食独創的なアワビメニューが豊富に揃う、全国でも珍しいアワビ料理専門店練馬の住宅街に位置する、こぢんまりとした店構え練馬駅から徒歩4分、閑静な住宅街の一角にある【あわび亭】は、20種を超えるアワビ料理がお得に食べられると評判のお店。店内にはカウンターと8人掛けの大テーブルのほか、4人掛けのテーブルが5卓あり、友人や家族など、気の置けない仲間たちとくつろぎの時が過ごせます。肉厚なアワビを陶板で焼き上げる『あわびのステーキ(大)』3300円国産アワビにこだわり、夏は千葉・南房総のアワビを、秋は三陸ものなどその時季に最もおいしいアワビを入荷しています。メニューは焼き、蒸し、生と多岐にわたり、なかでも人気なのが『あわびのステーキ』。バター醤油で焼かれた身は、加熱されたことで柔らかい歯ごたえへと変化。噛みしめるたびにアワビの旨みが溢れ出します。『あわびのなめろう』など珍しい一品も。あわび亭【エリア】練馬【ジャンル】和食【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】6000円【アクセス】練馬駅 徒歩4分練馬駅【練馬よつぼし】居酒屋牡蠣、串焼き、鍋、酒の、4つの“旨い”が集まった大衆居酒屋気心の知れた仲間とゆったりくつろぐのに最適練馬駅から徒歩4分、2021年にグランドオープンした【練馬よつぼし】は、確かな目利きの旬鮮食材をリーズナブルに堪能できる町の大衆居酒屋です。明るく賑やかな外観から暖簾をくぐると、どこか懐かしさを感じる雰囲気の店内。おひとり様、女子会、ご家族連れなどさまざまなシーンで利用できそうです。『特製牡蠣串』(塩レモン・新潟醤油)各473円店名にある「よつぼし」とは、「牡蠣」「串焼き」「鍋」「地酒」の4つの旨い星を意味しています。奥渋谷・神泉の人気オイスターバー【Spiral】が手掛けていることもあり、牡蠣の鮮度はバツグン。串焼きは新鮮な肉をつかった『やきとん』と『やきとり』、牡蠣などを使ったこだわりの創作串まで、炭を知り尽くした熟練の職人が一本一本丁寧に焼き上げます。練馬よつぼし【エリア】練馬【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3000円【アクセス】練馬駅 徒歩3分地下鉄赤塚駅【ステーキハウス鉄板焼巴】鉄板焼き最高のステーキが目の前で調理される圧倒的なライブ感カウンター席はアットホームな雰囲気地下鉄赤塚駅より徒歩3分、都心の喧騒から離れた静かな住宅街にある【ステーキハウス鉄板焼巴】。「お客さまにはリラックスしてお食事を楽しんでいただきたい」との店主の思いから、店内はアットホームな雰囲気に。デートにも最適で、目の前で繰り広げられる料理人のパフォーマンスも2人の夜に華を添えてくれます。カウンター席で仲良く肩を並べて、極上の鉄板焼きを楽しんでみてはいかが?『お肉コース(100g)』の一例。8000円食材は上質な「黒毛和牛」はもちろん、「車海老」など海鮮にもこだわりが。「車海老」は生きたままを鉄板で調理し、その臨場感あふれるパフォーマンスはゲストを飽きさせません。焼き加減も好みに合わせて提供してくれます。ステーキをはじめ、さまざまな食材を楽しめるコースをぜひご賞味あれ。ステーキハウス鉄板焼巴【エリア】成増【ジャンル】鉄板焼き【ランチ平均予算】8000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】地下鉄赤塚駅 徒歩3分池袋駅【酒蔵鞍】居酒屋池袋駅のそばにたたずむ、大人が集う酒蔵・美味の宝庫地下2階はリラックスできるほりごたつ式座席池袋駅西口から徒歩1分という便利な場所にある、和食ダイニング【酒蔵鞍】。地下1階と地下2階の2フロアからなるお店で、地下1階はテーブル席、地下2階は全席ほりごたつ式座席になっています。個室もあり20名~30名までの団体も利用可能(要予約)。さまざまなシーンでつかえる、使い勝手のいいお店です。鮮度抜群の鮮魚のおすすすめ『刺身盛り込み(竹)』1650円おすすめはオーナーが毎日仕入れる鮮度抜群の鮮魚を、日替わりで最もおいしい食べ合わせを考え盛り込んだ『刺身盛り込み』。それを盛り付ける器もオーナー自ら手掛けるなど、ゲストへのもてなしは細部にまで行き届いています。店名に「酒蔵」とある通り、地酒は全国各地のものを用意。焼酎、日本酒好きも喜ぶ酒処としても通いたくなります。酒蔵鞍【エリア】池袋西口【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3000円【アクセス】池袋駅 徒歩1分池袋駅【グリルダイニングランドーズ】居酒屋細い階段の先にある隠れ家的なお店。落ち着きと温もりあふれる和みの空間池袋にあるということを忘れそうなほどのカントリーな雰囲気池袋駅前の喧騒から離れ、お寺や住宅なども立ち並ぶ路地裏にある【グリルダイニングランドーズ】。目を見張るのは、その風格ある内装です。長い年月をかけて自然に磨き抜かれた艶、立派な大木の梁、一本一本に至るまで年輪を刻んだものばかりを使用した柱。それらを映し出す照明の陰影は、古き良き時代を彷彿とさせてくれます。山芋のふかふか感と粘り気がたまらない『山芋のふかふか焼き』料理は手づくりにこだわりながらも、リーズナブル。『鉄板焼』『タンシチュー』『サーモンドームカルパッチョ』など、バラエティにも富んでいます。落ち着きと温もりあふれる和みの空間で、仲間とわいわいするのに最適。飲み放題付きのコースメニューも多数用意しているので、あとはもう集合するだけです。グリルダイニングランドーズ【エリア】池袋東口/東池袋【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】3000円【アクセス】池袋駅 徒歩3分池袋駅【残心】居酒屋「剣道」をテーマにしたオリジナル料理が楽しめる和風スポーツバー剣道の防具がお店のアイコンに池袋駅から徒歩3分、「剣道」をテーマにしたユニークなお店が【残心】。店内には兜や竹刀が飾られており、日本古来の文化に触れることができるので、外国から来たゲストも喜んでくれそうです。壁にはTVモニターが設置され、スポーツの中継を眺めながら食事を楽しめます。またお祝いの際は升での乾杯ができるのもこのお店ならでは。【残心】特製の餡かけが相性抜群『餡かけ揚げ蕎麦』1180円名物の『残心兜焼き』は、北海道・標茶町の上質なブランド牛「星空の黒牛」をつかった一品。ジューシーで歯ごたえのある赤身と、豊かなコクと旨み溢れる脂身の絶妙なバランスを味わえます。ほかにも馬刺し、米沢豚ロースに加えて新鮮な魚介類まで幅広いラインナップがテーブルを彩ります。お酒は【残心】オリジナルラベルの地酒をはじめとした、日本酒各種と焼酎類を用意。残心【エリア】池袋東口/東池袋【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4000円【アクセス】池袋駅 徒歩3分池袋駅【サクラカフェ&レストラン池袋】カフェヨーロッパ情緒漂うおしゃれなカフェテラスで、世界の郷土料理とビールを堪能ヨーロッパのカフェテラスをイメージしてつくられたテラス席「テーブルの上で世界旅行を」をコンセプトに、世界中のローカルフードを楽しめる【サクラカフェ&レストラン池袋】。併設されているホテルに滞在した海外のお客様から直伝の「本場のレシピ」でつくる世界各国の料理がバリエーション豊富に揃っています。樽でつくられたテーブルが並ぶおしゃれなエリアでは、立ち飲みもOK。気軽に立ち寄れそうです。メニューの一例提供されるのはワクワクするような料理ばかり。例えばペルー料理『ロモ・サルタード』は、牛肉と玉ねぎとトマトを煮込み、クミンで味付けしたスパイシーな煮込み。お餅のように“びよ~ん”と伸びるマッシュポテト『アリゴ』は、たっぷりのチーズを混ぜ合わせてつくられ、具材を絡めていただくフランス料理。常時約60種類用意されている世界各国のビールとぜひ。サクラカフェ&レストラン池袋【エリア】池袋西口【ジャンル】ビストロ【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】3000円【アクセス】池袋駅 徒歩5分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年07月22日取材・文:渡邊玲子撮影:大嶋千尋編集:鈴木麻葉/マイナビウーマン編集部ヘアメイク:小林麗子スタイリスト:大石裕介衣装:ジャケット、シャツ、パンツ、ミュール(全てNEEDLE)岡田将生さんと清原果耶さんがダブル主演を務める映画『1秒先の彼』が7月7日に公開されました。本作は、『天然コケッコー』などで知られる山下敦弘監督が、脚本家の宮藤官九郎さんと初タッグを組み、台湾映画『1秒先の彼女』をリメイクしたラブストーリー。男女のキャラクター設定を反転 & 舞台を京都に移し、何をするにも1秒早いハジメと、1秒遅いレイカによる“消えた1日”を巡る物語を、ファンタジックに描き出しています。今回、何をするにも1秒早いハジメを演じた岡田さんは、実はせっかちで主人公に共感するところもあったそう。そんな岡田さんは、他者とコミュニケーションを図る上でどんなことを心掛けているのでしょうか。ハジメとの共通点や、人付き合いにおける心境の変化についてお話を伺いました。■生粋の京都人「ハジメ」を演じる苦労――本作は台湾映画『1秒先の彼女』の日本版リメイクですが、お声がかかった時はどう思いましたか?最初は“日本版では男女を反転させる”と知らずに台湾版を観たので、てっきり自分は男性側を演じるものだと思っていたんです。後から聞いてビックリしました(笑)。台湾版では時差(タイムラグ)のある男女のファンタジックなラブストーリーという、ちょっと奇抜な設定のお話ではあるんですが、美しい台湾の景色がたくさん登場するとても素敵な映画で、「ロケ地巡りのツアーがあったら参加したいな」と思ったくらいです。個人的には、これまで恋愛映画をあまり観てこなかったので、なおさらグッときた部分もあるのかもしれないですが、最後の方で思わずホロリときてしまって……。30代になって観たからこそ、より心に沁みるものがあった気もします。――日本版の舞台は「京都」ということで、映画のなかではとても流暢な京都弁を話されていますよね。演じる上で苦労した点や意識した点はありますか?前半パートを僕が演じるハジメくんが担っていて、後半パートは清原(果耶)さん演じるレイカちゃんが中心になる構造なので、スムーズにバトンタッチをすることが今回の僕の使命だと思って演じていたんです。そのためには、関西出身の方が聞いても違和感を覚えないような自然な京都弁を話せるようにならないと……という大きな壁があって(苦笑)。とにかくそこだけは精一杯頑張りました。このキャラを標準語で演じるとさすがにちょっと浮いてしまう気がするんですが、京都弁を話すことでハジメくんが「ちょっと憎たらしいけど愛せるキャラクター」になるんじゃないかなと思ったんですよね。レイカちゃんとの掛け合いのシーンでは、会話のズレをあえて楽しむことを意識しながら演じていました。■人より1秒早い「ハジメ」との共通点――今回、何をするにも人より1秒早い「ハジメ」を演じていますが、岡田さんが考える「ハジメ」とはどんな男性でしょうか?特殊な人のように映るかもしれませんが、人よりタイミングがちょっと早いだけで、それほど普通の人と変わらない男性という印象でした。――岡田さん自身は、ハジメと共通する部分はありますか?こう見えて僕は、プライベートではどちらかと言えばせっかちで、割とスケジュール通り進めたいタイプ。友達と待ち合わせるときも相手より先に着いて、「早く来い、早く来い」と思っている方なんです(笑)。だから、どこか共感できるところもありました。――映画のなかでは、ハジメ視点で観ているときには気づかないことも、人より1秒遅いレイカ視点で観ると、もどかしく感じるシーンもありました。岡田さんご自身は、タイミングが合わずに言いたいことを心に秘めてしまった経験はありますか?ありますね(苦笑)。せっかちではあるんですが、僕はハジメくんとは違ってもともとそんなに口数が多いわけではないので、黙っていると「いまこう思ってるんでしょ?」って勝手に想像されて、誤解を受けることが結構あって。友人とご飯を食べているときに、「あ、いまちょっと気を遣われているんだろうな」と感じて、そこから関係性が変わってしまう瞬間もありましたし……って、今もまたどんどん暗いトーンになってきちゃいましたけど(笑)。僕はただのほほんと暮らしていたいだけなんですけどね。――「せっかちだけど、のほほんと生きたい」という、どこか矛盾しているところが人間らしいです(笑)。そうですね(笑)。僕は「いつも笑顔でいられる元気な人」というイメージを持たれることが多いのですが、実際は元気なキャラではなくて(笑)。