連載記事:知っておきたい予防接種! 最新ワクチン情報
ワクチンの同時接種の安全面は? 副作用は大丈夫?メリットも【知っておきたい予防接種! 最新ワクチン情報 第2回】
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生後2カ月から始まる予防接種。小児科などでもらえるスケジュールを確認して、同時に接種しなければいけない予防接種の数に驚いたことはありませんか?
いざ、小児科に子どもを連れて行き、注射をされて大泣きする姿を見ると、「1本でもこんなに泣いているのに、2本も3本も同時に注射を打たないといけないなんて…」とわが子を気の毒に思ってしまうママもいるかもしれません。
同時接種は赤ちゃんがかわいそう? 安全面やメリットは?
日本小児科学会が発行する
「知っておきたいわくちん情報」を参考にして、最新ワクチン情報をお届けします。
■同時接種って何? 赤ちゃんへの負担や安全性は大丈夫?
子どもが生まれてから
「同時接種」という言葉を初めて聞いたママも多いでしょう。同時接種とは、同時に複数の異なるワクチンを接種すること。同時接種をする時は、左腕、右腕、左の太もも、右の太ももなど、それぞれからだの別の部位に接種をします。同じ腕や太ももに接種する時は、少なくとも2.5cm以上あけることになっています。
日本小児科学会「知っておきたいわくちん情報」No.03「同時接種」より
生後2カ月で4種類のワクチンの予防接種を同時に受ける場合を例にあげてみましょう。ロタウイルスワクチン(任意接種)を口から飲んで、ヒブワクチンを左腕に、肺炎球菌を右腕に、B型肝炎ワクチンを左太ももに同時に接種することがあります。
これだけを聞くと、「そんなにたくさんのワクチンを同時に受けて、
赤ちゃんの体は大丈夫なの?」と思うかもしれません。日本で同時接種が必要になってきたのは、乳幼児が接種できるワクチンが増えてきた2008年以降、つまり歴史が浅いのです。
一方、海外ではもっと昔から同時接種を行っており、
安全性が確認されています。また、子どもに接種できるワクチンをどのように組み合わせても安全だということが研究で明らかになっています。同時に何度も注射をされて泣く赤ちゃんを見ると心配になりますが、安全だとわかれば安心できますね。