子供の枕はいつから必要?「枕外来」の医師が明快解答!


■子どもの枕、選ぶポイントは?

子供の枕はいつから必要?「枕外来」の医師が明快解答!

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―― では、子どもの枕を選ぶときはどんなことに気をつけて選べばいいのでしょう?

「枕を選ぶ基準は、基本的に子どもも大人も同じです。具体的には以下の条件を満たす枕を選ぶようにしましょう」

1.ジャストサイズ

個人の体格で適合する高さは変わってきます。寝るときに重要なのが「枕の高さ」です。1人1人に最適な枕の高さは違います。自分で選ぶときは後述する枕メンテナンスのポイントを基準に、慎重に正確にジャストサイズの枕を探しましょう。注意点は体の柔軟性です。子どもは覚醒状態と、寝て体の緊張がとれたときのリラックス状態との差が大人より大きくなります。一度合わせた枕を過信せず、もし翌朝枕から頭が落ちていたりしたら少し枕の高さを上下し、再度試してみてください。


2.フラット構造

自然な寝返りと首(頚椎)の安定は、素材と形状で決まります。寝たとき、頭が沈み込む素材や、仰向け時に顎が上がる形状は、首に無理がかかります。形状はフラット、そしてジャストサイズの高さを保つ素材でなければいけません。

3.メンテナンス

ジャストサイズでフラット構造の枕を使っても、枕を取り巻く環境は常に変化しています。枕の形や固さの変化、寝る人の体格変化、寝具の変化に応じて、枕は適宜見直しが必要です。変化に対応するための定期的なメンテナンスは必要不可欠です。


―― ジャストな高さ、頭が沈み込まないフラットな素材と形、そしてメンテナンス! メンテナンスが大事とは想像していなかったので、驚きました。

「子どもは大人より体の柔軟性が高く、個人差も大きいので、一旦決定した高さで一晩二晩寝てみて、朝起きたとき頭が枕にきちんとのっているかを確認するなど、微調整が大切です。


子どもの枕は、特に「3、メンテナンス」がとても重要になります。なぜなら、子どもには成長があるからです。身長体重の成長とともに、枕も高くしていかなければなりません。

大人の方であれば通常2年ごとの見直しをすすめていますが、子どもの成長は目覚ましく、半年で全く体格が変わることも少なくありません。合わない枕は拷問といってもいいでしょう。このメンテナンスを、お父さん・お母さんにしていただきたいと思います」

―― 成長するスピードが早い分、「寝づらい枕になっていないか」を見てあげたほうがいいんですね。でも、具体的にどんなところをチェックすればいいんでしょうか?

「ポイントは以下の通りです。

1.仰向けに寝て、のどや首筋に圧迫感がなく、後頭部から肩にかけて力が抜けているか。


2.力を抜いて横向きになった時、顔の中心線が布団と平行になっているか。

3.手を胸の前でクロスし、寝返りが左右スムーズに打てるか。


この3つの計測方法で正しい枕の高さを都度、確認していただきたいですね」

―― なるほど…。もし、クリアできていないポイントがあれば、それが枕を見直すタイミングと考えたほうが良さそうですね。買っただけで満足せず、定期的にこうしたポイントをチェックしていこうと思います。

今回取材させていただいたことで、「正しい枕選び」は健康と深く結びついていることがわかりました。

子どもに毎日元気でいてもらうために、親である私が正しい枕を選ぶ。その具体的な方法を、今回知ることができました。
子どもの枕について疑問に感じていた方はぜひ、参考にしてみてくださいね!

<取材先>
整形外科医 山田朱織先生
16号整形外科院長、株式会社山田朱織枕研究所代表取締役社長。
2002年より、整形外科の診察として16号整形外科内に特殊外来「枕外来」を開設。治療の一環として、オーダーメイド枕、オーダーメイドベッドおよび寝具・寝装の研究開発・製造販売・サポート・睡眠環境の改善のための情報提供・コンサルティングなどを行う。



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