仕事場ではよくしゃべって明るく振る舞っている分、その反動もあるのかもしれないですね。■無理をしないことで生きやすくなった今――現実でも、人それぞれの生活テンポがあると思います。自身とテンポが違う人と出会った時、岡田さんならどのように接しますか?お芝居をしていても、相手の俳優さんによっては「あ、この人とは気持ちよくお芝居ができるな」とか「ちゃんと会話ができるな」と感じることがあったりするのですが、それができた時って、やっぱり完成した作品を観てもシーンの強度が増している気がするんです。それに気づいてからは、作品をよりよくするためにも、なるべく自分の方から相手に想いを傾けるようにしているので、そもそもあまりズレを感じることがないんですよね。――なるほど。では、お仕事では人に合わせるのは苦ではないということですね。そうですね。基本的には僕から相手に合わせることの方が多い気がしますが、なかには、向こうから合わせてくださる方もいらっしゃるんです。そういう時はもう、全力で甘えます(笑)。――プライベートではどうですか?プライベートでは「自分とは生き方のリズムやテンポが合わないな」と感じる人とは、無理してまで会わなくなってきているところもあって(笑)。そういうスタンスの方が、僕は生きやすい気がします。気疲れしてまで誰かと一緒にいる必要はもうないんじゃないかなって。そう思うようになってから、少しずつ生き方を変えようとしています。――具体的にどんなタイプの人だと自然体でいられますか?俳優で言うと、松坂桃李さんとは本当に仲が良くて。二人でご飯を食べに行くこともあるんですが、会話が弾まなくても空間が満たされるというか、馬が合うんですよね。むしろ僕が一方的にしゃべっている時は、桃李さんが「うんうん」って黙って聞いてくれて、逆に桃李さんがしゃべっている時は、僕が黙って聞いているような感じが多いというか。何も意識しないで一緒にいられる関係性が、僕にとって理想的なんです。――なるほど!自然とテンポが合うんですね。テンポの合わない二人を描いたこの映画の趣旨とはちょっと違ってきてしまうような気がしなくもないですが……(笑)、あくまでも僕個人の感想としては、プライベートではタイミングが合う人と一緒にいられる方が、なんだかんだやっぱり居心地がいいですね。――最後に、映画『1秒先の彼』の見どころを教えてください。僕的には5分に1回ぐらいクスクス笑えるポイントがあって、「やっぱり宮藤さんの脚本には独特の笑いがあって面白いな」と改めて感じる作品です。止まった京都の街並みも本当に美しくて、「場から生まれる空気感はカメラに映るものなんだな」としみじみ感じました。オリジナル版を観た僕が「台湾に行ってみたい」と思ったように、映画『1秒先の彼』も「京都に行ってみたい」と感じていただける映画になったのではないかなと思います。『1秒先の彼』何をするにも人より1秒早いハジメ(岡田将生)と1秒遅いレイカ(清原果耶)の“消えた1日”を巡る物語。郵便局の窓口で働くハジメは、街中で路上ミュージシャン・桜子の歌声に惹かれて恋に落ち、花火大会デートの約束をするも、目覚めるとなぜか翌日に。その秘密を握るのは、毎日郵便局にやってくる、何でも 1 秒遅いレイカのようで……。©2023『1秒先の彼』製作委員会
2023年07月07日東映は6月28日、「翔んで埼玉」の続編において「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」の正式タイトルとともに公開日を11月23日に決定した事を発表しました。同時に、特報映像やティザービジュアルも解禁されました。■見どころたっぷりの特報映像も「翔んで埼玉」は、魔夜峰央氏による原作「このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉」の実写版で、2019年に公開。壇ノ浦百美役は二階堂ふみさん、麻実麗役はGACKTさんが務めています。前作は第43回日本アカデミー賞において最優秀監督賞を含む12部門を受賞しているほか、埼玉県を徹底的に“ディスる”という内容である一方で、埼玉県民の心に深く郷土愛を刻んだ作品としても話題となっています。今回公開となる「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」は、“~日本埼玉化計画・第Ⅱ章東西対決~”がテーマ。11月23日より全国公開を予定しています。特報映像は、壮大な航海シーンからスタートし、「今ここで戦わなければ日本全土が大阪になってしまう」「琵琶湖の水を止める」という麗の台詞や、大量のたこ焼きを食べながら「なんでっしゃろ?」と関西弁を話す百美の姿などが見どころとのこと。ティザービジュアルでは、漫才師のような出で立ちの麗と百美が「関西の皆様 飛び火してすんまへん。」とおなじみの謝罪ポーズを関西弁とともに披露しています。期待が高まる本作。ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。(C)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会(フォルサ)
2023年06月29日1912年に沈没した、イギリスの豪華客船タイタニック号。1997年には、船上で出会った青年と上流階級の娘の身分違いな恋とともに、その悲劇が映画化されてアカデミー賞11部門を受賞しました。フジテレビは土曜プレミアム枠として、2023年6月24日と7月1日に前後編を分け、映画『タイタニック』の放送を予定しています。そんな中、海外で不測の事態が起き、放送を不安視する声が上がりました。タイタニック号見学ツアーの潜水艇が損壊カナダ南東部沖の海底にある、タイタニック号の残骸を観光するツアーで事故が発生。アメリカの潜水艇であるタイタンが行方不明となった後、2023年6月22日に海底で破片が発見されたことが、沿岸警備隊によって発表されたのです。潜水艇に乗っていた5人の生存は絶望的と見られ、無事を祈っていた世界中の人々の間に悲しみが広がりました。それと同時に、映画『タイタニック』の放送について、フジテレビがどう対応するのかが注目を集めることに。決断を迫られたフジテレビは、放送内容は変更せず、ウェブサイト上に次のように追悼文を掲載しました。タイタニック号見学ツアー中の潜水艇で乗客乗員が死亡する事故が発生しました。犠牲となられた方々に心より哀悼の意を表します。フジテレビーより引用フジテレビの対応について、ネット上には、犠牲者の遺族側に寄り添い「不謹慎に思う人もいるのでは」と危ぶむ意見がある一方、擁護するコメントも多数ありました。・悲劇を笑いものにする内容ではないので、放送は問題ないと思う。・2週連続なこともあって、すぐに差し替えはできないよね。・むしろ、このタイミングの放送になってしまったことに同情します…。・亡くなった人のことを考えてしまうから、私は観られない。でも、考えさせられる不朽の名作なので、大丈夫な人は観てほしいかな。・供養の形はいろいろ。映画を観て、1912年当時と今回亡くなられた方々に思いをはせ、魂を弔いたいと思います。事故が発生した直後、遺族の心はおおいに傷付いています。そのため、場合によっては企業や自治体がイベントを自粛するなどの配慮をすることも。しかし、社会の配慮が行きすぎれば、自粛ばかりで文化的な活動は窮地に追い込まれるかもしれません。世界各地で日々悲しい事故が起きている現状を踏まえると、どこまで自粛をするべきかは一考する必要があるでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年06月24日九州編中国・四国編近畿編関東編東北編九州編鈴芽が住む港町の舞台とされる「日南市」| 宮崎県提供元:写真AC物語序盤の描写には「宮崎県南部」との表記があり、宮崎弁と思われる言葉遣いで会話するシーンも登場する『すずめの戸締まり』。設定は「架空の町」ですが、港町を思わせる風景などから、日南市が舞台のモデルになったのではといわれています。特に油津港は、鈴芽が扉を探している草太と出会った通学路に映る港として有力視されています。日南おすすめグルメ【伊勢海老料理 大海】和食漁港が目と鼻の先にある【伊勢海老料理大海】でいただけるのは、目の前の海で獲れたプリプリの伊勢海老。鮮度はバツグンで、身の張り、味は折り紙付き。年間を通して伊勢海老料理が楽しめます。そのほかにも新鮮なお刺身、磯物料理が自慢。特に10種類以上の魚介類が入っている『大海の海鮮丼』はおすすめです。伊勢海老料理大海【エリア】日南/串間【ジャンル】和食【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】2000円廃墟の温泉街のモデルといわれる「湯平(ゆのひら)温泉」| 大分県提供元:写真AC鈴芽が草太を追いかけて向かった最初の廃墟である温泉街。モデルとなっているのは大分県の湯平温泉ではないかとされています。江戸期につくられた石畳通りには無数の赤提灯が飾られていて、ノスタルジックな雰囲気満載。この赤提灯は映画のシーンでも見受けられます。湯布院温泉郷の一つであり、由布院温泉にも近いです。湯布院おすすめグルメ【ゆふいん山椒郎】懐石地元で育った朝採れ野菜が主役の【ゆふいん山椒郎】。種類ごとに切り方、ゆで方、蒸し方、味付けなどを研究し、野菜がシンプルに最大限おいしく感じられる料理を提供しています。その姿勢や味が評価され、2018年にはミシュランプレートにも選出。まるで野菜の宝石箱のような『合わせ箱(海・山)』はランチ限定です。ゆふいん山椒郎【エリア】湯布院(由布)【ジャンル】日本料理・懐石・会席【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】7000円【アクセス】湯布院駅 徒歩7分【cafeHIVE】カフェ湯布院観光地のど真ん中にある【cafe HIVE】は、はちみつ専門店が運営するカフェ。珈琲、クレープなどの軽食から、グリル、サンドなどのランチまでいただけます。大屋根のある広いテラス席は車いすやベビーカーでも入りやすく、ペット連れの観光客にうれしいスペース。併設のテイクアウト小屋では、はちみつ掛けのソフトクリームやチュロスなどが人気です。caféHIVE【エリア】湯布院(由布)【ジャンル】パスタ・ピザ【ランチ平均予算】1500円【ディナー平均予算】500円【アクセス】由布院駅 徒歩15分中国・四国編フェリーに乗ってたどり着いたとされる「八幡浜港」| 愛媛県提供元:写真AC鈴芽が九州からフェリーで渡り、最初に訪れるのが愛媛県八幡浜市の八幡浜港。劇中には旧八幡浜港フェリーターミナル(ターミナルビルは近隣に移転して旧ターミナルは現在解体済み)やJR八幡浜駅の風景が登場します。港からは鈴芽が乗ったフェリー「みかん四国」のモデルである「おれんじ四国」「おれんじ九州」が運行しています。八幡浜おすすめグルメ【酉屋りょう吉 八幡浜店】焼鳥新鮮な朝びきの鶏肉を毎日、丁寧に串打ち。備長炭で焼きあげるおいしい焼鳥を提供しているのが【酉屋 りょう吉 八幡浜店】です。串焼き1本120円~、串揚げ1本150円(ともに税別)とリーズナブルなのも人気の理由。宴会予約もできるので、聖地巡礼のメンバーで飲み放題付きのコースを注文するのもおすすめです。酉屋りょう吉 八幡浜店【エリア】愛媛県その他【ジャンル】焼鳥・串焼き【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3,000円 ~ 3,999円近畿編鈴芽たちがたどり着いた廃墟の遊園地「神戸おとぎの国」| 兵庫県提供元:写真AC旅の途中、鈴芽は神戸に住むルミと出会い、神戸にやってきます。災いをもたらす「扉」は夜の神戸にも。「戸締まり」に挑む山中の古びた遊園地は実在しない場所ですが、アトラクションの形状や配置から、道の駅「神戸フルーツ・フラワーパーク大沢」の遊園地「神戸おとぎの国」ではないかと推測する声もあがっています。神戸おすすめグルメ【神戸北野ホテル ダイニング イグレック】フレンチ歴史ある港町・神戸に受け継がれる洋食文化。「神戸北野ホテル」では、“みんなのごちそう”として定着した洋食メニューに最新調理技術をプラスした「神戸ビストロ洋食」が愉しめます。料理は食材が持つ旨みを最大限まで引き出し、温度差や食感、色合いなど五感に訴えかける逸品ばかり。夜は「ナイトデザートブッフェ」もおすすめです。神戸北野ホテルダイニングイグレック【エリア】新神戸/北野【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】4500円【ディナー平均予算】7000円【アクセス】三宮駅 徒歩15分【たん熊北店 神戸店】懐石昭和3年12月に、京都・高瀬川のほとりで産声を上げた【たん熊北店 神戸店】。伝統を積み重ねた生粋の京料理を、異国情緒豊かな神戸で堪能するのも乙なものです。旬の食材を使用し、四季を存分に感じられる京料理の本質を大切に守りながら、常に新しい料理を研究開発し続けている姿勢も老舗の名に恥じないゆえんかもしれません。たん熊北店神戸店【エリア】新神戸/北野【ジャンル】日本料理・懐石・会席【ランチ平均予算】6000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】新神戸駅【フレンチレストランアッシュ】フレンチ伝統と格式を重んじつつ、サイエンスに基づいた最新技術をも取り入れる軽やかなフレンチを提供する【フレンチレストランアッシュ】。明石や瀬戸内で水揚げされた魚介、丹波や西神戸で育てられた自然農法の野菜、さらに神戸髙見牛など地元の食材を中心に使用した料理は、ソムリエセレクトのワインとの相性もバツグンです。【フレンチレストランアッシュ】【エリア】新神戸/北野【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】9000円【ディナー平均予算】17000円【アクセス】三ノ宮駅 徒歩15分関東編鈴芽が川に向かって飛び込む「聖橋」| 東京都東京では御茶ノ水周辺が聖地として有名です。そのまま登場するJR御茶ノ水駅はもちろんのこと、鈴芽が飛び降りる聖橋も御茶ノ水駅に隣接しています。これは放物線を描く鉄筋コンクリートのアーチ橋で、関東大震災後の震災復興橋梁の一つとして、1927年に完成したもの。ほかにも順天堂大学などもそのまま映画に登場しています。御茶ノ水おすすめグルメ【てんぷらと和食 山の上】天ぷら山の上ホテルの創業と同時に開店した歴史あるレストラン【てんぷらと和食 山の上】で特におすすめなのが、旬の食材をふんだんに取り入れた季節替わりのコース。プリプリの活車海老や濃厚な味わいの生うになどを、サクサクの衣に旨みを閉じ込めた天ぷらで堪能できます。カウンター席はもちろん、個室やテーブル席にも揚げたてを運んでくれます。てんぷらと和食山の上【エリア】御茶ノ水【ジャンル】和食【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】-【アクセス】御茶ノ水駅 徒歩5分【鮨まつもと 御茶ノ水】鮨『ミシュランガイド東京』2019、2020に掲載されている【赤坂鮨まつもと】。 提供されるのは大将の鋭い感性が光る遊び心溢れたつまみと、伝統かつ正統をゆく江戸前鮨との計算し尽くされた対比が絶妙なコース。濃厚なシジミのスープからウィットの効いたつまみが続き、伝統かつ正統な江戸前握りへと続きます。昼・夜共に<おまかせコース>のみ。鮨まつもと御茶ノ水【エリア】御茶ノ水【ジャンル】鮨・寿司【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】御茶ノ水駅 徒歩1分【蕎麦といろり焼 創】和食ランチタイムは手打ち蕎麦や季節の天ぷらをはじめとした日替わり昼膳を、ディナータイムは全国から集めた厳選素材のいろり焼きと美酒を楽しめる【蕎麦といろり焼 創】。お店で粉を挽いたこだわりの手打ち蕎麦は、温蕎麦と冷蕎麦と多彩なバリエーションを用意しています。いろり焼きは北海道・青森・長崎など、各地から届けられた食材を使用しています。蕎麦といろり焼創【エリア】御茶ノ水【ジャンル】和食【ランチ平均予算】1500円【ディナー平均予算】4500円【アクセス】小川町駅 徒歩1分東北編民家の屋根に船が乗り上がった「大槌町」| 岩手県提供元:写真AC震災後のシーンに民家の屋根に船が乗り上がったシーンがありましたが、その場所が岩手県上閉伊郡大槌町の赤浜地区。実際の東日本大震災直後、赤浜の建物の上に観光船「はまゆり」が乗り上げている映像を見たことがある人が多いのではないでしょうか。また、宮城では「道の駅大谷海岸」が、鈴芽たちが雨宿りをするスポットのモデル地とされています。大槌町おすすめグルメ【北の味処 ときしらず】居酒屋JR大船渡駅から徒歩約3分の【北の味処 ときしらず】は、「北海道のものを大船渡の人達に提供したい」という想いで2010年にオープンしたお店。提供するのはオーナー自ら水揚げした新鮮な魚貝類はもちろん、食材王国北海道から産地直送の活きの良い食材をふんだんに取り入れた料理です。船主だからこそ出来るリーズナブルな料金設定もうれしい限り。北の味処ときしらず【エリア】釜石/大船渡/陸前高田【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3000円【アクセス】大船渡駅 徒歩3分【焼肉レストラン牛牛本店】焼肉店長自ら仕入れを行い、厳選されたA5ランクの上質な和牛を使用する【焼肉レストラン牛牛本店】。お肉本来の旨みを活かせるよう、カットの仕方にも工夫を凝らしています。中でもおすすめは1日限定10食の『厳選和牛あぶり寿司』。とろけるようなお肉の旨みと甘みを直に味わうことのできる逸品です。ワインやシャンパンなどお酒も豊富に取りそろえています。焼肉レストラン牛牛本店【エリア】釜石/大船渡/陸前高田【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】900円【ディナー平均予算】3500円【アクセス】釜石駅 徒歩15分【三陸居酒屋 漁火】居酒屋釜石港直送の新鮮な魚介を堪能できる【三陸居酒屋漁火】。変化に富んだ豊富な料理が用意されている中で、おすすめはシンプルにレモンをかけて味わう『生牡蠣』。大粒で濃厚、クリーミーな味わいが特徴の三陸産の牡蠣ならではの食べ方です。また、獲れたその日の晩にテーブルに並ぶ『帆立』は、網焼きでも刺身でもおいしくいただけます。三陸居酒屋漁火【エリア】釜石/大船渡/陸前高田【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4000円【アクセス】釜石駅 徒歩15分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年06月20日2023年6月16日、東京都練馬区の『としまえん』跡地に、『ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 – メイキング・オブ・ハリー・ポッター』が開園しました!イギリスに次いで2番目、アジアでは初の開園となる、このスタジオツアーでは、世界中で大ヒットした映画『ハリー・ポッター』シリーズの映画制作の舞台裏を再現。映画に登場した豪華な衣装や小道具をはじめとする、素晴らしいセットを見学でき、映画の世界観に浸ることができます。『ハリー・ポッター』の出演者たちが来日!開園に際し、同月15日に『オープニング前夜祭』のレッドカーペットイベントが開催されました。イベントには、映画『ハリー・ポッター』シリーズの出演者らが登壇。クリエイター、『ハリー・ポッター』ファンの各界の著名人たちが一堂に会し、特別招待されたおよそ300名のファンとともにお祝いをしました。来日した、主人公であるハリーのライバル、ドラコ・マルフォイを演じた、トム・フェルトンほか、ネビル・ロングボトム役のマシュー・ディビット・ルイス、ルーナ・ラブグッド役のイヴァナ・リンチは、それぞれ次のようにコメントをしています。・イヴァナ・リンチ(ルーナ・ラブグッド役)初めて日本に来た時から、ファンのみなさんの愛情や熱意、創作力にいつも驚かされます。日本のスタジオツアーも、ひとつひとつ本当にクオリティーが高く、また、日本の文化やオリジナリティがグッズなどに表れているのが素敵でした。・マシュー・ディビット・ルイス(ネビル・ロングボトム役)日本のスタジオツアーもまさに本物でした。暖かい歓迎を受け、雨の中待っていてくれた熱狂的なファンに会えて嬉しいです。約20年前からずっと愛してくれたファンの存在があったからこそ、ここ東京にスタジオツアーが誕生したと思います。素晴らしいサポートをありがとうございます。・トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ役)映画キャストを代表して日本に来られて光栄です。でも、イギリスから雨をもってきてすみません。プレミアではいつも雨なんです。初めて来たときから日本が大好きなので、日本のオープンの際は絶対行きたいと思っていたけど、(ネビル役の)マシューが来ると知っていたら来ませんでした。スタジオツアーでは本当に素晴らしい体験ができるので、ぜひ楽しんでほしいです。前夜祭では、共演者をからかって和やかな冗談をいっていた、ドラコ役のトム・フェルトンですが、オープン当日には「ホグワーツの2つ目のホームが東京ほどふさわしい場所はない」と話し、ファンに対し感謝の言葉を贈っていました。この素晴らしいスタジオツアーを実現したすべての人に感謝の気持ちでいっぱいです。長年映画にかかわったキャストや裏方のスタッフに代わって、新たに東京でディテールにこだわって作られたことに感謝の気持ちを伝えたいです。日本が大好きで、日本のファンの方々がずっと応援してくれていることに感謝しているので、ホグワーツの2つ目のホームが東京ほどふさわしい場所はないと思っています。これから先、何度も東京の大広間を訪れたいと思います普段はなかなか会えない映画キャストとの交流に、駆け付けたファンも熱狂的な盛り上がりを見せていたとのこと!また、『ワーナー ブラザース スタジオツアー東京』のInstagramでは3人がそれぞれ出演シーンを象徴するセットについて紹介する、動画も投稿されています。 この投稿をInstagramで見る ワーナー ブラザース スタジオツアー東京(@wbtourtokyo)がシェアした投稿 ネット上では、出演者来日のニュースにファンから多くのコメントが寄せられていました。・トムのファンサービスが神対応。彼が日本の地を踏みしめてるだけで涙が出そうです。・すごいメンツ!てか、ネビルがめっちゃイケメンに成長していてびっくり!・マルフォイ、ルーナ、ネビルが仲よく来日…尊すぎて泣いている!スタジオツアー東京では、魅力的な映画セットのほか、11のテーマに分かれた世界最大のショップも登場。限定アイテムも多数販売され、レストランやカフェでは『フィッシュ・アンド・チップス』や『アフタヌーンティー』などイギリスの伝統料理などを味わえるそうです。『ハリー・ポッター』ファンにはたまらない、貴重な体験を満喫できる、同施設。ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。■チケット情報スタジオツアー東京のチケットは公式ウェブサイトofficial websiteで購入できます。チケット料金は下記の通り。大人 6300円(税込)中人 5200円(税込)小人 3800円(税込)すべてのチケットは事前予約が必要となり、スタジオツアーでの購入はできません。[文・構成/grape編集部]
2023年06月16日たびたび報道される、芸能人の逮捕や不祥事。そういった騒動はネガティブな内容が多いため、ファンを含む多くの人に衝撃を与えるほか、関連作品にも影響を及ぼします。芸能人の起こした事件や騒動が原因で、ドラマの放送が延期したり、映画が公開中止になったりしたことは珍しくありません。『芸能人の不祥事』による作品公開中止に賛否2023年6月16日、俳優の永山絢斗氏が、大麻を所持した大麻取締法違反の疑いで逮捕されたことが分かりました。同月30日には、同氏が出演する映画『東京リベンジャーズ2血のハロウィン編―決戦―』が公開予定であり、多くの人が作品が予定通りに公開されるのかを不安視する声が上がっています。逮捕が報道された同月16日12時時点で、同作の上映に関する声明は発表されていません。しかし、延期もしくは中止になる可能性はあり得るでしょう。アニメ化や実写化、舞台化を果たし、映画は第1作、第2作と立て続けに高い人気を博してきた、『東京リベンジャーズ』。多くの人が最新作の公開を心待ちにしていただけに、今回の件を受け「公開は無事に行われるのか」という声が上がっているようです。「作品に罪はない」「公開自粛は致し方ない」の声前述したように、芸能人の不祥事によって作品の公開が延期されたり、いわゆる『お蔵入り』になったりしたことは、これまでに何度もありました。『作品の公開自粛』という判断に対し、さまざまな意見が上がっています。【肯定的な意見】・直接的でも間接的でも、被害者がいるなら自粛すべき。加害者の顔が世間に露出したり、称賛されているのを見たりするのはつらいと思う。・公開続行はダメでしょう。その人が活躍することによって、苦しめられている人がどこかに存在するんだから。・芸能界はイメージ商売。スポンサーらお金を出している人がいる以上、公開の可否は別問題だと思う。【否定的な意見】・制作側の考えも理解できる。でも、作品に関わった全員やファンがあまりにも不憫すぎる。・大勢の目に触れるテレビ放送はともかく、映画の場合は見たい人だけがお金を払って見るわけだし、いいんじゃないかな。・確かに罪を犯した関係者は悪いが、作品に罪はない。たった1人の不祥事による影響力が大きすぎる。賛否を問わず、「罪を犯した人に責任があり、償う必要がある」という考えは一致しているものの、作品が公開されることによる影響に対しては、さまざまな意見があるようです。今後、『東京リベンジャーズ2血のハロウィン編―決戦―』の公開については、ウェブサイト等で詳細が発信されることでしょう。『関係者の不祥事で作品公開を自粛すべきか』の議論が白熱する中、多くの人が同作の動向に注視しているようです。[文・構成/grape編集部]
2023年06月16日2023年6月15日、映画監督の中島貞夫さんが亡くなったことが分かりました。88歳でした。サンケイスポーツによると、中島さんは同月11日、肺炎のため亡くなったとのこと。葬儀はすでに、家族葬で営まれたといいます。中島さんは東映株式会社への入社後、1964年に映画『くノ一忍法』で監督としてデビュー。『893愚連隊』や『まむしの兄弟』シリーズ、『木枯し紋次郎』シリーズ、『日本の首領』シリーズ、『極道の妻たち』シリーズなど、数多くの映画を生み出したほか、脚本家としても活躍をしてきました。ヤクザ映画の大物監督として、多くの人の心をつかんできた、中島さん。訃報に対し、ネットでは中島さんの作品に触れてきた人から「中島監督の作品は、自分にとって青春の映画でした」「素晴らしい作品をありがとう」といった声が上がっています。中島さんのご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2023年06月15日劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』後編の完成披露舞台挨拶が行われた、2023年6月14日。物語のカギを握るといわれるキャラクター、セーラーコスモス役を、俳優の北川景子さんが演じることが発表されました。北川景子、20年ぶりに『セーラー戦士』に『美少女戦士セーラームーン』といえば、1992年に、少女漫画雑誌『なかよし』で連載開始して以降、あらゆる世代から人気を博すシリーズ作品。女子中学生たちが『セーラー戦士』となり、ボロボロになりながらも懸命に悪と戦う姿は、多くの人に勇気と感動を与えました。『美少女戦士セーラームーン』シリーズは、アニメや映画など幅広いコンテンツで展開され、2003~2004年の約1年間は、特撮テレビドラマも放送。北川さんは同ドラマで、火野レイことセーラーマーズ役を担当していました。20年の時を経て、再び『セーラー戦士』になった北川さん。自身の思いを、劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』のウェブサイトにつづっています。幼少期に夢中になって楽しみ、影響を受けた「美少女戦士セーラームーン」。しかも私自身のデビュー作品が2003年のTVドラマ「美少女戦士セーラームーン」の火野レイ/セーラーマーズ役なので、私には思い入れが強く、本当に特別な作品です。今回のお話しをいただいたときは、震えるくらいびっくりしましたし、とても嬉しかったです。劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」公式サイトーより引用幼少期の頃に影響を受けただけでなく、北川さん自身のデビュー作でもある同作品に、深い思い入れがあるのだそう。今回、劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』の出演オファーが来た際は「震えるくらいに嬉しく、とても嬉しかった」と明かしています。また、自身が演じるセーラーコスモス役については次のように触れました。【セーラームーンの未来の究極の姿】であるセーラーコスモスは、これまでの戦いの中で、つらい思いをしながらも、それをのり越えてきた強さと人間らしいもろさが共存しているキャラクター。神々しい見た目ではありますが、声から深さやあたたかさがだせればと思って演じさせていただきました劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」には、壁にぶつかった時の立ち上がり方、落ち込んでしまったときの前の向き方、自分がどんな未来に進んでいけばいいのか分からない人の不安を少しでも軽くするようなメッセージが詰まっています。こういう時代だからこそ観ていただいたら絶対に感じていただけることがあると思います。ぜひ劇場でご覧ください。劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」公式サイトーより引用(原文ママ)左:北川景子さん右:セーラーコスモスセーラーコスモスの心情を語る北川さんの様子から、いかに自身が演じるキャラクターと真摯に向き合い、作品に想いを吹き込んだかが伝わってきます。同映画への北川さんの出演を知ったファンからは、「思わず叫んだ」「コメントから愛が伝わってくる」「公開が待ち遠しい」などの声が上がっています。北川さんが出演する劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』後編は、2023年6月30日に全国の映画館にて公開予定。気になる人は、映画館に足を運んでみてはいかがですか。[文・構成/grape編集部]
2023年06月15日俳優の横浜流星さんが、ボクシングのプロテストを受験。見事合格し、C級ライセンスを取得したことが2023年6月12日に分かりました。横浜流星「久々に心が燃えました」同年8月25日公開の映画『春に散る』で、俳優の佐藤浩市さんとともにW主演を務める横浜さん。映画の中でボクサーの黒木翔吾役を演じることから、2022年4月よりボクシングを始め、続けてきたそうです。横浜さんは、映画に際し「自分自身がプロボクサーになる必要がある」という思いを強く持っており、撮影に挑んだ時には、すでにプロボクサーの技術が備わっていたのだとか。宣伝活動が本格始動するタイミングでプロテストの受験を決意し、見事合格したのです。横浜さんが取得したのは、日本でプロボクサーになるために必ず通る道である『日本ボクシングコミッション(JBC)』の『ボクサーライセンス』。プロテストでは、実技試験や筆記試験があり、合格するとC級ライセンスを取得できるのだそうです。横浜さんは、合格の喜びや今後の展望について、以下のようにコメントしています。【プロテストを受けてみて合格しての喜び】去年の4月から映画『春に散る』の役作りでボクシングを始め、そこからボクシングをずっと続けていました。K’sBOXの会長、松浦さん、川並さん、その他の方々のサポートが無ければ、結果は出せませんでした。本当に感謝の気持ちで一杯です。当日は空手をやっていた当時の気持ちを思い出し、久々に心が燃えました。あの時の気持ちをまたこうして味わえて、自分は本当に格闘技が好きなんだと再確認できましたし、反省点もありますが、やって来たものを全て出しきれたので今はホッとしてます。【今後の展望】翔吾の台詞に今しかねぇ。という台詞があります。本当にその通りなんです。人生一度きりで後悔を残したくないし、今を大切に生きたいと心に強く刻み自分も生きています。今回挑戦したことは、芝居でもこれから生きていくうえでも、必ず活きると信じています。魂を込めて創り上げた映画『春に散る』が1人でも多くの方の心に届き、自分の大好きなボクシングや格闘技がこれからもっともっと盛り上がることを心より願っています!極真空手の有段者で、大会で世界一になった経験もある、横浜さん。プロテストの当日は、空手をやっていた当時の気持ちを思い出し「久々に心が燃えました」と感想を伝えていました。横浜さんの格闘技に対する熱い想いや、挑戦をし続ける姿勢に、多くの人から称賛の声が上がっています。・並大抵の努力じゃできないはず。行動力と努力する姿、本当に尊敬します。映画の公開が楽しみ。・すごすぎる。プロテスト合格、本当におめでとうございます!・横浜さんの空手の実力は知っていましたが、ボクシングも始めたとは。しかもライセンス取得まで。さすがです。・見た目だけじゃなく、中身までかっこいい。常に高みを目指してる印象があります。人気俳優として数々の作品に出演し、多忙な日々の中で、プロテストに合格するのは、簡単なことではないはず。何事も本気で取り掛かる横浜さんの姿を見て、背筋が伸びた人は多かったのではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2023年06月13日みなさんは、西部劇の映画を観たことがありますか。アメリカ西部開拓時代を舞台に、荒野のならず者や保安官たちが繰り広げるストーリーを描く映画ジャンルです。そんな西部劇の世界観を、お手軽に味わえる楽器店があるのをご存知ですか。誰でも西部劇のキャラクターに!?シンプルな構造も注目Instagramで話題になっているのは、アメリカ・オハイオ州にある楽器店『ミスター・ジェフズ・ミュージカル・ギズモーズ』のアカウント(musicalgizmos)。ギターやベースだけでなく、カントリー音楽などで使用されるバンジョーなども取り扱っています。このお店の玄関には、実はある仕掛けがされていて…。※動画はInstagram上で再生できます。 この投稿をInstagramで見る Mr Jeff(@musicalgizmos)がシェアした投稿 店の玄関を開けると、まるで西部劇でキャラクターが登場する時のように、「ジャーン!」とギターが鳴るのです!つい立ち止まってしまう『誰でもお手軽ウエスタン』システムですが、仕掛けはとてもシンプル。ドアに取りつけられた棒の先にギターピックがついていて、開け閉めすると、店の天井に固定されたギターを弾くようになっています。Instagramに投稿された動画では、男の子が目をキラキラさせながら、楽しそうにギターを鳴らす様子も…!【ネットの声】・本当にくだらないけど、めちゃくちゃ笑える。・超かっこいい!これ、うちにも欲しい!・もしかしたら、最高のセキュリティシステムかもしれない。西部劇では定番のテンガロンハットをかぶって、このドアを開けてみたいものですね…![文・構成/grape編集部]
2023年06月08日「須賀神社」男坂の階段@四谷三丁目「JR信濃町前 歩道橋」@信濃町「新宿警察署裏 交差点付近」@西新宿「国立新美術館」@六本木「スターバックスコーヒー」@渋谷「飛騨古川駅周辺」@飛騨古川ポスターのモデルとなった四谷「須賀神社」男坂の階段キービジュアルとしてポスターにも使用されている四ツ谷「須賀神社」は、『君の名は。』の中で最も印象的な場所と言っても過言ではありません。須賀神社が登場するシーンは、主人公の瀧と三葉が奇跡的に再会するかなり重要な場面となっています。急勾配と狭い道路ばかりの住宅街はいつ来ても絵になります。四ツ谷おすすめグルメしゃぶしゃぶ【しゃぶ禅 四谷店】四谷三丁目駅から徒歩1分の場所にある【しゃぶ禅四谷店】は、創業からこだわり続けた黒毛和牛を、食べ放題で堪能できるしゃぶしゃぶ・すき焼き専門店。コースは時間無制限。飲み放題を付けることもできるので、お酒を楽しみたい方にも好評です。趣ある和モダンな店内には、デートにおすすめな半個室やビジネスシーンにも最適な個室もあります。しゃぶ禅四谷店【エリア】四谷【ジャンル】しゃぶしゃぶ・すき焼き【ランチ平均予算】1500円【ディナー平均予算】7000円【アクセス】四谷三丁目駅 徒歩1分和食【荒木町 きんつぎ】味を知る大人の町・荒木町にある【荒木町きんつぎ】。店の魅力は、何度通っても飽きさせることがないコース展開にあります。おすすめコースは握りを含む季節の料理が6品ほど。たとえば初夏には、初鰹の握り、トウモロコシのすり流し、淡路の鱧の自家製柴漬け添え、焼きナスとオカヒジキのおひたしなどが登場しました。料理に合う日本酒は30種もあります。荒木町きんつぎ【エリア】四谷【ジャンル】和食【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】10000円【アクセス】四谷三丁目駅 徒歩2分鮨【鮨 和さび】四谷三丁目駅から徒歩1分、シンプルかつ丁寧な技の光る鮨が味わえる【鮨 和さび】。カウンター9席のみの肩肘張らない雰囲気が魅力です。店長曰く「お堅い接待などではなく、気軽にウチの味を堪能していただきたい」とのこと。気取らずに寛げる空間では、大将の軽快なトークも楽しみの一つ。おまかせの握りコースをぜひ。鮨和さび【エリア】四谷【ジャンル】鮨・寿司【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】20000円【アクセス】 徒歩2分劇中に何度も登場する「JR信濃町前 歩道橋」劇中に何度も登場する歩道橋は、JR信濃町駅を左に出てすぐの場所にあります。瀧と奥寺先輩のデートの別れ際や、東京を訪れた三葉が瀧に電話をかけようとしたのもこの場所です。周囲を見渡すと、ドコモタワーが。これも映画に登場する東京の印象的な風景です。都心ながら周辺には緑も多く、散策にピッタリのエリアになっています。信濃町おすすめグルメスリランカ料理【バンダラランカ】閑静な住宅街に凛と佇む【バンダラランカ】で味わえるのは、本場スリランカ料理。古城のような風格の店構えから期待が高まります。日本の「薬膳」にも共通するスリランカの「スパイス」が効いたヘルシー料理は絶品。食材にもこだわりがあり、「バナナの花」や「ジャックフルーツ」など、なかなか味わえないスリランカの素材に出合えます。バンダラランカ【エリア】信濃町【ジャンル】アジア料理【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】4000円【アクセス】四谷三丁目駅 徒歩8分映画のオープニングに登場「新宿警察署裏 交差点付近」RADWIMPSの歌う『前前前世』が流れるオープニングはやっぱりアガりますよね。目まぐるしく映し出される大都会の風景の中でも特に目を引くのが、新宿区にある新宿警察署裏の交差点付近。赤い「LOVE」というオブジェがある交差点としても有名です。東京都庁など現代的でユニークな建物が多い副都心を代表する高層ビルが立ち並ぶエリアです。西新宿おすすめグルメ鮨【すし岩瀬】【すし岩瀬】で岩瀬氏が振る舞うおまかせは、握りとつまみを交互に出すスタイル。というのも、岩瀬氏が修業を重ねたのは、かの四谷【すし匠】系列。西麻布【すし匠まさ】に始まり、【すし昴】、【匠達広】と名店でその腕を磨き、2012年に独立しました。平日ランチでは、夜と同じネタを使い10食限定のばらちらしを提供しています。すし岩瀬【エリア】西新宿【ジャンル】鮨・寿司【ランチ平均予算】1700円【ディナー平均予算】16000円【アクセス】都庁前駅 徒歩10分和食【燗アガリ】【燗アガリ】という店名は、お燗することで日本酒の旨みがぐっと広がるという意味の言葉。全国から厳選したお燗がうまい日本酒と、それに合う炉端焼き料理のお店です。特におすすめめなのは『名物! 鮮魚一本売り』。漁港直送の旬の日替わり鮮魚を備長炭で炙り、ふっくらと香ばしい焼き魚に仕上げます。〆には南部鉄器の釜で炊き上げたコシヒカリを。燗アガリ【エリア】西新宿【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】5000円【アクセス】新宿駅 徒歩3分ダイニングバー【GRILL & DINING MANHATTAN TABLE】洗練されたスタイリッシュな空間で、素材にこだわったおいしい洋食を味わえる【GRILL & DINING MANHATTAN TABLE】。新宿ワシントンホテル本館の25階にあり、都心の煌びやかな夜景を眺めながら非日常的な時間を過ごすことができます。定番のアラカルトをはじめ、グランドコース、シェフおすすめコース、女子会プランなどニーズに合わせたコースも豊富です。GRILL&DININGMANHATTANTABLE【エリア】西新宿【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】5000円【アクセス】新宿駅 徒歩8分奥寺先輩とデートで訪れる場所「国立新美術館」「国立新美術館」は、瀧がアルバイト先の憧れの女性である奥寺先輩とデートで訪れる場所。二人が食事をするのは、館内の2階にある【サロン・ド・テ ロンド】です。設計を手掛けた世界的に有名な建築家・黒川紀章らしい館内は、空中に浮かぶ円錐のようなフォルムが印象的。開催している企画展によってはカフェで特別メニューがいただけることも。六本木おすすめグルメ天ぷら【てんぷら山の上Roppongi】多くの文豪たちに愛された<山の上ホテル>内のレストラン【てんぷらと和食山の上】の味を受け継ぐのが【てんぷら山の上Roppongi】。こだわりの胡麻油でからりと揚げるのは、その日の朝に仕入れた厳選素材です。店内は11のカウンター席と24のテーブル席、ラグジュアリーな和空間。職人技が冴え渡る、熟練の味を堪能しに訪れたい一軒です。てんぷら山の上Roppongi【エリア】六本木【ジャンル】和食【ランチ平均予算】10000円【ディナー平均予算】20000円【アクセス】六本木駅 徒歩1分焼鳥【スペイン坂 鳥幸】上質な空間で焼鳥をはじめとした鶏料理とワインが楽しめる【スペイン坂鳥幸】。鶏肉を味わい尽くせる希少部位もそろえた焼鳥は、職人が1串1串丹精込めて焼き上げるこだわりの味です。店名を冠した「八ヶ岳鳥幸地鶏」など自慢の料理は、日本を代表するソムリエ・大越基裕氏によって厳選されたワインや日本酒を合わせていただきましょう。スペイン坂 鳥幸【エリア】六本木【ジャンル】和食【ランチ平均予算】1500円【ディナー平均予算】6500円【アクセス】六本木一丁目駅 徒歩2分鮨【鮨由う】ミシュラン一つ星を獲得した大将が極上鮨と真心でもてなしてくれる【鮨由う】。大将自ら豊洲で目利きして仕入れた旬の素材を、盛付けにもこだわった可愛らしい鮨に仕立ててくれます。切り目が美しい『春子鯛』や、独特の旨みを楽しめる『小肌』など、職人技が光る逸品揃い。白木のカウンター席に加え、洗練された個室も完備しています。鮨由う【エリア】六本木【ジャンル】鮨・寿司【ランチ平均予算】20000円【ディナー平均予算】25000円【アクセス】六本木駅 徒歩4分二人が仲睦まじくデートする「渋谷 スターバックスコーヒー」渋谷駅近くのSHIBUYA TSUTAYA内にあるスターバックスは、就職活動中の瀧がコーヒーを飲みながらスケジュール帳をチェックするシーンで登場します。レンタルビデオ・CDなどで有名なTSUTAYAの中でも、最大級の広さと品ぞろえを誇るフラッグシップ店として有名な渋谷店。スタバのカウンター席からは、スクランブル交差点を見下ろすことができます。渋谷おすすめグルメ和食【蒸し屋清郎 渋谷】渋谷神南に現れた話題のせいろ蒸し専門店。檜の蒸篭で蒸すことで余分な脂を落とすせいろ蒸しはヘルシーなだけでなく、食材が持つ本来の味や栄養をギュッと凝縮していただける料理です。店内は銀山温泉をイメージした大正ロマン漂う雰囲気。4名~30名用の個室17室のほか、お座敷個室、テーブル個室まで完備しています。蒸し屋清郎 渋谷【エリア】渋谷センター街/公園通り【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4200円【アクセス】渋谷駅 徒歩5分居酒屋【KICHIRI 渋谷】全国から直送される本質と鮮度にこだわった食材を、リーズナブルな価格で提供する【KICHIRI渋谷】。選りすぐりの旬の味覚、厳選された素材はさまざまなジャンルの料理に使われます。特に人気なのはいくらがたくさん乗った『名物!こぼれイクラ飯』や『メキシカン フレッシュ ワカモレ』、『米国産 1ポンドステーキ』。間接照明で落ち着いた雰囲気の中でゆったり過ごせそうです。KICHIRI渋谷【エリア】渋谷センター街/公園通り【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4500円【アクセス】渋谷駅 徒歩2分広島焼き【電光石火 渋谷センター街店】ふわふわでヘルシーな広島のお好み焼きを堪能できるのが【電光石火 渋谷センター街店】。広島から取り寄せる専用麺と野菜がたっぷり入った具材を、薄焼き玉子がふんわりまあるく包み込んでいます。トッピングを選び自分好みの一枚をつくれるのも楽しいところ。お好み焼きを食べたい人だけではなく、カフェやチョイ飲みとしての利用にも最適です。電光石火 渋谷センター街店【エリア】渋谷センター街/公園通り【ジャンル】お好み焼き・もんじゃ【ランチ平均予算】1500円【ディナー平均予算】2500円【アクセス】渋谷駅 徒歩5分瀧が三葉を探しにきた「飛騨古川駅周辺」提供元:写真AC瀧が三葉を探しに来た飛騨古川エリアは、岐阜県の中でも特に『君の名は。』の聖地が集中しているエリア。飛騨古川駅には劇中にも出てきた飛騨牛のマスコットキャラクター『ひだくろ』のパネルがお目見え。跨線橋から見る駅もまた趣があります。飛騨市図書館や味処古川、気多若宮神社などにもぜひ足を運んでみてください。飛騨古川おすすめグルメ日本料理【飛騨高山 飛騨牛 飛騨季節料理 肴】店主自ら山や川に入り、飛騨のおいしい旬の天然食材を調達して提供。春は香り高い山菜、夏は活きの良い清流魚、秋はめったに食べられない天然きのこ、冬は信頼できるマタギさんから厳選して仕入れるジビエなど、季節ごとに“飛騨の季節料理”を堪能できます。もちろん飛騨牛は最高ランクA-5等級のみを使用。昼夜共に完全予約制です。飛騨高山飛騨牛飛騨季節料理肴【エリア】飛騨/高山【ジャンル】和食【ランチ平均予算】18000円【ディナー平均予算】20000円【アクセス】高山駅居酒屋【割烹居酒屋膳】【割烹居酒屋 膳】は、岐阜県高山市にある居酒屋。A5ランク飛騨牛を贅沢に使った料理をメインに据えており、サイコロステーキやにぎり寿司、ホルモン炒めなどでいただけます。柔らかくて口の中でとろけるような食感と飛騨牛独自の上質な味わいは、一度食べたら病みつきに。産地直送の新鮮な魚介も人気で、『膳のびっくり刺身盛り合わせ』も頼むべき一品です。割烹居酒屋膳【エリア】飛騨/高山【ジャンル】和食【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4000円【アクセス】高山駅 徒歩5分オーベルジュ【八ツ三館】旅館としてだけでなく、日帰りの食事場所としても人気を博している【八ツ三館】。純和風の趣き溢れる佇まいは、日本家屋の素晴らしさを今に伝える文化財でもあります。厳選された食材の中でも特にこだわりの「飛騨牛」は飛騨の中でも古川エリアから産出されたものだけを買い付け。また、新たなブランドとして確立された「飛騨とらふぐ」も絶品です。八ツ三館【エリア】飛騨/高山【ジャンル】オーベルジュ【ランチ平均予算】6000円【ディナー平均予算】20000円【アクセス】飛騨古川駅 徒歩7分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年06月08日子供を連れての映画館は、親にとっては行くのをためらってしまうような場所の1つです。上映中、我が子が声をあげないかや、大人しくしていられるかなど、親が抱く心配は実にさまざま。こばぱぱ(kobapapaaa)さんは、5歳と7歳の娘さんを連れて映画館を訪れた際、混んでいないであろう朝の上映回を選ぶなど、事前に準備していたといいます。無事、上映時間を迎えた、こばぱぱさん親子ですが、室内が暗くなると5歳の娘さんの様子に異変が…!暗闇を怖がっているのかと思いきや、5歳の娘さんから出た言葉は、まさかの「おやすみ」。隣の席にいたほかの家族は、偶然、こばぱぱさん親子の会話が聞こえてしまったのでしょう。爆笑していたといいます。しかし、お金を出している、こばぱぱさんにとっては、「寝てほしくない」というのが本音。「今日だけは!」と必死に5歳の娘さんを起こしたといいます。【ネットの声】・映画館に行くまでの労力が…!・思い通りに行かないのが子育てですよね。でも、無事に観ることができてよかったです!・なんてぜいたくなお昼寝。7歳の娘さんは、すでに過去に映画館を訪れたことがあり、余裕そのもの。一方の5歳の娘さんもまた、初めての場所に緊張していないあたり、余裕たっぷりに思えます…!なお、こばぱぱさんは、ブログやYouTubeでもイラストや動画を投稿しています。気になる人はチェックしてみてください!Instagram:kobapapaaaブログ:こばぱぱブログTwitter:@kobapapaaaYouTube:こばぱぱチャンネル[文・構成/grape編集部]
2023年05月25日世界的ゲームクリエイター・小島秀夫さん。そのクリエイティブマインドに触れられるドキュメンタリー映画『HIDEO KOJIMA - CONNECTING WORLDS』が、今年のトライベッカ映画祭でワールドプレミア上映されることが発表された。小島秀夫さんのドキュメンタリー映画が公開決定!ゲームクリエイター・小島秀夫さんのドキュメンタリー映画が完成。イギリスで製作された『HIDEO KOJIMA – CONNECTING WORLDS』が、今年のトライベッカ映画祭にてワールドプレミア上映されることが決まった。トライベッカ映画祭は、2001年に俳優のロバート・デニーロ、ジェーン・ローゼンタール、クレイグ・ハトコフによって設立され、現在では米国を代表するインディペンデント映画祭のひとつ。創り出してきた唯一無二のゲームの数々が世界中の人々に愛されている小島監督。このドキュメンタリー映画は、これまであまり語られることのなかった小島監督の幼少期のエピソードや、独立スタジオの設立、『DEATH STRANDING』を完成させるまでの創造過程に迫る映像作品だという。海外のクリエイターとの親交の深さも話題に上ることの多い小島監督だが、今作にも、ギレルモ・デル・トロ、ニコラス・ウィンディング・レフン、ジョージ・ミラー、ノーマン・リーダス、グライムス 、ウッドキッド、チャーチズなど、映画や音楽のシーンで活躍する、さまざまなアーティストやクリエイターがコメンテーターとして登場するとのこと。6月17日に行われる上映会では、スペシャルイベントとして小島秀夫監督が登壇し、映像に関するトークや来場者とのQ&Aセッションも行う予定だ。小島秀夫ビデオゲームの枠を超えた作品を生み出す、シネマティックな映像表現とストーリーテリングのパイオニアとしても評価を集める。2015年12月16日、「From Sapiens to Ludens」の旗印のもと、独立インディーズゲームスタジオKOJIMA PRODUCTIONSを設立。2019年11月8日、スタジオ初のゲームタイトル『DEATH STRANDING』をリリース。発売以来、数々のゲームアワードを受賞し、今なお世界中で高い評価を得ている。雑誌『anan』ではゲーム特集などにもたびたび登場し、「anan award2022」も受賞した。同誌での月一エッセイ連載が始まったばかり。Photo by Hiromichi Uchida (The Voice)information上映日時:6/17(土) 17:00より ※北米時間会場:Spring Studios内 Indeed Theaterにて開催予定
2023年05月22日新しい生活でのストレスや疲労によって、心身に影響を受けやすい5月。そのことからこの時期の不調のことを【5月病】と呼ばれたりしていますが、そんな時期だからこそ、ディズニー/ピクサーの映画作品を見て、気持ちをスッキリさせてあげるのはいかがでしょうか。そこで、心の専門家である公認心理師の南舞(ミナミマイ)さんに、映画を見ることでの心理的効果や、心理学の視点で、5月病を吹き飛ばしてくれるようなおすすめ作品を紹介してもらいました。■映画を見ることの心理的な効用映画を見ることによってストレスや疲労の緩和が期待できます。具体的にどのような心理的効用があるのかを、まず説明したいと思います。◇ストレス対処に役立つ心理学では、ストレスのもとになるものをうまく対処することを【ストレスコーピング】と言います。ストレスコーピングにはさまざまな種類がありますが、その中でも映画と関係しそうなのが、ストレス解消型コーピング。ストレス解消型コーピングとは、ストレスを感じてしまった時に、一時的にストレスから離れ、自分が心地よく安心を感じると思うことをして、体の外にストレスを発散させる方法のことです。ストレスフルな状況をすぐに解決することが難しかったとしても、お気に入りの映画を見ることで一時的にストレスを和らげることができるでしょう。◇感情の浄化になる心の浄化作用のことを心理学では【カタルシス効果】と言います。例えば、映画を見ていた時に『主人公が自分と同じ悩みを持っていて、共感して涙が出た』『現実では言えないことを代わりに言ってくれたようなセリフがあって、心がスカッとした』といった体験をしたことはありませんか?それらはまさにカタルシス効果と言えるもの。目に見えない感情を扱うのはなかなか難しいものですが、映画というツールを使うことによって、比較的簡単に心の浄化を感じることができます。■公認心理師がすすめる、心が軽くなる映画3選次に実際に私が見た映画作品の中で、5月病で元気が出ない時にぜひ見てほしいおすすめの作品を3つ紹介します。◇『インサイド・ヘッド』『ヨロコビ(喜び)』『カナシミ(悲しみ)』『イカリ(怒り)』『ムカムカ』『ビビリ』の私たちが誰しも持っている5つの感情たちが繰り広げる冒険物語を描いた作品。カナシミの暴走を必死で止めようとするヨロコビ。それがきっかけで、これまで積み上げてきた思い出たちが崩れていき、感情たちの主であるライリーは、何も感じない状態になってしまいました。カナシミの存在をどこか否定したい感じであったヨロコビでしたが、ライリーの思い出たちを取り戻す冒険をする中で、『実はカナシミの存在も時には必要なのだ』と、カナシミの存在を少しずつ肯定していくのが印象的でした。これは私たちにも言えることだと思うのですが、いつもポジティブな気持ちでいられるわけではなく、時にはネガティブな気持ちになることだってありますよね。しかし、ネガティブな気持ちは決して悪いだけのものではなく、同じ失敗をするのを防いでくれたり、次のステップに踏み出すための原動力になってくれたりします。『こんな落ち込んでいる自分はダメだ』とか『あの子はいつも前向きなのに、それに比べて私は……』と、自分の中のネガティブな気持ちをなくそうとするのではなく、受け止めてあげるヒントになる作品になるのではないかと思います。◇『ソウルフル・ワールド』ジャズ・ミュージシャンを目指すジョーと、地上に生まれる前のソウル〈魂〉たちが集う不思議な世界で問題児とされるその名も“22番”。タイプの違う2人の掛け合いがハラハラしつつも、クスッと笑ってしまうような楽しい気分にさせてくれる一方で、『生きる意味とは何か』という哲学的な問いをされている感じがする作品でもあります。私が日々クライエントさんとカウンセリングをする中で、『自分とは何か』『何のために生きるのか』といったことがテーマにあがる機会も少なくありません。まじめで一生懸命な方ほど、『生きる意味や目的を持っていなくてはいけない』という考えに縛られ、つらくなるように感じます。しかし、人生とは本来こうでなければいけないとかこうあるべきといった正解はなく、それぞれにいろんな価値観があっていいものです。また、何かを成し遂げようとしなくても、私たちは一瞬一瞬を生きているだけですばらしいのだと。そんなことを再確認させてくれる作品だと思います。周囲から浮かないように、学校や職場でうまく振る舞おうとして空回りしてしまったり、人生に目標や意味を見出せない自分に後ろめたさを感じてしまったりして落ち込んだ時に、ぜひ見てもらいたいです。◇『ピーター・パン&ウェンディ』アニメーションで見ていたピーター・パン新たな物語で描いた実写映画。大人になりたくない子どもたちがピーター・パンとともにくり広げる冒険の数々、ティンカー・ベルの魔法の粉によって自由に空を飛ぶ姿などがとても魅力的で、発表された当時はビデオが擦り切れそうになるくらい繰り返して見ていた記憶があります。こちらの作品は、これまでのピーター・パンのファンタジーな印象とは逆に、いい意味で現実的な一面も見られ、ピーター・パンに対してのこれまでのイメージが変わるような印象を受けました。大人になることに葛藤を感じているウェンディ。心理学では、子供から大人の境目にいることを【モラトリアム】と呼びます。このモラトリアムの時期には、現実から目を背けようとしたり、あるいは人の意見に引っ張られる、方向性が定まらなかったりするなどの葛藤を覚えながら、『自分とはどういう存在なのか』というアイデンティティを見つけていくことが大切だとされています。ネバーランドでの冒険やさまざまな人との関わりを通して成長していくウェンディの姿は、かつてモラトリアムを乗り越えてきた私たち大人の姿と重なるものがあると感じました。作品の中でウェンディが『大人になるっていうのは、何よりも大きな冒険なのかもしれない』と言う場面があるのですが、これは子どもに限ったことではなく、大人にも言えることなのではないでしょうか。大人になるということは、心身ともに自立することや、社会の規範にのっとって立派に生きていかなければならないといった暗黙の了解のようなものがあると思います。しかし、実際の大人ってそんなに完璧な存在ではないですよね。大人になっても誰かを頼ったり甘えたい気持ちはあるし、型にはめられたくなかったり、白黒つけられない矛盾した行動や言動をしたりすることだってあるはず。先の分からない人生という道のりを、大人だって冒険しながら進んでいる。だからからこそ、楽しい時もあれば失敗することや、憂うつになる時だってあります。大人である今も『人生の冒険の途中』という見方をすれば、完成している必要はないし、うまくいかなくても途中休憩を挟み、そして、大変な時は手を差し伸べてくれる人の存在に頼りながら、また少しずつ頑張っていけばいい。そんなメッセージをもらえたような気がしました。何かと葛藤することが多い大人たちの背中を押してくれるような作品だと思います。■5月病で疲れた心にディズニー/ピクサー作品を今年で創立100周年を迎えるウォルト・ディズニー・カンパニー。これまで発表されてきた数々の作品の中には、観る人の背中を押してくれるようなポジティブなメッセージが込められたものがたくさんあります。何かとうつうつしやすいこの時期を乗り切るヒントをもらえるかもしれません。ディズニー/ピクサー作品を見ることで、心のセルフケアをしてみてくださいね。(南舞)<参考・引用文献>丹野義彦・石垣琢磨・毛利伊吹・佐々木淳・杉山明子(2015)「臨床心理学」有斐閣中島義明・安藤清志・子安増生・坂野雄二・繁枡算男・立花政夫・箱田裕司(1999)「心理学辞典」有斐閣
2023年05月12日動画配信サービスを通して、自宅にいながら気軽にさまざまな映画を見ることができる現代。そんな時代でも多くの人が利用しているのが、映画館です。大きなスクリーンと立派な音響設備で映画を体験できるのは、映画館ならではの楽しさといえるでしょう。しかし、不特定多数が一か所に集まって映画を見れば、トラブルが発生することも。ネットではたびたび、映画館のマナーに関する議論が繰り広げられます。映画館で「席を交換してほしい」といわれたらどうする?2023年5月、SNSで映画館にまつわる議論が巻き起こっています。今回の議論は、家族で映画館を利用した人による、このような体験談が発端でした。映画館で、上映前にカップルから「離れた席しかとれなかったので、席を代わってくれないか」といわれた。※写真はイメージどうやらカップルは、隣り合わせで映画を見たい模様。しかし、ゴールデンウイーク期間ということもあり、映画館が予想以上に混雑していたのでしょう。2人で隣り合わせになれる席がなかったのか、数席ぶん離れた状態で座ることになったカップル。どうしても隣の席で見たかったため、ダメ元で交渉をしたのかもしれません。自分だったら席を譲る?譲らない?インターネットが発達した現代では、多くの人が事前にウェブサイトで映画館の席を予約しています。その中には、座席の位置にこだわりのある人もいるでしょう。今回のエピソードを受け、ネットでは「譲ってあげないのは心が狭いのではないか」「こんな交渉を申し出るのは非常識では」といった、さまざまな意見が上がっています。【交渉に肯定的な意見】・数席くらいなら譲ってあげればいいのに。このカップルを批判するのはあまりにもギスギスとした発想だよ。・相手のいい方や雰囲気にもよるけれど、自分だったら譲る。断って、気まずいまま映画を見るのも嫌だし…。・カップルに挟まれた状態で見るのは嫌だし、カップルも幸せになれるなら『Win-Win』でいいんじゃないかな?【交渉に否定的な意見】・そもそも、上演中は喋らないのに。カップルとはいえ、なぜ隣り合わせじゃないと嫌なのかが理解できない。・もし譲った相手のマナーが悪かったら、座席を予約した自分が映画館側から疑われる危険性があるし、よくないと思う。・つまり、席を買う時点で間に人がいることは分かっていたんだよね。その時点から「譲ってもらえばいいか」と思っていたのが嫌だ。多くの人が、『もし自分が「席を譲ってほしい」といわれたら、どうするか』を考え、さまざまな意見を述べました。席を快く譲る人と、交換を断る人の、どちらかが間違っているわけではありません。単に、価値観の違いといえるでしょう。とはいえ、基本的に映画館は完全座席指定のシステムになっています。自己判断での席の移動や交換はルール違反であり、トラブルの元になる可能性があるのは否めません。映画館は、多くの人が集まって作品を楽しむ場所。利用者がそれぞれ異なる価値観を持っていることを理解した上で、映画体験を素敵な思い出として残したいですね。[文・構成/grape編集部]
2023年05月07日真面目なのって、悪いことじゃない。でも……。例えば、身の回りにいる奔放に生きる友人や、自由に働くインフルエンサーを見て、“モヤモヤ”と“羨ましい気持ち”、どちらも感じることはないだろうか?両親の言いつけを守って門限通りに帰るのも、家族の中で性の問題に触れなかったことも、今思えば別にそれでよかったと思う。けれど、社会人になってからは「自分の本当の気持ちが分からない」と感じたり、やりたいことはあっても、行動できない自分に嫌気が刺したりする時もある。これは、そんなモヤモヤを抱える人に見て欲しい映画。主人公のサロールも、あの頃と私と同じくらい……もしかしたらもっと「地味だし、堅実で真面目」な女の子。そんな彼女の人生を変えたのは、ひょんなことから手伝うことになったアダルトショップで出会うお客たちと、人生経験豊富な女性オーナー・カティアとの交流だ。■垢抜けず、親のいいなり。どこか日本と似ているモンゴル映画『セールスガールの考現学』の舞台は、モンゴル。その地に興味を持ったことは正直なくて「遊牧民が住む国」という印象しかなかった。でも、フィルムに映るモンゴルの景色は思った以上に近代的な都会で、主人公のサロールはモンゴルの首都に家族と住む学生。モンゴルではまだ、親の意向で大学の専攻を決める若者が少なくないという。でも、自分だって本当に「やりたいこと」のために専攻を選んだかと聞かれれば、そうだったかな……と考えさせられる。あの頃“本当に自分に向いていること”が何かなんて分からなかったし、親や先生に勧められて進路を決めた部分もあった気がする。もう20歳を超えているサロールだけど、その外見は垢抜けない。ただ、一見中学生にも見えてしまいそうな彼女には、仲の良い男友達がいる。その彼も、モンゴルの狭い世界で育ってきたので、夢はあるけど、その叶え方は分からない。年頃の二人は、セックスだって未経験だ。自分の意思にも性徴にも自覚のないサロールだけど、ひょんな理由から街の「セックスショップ」……つまり、アダルトショップで働き始める。店に来る客は恥ずかしそうに顔を隠している人も多く、モンゴルではまだ「セックス」という単語ひとつ、人前で言うのが憚られるようだ。ここまで聞いて、なんとなく「自分の育った環境と似ているかも」とも思った人もいるかもしれない。たしかに日本の多様化は進んでいるけれど、実際に公衆の面前で「セックス」とは言わないし、言いづらいと感じる人も多いのではないだろうか。それに、アダルトショップだってそう。都会には男女問わずいろいろな人が訪れるアダルトショップもあるけれど、地方に行くとアングラな雑居ビルに入っていることも多くて、女性が一人で入るにはかなり不安を感じる。モンゴルでのアダルトショップも、まだそういった立ち位置。■世界の広さと幸せの多様性を知って、変わっていく女の子アダルトショップで働きはじめて、サロールは変わっていく。まず、お店の中では普段言えないセクシャルな単語も、淡々と話すようになる。でも、性の話題が身近になっただけでは、彼女が変わることはなかったのかもしれない。ショップのオーナーであるカティアとの交流が、サロールの考え方を変えていく。カティアは自身の夢を追いかけて叶えた過去があり、お金を持ち贅沢に暮らす中年女性。人生経験も、恋愛経験も豊富で、アダルトショップのことも「あれはポルノ店じゃない、薬局なの」と語る。カティアの中でのアダルトショップは、夫婦間に起こる問題を改善するためのかかりつけ薬局。性の話題に触れたって、その考え方が分からなければきっと、彼女の人生は変わらなかった。アダルトショップの中ではグッズの正式名称が言えても、それ以外の場所では慎ましく生きていたはずだ。でもそんなサロールのことを、カティアは「そんな人生つまらない」と一蹴する。そして彼女に「眉毛は整えるもの」「親の言いなりなんてナンセンス」と、アドバイスをする。はじめの頃は、頑なだったサロール。自分のこれまでの生き様なんて、そうそう変わるものじゃない。だからカティアは、彼女をいろいろな場所に連れ出し、人生の楽しみ方を教えていく。来たことのないセクシーなスリップを着て、カティアの教えてくれる海外の知らない音楽で踊った時、初めてサロールの心が動く。眉毛を整えて、髪をセットして、メイクをしたら人生は変わるのかも。そんな期待が、サロールの外見を変えていく。中年のカティアは「ぼんやりしていたら、時間はすぐに過ぎてしまう」ということも教えてくれる。どんどん垢抜けていくサロールは、年上のカティアにも心を開いていき、対等に接することができるようになる。内にこもっていた「陰キャ」のサロールに、社会性が芽生えていった瞬間だ。私にもし、カティアのような存在がいたら。もっと若い頃から「変わること」を恐れず、自分の道を進むことができたかな。でも今「もっと早い頃に、この映画を見たかった」とも思わない。遅すぎるということはないし、人はいつでも変われる。そんな期待を持たせてくれるのが『セールスガールの考現学』だから。■常識に縛られていたのは私だけじゃない、いつだって変われる「人生なんて怖くない、私らしく自由に生きる」。それが、この映画からのメッセージ。育った環境やこれまでの常識に縛られて苦しいのは私だけじゃないし、日本だけでもない。そんな共感とともに、映画を見終えると「私ももっと変わりたい」と前向きになれる。アダルトショップという知らない世界に足を踏み入れたサロールと一緒に学べるのは「いろんな生き方がある」ことと「誰だって性に興味がある」ということ。それと、自由に生きた女性であるカティアがとても輝いていて、魅力的な女性だということ。サロールに共感すると同時に、カティアを見て憧れを持つ自分もいた。私は私、そんな風に思えたら、外で「セックス」って言うのだって、きっとなんてことない話。「アダルトショップで働く主人公」というだけで、尖ったテーマだなと思う人もいるかもしれない。でもそんなことはなくて、日本とちょっと似た部分のある国で日常を過ごす女の子が、少しずつ世間体から開放されていく、そんな話。女友達と見に行っても、恋人と見に行っても語りがいがある映画だ。自分の生き方、世間体、性への閉鎖感、変われない自分へのイライラ……とにかく、何かモヤモヤすることがあるなら、一人で映画館に行ったっていい。小さな映画館では、コメディシーンで笑いが漏れちゃう人もいたし、気軽な気持ちで見に行ける。これは、アダルトショップを通じて見えてくる考現学。考現学とは、生活の変容をありのままに記録し研究すること。だから誰しもに関係のある、人生のお話なのだ。(ミクニシオリ)『セールスガールの考現学』モンゴル・ウランバートルで家族と暮らし、大学で原子力工学を学ぶサロールは、代わり映えのない毎日を送っていたが、ひょんなことから、大人のオモチャが所狭しと並ぶ、ビルの半地下にある怪しげなアダルトグッズ・ショップでアルバイトをすることになる。店を訪れるさまざまなタイプのお客たちと接する日々の中で、人生経験豊富な女性ショップ・オーナーに導かれ、自分らしく生きることを学んでいく……。4月28日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー(c) 2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures配給:ザジフィルムズ
2023年04月24日漫画『名探偵コナン』は、2023年4月で103巻が発売される人気作品。日本のみならず海外にもファンがおり、劇場版が公開されるごとに反響が上がっています。『名探偵コナン 黒鉄の魚影』の関係各所にNGなコメント2023年4月14日に公開されるのは、劇場版第26弾となるアニメ映画『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』。公開に先立ち、同月4日には完成披露試写会が行われました。すると、映画や関係者のTwitterアカウントに、ネタバレや攻撃的なコメントが多数寄せられる事態に。「自身の好みと合わない」などの理由から、嫌がらせともいえる行動に出ているファンが、少なからずいるようです。中には日本語以外のコメントもあり、多くのファンが振る舞いについて自制するよう苦言を呈していました。事態を把握した『名探偵コナン政策委員会』は、対応について検討。同月7日に劇場版『名探偵コナン』のTwitterアカウントにてコメントを発表しました。リプライ欄の閉鎖も検討致しましたが、劇場版の公開を楽しみに待ってくださっているお客様、そして温かな期待を寄せてくださっているお客様が数多くいてくださることを鑑み現状は、閉鎖せずに運用継続を予定しております。劇場版もいよいよ来週14(金)に公開となります。どうか配慮あるご投稿を、お願い出来ますと幸いです。@conan_movieーより引用「名探偵コナン」を応援してくださっている皆様へ。 pic.twitter.com/VNtHcYLYgO — 劇場版名探偵コナン【公式】 (@conan_movie) April 7, 2023 Twitterの返信機能を調整し、投稿にコメントができないようにすれば、人々が不快に思うようなメッセージは表示されなくなります。しかし、その対応では、映画の公開を楽しみにしているファンが語り合う場所を奪うことにもつながるでしょう。迷惑な振る舞いをしているファンは、そのほかの人々と比べれば少数。目にはつくものの、一部の人たちに対処するために、振り回されるのは得策ではないと考えたのかもしれません。劇場版『名探偵コナン』のアカウントには、映画上映に対する感謝の声や、苦労をおもんぱかるコメントなど、温かなメッセージであふれました。・投稿に返信できるままにしてくださり、ありがとうございます!・公開を心より楽しみにしております。子供たちと見に行きますね!・台湾で上映される日を楽しみにしています。・長年愛されているからこそ、過激なファンもいるのでしょうか…大変ですね…。・『名探偵コナン』の映画は毎年の楽しみ。映画を作っている方々には感謝しかありません。作品に対する批評は、活発に行ってもいいもの。ですが、誰かに迷惑をかける形で想いを発散させるのは、違うのではないでしょうか。作品を愛しているなればこそ、振る舞いを見直すことが望まれています。[文・構成/grape編集部]
2023年04月07日映画を観に行く時、みなさんはどのように作品を選んでいますか。ネット上で話題になっている作品や、「シリーズ最新作!」「待望の続編!」などの宣伝文句などに興味をひかれて、選ぶこともあるでしょう。漫画家の、タカノンノ(@takanonnotakano)さんが、映画を題材にした創作漫画を公開しました。あるシリーズものの映画が気になった姉と、シリーズを観続けている弟の、壮絶な連休の過ごし方を描いています。姉が、ネット上で口コミや広告を見かけた映画は、全20作にもおよぶ、長編シリーズの完結編でした。評価が高く、作品が気になった姉ですが、「最後だけ、いきなり観ても…」と考え、シリーズを観続けている弟に相談します。後日、大型連休を利用して実家に帰省した姉は、弟とシリーズ全作制覇を目指すことにしました。作品を見続けるうちにすっかりハマった姉と、隣でひたすら付き合う弟。夕食中も映画についての会話は止まらず、2人の鑑賞会は、なんと翌朝まで続いたのです…!「その反応が見たかった」そして完結編へ…!ネットで話題の作品を見ようとしたら色々苦労した話(6/6) pic.twitter.com/nBNUGqNoqt — タカノンノ (@takanonnotakano) April 1, 2023 ついにシリーズ全作品を観終わった姉に、弟は「その反応が見たかった」と、ニヤリ。翌日、2人は映画館で最新作を鑑賞しますが、姉の目に焼き付いたのは、食い入るようにスクリーンを見つめる、弟の姿でした。姉は、シリーズ作品そのものだけでなく、長年作品を追い続け、ワクワクしながら新作を待ちわびる楽しみに触れたようです。帰宅後、姉はネットで、長年続くゲームシリーズの最新作が、話題になっているのを発見。懲りたはずの『シリーズもの』に、再び手を伸ばしてしまうのでした…!【ネットの声】・この姉と弟、仲よすぎだろ!そして、最後はそこにつながるのか…!・友人に、ほぼ同じことをしたことがある。とてもいい反応でした。・お姉さんの気持ちも、弟さんのドヤ顔したくなる気持ちも、めちゃくちゃ分かる。・ずっとシリーズを追いかけてきた人も、完結作の前に見直したりするから、同じだよな…。タカノンノさんの作品にコメントを寄せた人の中には、映画シリーズだけでなく、ドラマでも同じことをしたという人も。一夜漬けで魅力を総ざらいするのも、長年にわたって追い続けるのも、それぞれの楽しみがあるようですね。[文・構成/grape編集部]
2023年04月03日2023年3月17日(金)に公開される『長ぐつをはいたネコと9つの命』のキティ・フワフワーテ役を担当した土屋アンナさんにインタビュー。小さい頃から憧れていたアニメーションの世界で吹き替えをした感想、勇敢で愛情深いキティへの想い、プスとキティの関係から学ぶ新しいパートナーシップについて話を聞きました。また多忙な日々の中で4人の子育てをするアンナさんの子育てルール、力を入れている環境保護活動についても伺いました。2011年に公開された人気アニメーション映画『長ぐつをはいたネコ』、前作から12年の時を経て、新作の続編『長ぐつをはいたネコと9つの命』が公開されます。“A cat has nine lives”——「猫は9つの命を持つ」というヨーロッパで言い伝えられることわざをモチーフにしたストーリーは、主人公のプスが最後のひとつになった命と共に進む冒険物語です。作品から新しいパートナーシップ、家族のあり方に共感——キティ役のオファーがきた時の感想を教えてください。「先に英語版を観させてもらったのですが、キティ役を担当したサルマ・ハエックさんの声を聞いた時に、私とすごく似ている! と思って。しかも、キティはちょっと悪役っぽい雰囲気もあり、美しくてキュート。ぜひやりたいと思いました。私はアニメーションが大好きで、これまでたくさんの作品を見てきました。その中に、キャラクターとして入らせてもらえるのがとても楽しみでした」——『長ぐつをはいたネコ』は、物語の面白さはもちろん、ネコそのものの愛らしさが描かれているところも魅力のひとつです。「そうなんです。一般的な猫の魅力と言われるようなやわらかい肉球とか、まん丸い瞳孔とか、その辺りはもちろんですが、ネコらしいしれっとした性格、喧嘩する前の逆立つ様子とか。ネコの本質的な部分が淡々と描かれているのも魅力なんですよね。ミルクを飲むときも舌でぺろぺろ飲んだり(笑)。片や、吹き替えは山本耕史さんが演じていて、愛らしいネコというより渋くてかっこいい雰囲気。ネコのイメージを覆す演出も気に入っています」——キティは、前作ではプスの恋人のような存在でしたが、今回は“元カノ”として登場します。関係の変化をどのように受け止めて吹き替えましたか。「プスとキティ、かつては恋心があったとはいえパートナーシップとしての男女関係はあると思うので、性別を超えたつながりが今の時代にぴったりだと思いました。例えば、私が男性と戦いに行ったとして、普通は男性が先に戦いに行くのかもしれないけど“私が先に行きます!”みたいな。男女対等な関係ですね。キティのプスに対する母性や助けてあげたいというやさしさにも共感します。そういう意味では、私とキティはすごく似ていてやりやすかったです。一方で、ちょっと人を騙しちゃうような可愛げのある表情は、私が持ち合わせない部分だったりするので(笑)、可愛い子ぶるような声を出すのは、ちょっと難しかったですね」——今回の物語は、スケール感のあるストーリーや豪華なアクションが見どころでもあります。アンナさんのお気に入りのシーン、好きな場面などはありますか。「キティがプスに騙されたと思って、“あなたは自分のことしかやらないのね”と言うシーンですね。キティは淡々として怒ってはいないけど、すごく悲しくて深く傷ついている。あのシーンで、キティが崩れ落ちるでもなく、“私は私でやるからいいけど、あんたは私を傷つけたのよ”ときっちり説明して去っていく姿にはグッときちゃいます」——ヒロイン像としても新しく、かっこいいですよね。アンナさんの話を聞いていると、子ども向けのアニメーションに留まらず、大人が感じる部分が多い作品にも思いました。「見方によっては、ものすごくメッセージ性が強いと思います。例えば、願い事って、みんなそれぞれあると思うけれど、気づいたら実は叶っている、というのも印象的ですよね。3匹のクマと一緒にいるゴルディがそう。家族が欲しいと思っていても、愛を確かめ合えるなら、血のつながりや形はどんなものでもいい。今の世の中、いろいろなシチュエーションの家族がいると思うから人と比べちゃいけないんですよね」——視点を変えてみると、気づきの多さに驚きますね。私の役目は子どもの命を守ることだけ子どもの人生は子ども自身のもの——アンナさんは18歳から下は4歳の、4人のお子さんを育てられていますが、子育てで大切にしていることは何でしょう。普段、子育てで悩むことはありますか。「悩まないですね。4人それぞれ得意不得意が違うし、私とも違いますし。それぞれに合った道に進めばいいと思います。もちろん大まかなレールは引いてあげる必要はあると思いますが、そこから誰と出会うか、何に目覚めていくかは誰も分からない。それなのに親がレールを引いてしまうと、完全に私の人生になってしまいます。不得意なことを無理にやらせても苦しい人生になるだけ。私が母親として唯一やることは、子どもたちの命を守るだけです。それだけはちゃんとしていますが、基本自由にやっています。母親でいるというより、きょうだいのひとりとして同じ屋根の下で暮らしているという感じですね」——子どもが10代になると思春期を迎え、反抗期になるお子さんもいます。そんな時期はどう対処しましたか。「そういう時期はあまりなかったのですが、たまに話をしているときに、完全に心がここにない目になっていることはありましたね。そのときは、すかさず“今反抗期来てるよ!” “私のこと、うざいと思ってるでしょ?”と先に言っちゃいますね。そのおかげか、わかりやすい反抗期や無視もなくてハグもしています。もちろん、思春期の男子特有の匂い問題があるときは、『臭いから洗って』とかはあります(笑)。ざっくばらんにやっていますね」——ちなみに家でこれだけは守っているというルール、土屋家の家訓はありますか。「”嘘をつかない”ということは伝えていますね。誰でも経験するものではあるし、大人も嘘をついてしまうことがあるので絶対ではないのですが、”人を傷つける嘘は、全部自分に返ってくる”と教えています。1回目の嘘、2回目の嘘、嘘をつくとつき続けなくてはいけない。苦しいのは自分ですが、それまでにどれだけの人を傷つけてきたのかを考えなさい、と。現実的なもので言えば、部屋に閉じこもらない。ちょっとでも部屋に閉じこもりそうになったら、みんなで映画を観たり、“何やってるの〜?”“おいで〜!”と声をかけますね。成長とともにひとりの時間も大事になってくるんだけど、私がいなくなったあと、残るのはきょうだいだけだから、そこの絆は強くして欲しい。年齢が離れているからこそ、いっぱい喧嘩をして、いっぱい話して、お互いを守り合って欲しい。だから私との会話よりも、きょうだいで一緒に遊びなさい、と伝えています」——きょうだいの仲がよければよき相談相手にもなるし、頼れる存在になりますよね。「あとは困っている人は助ける、弱いものいじめはしない。例えば、飛行機でバッグを取ろうとしている年配の人がいたら手伝うとか。気づいたら、すぐ行動に移すようにと言っています。私はついやり過ぎちゃうタイプだから、逆に気をつけてと注意されちゃうんですけど(笑)。見てみぬふりって、いちばん怖いじゃないですか。それだけはできる子になって欲しいですね」——最後に、最近力を入れている環境保護活動について聞かせてください。「はい、保護活動は以前から続けていますが、最近とくに力を入れているのは“知ること”ですね。珊瑚の生態について、読んだり、話を聞いたりしています。実際に宮古島に足を運んで、環境保護活動をしている人からも話を聞きました。地球は人間のためのものと思ってしまいがちですが、ほかの生き物が住む場所でもあります。ほかの生き物の生態を知ると、ゴミを捨てることがどれだけ悪いことか分かる。知ると、ゴミを捨てないようにしようと思うし、分別しようと思う。そしてそれを私が伝える。すると周りの人も気づき、行動を起こすことができます。例えば、ゴミを拾うことも、ひとりでやるとひとつしか拾えないけど、みんなで拾えば同時にたくさん拾える。24時間テレビでそれができたらおもしろいなとか。そんなことを考えながら、知識を増やしています。知識を持つことが行動のもとになると思っています」——家族には、環境保護活動についてどんなことを話していますか。「いちばんは、食べ物を残さないことです。魚1匹、そこには魚の命があって、それが私たちのお薬にもなる。だからちゃんときれいに食べようねと伝えます。大きなことをやろうと思っても続かないから、まずはそこからです。子どもたちは、それを楽しんでやってくれるんですよね。今見ている青い海が、子どもたちの世代では見られなくなるかもしれない。そのためには、私たちも行動を起こさないといけないと伝えています。今戦争もしているから、いろいろな矛盾があるんです。戦闘で落とした爆弾が海に行く、そうすることで海の生き物が死ぬ。そう考えると、戦争がいかによくないことか分かりますよね。地球に住むひとりとして、ともに生きる動物たちの生命を考えることは大事だと思います」『長ぐつをはいたネコと9つの命』監督:ジョエル・クロフォード本国声の出演:アントニオ・バンデラスサルマ・ハエック日本語吹替版キャスト:山本耕史、土屋アンナ、中川翔子、小関裕太、木村昴、津田健次郎gaga.ne.jp/nagagutsuneko2023年3月17日(金)TOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー© 2022 DREAMWORKS ANIMATION LLC.ALL RIGHTS RESERVED.
2023年03月16日先日、ディズニー映画『アナと雪の女王』の第3作が制作中とのニュースが舞い込んできました。2014年に公開された第1作は、興行収入が212億円を突破し、まさに飛ぶ鳥落とす勢いの大ヒット作となりました。そんな『アナと雪の女王』、ディズニーのオリジナル作品と思っている人が多いでしょう。じつは、原作となった童話が存在するとまことしやかに囁かれているのをご存じでしたか。本記事では映画『アナと雪の女王』と、原作といわれる童話『雪の女王』との違いを紹介します。アナ雪の第3作の制作がスタート第3作品の制作が発表されたのは、2023年2月8日(米国時間)のこと。ウォルト・ディズニー・カンパニーCEOのボブ・アイガー氏が、収支報告会において発表したことが話題となっています。同報告会においては、『アナと雪の女王』のほかにも映画『トイ・ストーリー』の第5作や、映画『ズートピア』の続編を制作することも発表されました。アナ雪には原作があった?※写真はイメージ一部のファンの間では、『アナと雪の女王』には原作があるのではないかという憶測が飛んでいます。それはハンス・クリスティアン・アンデルセンによって書かれた『アンデルセン童話集』の1つである『雪の女王』。同作品はデンマークで生まれた童話であり、物語は全7章で構成された物語です。映画と童話ではストーリーが別物!?原作とはいっても童話のストーリーをそのまま映画にしたわけではなく「インスピレーションを与えた作品」と考えたほうが正しいかもしれません。というのも、童話『雪の女王』と『アナと雪の女王』では、ストーリーがまったく異なるのです。両者で大きく異なる点としては、以下の3つが挙げられます。物語の悪役ストーリーの本筋登場人物やキーアイテムまず物語を通した悪役についてです。映画ではハンス王子とされていますが、童話では雪の女王(映画のエルサ)が子供を連れ去ってしまう「悪い女王」として描かれています。そして童話は、ある魔女に連れ去られてしまった少年を少女が助けにいくというストーリーとなっているのです。2点を踏まえても、映画と童話ではストーリーに大きな違いがあると分かるでしょう。さらに童話には、映画に登場しない人物やキーアイテムも数多くあります。例えば雪の女王に連れ去られてしまう少年カイや、旅の途中で主人公(ゲルダ)を助ける山賊の娘、そして写すものの本質をあべこべにしてしまうキーアイテム「悪魔の鏡」などです。反対にオラフやトロールなど映画オリジナルのキャラクターも存在します。童話と映画では結末が違う!ストーリーの本筋が異なるため、当然結末もまったく違ったものになります。童話の場合は囚われてしまった少年カイを、少女ゲルダが救い出し、無事故郷に帰れるのです。映画の場合は多くの人がご存じのように、アナとクリストフが恋人となり、エルサは魔法を制御できるようになったことで、国民からも愛される女王になりました。映画ではアナとともにストーリー上、重要な役割を担うエルサが童話では悪役で、しかも登場シーンも極めて少ないことには衝撃を受けます。どちらもハッピーエンドですが、童話では男女の愛、映画では男女と姉妹の愛、どちらも描かれていることが、全体を通してもっとも異なる点ではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2023年03月01日